10月に読んだ本から

・五味 康祐 著「薄桜記」(新潮文庫)
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五味の本はなかなか文庫の点数が増えないのだが、NHKBSでドラマ放送が始まるタイミングで出版された。主人公は丹下典膳。まあ丹下左膳のパクリだ。失った腕は丹下左膳とは逆。何だか安易な設定のように思えるが、さすが五味康祐、読ませる読ませる。BSのドラマのあらすじを調べたら、全く原作を踏襲していない。脚本家が勝手に変えている。だからドラマは見ない。

・中国ムスリム研究会 編「中国のムスリムを知るための60章」(明石書店)
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・冲方 丁 著「天地明察」(角川文庫)
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いやー、さわやかな小説だった。こちらも映画化されたが、映画は観ていない。多分観るとガッカリするだろう。渋川春海が主人公というところがすばらしい。関孝和と渋川春海は同い年という設定になっているが、実際は3つほど歳が違う。若い作家の作品はストレートでいい。

・皆川 典久 著「東京スリバチ地形散歩」(洋泉社)
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・芳賀 ひらく 著「江戸の崖 東京の崖」(講談社)
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東京ローカルの地形モノ。「スリバチ」も「崖」も、デジタル処理をして強調した地形図を巧みに用いて東京の凸凹地形を描いている。まあ、半日あれば楽しめる本。実踏してみればなお面白かろう。

その後、どうしても五味康祐の絶版本が読みたくなり、タイムリーに発売されたiPad miniを予約して初日にゲットした。ただいま、「如月剣士」に夢中。