2019年3月〜5月に読んだ本


・橋本 治「思いつきで世界は進む」(ちくま新書)
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惜しい人を亡くした。

・伊藤 正一「黒部の山賊」(ヤマケイ文庫)

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遅ればせながら読んだ本。


・小笠原 弘幸「オスマン帝国」(中公新書)
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・橋本 倫史「ドライブイン探訪」(筑摩書房)
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ドライブインは昭和の産物だがとても懐かしい。

・大西 英文「はじめてのラテン語」(講談社現代新書)
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電子書籍で購入、途中まで読んだ。

・ヤマザキマリ・とりみき「プリニウスⅧ」(新潮社)
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うーん、ますますこれからどうなっていくやら・・
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2019年1・2月に読んだ本と観た映画

12月、「アリー/スター誕生」をTOHOシネマズ日比谷観る。スッピンのレディー・ガガが健気でかわいい。
1月、「ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~」を観ようと思ったが悲しい結末は明らかなので観ずに終わる。ホイットニー・ヒューストンは同い年なのだ。
2月、「
ヴィクトリア女王 最期の秘密」をヒューマントラストシネマ有楽町で観る。主演のジュディ・デンチはヴィクトリア女王を演じるのが2度目だそうだ。インドから連れてこられて結局帰れなかった主人公の相棒が「イギリスは野蛮だ」と言っていたのが印象的だった。
「ファースト・マン」をTOHOシネマズ錦糸町オリナスで観る。アームストロング船長は子供のころのヒーローだ。「ブレード・ランナー2049」でも主人公のレプリカントを演じたライアン・ゴズリングは表情を抑えた演技をさせるととてもいい。後にラジオで深い解説を聴いてもう一度観たくなった。
「ヴィクトリア女王」を観に行った有楽町の映画館でやっていた「小さな独裁者」を観るかどうか逡巡する。結構えぐいシーンがあるらしく、遠のいている。
3月、
「グリーンブック」をTOHOシネマズ錦糸町楽天地で観る。アカデミー作品賞を取って客の入りも良いようだ。ロードムービー、音楽関連映画、といったところは個人的に琴線に引っかかる。そこまでメッセージ性の強い映画ではないが、コメディとして楽しかった。

・山とスキー編集部「山スキールート 212」(山と渓谷社)
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結構分厚いルート紹介本で、「ハイグレード山スキー」(東京新聞出版局2007年)や「山スキー百山」(山と渓谷社2015年)以来のものだと思う。
地方に行くと県の山スキーエリアを紹介した本を見かけることがあって、偶然の邂逅を大切にして買うことにしているが、全国的に販売される大手出版社から出るものは最近少なくなってきた。ネット情報がより有用になってきたからだろう。しかし「山スキールート図集」などは古典的で写真もメチャクチャ古いが、この中に忘れられたツアールートが書き込まれていたりする。
この本の内容としては、やはり山スキーができるエリアの中から厳選する方式なので、マイナーなルートまで紹介できているわけではない。


・木畑 洋一 著「定刻航路を往く」(岩波書店 シリーズ日本の中の世界史)
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・小谷 汪之 著「中島敦の朝鮮と南洋」(岩波書店 シリーズ日本の中の世界史)
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このシリーズはとても面白い。イギリスが開いた帝国航路を行き交った日本人の手記を通じて幕末以後の日本人の
アジア観を知ることができるのが前者、作家中島敦が少年期に住んだ朝鮮と、太平洋戦争開始前後に社会人になってから赴任した「南洋」を活写したのが後者。
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2018年12月、2019年1月に読んだ本

この間、読書量は減っている。理由は、毎日の通勤時間帯にダウンロードしたラジオ番組を聴くのが習慣化しており、帰りもネットでラジオを聴いているためである。おもにTBSラジオの番組を聴いている。そのため、混んだ電車の中で本を広げるのはなかなかしんどくなってきている。そうでなくても冬はスキーのことが頭の半分くらいを占めているので上の空であることが多く、落ち着いて読書ができていない。

・佐藤 徹也 著「東京発 半日徒歩旅行」(ヤマケイ新書)

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気楽に公共交通機関を使って散歩気分で出かけられるプランがたくさん載っている。スキーシーズンが終わったらこの本を使って多摩方面などへ出かけてみたいと思う。


・松本 修 著「全国マン・チン分布考」(インターナショナル新書 集英社インターナショナル)
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性器の呼称の分布を追った真面目な言語学の本だが、著者は「全国アホ・バカ分布考」を書いたテレビ業界(「探偵!ナイトスクープ」プロデューサー)の人である。内容は極めて学術的だが、文章は平易で読みやすい。研究者が羞恥心からしり込みする性器の名称を徹底して追っている。日本の言語学・辞典作成の権威たちが怠ってきたことを告発する部分は特に圧巻。

・木庭 顕 著「誰のために法は生まれた」(朝日出版社)
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著者はローマ法の研究者。法を大上段から論じるのではなく、「近松物語」「自転車泥棒」などの映画や、ギリシア悲劇などの古典文学作品を高校生と味わい、論じることで法の本質をえぐり出そうとしている。読みやすくはあるが、法律そのものを扱うわけではないので、法律論としてはちょっとインパクトに欠けるか?

・南塚 信吾 著「『連動』する世界史」(岩波書店 シリーズ日本の中の世界史)
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外国史研究者による日本の歴史と世界史との接点を追求するシリーズの第一回配本。読み始めてすぐに意欲的なシリーズだと感じた。著者はハンガリー史が専門だが、アヘン戦争をめぐる19世紀の列強の個別状況や日本でのアヘン戦争に対する対応、米国のペリーをはじめとする列強との関係について論じている。専門を外れて文章を書くことは研究者にとってはとても勇気のいることだが、非常に分析は明晰で、いろいろと参考になる論考である。味わってゆっくり読んでいるのでまだ4分の1ほどしか読んでいないが、今後が楽しみな本である。
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2018年10・11月に読んだ本など

暑かった夏以後劇場で見た映画は、「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」「ボヘミアン・ラプソディー」の2本。秋は忙しかった。ともに実在の人物を主人公にし、一定年齢以上なら同時代を共有したスーパースターを描いた映画だった。
「ボヘミアン・ラプソディー」は現在かなり評判がいいが、そこまで評価が高まる映画だとは予想していなかった。封切り3日目に日本橋で観た時にはすでにパンフレットが売り切れていたところをみると、業界でもそこまで客が入るとは予想していなかったのだろう。
音楽が主役の映画だから、少し奮発して音響効果の優れた大画面のドルビーアトモスで観た。夫婦割ならそこまで厳しくはない。予想通り、圧巻だった。最後のライブエイドの20分の4分の3は涙が止まらなかった。その後パンフレットを購入がてら日比谷で2度目の一人鑑賞。これも涙をグッとこらえて最後まで見た。劇場を出てからも頭の中でクィーンの曲がリフレインし、帰ってからも動画や曲をかける始末。CD時代になってから「グレイテストヒット」ともう一枚くらいしか持っていないのでアルバムの片隅にある曲を思い出してYouTubeなどであらためて聞いてみる。
振り返れば中学から高校くらいまでクィーンよく聞いていたし、友達とよくクィーンを語っていたなぁ・・・青春ドンピシャのミュージシャンの映画は泣けてくるよ・・・

さて、読んだ本と読みかけの本です。
・J・ウォーリー・ヒギンズ「秘蔵カラー写真で味わう 60年前の東京・日本」(光文社新書)
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新書だともったいないくらい美しいカラー写真に彩られた昔の日本。自分が生まれる少し前から生まれた直後くらいの日本全国の写真がちりばめられている。東京生まれ・育ちではないので懐かしいと思う風景はないが、地方の写真には何かを感じる。著者は軍属として来日し、軍を離れてからも国鉄やJRの仕事を現在まで続けながら日本各地の鉄道をカメラに収めているという筋金入りの『鉄』ということだが、そちら方面はあまり詳しくないので、外国人でこんなに日本の鉄道に入れ込んでいた人がいたとは驚きだった。読むべき文字は少ないので分厚い割にはすぐに読み終わってしまう。しかし手放したくなくなる。

・臼杵陽「『中東』の世界史」(作品社)
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臼杵さんは中東の専門家である。若いころ、土曜日にアジア経済研究所で開かれた研究会に顔を出していたことがあり、そこの若手研究者としてお見かけしたことがある。その後イスラエル・パレスティナ問題に関する書物や、日本のイスラーム研究史に関わる書物を問うている。個人的には10年ほど前に発汗された「大川周明 イスラームと天皇のはざまで」(青土社)が印象にある。
今回の本は、中東からの切り口で近現代の世界史を見るとどうなるのか、というテーマの本で、今のところ3分の2ほど読んだが、いとおしいので読み終えるのがもったいなく、わざとゆっくり読んでいる。


・輿那覇潤「知性は死なない 平成の鬱をこえて」(文藝春秋)
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電子書籍で購入して読んだ。かつて「中国化する日本」で有名になった若手研究者がその後鬱になり、大学の教職から離れて治療を進め、回復する中で書いた書物である。内容は重々しいが難しい論理や表現で書かれた本ではなく、一般の読者にも取りつきやすい。しかしどうにも評価しにくい本である。

・馬場公彦「世界史の中の文化大革命」(平凡社新書)
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これまた電子書籍で購入し、半分までは読んだが現在中断している。早く読まなくては。インドネシアと文化大革命の関係に対する理解は自分の中で深まったと思う。
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2018年8・9月に読んだ本

この夏はバラエティに富んだ本を読み、映画も比較的多く鑑賞した。
特に歴史マンガを単行本45冊ほど電子書籍で読んだ。

・幸村誠「ヴィンランド・サガ」(アフタヌーンKC)
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ヴィンランド・サガは既刊21巻。11世紀の北海・バルト海周辺のヨーロッパ各地が舞台。
最初は血なまぐさいし主人公に人間性が感じられないが、しだいに性格が変化していき、ノルマン人が拡散した世界の縁まで舞台が拡大していく。「ヴィンランド」のタイトルから推測するに、北米大陸へ向かうことになるだろう。2019年にアニメ化決定とのことだ。

・惣領冬実「チェーザレ」(KCデラックス・モーニング)
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チェーザレはチェーザレ・ボルジアを主人公とした話。既刊11巻で、ようやく神学部の学生から司教になったところで停まっている。惣領冬実さんは女性漫画家なので、人物の輪郭線が細くてみな一様にイケメン。用語解説や執筆協力の専門家の文章なども載せられていて、舞台はほとんどピサなのに、登場人物も多くて読み進めるのに時間がかかる。教皇、メディチ家の当主、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、コロンブス、サヴォナローラなどが現れる。

・カガノミハチ「アド・アストラ」(ヤングジャンプコミックス)
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アド・アストラはハンニバル率いるカルタゴとスキピオを中心とするローマの戦いの物語。全13巻。カガノミハチの絵はきれい。全編に渡って人が次々に殺されていくので注意。



・浅見克彦「SFで自己を読む 攻殻機動隊・スカイクロラ・イノセンス」(青弓社ライブラリー)
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電子書籍版にて。攻殻機動隊とスカイ・クロラを論じているので飛びついたが、わかったようなわからないような・・読了するのに時間をかけ過ぎたのも敗因の一つ。

・高橋理「ハンザ『同盟』の歴史」(創元世界史ライブラリー)
・岡本隆司「世界史序説 アジアから一望する」(ちくま新書)
・佐藤彰一「剣と清貧のヨーロッパ」(中公新書)
・澤井繁男「ルネサンス再入門」(平凡社新書)
・長谷川修一、小澤実 編著「歴史学者と読む高校世界史 教科書記述の舞台裏」(勁草書房)
・大橋康一「実感する現代史 現代史」(ベレ出版)

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以上が歴史関係本。『ハンザ』は学術書。『世界史序説』から『ルネサンス』までは新書。『世界史序説』はアジアからの視点で世界史を語っている。『剣と清貧の・・』は修道会について述べているが、本腰を入れて読めなかった。『ルネサンス・・』は電子書籍で。少し視角が変わったルネサンス。
最後の『現代史』は他にあまり例を見ない本で意欲的だが、どう考えても間違っている言葉や不可解な表現がわずかながらある。9月末の時点で半分ほど読み進めた。


・ドリアン助川「線量計と奥の細道」(幻戯書房
・鶴岡由紀子「ばりこの秋田の山無茶修行」(無明舎出版)
・中島岳志「保守と大東亜戦争」(集英社新書)

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エッセイなど。ドリアン助川の『線量計と奥の細道』は、東日本大震災後まもなく何度かに分けて芭蕉の足跡を自転車を使ってたどった旅行記。場所ごとに線量計を出して測定している。この本で綴られている心情を、東北以外に住んでいる人たちは忘れかけているのではないだろうか。ドリアン助川氏が先日新聞に寄稿した樹木希林追悼の文章が出色だった。『線量計・・』でもそうだが、心に刺さる文を書く人だ。

『秋田の山無茶修行』はウェブサイトを運営する「ばりこ」さんが書いた山のエッセイ。焼石岳に登る前日、秋田県の湯沢市の書店で購入。文章が上手くて、HPとはまた違った角度から秋田の山を楽しんでいる。ばりこさんはその後仙台へ引っ越してしまったようだが、秋田の山へは足しげく通われているようだ。焼石岳登山のルートはたまたま同じ東成瀬村からのルートになった。

中島岳志の「保守とは何か?」を問うた新書が『保守と大東亜戦争』。久しぶりに彼の著作を読んだ。「保守」とは永遠の微調整、フランス革命時の理性絶対化を疑うことから始まっている。設計主義的な社会主義とはもちろん相容れないが、設計主義に近い右派思想も保守とは言えない。
読んでみて感じたことだが、やはり最近の一部の人たち(政権に近い人びと)の言説はおかしい。「保守」を名乗るならば、もっと腑に落ちる丁寧な言葉を用いて訴えるべきなのに、他者を認めず話も聞き入れない上滑りで独善的な言説が上から下まで何と多いことか。論点ずらしや逃げ口上、居直り発言など圧倒的に知性が足りない。休刊(廃刊?)した雑誌に掲載された勘違い論文、さらに勘違い論文の擁護論(ヘイトの上塗り)に至っては語る価値もない。

・中川健一「全国2954峠を歩く」(内外出版社)
・小川哲周・オゾングラフィックス「埼玉峠ガイド85」(オゾングラフィックス)
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いずれも電子書籍で。最近肩が痛いので自転車で峠に向かうことがなくなってしまったが、調子が良くなったら歩いてでも峠には行きたい。願望も込めて峠本を眺めた。
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