年末登山と初滑り

12月20〜23日、仕事山行で琵琶湖のほとりのキャンプ場をベースに比良岳付近を歩き、湖畔を近江高島まで歩いた。

20日は各駅列車を使って移動。私だけ三島まで特急踊り子号を使わせてもらったが、あとは小刻みに静岡、浜松、豊橋、米原、山科で乗り換えてキャンプ場のある志賀駅に18時前に降り立った。もう日はとうに暮れ、青柳浜キャンプ場にたどり着いてからテント設営と夕食作りとなるが、琵琶湖畔は盆地地形だから冷気が湖畔まで下がってくるのか、寒い。所有シュラフの中で一番厚手の−15度対応にシュラフカバーをかぶせ、さらに3/4ダウンパンツと化繊インサレーションジャケットを着込んで寝た。夜半から雨が降り、朝起きたら結露が激しかった。
2015-12-20
踊り子号に乗るのは初めて

21日、雨なので軟弱に停滞するつもりでいたが、登山するというのでレインウェアを着込んで7時30分に出発。下山に琵琶湖バレイスキー場のゴンドラを使うことはできない(営業開始延期のため)ので、長い歩きになる。湖西バイパスをくぐったあたりで地図と道路のつき方が違い、少し悩む。その後は順調に荒川峠まで詰め、鳥谷山(1076m)への縦走路に入る。うっすら雪があり、足跡らしきものもあるがところどころ不明瞭な個所もあってルートファインディングに気を使う。葛川峠、比良岳の肩を経て木戸峠で少し遅い昼食タイム。目の前にスキー場の末端と止まったままのリフト、シーズン終了で閉鎖されたキャンプ場があって、とてもうら寂しい光景だ。そのままスキー場のコースを登って、ゴンドラ山頂駅のある打身山(1108m)にたどり着くが、スキー場は営業しておらず、ゴンドラの試運転が行われているのみ。ここで下山ルートがわからなくなる。「山と高原地図」のルート表示や地形図の表現がわかりにくく(相当拡大すればわかるが)、迷いに迷った揚げ句、ゴンドラの試運転をしている係の人を山頂駅内に入り込んで尋ねて下山ルートがわかった。リフト乗り場の脇に下山ルートがあったのだ。雨で視界も悪く、人工物があると余計ルートが見つからないことがあるが、その典型例だ。
下山途中に雨も止み、琵琶湖の風景を眺めながら下山した。幸いこの日は雨は降らず、テントの結露もほとんどなかった。
2015-12-21

22日、計画では蓬莱山に登る予定だったが、蓬莱山山頂自体がスキー場の末端にあり、また同じようなつまらないピークを踏むよりは、せっかく琵琶湖に来たのだから湖畔歩きをしてはどうかとアドバイスしたら、結局そういうことになった。若者たちは荷が軽いとペースが速く、味わって登るということができないから、たまには趣向を変えて風景や歴史的遺物を見ながら歩くことも重要だ。20kmくらいは歩けるだろうと、なるべく湖を右手に見られるルートで歩いた。志賀から近江舞子あたりまでは会社の保養施設や別荘、湖水浴客のための宿泊所が多く、歩いていて楽しいところだ。北小松駅あたりで一時雨が降り、駅舎内で雨宿りする。その後は山と湖岸が接近するのでどうしても国道沿いを歩かなければならないが、古い神社があったり、石仏像があったりして歴史を感じられる。13時近くにガリバーの銅像が立つ近江高島駅までたどり着いた。湖西に12月末を利用して仕事山行に来たのは二度目だ。その時の地図の発行年を見ると06年だから、もう10年前になる。確かその時は近江高島駅に降り立ち、ガリバー村という施設から山に入って広川をベースに武奈ヶ岳や堂満岳へ行ったような気がする。

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23日、帰京の日だが、帰りも各駅停車を乗り継ぐ予定なので朝5時起きで7時過ぎの列車に乗る。さすがに帰りも各駅停車では辛いので、同僚に後事を託し、岐阜までは同行したが私だけ岐阜駅に降り、岐阜の大学にいる次男坊と昼飯を食ってから新幹線で帰ることにした。新幹線「のぞみ」の自由席は混みそうなので、あえて「ひかり」の自由席を選択したが、それでも短時間で着いてしまった。人力旅行をした後の新幹線や飛行機は空しい。



26日、例年参加しているテレマーク仲間とのスキー合宿のため、妙高方面へ向かった。今年で合宿は20回目らしい。記念すべきそのシーズンインにあたって、雪がない。どこもかしこも雪が無く、北信・上越地域では志賀高原の一部、野沢温泉の上部、そして戸隠の一部、赤倉温泉スキー場のヨーデルゲレンデくらいしか開いていない。志賀・野沢はビッグゲレンデなので混むことが予想され、雪のあるピステまでの移動に相当な時間がかかることが予想される。赤倉のヨーデルも下からのアクセスリフトが動いているかあやしい。ということで、私の発案で戸隠スキー場に決定した。駐車場が目の前で、コースは2コースだけで人工雪だが、お昼にソバが食べられ、リフト券も50歳以上のシニア券が2300円というのがポイントだ。
滑り出してみると、子供のスクールからSAJのイントラ講習まで同じ人工雪の硬いねじれ斜面のコースに集中するので滑りにくい上にエッジが効かないのだが、初滑りの練習には十分だ。硬いバーンは足腰に来るので無理はせず、早くに昼を食べ、十分に休憩を取った。戸隠そばを食うつもりで来たのだが、あまりに空腹になってしまい、豚汁定食に浮気して失敗した。


26日夜にみなでフィギュアスケートを観ているうちに雪が降ってきた。期待が膨らむ。朝までに20〜30cmは降ったが、宿近くの池の平スキー場は下のリフト2本しか動かず、アカカンはゴンドラと上部1本しか動かない。5本のリフトを動かすという赤倉温泉スキー場に移動することにした。しかし、普段赤倉温泉スキー場の方へは足を伸ばさなくなってしまったので、駐車場の場所からリフトの場所、コースのつながり具合の情報に皆が暗い。ヨーデルゲレンデのメインコースはボーダーがところ構わず座っていて自由に滑れない。脇の新雪に入っても緩斜面過ぎ、たいして面白くはない。午前中はヨーデル上部の関見の短いリフトを使って各自練習した。
昼食の問題は大きかった。まだレストランが1ヵ所しか開いていず、ものすごい集中が起こっていた。あきらめて下へ行って温泉街で食べようと思っていたら、下山コース途中に一軒の店があり、ゆったり食事することができた。これは助かった。
雪の降り方もかなりのもので、15時に終わって自分の車にたどり着いたら、積雪量は15cmくらいだったが風による雪庇ができていた。できる限り雪は落としたのだが、帰りの高速道路で普通はすべて水になる雪が、東京に戻って給油がてら洗車機にかけた後もルーフに残っていた。東京もかなり冷え込んだということか。

やっとスキーシーズンが始動したが、まだまだ少雪でオープンできないゲレンデもある。今シーズンもマイゲレンデとする予定の会津高畑もその一つだ。せっかく9,800円という破格でシーズン券を買ったのに、まだ引き換えハガキと交換できないでいる。

栃木・琴平峠

前日の12月半ばとは思えない暖かい雨と南風が翌日まで残っていたので、輪行サイクリングに出かけた。
目指すは栃木市の西、葛生との境にある琴平峠。そのまま南に転じて唐沢山と大平山に登って栃木駅まで戻ってくるルートを取る計画だった。

朝早いと寒いので、8時30分過ぎに自宅を出て、北千住駅東口で輪行準備、9時39分だったかの区間急行に乗った。南栗橋で乗り換えて11時過ぎに栃木駅着。駅前の広場で自転車を組み立てて走り出した。そんなに寒くなくてありがたい。だが、地図をよく見ていたにも関わらず道路の選択に迷い、少し時間をロスしつつ、皆川街道を走って柏倉温泉のそばを通って峠の入口の「フェスティカサーキット」(カートのサーキットらしい)を目指した。周囲の山はまだ紅葉を残している。実は、一週前の日曜日に東北道を使って喜連川温泉まで日帰り温泉に浸かりにドライブに行ったのだが、その午前中に栃木インターから先が渋滞していて、急きょ車でこの峠を越えて宇都宮方面に向かったので、初見ではない。

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峠の入口は直線的な道路

サーキットの手前から坂が始まり、サーキット近くで峠を下ってきた自転車乗りのカップルとすれ違う。その後は峠まで全くの一人旅。雨上がりで路面がしっとり、落葉もたくさん落ちているので下りは気を使いそうだ。坂はそんなにきつくはなくて、久しぶりの山坂ヘアピンカーブにしてはよく登れる。

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山の向こうに栃木市街が見える

峠には一台車が止まっていて、琴平神社に入ったのかもしれない。葛生方面が開けていい峠だ。下りに入る前に一枚ウインドブレーカーを羽織ろうかと思ったが、あまりスピードを出せないコンディションだし、そんなに寒くないから面倒くさいと思って羽織らずに下り始めた。葛生側もヘアピンカーブの連続。濡れた落葉に滑らないように慎重に下ったらだんだん肩まわりが痛くなってきた。路面がよければもう少しリーンさせてカーブに入れるのだが、湿気を含んだ落葉が散乱していてはね・・下りで自転車乗り一名、峠攻めと思しき車2台とすれ違ったので、あまり飛ばしていたら危ないところだった。

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下りに入る

さて、葛生に降りて交通量の多くない道を選んで南下する。途中で交通量を甘く見て県道を適当に左に折れたら、そこがダンプ街道になっている県道で、ダンプが通るたびにものすごい量の砂ぼこりが舞い上がって呼吸するのもイヤになるほど。採石場もあって灰色の泥をはね上げてフレームが真っ白になってしまった。ダンプに煽られ呼吸困難なまま坂を登るのは辛いので、あっさり途中で諦めて戻る。あぜ道を左手の山沿いに選んで走ったらいつの間にか工場のそばに入り込んでしまった。

もうすぐ閉校になるという田沼高校のそばまで来て地図を確かめたら、唐沢山に登る道はここから始まっているようだ。さっそく登りにかかるが、琴平峠とはちがって初っぱなから強烈な斜度で気持ちがくじける。一番軽い(28×28)ギアでも歩くようなスピードしか出ない。左カーブの内側は斜度が特にキツイので止まりそうになる。道幅が広くて車も登ってくるので、蛇行走行もできない。あと2〜3回ヘアピンをクリアすれば難所は抜けられそうなのだが、もう13時で腹も減ったしパワーが出ない。お約束のように諦めて坂を下った。田沼高校近くのコンビニで遅い昼食をとり、佐野でサイクリングをやめて輪行しようかと思い地図を見たら、田沼駅が近いことがわかる。佐野の街中へ入っても面白いことはないし、コンビニで昼を済ませた上で佐野ラーメンを食べるほど空腹でもないから、あっさり予定変更して田沼駅で輪行準備を始める・・・っと、14時台の上り列車が来てしまった。次は15時06分まで1時間もある。だが、さらに走っても同じ列車に乗るだけだし、いまは一番日が短い季節だから、ゆっくり自転車を解体して待合室でのんびり待つのがベストと見た。40kmほどしか乗っていないが、無理はしない。

一日に何度も自転車をバラして組み立てて面倒この上ないのだが、田舎の駅での〜んびりするのもサイクリングの楽しみの一つだ。15時06分の列車で館林まで行き、久喜で区間急行に乗り換えて曳舟まで。亀戸線に乗り換えて自宅までの距離を最短にした。暗い中で自転車を組むのはエンド金具の弦巻バネなどの細かな部品を無くしそうで心配だが、なんとか自宅に18時過ぎに到着。日曜日は雨の予報で、12月に輪行サイクリングができたのはラッキーであった。