12月に読んだ本から

・冲方 丁 著「光圀伝」(角川書店・電子書籍版)
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10月に読んだ、「天地明察」に続いて電子書籍の光圀伝にチャレンジ。
リアル書籍なら750ページある大作である。電子書籍版でも3冊分。
毎日の通勤時間中にもっぱら読んでいたのだが、なかなか進まない。物語が比較的平板で、読み進めるときのワクワク感が一向に現れてこない。なんだか義務的に読み進めるようになってしまった。
ようやく月末に読了。


・早野 透 著「田中角栄」(中公新書)
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リアル書籍としては、新聞社の政治記者が書き上げた、かの田中角栄の評伝である。
こちらは面白くて比較的早く読み終わった。首相になるまでの角栄の半生が特に面白い。

角栄が首相だったときには私は小学生だったが、佐藤栄作のころから歴代の首相については記憶がある。
自分の父親が、角栄には肩入れしていたことを思い出す。学歴エリートとは正反対の角栄は、70年代までの地方庶民のシンボルでもあった。彼の日本列島改造論は、この本の中では挫折したと記されているが、その後40年近くたって、ことインフラ整備に関しては角栄がめざしたものにかなり近づいているのではないか?もちろん、それによって地方が活性化すると見越した角栄の見通しは甘かったといわざるを得ないが・・