猪苗代湖1周サイクリング

わざわざ年休を取って、土曜日にカーサイクリングに出かけた。体調回復傾向の女房を伴って、会津まで行く。ただし、サイクリングは私だけ。

チタンシクロクロスアプレ号を輪行袋に包み、車の後部座席に横置き(サドルが下)で積んだ。自転車を車に積み込むのが久しぶりだったので、通常輪行と同じ縦型で後部座席に突っ込もうとしてどうもおかしいなと思い、横置きで入れて肩掛けベルトを後部座席のヘッドレストにかける、ということをしばらく思い出せなかった。

朝7時頃に自宅を出て、東北道で郡山まで行き、磐越道で猪苗代まで走った。幸い渋滞はなく、10時40分頃目指していた会津レクリエーション公園の駐車場に着いた。早速自転車を組み立てる。輪行袋は車内において行かれるので準備が楽。ウェアも家から着てきた。もちろん、レーパンの上にはズボンを履いて運転してきた。

ほぼ11時に出発。車とともに残された女房はレクリエーション公園内を散策して昼寝でもする予定だったらしいのだが、私が出て10分もしないうちに公園内に熊が出たとのことで公園自体が閉鎖となって、久しぶりの運転を強いられて3kmほど戻った遊覧船乗り場(長浜・翁島港)の駐車場で待つことにしたそうだ。

そんなことを知らない私は湖畔の道路を南下した。レクリエーション公園が猪苗代湖の北西隅にあたるので、集落が少なく湖水浴場も点在する西岸を南下することになる。木漏れ日が美しい湖畔は結構複雑な湖岸線になっていて、自転車で走るにはうってつけだ。山菜取りの地元の人が所々にいる。

2016-05-14-11.59.56
猪苗代湖の南岸から磐梯山を仰ぐ

普通、湖畔の道路はずっと平坦であるものだが、猪苗代湖の湖畔道路は2ヵ所ほど登りがある。最初の登りは中田浜から沼上まで。1ヵ所つづら折れがあって、勾配15%の標識が出ていた。ヒーコラ言って登り、下る。短くてよかった。その後再び平坦になるが、崎川浜の南から林道が伸びていて、これを走る。標高差にしたら大したことはないが、初めてなのでどこまで登ったらよいかよくわからない。林道自体は10kmほどらしいのだが、やっと登りが終わったと思って快調に下っていくともう一回登りがある。斜度12%の登りがあった。最高地点は最後のほうにあり、約700mだった。そこから急に下っていけば再び湖畔に出る。あとは快調に湖畔道路を辿っていくと、秋山浜・青松浜という南岸の湖水浴場に出た。確か火野正平の「こころ旅」の目的地になったところだ。

2016-05-14-12.09
飯豊山、翌日会津盆地へ下っていく道路から見えたが、雪を被ってとても美しかった

舟津という集落から県道を外れて湖水浴場を左手に見る湖岸沿いの道を走った。12時を過ぎて少し腹が減ってきた。浜路という集落の辺りで自家製パン屋を見つけ、思わず休憩。パンとジュースを買ってお昼とする。女房もレクリエーション公園にいたら昼が食べられないと思って余計にパンを買った。携帯を見たら不在通知が女房からあって、掛け直したことで上記の熊の一件を知った。完璧な一周にはならないが、熊が出たんじゃ仕方ない。

パン屋さんにはロードバイクが2台止まっていたが、話をしたら新潟から来られたご夫婦のようだ。旦那さんは猪苗代湖一周を何度か経験されていたが、奥さんは初めてらしい。確かこのパン屋も火野正平の番組で見た記憶がある。

その後は県道で車に抜かれながらひたすら北上、上戸浜あたりで国道と合流して、トラックも通る49号線を時速30km平均で巡航して長浜(翁島港)に着いたのが13時45分。3kmほど残してはいるが、だいたい51kmを3時間以内で走りきれた。

一人だったらさらに裏磐梯の桧原湖一周(約30km)を第2ステージとして想定するところだが、女房が疲れているみたいだったので予約した宿になだれ込んだ。スキー場のセンターハウスも兼ねたホテルで最近にない贅沢ができた。

翌日、そのまま帰るには惜しい天候だったので、会津盆地から会津西街道沿いに南下し。途中大内宿の近くの湧き水を汲んで、田島・塩原経由で帰った。

猪苗代湖は標高も高くて涼しく、サイクリングにはとても適した場所だ。初心者でも何とかこなせる一周の距離があり、林道や峠も走りたくなければ国道とトンネルを走ることにはなるがパスできそうな感じである。
それにしても会津とは何と自転車で走るに楽しいところか。