2021年12月に読んだ本

歴史学・社会学に関する本
・清水 克行 著「室町は今日もハードボイルド 日本中世のアナーキーな世界」(新潮社)
book2021.43
題名の通り、室町時代と現代の価値観の相違についてのべた本。以前に新聞書評で知り、長く欲しい本にストックしていたが電子書籍で購入。

・島 泰三 著「魚食の人類史 出アフリカから日本列島へ」(NHK出版)

book2021.44
魚食こそホモ・サピエンスの繁栄を築いたというのはうなずける。人類は農耕によって繁栄したと歴史学では考えがちだが、それ以前・以後も漁労が大きな意味を持つ、という観点はあまり強調されていない。
この本も新聞書評で注目して上の室町時代に関する本と同じく長く欲しい本にストックした上で電子書籍で購入。

・阪井 裕一郎 著「仲人の近代 見合い結婚の歴史社会学」(青弓社)

book2021.48
最近の新聞書評で知り、電子書籍で購入。仲人を結婚式に立てるのは、私自身が結婚したころまでは残っていたらしいが、最近ではその形式は廃れているらしい。しかし仲人を立てる結婚式自体が近年のもので、特に戦後経済成長と会社主義の広がりによって一般化した、というのはなかなか斬新だった。いわれてみれば、前近代の結婚は「夜這い」が主体だったのだ。


TBSラジオに関する本
・武田 砂鉄 責任編集「TBSラジオ公式読本」(リトルモア)
book2021.47
いつも聴いているTBSラジオの番組のパーソナリティに武田砂鉄がインタビューを重ねていく形式の開局70周年にまつわる本。歴史を追うのではなく、現在のラジオ局の立ち位置を編成側ではなくてパーソナリティを通じて描くというのがいい。永六輔と共に番組を担当したTBSの現役アナウンサー(長峰アナと外山アナ)とは対談しているが、安住伸一郎にはなぜインタビューしなかったのだろうか?
この本は、年末に東京堂書店で購入しようとして在庫がなく、三省堂書店で購入。初版第1刷の最後の在庫だった。


・澤田 大樹 著「ラジオ報道の現場から声を上げる、声を届ける」(亜紀書房)
book2021.45
現在のTBSラジオ専属記者の澤田大樹による著作。TBSラジオの記者は非常に少なく、原発に詳しい崎山敏也記者(個人的に大学時代から彼を知っている)もいるが、崎山記者はTBSのアーカイブを整理する部署にも属しているので専属記者とは言えないのだそうだ。澤田記者は国会ウォッチャーでもあり、安倍晋三、森喜朗らの会見で鋭い質問をして当人をイライラさせたことで有名である。ラジオ番組の「session」での荻上チキとの絡みや、「アシタノカレッジ」金曜版での武田砂鉄とのコーナーを聴くと、澤田記者のスタンスがわかる。
ラジオで出版されたことを知っていたので、電子書籍で購入。


マンガ
・野田 サトル 著「ゴールデンカムイ28」(ヤングジャンプコミックス)

book2021.46

・魚 豊 著「チ。地球の運動について 第6集」(小学館)
book2021.53