志賀高原再び

大学4年生の次男を連れて、最後になるかもしれない親子3人スキー旅行。次男が高校時代にスキー同好会の合宿でよく行っていた志賀高原に宿を取って、昨年正月と同様にシャトルバスを使って志賀高原のスキー場を巡礼する3日間のゲレンデツアーをしてきた。父親としては、ここまでスキーを続けてきてくれてありがたいと思いつつ、ちょっと感傷的。次男本人は大学のサークルで積雪の少ない初級者用のバーンで滑ってきたものの、志賀高原の全域を疲れ果てるほど滑りめぐってご満悦だったよう。

1月2日(雪・曇り)
朝4時に起きて志賀高原に向かう。9時30分ころ、穴場の駐車場に到着し、準備直後に奥志賀高原行きのガラガラのバスに乗れたので、車中で奥志賀までバス移動してしまうことに決定。とはいえ、バスはいったんサンバレーまで下ってから折り返してくるし、発哺温泉への折り返しもあって、結構時間がかかる。奥志賀高原で次男のチケットを買い、ようやく11時少し前から滑走開始。寒いのでまずエキスパートコースを一本滑って身体を温め、奥志賀ゴンドラには乗らず焼額山方面へ移動。焼額の第1ゴンドラ沿いのコースを滑り、第2ゴンドラは端折って山の神スキー場へ向かう。焼額山はマイカーで来る人が多く、奥志賀に比べると混雑しているのは年末と同じだ。

山の神のリフトからダイヤモンドスキー場を滑り降りて車道を越え、一ノ瀬ファミリーのクワッドに乗って寺小屋スキー場へ回り込む。しかし寺小屋スキー場は標高が2,000m近く、風の通り道で寒過ぎる。雪は降っているのに寺小屋スキー場では雪付きが悪くてブッシュも見えるくらい。メインのリフトを一本乗ってレストハウスに退避、昼食とする。こんな気象条件なのでレストランは空いていた。

昼食後、リフトの乗り継ぎがよくないのでもう一回寺小屋の最上部に戻り、東館山の林間コースへ。風は収まり快適だが、狭いコースの中にうねりができていて長く滑ると脚に疲れがたまる。ぜひたまご型の歴史あるゴンドラには次男を乗せたいと思っていたので迷わず乗車、高天ヶ原から西館山を経由するが、もう午後になると一面コブコブだ。ひょっとしたら元旦から圧雪していないのかも?一番急なコブ斜面を前にして、どこかのオジサンから「ツアー用の板でここも滑るのか?」と問われ、「これはATスキーじゃなくてテレマークスキーだ」と答えたが、「コブの高さによるけど、どこでもテレマークターンで滑れますよ」などと豪語した関係で半分以上はテレマークターンで滑り降りるところを披露せざるを得なくなった。実際はコブの高さが激しいラインを選んでしまったので後半はアルペンターンで降りるほかなくなった。

ボトムで発哺ブナ平のリフトに乗って、たまごゴンドラ近くからジグザグのコースを滑り、ブナ平の広い緩斜面を滑って仕上がる。

それにしても次男速い。アルペンの重い基礎板ということもあるが、技術に磨きがかかってきてカービングで飛ばすのでこちらもアルペンターンしていないと速度に追いつけない。テレマークターンを繰り返しているとズレがどうしても発生するのでアルペンのトップスピードにはかなわん。

ジャイアントスキー場のリフト乗り場までスケーティングして登る。スケーティングではこちらの一日の長あり。ジャイアントから国道を潜って蓮池へ。最後に歴史ある丸池リフトA線に乗って朝日新聞保養所まで滑り降りて終了。よく滑ったが寒かった。宿で3人とも疲れを呪いながらも満足。夕食を食べたらやることがなくなり、9時過ぎには全員沈没。

青線がこの日の滑走ルート。午前中ログを取り忘れ、寺小屋スキー場から。

1月3日(雪・曇り)
丸一日使って奥志賀高原までスキーのみで往復する予定。丸池のリフトに乗って新雪を一本滑り、サンバレーへ滑り込む。ここからはるか遠くの奥志賀を目指す。蓮池ゲレンデに回り込んで、リフト乗り場後ろのトンネルを潜って車道を渡り、つづら折れの狭いコースをジャイアントへ。一本ジャイアントのメインバーンを滑る。急斜面だが午前中で荒れていないので気持ちよく滑れる。発哺ブナ平クワッドからたまごゴンドラを経由し、高天ヶ原の真ん中からトラバース気味にタンネ・オコジョの林間を気持ちよく滑り、リフトに乗ってから一ノ瀬ファミリー方面へ。さすがに一ノ瀬は人が多い。留まらずに車道を越えて一ノ瀬ダイヤモンド側へ渡り、焼額へ移動。お昼近くになってきたが、乗っていない索道に乗って、第2ゴンドラを避けて第1ゴンドラへ。なぜなら第2ゴンドラのスキースロットの幅が少し前のかぐらゴンドラと同じく狭く、自分の板が収まらないのでボードのように持ち込みになってしまうから。第1ゴンドラなら8人乗りでゆったり座れ、テールの広い板でもスロットに収まる。

第1ゴンドラから奥志賀連絡コースを滑って奥志賀エリアへ。新雪の積もった緩斜面があったので2本ほどリフトに乗って楽しみ、奥志賀ゴンドラ近くのレストランで昼食とする。天井から温風が出ていて暖かく、甘酒も売っていて思わず買い求めてしまう。昼食後はゴンドラ経由で奥志賀高原ホテル前のゲレンデに一日ぶりに戻り、目的は半分達成。ここからシャトルバスで帰るという手もあったが、バスは出たばかりで1時間30分ほど間隔があり、 午後2時を回りそうなのでスキーで戻れるだけ戻ることにする。

寒いことが容易に予想された寺小屋方面は行きたくなかったが、それ以上に西館山のコブを滑る気力がなくなったため、前日とほぼ同じコースをとって東館山方面から戻り、午後4時近くに宿に戻った。昼食以外の休憩もあまり取らず滑ったので、滑走距離は約30kmだった。この日も夕食後全員沈没。

この日の滑走ルート。あまりに広範囲で地図がアバウト。

1月4日(晴れ)
ようやく晴れの予報だ。こういう日は是非横手山山頂まで行きたいところ。9時過ぎ発のバスに乗り込むが、みな考えていることは同じようで、すぐにバスが満員になり、途中乗車を断るほど。木戸池近くで通路に立っていた子供が車酔いしてへろへろになったようだ。熊の湯で半分くらいが下車、横手山第一リフト前でようやく解放された。

志賀高原・「山の駅」内部

リフトを3本乗り継いで横手山山頂に立つが、案の定北アルプス全景や妙高などが見渡せた。

妙高・黒姫山方面

笠岳の向こうに白馬から鹿島槍

渋峠スキー場の唯一のリフトを使って標高2,300mの雪を堪能するが、リフトの左右にコースがあるため、リフト待ちが発生し、列の最後尾ではえげつない割り込みが生まれ、リフトゲート直前は2m以上の階段登行が必要になるため、階段登行に不慣れな初級者にはつらい。その上ペアリフトなのにゲートが1つしかないため、ゲートを通過してから搬器にシングルで乗ってしまうという、客を捌くには最悪の事態が生じていた。こういう時は家族がいちいち合流するんじゃなくて、隣にいるひとに一声掛けて一緒に乗るべきだ。リフト3回で嫌気が差したので横手山に戻り、下っていく。途中、メインコースから枝分かれした第4リフトに乗って荒れていない斜面を気持ちよく滑り、宿泊所裏の新雪を滑走してさらに下方へ。シングルリフトの第5・第6リフトが動いていないのが残念だが、横手山コンプリートで車道を渡って熊の湯へ移動。熊の湯で動いていたリフト3本を乗って、最後に広いバーンを思いっきり滑ってゲレンデツアーは終了。午後1時に熊の湯ボトムのレストランで昼食を食べ、ご褒美にアイスとコーヒーで締めくくった。


横手山スキー場を滑りながら


この日の滑走ルート。快晴で気持ちがよかった!

3日間滑りまくった次男大満足。午後2時過ぎの帰りのシャトルバスも混んだが、往路ほどではなく、無事宿泊した場所に帰還。荷物をまとめ3日ぶりにマイカーに積み込んで慎重に下山した。あとは小布施PAでリンゴ購入、関越道の渋滞を避けて北関東道〜国道17号〜125号〜加須から東北道で帰宅。

3日間のダイジェスト動画(2分)