3度目の志賀高原

日曜の午前中に仕事が終わり、月・火が休みになったので、女房を誘って3度目の志賀高原に向かった。日曜日は移動のみとし、平日の空いた志賀高原を堪能しようというもくろみだ。昨年から志賀高原に来たら泊まることにしている宿に夕方たどり着くが、周辺の雪が緩んで氷結しかかっていて、先が思いやられる。

2月4日
月曜日、ガスがひどい。雪もちらついているが、積もるような降り方ではない。丸々一日使えるのはこの日しかないので、例によってサンバレーから奥志賀高原に向かってスキーでゲレンデを繋ぎ、戻ってくるというゲレンデツアーに出発。丸池ゲレンデに滑り込んで食事券付きの二日券を購入。

サンバレーのリフト前にはスキー修学旅行の高校生が活動開始したところで、そこへ二人で入り込んでリフトに乗る。リフト降車後もたくさんいるので、逃げるように蓮池リフト前のトンネルを潜り道路を渡ってジャイアントスキー場へのつづら折れを滑る。すでにバーンは硬め。それでも朝イチなのでジャイアントの急斜面を一本滑るが、視界が悪く下は硬く快適ではない。そそくさと発哺クワッドに乗ってたまゴンドラに乗り、寺小屋へ向かうが、ここもいつものごとく視界悪く強風であり、すぐさま高天ヶ原からタンネ・一ノ瀬ファミリーから再び道路を跨道橋で一ノ瀬ダイヤモンドへ。焼額との連絡コースの名ばかりになってしまった山の神ゲレンデから焼額にたどり着いたら11時近くになっていた。寒くてトイレが近くなる。Pinnacle95をスキースロットに差せない第2ゴンドラに乗り、ジャイアントスラロームコースを滑って8人乗りの第一ゴンドラ(こちらはスキースロットが幅広対応)から再びジャイアントスラロームコースを滑って途中から奥志賀の大洞沢ゲレンデに下っていった。
焼額に来たら雪質がよくなって驚いた。とはいえ、アイスバーンがベースでその上にエッジに食い込む新雪がある程度あるか、ないかに過ぎない。奥志賀ゴンドラ乗り場近くのレストランで昼食とする。身体が冷えきっている。

昼食後は奥志賀ゴンドラに乗って奥志賀エキスパートコースを一本滑るが、やはり標高が高いと視界が悪く風も強い。視界が利くところはすべからく緩斜面になってしまう。奥志賀高原ホテルの前ですぐさま踵を返して帰路についた。帰りは吹きっさらしの奥志賀第3、第4リフトで強風に耐え、スケーティングで焼額に移動してそのまま最短ルートの白樺コースを滑り、山の神リフトで一ノ瀬へ。短いリフトで跨道橋を越えて、一ノ瀬ファミリーの最上部のアイスバーン急斜面をやり過ごし、斜めにトラバースしてタンネから高天ヶ原下部に出た。今度はリフトのない跨道橋をスキー登行して西館山のゲレンデに入る。正月のような午後のコブコブはなく、フラットな雪面だが、初心者には止まれない雪。初心者のボーダーが我々にゆっくり突っ込んできて、女房が倒されてしまった。こういう場所へはそれなりのトレーニングを積んで来て欲しいものだ。ついでに言えば、志賀高原には狭い林間コースや連絡コースがあるのだが、そこで初心者が立ち往生したり、尻餅をついて休憩していたり、狭いコースに集団でいたりする。これはマナー知らずというものだ。広い緩斜面のある場所で訓練を積んでから来て欲しい。

西館山・発哺ブナ平・ジャイアントの各ゲレンデのボトムでもう一度朝と同じコースをとり、ゴンドラで東館山山頂からオリンピックコースを滑ろうとするが、視界が悪くなりつつあり、つづら折れのコースから少し外れるとコブとアイスバーン天国なので林間コースに逃れ、途中からオリンピックコースに乗る。ブナ平に滑り込み、ジャイアントのリフト乗り場までチョッカリ&スケーティングで登る。志賀高原のリフトの連絡の悪さは天下一品だ。スケーティングや階段登行、ハの字歩行を駆使できなければ辛い。こういう時にノルディック系のテレマークのアドバンテージを見せつけないとテレマーカーの名がすたるというものだ。

最後に蓮池リフトに乗って宿まで滑り込もうと思ったが、ホワイトアウトになったので素直に道路を歩いて戻った。
夜、宿のロビーで前日も眺めた分厚い「志賀高原スキー史」とホイチョイプロダクションが制作した「極楽スキー」を読みふけった。前者は昔の志賀高原の写真もふんだんで、泊まっている宿の歴史が60年以上もあることを知って驚く。後者はスキーブームのバブル期に発行された本で有名だが、かなり掘り下げた本であることに改めて気づく。テレマークスキーは次なるスキーのトレンドの一つとされていておかしいが、あまり客が閲覧しないのか、美本であった。


この日の動画ダイジェスト(約2分)
滑走軌跡 30km以上滑走
2019-02-04

2月5日
前日とはうって変わって快晴!風も弱い。快晴ならば横手山へ、となるがバスは平日でも結構混みそうな予感がするので乗車時間を滑走時間に充てるべく、蓮池を挟んでバス停とは対岸からつづら折れでジャイアントスキー場へ。コース途中で3人の初心者女性ボーダーがオタオタしているが、周りの男子は誰も手助けしてやっていない。応援の声をかけるだけ。結局集団でつづら折れの狭いコースを占拠しているので、一声掛けて先を急ぐ。少しでも技量のあるボーダーなら、初心者女性のボードを担いで歩かせるなり、自分もボードを手に持って女性と歩いて降りるくらいの覚悟が欲しいものだ。我々の世代ならそのくらいは気遣うね。

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東館山方面
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寺小屋の樹氷
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空と雲

天気はいいし人も少ないが、滞在最終日で時間に余裕があるわけではないので先を急ぐ。発哺クワッド〜たまゴンドラで東館山山頂から寺小屋へ。風が弱いので寺小屋ゲレンデは最高のコンディションだ。だんだん人も集まってくる中、3本ほど繰り返し滑り、女房と互いに撮影する。下が硬くてエッジ噛みにくくテールが流れぎみになるが、前日よりはよほどマシだ。

この日の動画ダイジェストpart1(約90秒)

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岩菅山方面

その後一ノ瀬のパーフェクターコースに向かい、やはりカリカリの急斜面アイスバーンをこなして一ノ瀬ダイヤモンドへ。パーフェクターは誰も滑っていないし、滑って楽しいコンディションでもない。山の神から焼額に入ると、気温も上がってきたせいか下部の緩斜面が気持ちいい。サウスコース・ミドルコースを滑り、お気に入りの第一ゴンドラで標高2000mへ。時間がないので奥志賀へは行かず、白樺コースで戻る。一ノ瀬ファミリーのペアリフトB線からタンネ・高天ヶ原へ横移動して、年末と同じ食堂で日本蕎麦を食べようと思ったのだが、団体貸切になっていて蕎麦にありつけず、ショック!この時高天ヶ原に戻って食堂へ入ればよかったものを、食事券チケットをよく確認せず西館山からジャイアントに向かってしまった。西館山の南向き急斜面の雪はようやく緩んでエッジが食い込み、一番快適だった。ジャイアントのボトムのレストランでは食事券が使えず、調べ直してブナ平中腹の食堂へ13時30分に滑り込んだ。ラストオーダーに間に合って昼食難民化は避けられた。またここのカツカレー・ハンバーグカレーがボリューム満点で腹持ちが良過ぎた。
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焼額山ゴンドラから

あとはブナ平を滑ってジャイアントのリフト乗り場までスケーティング。しかし満腹でスケーティングが辛い。前日のように視界を遮るガスはなく、快適に宿まで戻った。

この日の動画ダイジェストpart2(1分50秒)
滑走軌跡 約25km滑走

2019-02-05

スキー終了後、最大の危機が待っていた。帰宅準備を済ませ蓮池から国道を下っていく途中、アイスバーンでハンドルが効かなくなり180度スピン!時速はおそらく30km台だと思う。ハイエースはおろか、車を運転してスピンしたのは初めてである。標高は1400mあたりのところで、解けた雪が15時あたりでもブラックアイス化していたと考えるのが理屈に合うが、対向車がなくて幸いだった。ドキドキするので反対車線をゆっくり登って戻り、ジャイアントスキー場への分岐のところでターンして、より慎重に下った。四駆スタッドレスだからと侮ってはいけない。だいぶ標高を下げた場所でも、日が当たらず滑りやすくなっている路面があった。他車のタイヤトレースがセンターラインをはみ出している個所があったし、実はもう一度自分の車のお尻が振られたのである。この時スピンしていたら対向車にぶつかるところだった。2速、カーブでは20kmでそろそろ下って事無きを得た。しばらくトラウマになりそうである。