前日光山地の林道群

また吐月工房氏とバイクツーリングをした。かなり冷え込んできたのだが、幸いに週末の気温が高め。それぞれの自宅から同じくらいの距離の場所として、足利から日光までの間にある前日光山地の林道をつないで北上するツーリングを計画してみた。

前日光山地は南北に山が連なり、河川は東西に流れているので、稜線が東に張り出していて、川も東流している。県道は川に沿って奥深くまで入り込んでいて、バイクで足尾側の国道122号に至る道路は県道15号の粕尾峠しかない。この地域の林道はほぼ舗装され、道幅は狭いが一般車が通れるようになっている。足利から松田湖近くまで上がり、長石林道・近沢林道・牛の原出原林道・大荷場木浦沢林道・前日光林道・河原小屋三の宿林道を走りつないで滝が原峠を下れば日光清滝に至る。帰りは国道122号で大間々方面へ南下するが、細尾峠の旧道や草木湖の東側の屈曲路を通れば楽しい。私は大昔にオフロードバイク、さらに数年前に自転車で実踏済みだが、何度走っても楽しい。2020年11月現在、大荷場木浦沢林道と河原小屋三の宿林道が昨年台風の影響で通行止めと栃木県から公表されており、これを迂回すれば時間をロスするため、日の短い11月半ばということもあり、一部のみ走ることにして足利のビジネスホテルに前泊した(吐月工房氏も同ホテルに投宿)。

日曜日の朝、寒いのでゆっくり出発。足利市内からまず馬打峠を越える。初っ鼻の峠から道幅が狭く、以前自転車で逆から越えた時よりも狭く急に見えた。その後長石林道突入。上からアドベンチャーツアラータイプのバイクが降りてきてすれ違う。上部では自転車のヒルクライマー2名を抜く。道が狭いのでもし車が上がってきたらと慎重に通過。キノコ採りなのか、数台の軽自動車が途中に駐車していた。最後は猟犬とおぼしき犬を路上で追いかける羽目になった。

県道に出て飛駒集落に下るが、この県道も屈曲路の連続で林道と大して変わりがない。飛駒集落の紅葉は一帯で一番きれいに見えた。飛駒からの県道201号線に向かう近沢林道は峠部分がトンネルで、すんなり通れた。県道201号線を山に向かってしばらく走ると牛の原出原林道が右から出ているはずだが、入り口で通行止めになっていた。早くも予定が崩れる。県道201号はさらに奥に延びているようだし、たくさんのバイクがそちら方面に向かうので一応行ってみるが、すぐ先で紅葉カメラマンたちと滝見物の人たちが車やバイクを停めていて、肝心の奥山に延びる道路は閉鎖されていた。そそくさと後にする。

結局下に下って県道202号線で出流の石灰採掘場を経て、県道32号線で大越路トンネルを抜けて県道15号線へ。出流に向かってくるたくさんの車は蕎麦目当ての車だろう。11時台だ。
県道15号線の途中で11時30分をまわり、日光方面への北上を諦め粕尾峠を越えることにした。峠への上りでスポーツカーを露払い役にするが、車間は空けていたのに道を譲られ、スピードアップせざるを得なくなった。峠からの下りでまた露払い役の車を見つけて適度な間隔を保って下った。峠をギンギンに攻めるつもりはないし、十分快適なスピードなのでこれでいい。それでも一般的なドライバーの車よりバイクの方が峠では速い。狭い道路の峠では、露払いの車がいると前方への注意が軽くなるので楽だ。

足尾駅前が団体さんで混んでいたので、通洞駅まで行って軽く休憩、しかし昼食は軽く草木湖あたりで摂ることにしてさらに南下。草木湖ドライブインの駐車場はかなり密な状態だった。ここでコンビニ軽食。その後122号を下っても面白くないし時間も若干あるので、小平座間林道という東京と神奈川の地名を合わせたような道に入ってみる。Googleマップでは県道334号と記されていたのだが、どうやら林道と県道334号がシームレスにつながっているようだ。草木湖側の入り口は大変わかりにくい。しかも林道に入ると交通量がほとんどなく、地元猟友会の人たちの軽自動車を見かけただけ。山深い感じがして、路上には落石と落葉が入り交じっていて区別がつきにくいし、路面に青ゴケも見られてスリップが怖い。かなり慎重に走った。おかげで上半身がやや固まり気味になって疲れた。上半身は脱力していないときついカーブがを抜けるごとに疲労が蓄積していく。
みどり市に下っていくとやたら県道334号の標識が出てきて人家も現れるが、大間々の国道に合流するまで寂れた道が続いた。

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走行途中に撮影をしなかった。紅葉もそれほどではなかったし。解散場所の大間々駅
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年季の入った吐月工房氏のSR。ここまで乗ってくれるオーナーのバイクは幸せだ。

大間々駅前のコンビニ駐車場で2時30分解散。それぞれ帰路につく。私は122号から50号、県道使って国道354号、茨城県五霞町で利根川を渡って江戸川右岸を南下。しかし5時40分頃に野田橋の交差点で事故渋滞があって長い車列に捕まってしまった。今から思えばUターンして事故現場を迂回すればよかったが、直進はできるものと思い込んでいたら事故現場は交差点の先で、南下する車は警官に右左折を強制されていた。暗いので誘導の動きがわからない。その上事故現場の先から北上する車も流しているので信号近くなっても一向に車が進まないのにイライラした。結局6時過ぎに野田橋交差点から千葉県側に橋を渡り、流山方面に南下して県道326(今上橋とでもいうのかな?)で埼玉側に戻って江戸川右岸の南下を続けた。給油もあり、自宅着が7時20分。日が暮れると体感温度が下がるのだが、走行している間にやって来る寒さに備えるのは走行中のバイクの場合非常に難しい。

仕事山行 秩父丸山

11月8日、久しぶりに青少年たちと秩父の低山を歩いた。
青少年たちと歩くのは昨年末に雲取山で2泊3日のゆっくり山行をして以来。コロナウィルスに対する対応をしっかりしないと集団登山はまずいので、当日までの経過観察やディスタンスを確保することを心がけ、飲料水や食糧もめいめいで用いるようにした。さらに18人の青少年を2班に分けて同じ駅(西武秩父線の芦ケ久保駅)から交差するように山頂を目指した。出発は9時50分頃。

芦ケ久保駅の目の前に道の駅があり、駅前広場にはトレッキングの年齢層の高い人々が集っていて、道の駅には車やバイクが集まっていて面食らった。

駅から道路沿いの集落を上に登っていく。最初の傾斜がきつい。最低2mの距離をおいて歩くようにしたのだが、なかなかそうもいかない。私は彼らのペースに合わせられないので20mほど遅れて歩いていくが・・ともかく彼らは最初のペースが速すぎる。「長丁場になってもバテない歩き方」をいつまでたっても覚えようとしない。

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トレイルと青少年たち

丸山の山頂が近づくと稜線を走る林道丸山線を横切ることになる。人工物が出てきて興ざめになるが、山頂部には県民の森もあってさらに人工物が多くなる。丸山山頂にも大きな展望台があって、昼食の場所は展望台下の傾斜地となる。我々以外にも2人連れの高齢ハイカーがいて、それなりに距離をとりながら食事した。

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武甲山と秩父盆地

紅葉はあまりきれいでない。前の週に会津で最上級の紅葉を見てしまったので、どこに行っても美しく感じない。下りはパラグライダーの発着地から沢に向かって下降するジグザグルートを下った。ここでも先頭のペースが速く、列の真ん中で小走りになる少年も見られたので後ろから注意する。

下山は14時30分。逆コースを歩いた班の方が少し早く着いたようだ。

会津・昭和村紅葉ツーリング

11月1日、吐月工房氏と会津で紅葉を愛でるツーリングに行った。東北の紅葉を見に行きたいとのことで、別宅アジトが福島県に近い私にお誘いがかかった次第。

前日の10月31日午後、仕事を終えてから出発。寒暖差が激しいので、オーバーパンツまでは履かないが安物のライディングジーンズの下に薄いタイツと膝上丈のウールソックスに同じ高さのウィンドシールド素材のオーバーソックスを仕込み、ブーツはエンジニアブーツを考えたけれど、脱ぎ履きの面倒さを考え、くるぶしまでの軽登山靴(通勤時は雨用)にした。上半身も人工皮革のライディングジャケットの下にウィンドシールド素材の入ったジャケット(スキー登山の時に登りでアウターにしている中間着)を着た。グローブも寒暖1双ずつ。

予報は晴れなのでレインウェアとなるものは上半身は持たず、下半身にはパドリングパンツのくるぶしガスケットを切り落としたものを。15Lのシートバッグを括りつけて、通勤に使っているデイパックを背負って出発。昼過ぎの東京だと汗をかくくらい。

筑波山北部へ行った時と同様、江戸川右岸の土手下道を快走して野田橋を千葉県側に渡った。ここだけ唯一軽い信号渋滞が発生していた。今回は野田橋で江戸川左岸を北上して、Googleナビの音声に従って国道294に乗り、前回と同じところで茨城県道131号、148号を使って水戸線の大和駅まで。前回はここまで来た。大和駅でトイレを借りて、さらに北上。国道50号を越えて、県道41号で栃木県に入り、益子駅手前まで。その後は栃木県道255号、338号、61号などを使ってJR烏山線の鴻野山駅まで。途中、離合が難しい道幅もあった。鴻野山駅手前で線路を越えて、さくら市、大田原市方面へ。13時に自宅を出て別宅アジト到着が17時。道幅2mの道路なども通るので、渋滞は発生しないし走っていてとても快適だが、時間はかかる。16時を回ると日が傾いてきて寒さが沁みるようになる。南下ならともかく、北上しているので東京で薄汗をかいたウェアリングだが厳しくなってくる。もう少し防寒対策をした方がよかったのか?

翌日、放射冷却で冷え込んだ。集合は8時30分に塩原温泉への屈曲路手前にある道の駅なので日が昇って少しずつ気温も上がってくると淡い期待を持つが、朝バイクのシートの結露がすごかった。

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道の駅で集合

吐月工房氏と合流して、塩原温泉経由で会津をめざす。塩原温泉街の見通しのいい場所で、対向車の軽ワンボックスがすーっと右折してきたのであやうくぶつけられるところだった。左によけて回避できたが心臓が高鳴った。軽ワンボックスがようやく停った時にはこちら車線の左側余地は普通車の車幅より狭かった。こちらは直進で普通に40kmくらいで走っているのに、運転者はバイクとの距離を正確に測れなかったのか?全く悪びれた表情も見せていない高齢者だったが、かなり危険だ。

尾頭トンネル辺りの気温は5度。寒いが、紅葉は1週間前よりも色づいてきれいになっていた。国道121号を北上すると、やや交通量もあり、道の駅たじまの駐車場が満車だった。寒いけどスルー。荒海あたりで国道から阿賀川の左岸に渡り、交通量が全くない道路を気持ちよく北上。そのまま直進すると南会津病院の横を通って国道400号で昭和村まで一直線。

舟鼻トンネルまでの谷あいの道路の紅葉を眺めつつ、トンネルを越えたところで1回目の休憩。峠を風が吹き抜けていて長く休憩する場所ではない。峠近辺ではすでに落葉しているようだ。オフロードバイクの集団が舟鼻峠旧道に強引に侵入していた。旧道は車両通行止めでゲートがあるのだが、隙間を縫って侵入していた。

舟鼻峠の下り中腹から大芦集落への道路に入って緩い下りの緩いワインディングを楽しむ。この道は最初に自転車で来た時から気に入っている。紅葉の季節は特に美しい。大芦集落で右折して昭和の森キャンプ場(このあたりの紅葉がとてもきれいだった)の脇を抜けて喰丸集落へ。喰丸から博士峠方面へ。冬季ゲートまでしか入れなかったが、周辺の色づきはとてもよく、日の光に当たって輝いていた。峠まで上れても舟鼻峠と同じく寒くて落葉していることだろう。

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博士峠上り口にて

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喰丸小学校旧校舎と大いちょう

戻って喰丸小学校の木造校舎と色づいた大いちょうを撮影して、矢の原湿原に行ってみる。駐車場があって、カメラと三脚を持ったオジサンたちが多数。ちょっと興ざめしたのでそこそこにして離れ、再び大芦集落へ降りる。ここから国道401号で新鳥居峠を上り下る。道が狭くスピードは出せないし、前方のラリーカーのような車がいるのでゆっくり距離を置いて走ればいいだろうと思っていたが、道を譲られてしまった。下の方では紅葉を愛でに来たり、玉川渓谷を見に来たり、藤八の滝を見に来た人がいたようだが、峠上部では対向車に遭わなかった。屈曲路を楽しんで、南郷スキー場に降りる。その後は国道289号で駒止トンネルを越えて田島に戻る。荒海で12時を回っていたので蕎麦を食べ、帰路につく。

すでに塩原温泉街の国道は渋滞中なので、国道121号を日光方面に南下。ワールドスクエア近辺は渋滞していたので、路側帯で停車して休憩して相談の結果、解散とした。吐月工房氏は日光方面から清滝を経て足尾・大間々を経て下道で帰路についた。私は鬼怒川に沿って南下することにし、上河内スマートインター方面に向かって氏家あたりでいったん4号線に乗って南下、宝積寺の交差点で408号線方面に行こうと思ったが交差点が混んでいたのでそのまま4号線で鬼怒川を渡ってから左折して上三川、下野方面へ。だんだん暗くなる。新4号にいったん乗って走るが、とうてい車の速いスピードに乗って走り続けるのはストレスが溜まるので、境町で利根川を渡って江戸川も渡り、右岸を南下した。野田橋を過ぎると往路で使った土手下の信号のない道路になるが、すでに真っ暗、ところどころスピードを抑えなくてはならない場所があるので飛ばさず騒がず南下を続けた。19時30分に自宅着。トータルで550km程度のツーリングだった。
これからは寒くて遠くへのツーリングは難しいなあ・・自転車と同じく、いいシーズンは限られてしまう。