1月に読んだ本

前のパソコンのHDDに今月読んだ本の表紙画像を入れておいたのだが、クラッシュのおかげでそれらがすべて吹っ飛び、記憶力の弱くなった私の頭には今月読んだ本の記憶すら残っていない。
思い出せるだけ拾い上げてみたが、今月は特別インパクトのある本が少なかったのか、どうしても思い出せないものがある。図書館で借りた本が多く、すでに何度も返しにいっては借りてくることを繰り返したことも理由の一つ。

・大澤真幸・姜尚中(編)「ナショナリズム論・入門」(有斐閣アルマ)


正月に家で読んでいたのだが、多くの人のナショナリズムをめぐる論考集。大澤や姜が編者なのでなかなか読みでがある上に、難解な文章もある。

・前田弘毅 著「多様性と可能性のコーカサス」(北海道大学図書刊行会)


コーカサス地方は少数民族が入り乱れていて、日本との関係も厚くはないので理解が難しい。しかし平易な文体で書かれていて分かりやすい。

・中島岳志 著「中島岳志的アジア対談」(毎日新聞社)


毎日新聞連載中はかかさず読んでいたのだが、一冊の本になったところで読み返してみると記憶から抜け落ちているような部分もあり、新鮮だった。

・落合淳思 著「古代中国の虚像と実像」(講談社現代新書)


中国の古代史は高校の漢文の授業や世界史の授業で逸話のオンパレードとなるものだが、有名な話の多くが「作り話」だという内容の本。冒頭で、この本では中国古代史に対するロマンや期待をことごとく破壊すると宣言しているので、ひじょうに念が入っている。内容は実証的で面白い。

・羽根田治 著「山の遭難」(平凡社新書)


いつのまにか平凡社新書のカバーが赤から青に変わっていた。この本は遭難ライターの羽根田さん自身の体験から始まっていて、さまざまな遭難事例が挙げられている。それにしても最近の遭難や救助要請の事例はひどい。

・椎名誠 著「活字たんけん隊」(岩波新書)


久しぶりに椎名誠の本を読んだ。面白い。だけどこれを読んでここに紹介されている本を読みたいとは思わなかった。

・湯浅誠 著「岩盤を穿つ」(文藝春秋)


「自立生活サポートセンター・もやい」事務局長で「年越し派遣村」村長をやった湯浅氏がいままで書いてきた著作集。