大相撲五月技量審査場所(後半)

結局、チケットを手に入れた7日間全ての日に国技館へ行ってしまった。

13日目、幕下で唯一のチェコ出身力士、隆の山がうっちゃりで逆転勝利、館内大いに湧く。みんな隆の山の苦労(初土俵以来チェコに帰らず)を知っているんだよね。来場所はついに新十両だけど、あの細い体でどこまで通用するのか見物である。できることならば、長く残って欲しい。

そしてちらほらと帰り支度をする人が見られる中での横綱白鵬の黒星。こういう時こそ、と予感がしたがやはり波乱は起きた。白鵬の負けを生で見たのは何場所ぶり、いや何年ぶりだろうか。

千秋楽、午後から嵐のようになった。電車も遅延になったため遅めの4時近くから観戦。千秋楽を見に行くのも久しぶりだ。
すでに三段目を除く十両以下の優勝は決まってしまっている。幕内力士の取組は給金直しの取組が多く、ガチンコ相撲だということをことさらにアピールするかのようだった。
栃ノ心が負けた時点で幕内最高優勝は白鵬に決まり。後は波乱なく終わるかと思いきや、結びの一番で魁皇が右上手を取った。魁皇渾身の寄り切り!魁皇が白鵬に勝ったのを見るのもものすごく久しぶりな感じがする。

千秋楽の表彰は優勝旗授与のみで、天皇賜杯などは全くなし。NHKの刈谷アナがインタビューしたが、NHKもニュースでは実況付きの映像を流しインタビューも撮っているくせに放送しないのはいかがなものか。撮影クルーやアナウンサーを配置したのだったら、せめて東北地方だけは相撲を放送すべきだったのではないか?またなにより、チケットは只ではなくて通常より若干安めの値段にして義援金に回すべきだったように思う。私が何度も行かれたのはチケット代が只だったからだが、趣旨を表明して発売すれば私はちゃんとお金は出すつもりだったし、あんなヘンテコな空席は出なかったはず。

帰路、両国駅前で解雇された蒼国来の復帰を嘆願する署名が行われていた。勝手連の活動らしいが、野球賭博の影響で昨年とんとん拍子に幕内に上がった蒼国来が、八百長の相談をするような慣れあい状況を作る時間的余裕は無かったのではないかと想像してしまう。蒼国来はとばっちりを受けたのではないかと勘ぐってしまうのである。