山猫アウトドア備忘録

最近はたまにしか外で遊べない男の備忘録です

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少雪の燧ヶ岳巡礼

少雪だった上に雪解けも早そう。バックカントリー適地へのアクセス道路の除雪が例年になく早く、焦りを感じる。この調子だと、立山とか鳥海とか乗鞍でないと5月連休で滑れなくなるだろう。関東から近い至仏山では雪がないために滑走エリアがかなり限定されている。

まとまった時間を取って北海道・北東北方面にでも行かれればもう少しマシなのだろうけど、そのような条件はなく、結局関東近県への日帰りか1泊で出かけるしかない。私が「信越スキーヤー」(最近では信州よりも会津の方がよく出かけるが)から抜け出られないのは仕方がない。今回も福島県檜枝岐村から燧ヶ岳に単独で行くことにした。

檜枝岐村の七入から御池までの除雪も4月半ばに完了したらしい。今までの経験だと連休前半で開くか開かないかで、開通しても屈曲路部分で雪が崩れて通れないこともあったはず。冬に通った会津高原高畑スキー場までの時間はかなり正確に読めるので、そこから30分ほどプラスすれば御池まで上がれるだろう。土曜日夜にATPテニスバルセロナ大会の準決勝を観戦して、早寝して日曜4時に起きて出発すれば8時台にはたどり着けるはず。

檜枝岐村手前まで雪山も見えず、会津駒への登山口にも雪は見えない。七入からの屈曲路で路肩に雪が出てくるが、薄い。路面に雪解け水も少ないが、その分沢水は非常に豊富。御池(約1500m)には8時20分ころに到着。準備して、ほぼ9時に歩き始める。どうせ単独だし、この冬もあまりシール登行をしなかったし、のんびり登って途中でやめて降りてきてもいいくらいの軟弱さで広沢田代(1800m弱)への急登にとりつく。先行するグループのトレースを使わせて頂く。広沢田代に出ると直射日光が強く、日焼け止めを塗り直すがあまり効果はなさそう。

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今回の装備

出発するときに今回の新兵器、スマホアプリの「geographica」を立ち上げてきたが、トラックログを取っていなかった。広沢田代手前からログをとり始める。このアプリはなかなかスグレモノだ。今まで、アプリ版「山と高原地図」を使ってみたが、地図1枚につき料金がかかる。「geographica」があればハンディGPSが不要になる、とは言えないが(ハンディGPSの方が精度が高いだろう)、その補助にはなる。しかも、ログを取り始めてデフォルトにしておいたら高度を上げるごとに音で知らせてくれる(ありがたいような迷惑なような?)。もちろん、電子デバイスだから紙の地形図とコンパスは絶対必要。

もう一つの新兵器がグレゴリーのターギー45。旧ロゴの赤がネットで安かったのでつい買ってしまった。容量が大きいだけに、30Lのドイターフリーライダーよりも大ざっぱに荷物を入れられる。日帰りだったら滑走用のジャケットやヘルメットも中に入れられてスッキリ。ただし、スコップやゾンデ棒を入れるスロットが大きい分背中から離れるので厳冬期は重く感じるかも?

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熊沢田代

熊沢田代(約1950m)へは左(南)を巻いた方がいいに決まっているのだが、先行のグループを追っていたら右方向に向かってジグを切っていたので、たまには右から登って見るかと思ってついていったら熊沢田代手前のピークまで登ってしまった。湿原レベルまで少し降ることに。やはり左(南)側から巻いた方が雪もつながっているし楽だ。

森林限界近くになると沢の部分が深くえぐれているのに気付く。こんなにえぐれていたっけ?それは森林限界を抜けても同様で、過去の経験よりも沢状地形が複数本出ていて、沢はえぐれているし沢と沢のの間にグリーンベルトができていて、適当なところで横切らないといけない。2回ほどスキーを履いたまま横切るが、ちょうど夏道の8合目標識が目に付いた。昨年夏に登ったときは雪渓が残っていたなあ。

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燧ヶ岳の肩から檜枝岐方面

徐々に足首くるぶし下にマメができそうな気配になってきたので、あえて小刻みにゆっくり登る。テレマークを20年やっていても、バックカントリーのシール登行でのマメから抜け出ることができない。オリーブオイルを塗ったり、ストッキングを下にはいたり、足まめケアの絆創膏やガムテープを貼ったりしてきたが、決定打がない。革ブーツからプラブーツに替えたときはマメができなくて快適だと思ったが、長く登っているとできた。ノーマルインナーよりも今使っているサーモインナーの方ができやすいような気がする。歩き始めて1時間でできる最悪のときもある。割とグループで人のペースに合わせているときにできやすいのかなと思う。ちなみに今回は普通の布ガムテープを長めに切って貼り、ストッキング風のインナーソックスを履いてきたが、左足だけに小さめなマメができていた。2月の大谷ヒュッテに比べれば軽傷の部類か?ともかく、もう体力的には下り坂だし、ATスキービンディングにかなり近づいてしまったピボット式のテレマークビンディングではないので、登りは自分のペースでゆっくり登るのがマメ防止には一番な気がする。

じわじわ登っているうちに12時30分、燧ヶ岳(俎グラ)の肩に到着。スキーを置いて山頂に登り、周囲の風景を楽しむ。尾瀬沼は氷が解けているように見え、至仏山はムジナ沢側にほとんど雪がない。平ヶ岳だけが真っ白という感じ。

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柴安グラと遠景に至仏山
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平ヶ岳
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山頂の祠
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尾瀬沼は解けているように見えた

肩に戻って行動食を食べて休憩。今回の行動食は柏餅5個。他にも持ってはいるが、生ものの柏餅を1個づつ登りで食べてきた。残りの柏餅を全て胃袋に押し込み、13時に滑走開始。直下の沢をまっすぐに気持ちよく滑ってしまうとグリーンベルトを越えられなくなるので、熊沢田代方面を見ながらスキーヤーズレフトへのトラバースをしながら滑走する。ザラメ雪でテレマークターンはできるが、条件のいいところに限ってツボ足登山のツボが無数にある斜面で、先行滑走者が落としたスノーボールもあって気は抜けない。今まで燧ヶ岳で滑った中ではアドレナリンが一番でない滑りだった。森林限界に入って熊沢田代から南側に回り込む。湿原の上のフラットな雪面がストップ雪で脚の筋肉を浪費した。

さて、ここからは自分としては初めてトライするコースで降りる。東ノ田代、メラッパシ田代経由で県道まで滑り降りるつもりだ。単独なので絶対にトラブルは起こしたくない。いきなり東ノ田代には降りず、熊沢田代の御池側ピークから伸びる尾根に乗って滑り、メラッパシ田代の北側をかすめるように急斜面を横滑りを交えつつ降りて、沢沿いに左岸を滑った。上部で沢音が聞こえていたので、下では割れているかもと思ってコース取りをいつもより慎重に考え、頻繁に現在地確認をして降りたが、県道まで沢が割れているところはなかった。13時50分、県道に降り立って滑走終了。県道をトボトボ、ヨレヨレしながら歩いて御池駐車場まで。滑りは正味1時間かからない、というのがちょっと悲しい。かといって途中で登り返すのはイヤだけど・・

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県道に無事降り立った

檜枝岐で燧の湯に入って汗を流し、その近くで盛り蕎麦大盛を食べて帰路についた。渋滞を避けて上河内SAで仮眠して無事帰宅。

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檜枝岐の裁ち蕎麦は旨い

連休でも燧ヶ岳は滑走はできると思うが、楽しめる条件はもうあまりない。連休は仕事なので例年のごとく遠征はできず、最終日から翌日の平日にかけて乗鞍へ行ってラストスキーにするつもり。

2016.04.24hiuchigatake
スマホで取ったトラックログを地形図に落とした。登山途中からログ取りしている
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