お忍びスキー第3弾(高畑・南郷)

日曜日から天皇誕生日まで、火曜日に年休をとって4連休とした。
本当は岩手の夏油高原スキー場まで遠征するつもりだった(一日券引換券が2枚当たった)が、単独で行くにはあまりに遠いのと、新幹線ではあまり行きたくないのと、天候・あちらの雪の状況などを考慮して前の週末に取りやめることにした。まだ一日券引換券は5月まで有効なので、チャンスはゼロではない。

代替案として、一番安心で人との接触が少ない別宅拠点の平日日帰りスキーを選択した。
日曜日と祝日はスキー場も混むので移動日に充てる。とはいえ、移動は下道で3時間程度だから余裕がある。
日曜日午後に自宅を出て、東北道と北関東道で宇都宮上三川まで。4号線からすぐに東方面に折れて、のどかな農村地帯の県道を通過して那須塩原市の別宅に夕方到着。スーパーで買物して別宅で簡単な調理。スーパーで買う本場のイチゴが大変美味しかった。

翌朝、7時に別宅を出たらうっすら積雪あり。別宅からマイゲレンデの会津高原高畑スキー場まで約80kmずっと真っ白な道路を走ることになった。塩原温泉手前から車列が続いてハンタマとの分岐までノロノロ運転。尾頭トンネル前後と会津西街道は空いていたが、積雪量が多くてあちこちで除雪車が動いていた。ようやく9時30分ころゲレンデ駐車場に到着。さすがに平日なので来客は少ないが、それでも前から5列目。後からわかったが、スキースクールへの入校生(ほとんど高齢者)が多かったようだ。
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積雪多く、センターハウスからゲレンデに出るところが登りになっていた。

テレマーク(NTN)で10時前にゲレンデに出て、ほとんどのコースが非圧雪コースになっている中で滑る。スーパーブラックの急斜面非圧雪もここまで降っていればそんなにスピードも出ず、転ばなければあっという間だ。11時ころからブルーリフトが動き始めたのでブルーリフトで滑れる3コースを一渡り滑る。どのコースも非圧雪で、雪でスタックしている人もいないので思いっきり攻めて滑ることができた。惜しむらくは平日はオレンジリフトが動かないので、距離を稼ぐことができない。非圧雪コースの途中では止まりたくないので、ブルーリフトを1回転するのに約10分、リフト乗車時間が7割程度か?同じブルーリフトに4回ほど乗ると飽きてくる。
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無料休憩所のストーブ
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無料休憩所から見るゲレンデ。半分ホワイトアウト。

ずっと雪が降り風も強いので、そう長くは外にいられない。無料休憩所で軽い休憩を入れて、同じコースを繰り返しているうちに12時台になり、ゲレンデにほとんどのスキーヤーが居なくなったのでちょっと寂しくなって12時30分にセンターハウスへ滑り昼食。梅塩チャーシュー麺を食べる。塩ラーメンに梅肉はなかなか合うのだ。

午後の部、13時過ぎ開始。リフトに5回(ブラック1、レッド1、ブルー3)乗って終了。ちょうど午後のスキースクールも始まったようで、レッドコースとブラックコースの急斜面にたくさんの受講生が固まっていた。他にはほとんどスキーヤー見られず。テレマーカーは数人いたのだが、やけに後傾の人や、谷まわりから前後差をつけてターンのまね事をしている人がいて、そうじゃないんだよなあとリフト上から思いながら見ていた。このスキー場は人の滑りを見ているだけで勉強になる。センターハウス前に置かれたテレマーク板を見たら、北海道で使うようなぶっとい板が2本あったが(でもビンディングは何故かタルガだ)、まさかあのスキー板の持ち主があの滑りをしていたのではないだろうね??
14時過ぎ終了。窓明の湯に立ち寄ってから帰ろうと思い車を走らせたが、ものすごい風で新雪が吹き飛ばされホワイトアウト状態になること数回。その度に停止してハザードたいてたどり着いたが、生きた心地がしなかった。温泉の建物前の駐車場の降雪量が20cm以上あった。帰りは雪の少ない方面に戻るので、徐々に厳しいコンディションが緩んでいったが、それでも塩原温泉までは路面が真っ白だった。
リフト乗車19回、滑走距離18.6km、最高速度40km、滞在時間4.2時間。
※寒さ対策として、ハクキンカイロを忍ばせていった。胴回りにstandardサイズを2コ、手首にminiサイズを2コ。手首に衣類の上からカイロを当てるのは、バイク通勤にも応用できそうだ。

火曜日、今まで行ったことのないスキー場へ行こうと思い、はるばる南郷スキー場へ足を伸ばした。
これでようやく南会津町の4スキー場(たかつえ、高畑、だいくら、南郷)をようやく制覇することになる。今まで、高畑スキー場を偏愛しすぎていたので、他のスキー場に目が向かなかったのだ。考えてみれば、別宅から2時間以内で行かれるスキー場は9つ以上ある。高原山に人工雪スキー場が2つ、南会津町に4つ、那須町に2つ、羽鳥湖方面に2つ(スキーリゾート天栄は行ったことないまま今シーズン休止)。かなり遠いが知る人ぞ知る「フェアリーランドかねやま」は南郷スキー場のさらに先だ。
高速を使えば猪苗代やあだたら方面も2時間以内だ。裏磐梯だって行かれる。もっと地の利を生かそう。

朝7時前に出発。塩原温泉からは前日と同じコンディション。田島町方面へ向かうが、除雪車と道路工事がダブっている場所に出くわして時間をロス。だいくらスキー場を横目に駒止トンネルを抜けて旧南郷村へ。真っ白な山あいに少し垢抜けたホテルが2棟建っているところが南郷スキー場のボトムだ。9時到着。
駐車場が意外と狭く、300台置けるのだろうかといぶかしむ。
リフト券はシニア5時間券3,000円にするつもりで来たのだが、受付の女性に火曜日メンズデーで一日券+ランチ券1,000円分で総額3,000円と聞いて一も二もなくその券を買い求めた。ランチ券を除けば滑走リフト券は2,000円ではないか。
今回はカカト固定モード。ブラストラック・ブレイザー(板)、キングピン(金具)、マエストラーレ(靴)の組み合わせ。
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自虐的なポスターもあるが、とてもいいスキー場であることは事実だ。
アベノマスクの無駄金をこういうコロナで売り上げ減少したところに投入してもよい。

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ゲレンデボトムと第1リフト

初めてのスキー場なので、リフトは下から上に3本あることはわかっていたが、下のリフトから徐々に上に向かうことにした。まずは圧雪されたリフト沿いのコースから。次いでもう一つの圧雪コースを滑り、2コースの中間の非圧雪急斜面(ただし短い。まるで山スキーに行った時のようなブッシュの出たリアルな地形)をボードのトレースを避けて滑ってみた。テレマークだと非圧雪コースは前後に開いた脚と上下動で吸収することで安定して滑れるが、カカト固定だとテレマークほどの上下動が難しい。しかしそこはカカトが固定されているがゆえに土台となるスキー板がダイレクトに自分の体と連動するので、軽い雪なら何の問題もなくターンができる。カカト固定板、恐るべしである。だが無理をするとケガをする。
下から2本目のリフトに乗ったら、リフト脇は巨大なパークであった。ボードの人は楽しかろう。普通のコースは緩斜面で面白みが少なそうなので、もう一本最上部のリフトに移動。3本のリフトはすべて奇数番号が付いていて、第2リフトと第4リフトは存在しない(かつてはあったのだろうが・・)。
最上部の正面、伝上コースは斜度37度(滑り出しの一瞬だけ)あるそうで、意を決して滑り出したら40度近い部分だけはアイスが出ていたが、あとはパウダースノーがスネまである程度でとても滑りやすかった。テレマークだとちょっと躊躇する斜度とアイスだったが、カカト固定だと何の恐れもない。ボードのトラックがすでに大量にできているので、なるべくトラックの無い部分を2回ほど滑り、隣の横手コースも複数回滑ってみる。伝上コースよりも人気がないのかノートラック部分があって楽しい。何度か最上部の第5リフトに乗っていたら、リフト線下を滑り始めたおっさんスキーヤーがいた。これはいただけない。こんなヤツのリフト券は没収すべきだ。彼の後からバカなボーダーが2人ほどリフト線下を滑っているのも見かけてしまった。ルール違反を一人がやると、物事を考えないヤツが後追いをする。結果、無法地帯になってしまう。

高畑スキー場でも、リフト線下を滑らないように警告が出ていた。高畑のようにマナーのよいスキーヤーが集まるところですら注意を促さざるを得ないという状況は悲しい。
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ゲレンデトップ。霧氷がびっしり

ローカルスキーヤーとおぼしき人が高山コースへ移動していったので、間を置いて後を追いかけてみたら、シークレットコースとも言えるような林間コースに近いコースだった。トレースもあまりなく、風も弱くてパフパフで最高だったので2回滑った。このコースは後半は林道になってしまって面白みはなくなるが、そこまでのコンディションは最高で、静かな山の林間を滑るような感じだった。12時近くになってきたので、下に降りてランチとした。ゲレンデ最下部の上級者限定非圧雪コースの一番端、大きなギャップがあるところを滑ったのはいうまでもない。

トマト生産で南郷地区は有名なので、トマトをふんだんに使ったオムライスを食べる。このスキー場の食堂はかなりレベルが高い。館内には自虐的なポスターすら見られるが、時間をかけてここまで来る価値はある。ローカルスキー場っていいなあ・・一つでも無くしたくない気持ちになる。
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昭和感強く、ローカル色あふれる中腹のロッジ。食事提供もしているようだが・・

ランチ後はゲレンデ下部の第1リフトの圧雪コースを2回滑って終了。13時前にスキー場を後にした。
リフト乗車11回、滑走距離13.8km、最高速度50km、滞在時間3.2時間。やはりカカト固定は速い。

2時間かけて田島、下郷を経て甲子トンネル経由で那須塩原へ。黒磯にある唯一のシネコン、フォーラム那須塩原で「ドライブ・マイ・カー」を3時間観賞。長い映画だったが飽きることなく、いろいろと考える事が多かった映画だった。専属ドライバーになる若い女優さん(三浦透子)の演技が素晴らしかった。18時に終わって別宅に戻る。朝出したゴミの収集が終わってしまったので、もうあまりゴミを残したくなくて外食してしまった。翌日の祝日は洗車して午前中に下道を東京に戻るのみ。

お忍びスキー第2弾(羽鳥湖)

2月最初のスキーはまた空いた平日狙いのゲレンデスキー。
日曜日午後に別宅へ移動するが、日本海側各地の大雪が報じられているくらいで、高原山も那須連峰も雪雲ですっぽり覆われていた。月曜日に滑りにいくゲレンデは塩原温泉を抜けて南会津町方面に向かうと積雪量が多すぎてアクセスに時間がかかる可能性がある。
平日スキーは一日券を買う必要はなく、半日券ないし時間券をなるべく安く買って短時間集中してやれば、3〜4時間で十分滑れる。そもそも集中してスキーをするにはそんなに長時間は要らない。

ということでチョイスした某スキー場(羽鳥湖スキー場)だが、アクセス路は別荘地内の圧雪路・急傾斜・つづら折れがあり、結構緊張した。昔は2WDのプジョーで東京から長男を連れて家族スキーに来たはずだ。よくぞこの道を走ってきたと思う。
別宅から所要時間1.5時間。

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正面ゲレンデ

9時過ぎから滑り始めるが、高速クワッド1本しか動いておらず、ゲレンデトップからいろんなコースが取れるので、端から滑りつぶしていくことにした。全てのコースを2回半ほど滑った。平日なのでピステンの縞々模様が長く残っていて気持ちいい滑りが堪能できた。
今回も途中で板を変えてカカト固定しようかと思っていたが、結局テレマーク板で十分なアルペンカービングターンもできたので変えなかった。
リフト上で休むだけで、滑走はコース途中では休まず、ほぼ一気にボトムまで滑り降りたが、12時までにリフト乗車14回、滑走距離は約25km、最高速度は約45km/hになった。ひたすら同じリフトを乗り続けたのに結構長距離滑った。
天候は吹雪であった。リフトにフードがなかったので、結構寒い思いをした。途中晴れることもあったが、最後の方はホワイトアウト一歩寸前。幸い、懐にハクキンカイロを2つしのばせていたのでそこまで寒さを感じなかった。昨年バイク用に買ったハクキンカイロはどこでも非常に役立つ。

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車の中で休憩

2月を迎え、長く滑っても太ももに来ることはなくなり、キレとズレを使いこなせるようになったと自分では思っている。広いコースの中斜面ではいろんなドリルができる。
到着直後は13時まで滑るつもりでいたが、11時にいったん車に戻って朝食で残したパンを食べ、12時まで残り3本ほど滑って終了とした。滑走時間ちょうど3時間。十分滑った。
圧雪路を走って下山し、アパートの掃除をするのと昼食を食べるのと洗車してから帰らなくてはならない。今回のお忍びスキーも単独なので、ゲレ食に入らなければほとんど人との接触はない。都会にいるよりよほど優れたコロナ対策。

別荘地の路面の雪はだいぶ解けていたのでスムーズに下山できた。コンビニで昼食を買って、アパートの部屋で食べ、ゴミ出しと部屋の掃除を済ませ、近くのコイン洗車場で洗車して帰路についた。
いつもの県道52号線ルートとは別のルート取りをしようと思って県道48号線から芳賀町へ南下して益子の外れで国道294号に乗るルートを見つけた。今度バイクで走ってみよう。栃木県の県道は趣があって車でもバイクでも快適に走れるのがよい。