2017年10月・11月に読んだ本

読書の秋なのに多くの本は読めなかった。なんだか年を追うごとに忙しい。忙しいことを理由に読書しないのは怠慢を棚上げしているに過ぎないのだが・・・

・山口 裕之著「大学改革という病」(明石書店)
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教育に関する改革は必要だとは思うが、朝令暮改的な改革は意味がない。最近の教育改革はちょっとした社会現象に左右され過ぎている。特に近代資本主義社会では、実利を追求しすぎ、それを教育に負わせることに躍起になっている。かなり抑圧的な時代であっても、まっとうな人を輩出してきた歴史をどう捉えたらいいのだろうか。

・明治大学現代中国研究所編「文化大革命 造反有理の現代的地平」(白水社)
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文革についての論文集。広西で相当ひどい虐殺・暴力事件が行われていたことについては、この本で知った。文革期の破壊はすさまじい破壊だったということは聞いているが、日本でこのようなできごとが起こりうるだろうか?習近平の権力が圧倒的になり、党規約に「習均平思想」なるものが書かれるようになった現在、文化大革命の狂気を理解することは大切であろう。


・カレン・アームストロング著 小林朋則訳「イスラームの歴史」(中公新書)
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イスラームの理解のために必要な本の一冊であろう。コンパクトにまとまっているが、この本を読む前にある程度教科書的な知識は必要かもしれない。