仕事観光?瀬戸内大久野島&大三島

3月24日から27日まで、瀬戸内海に浮かぶ二つの島へ行ってきた。ちょうど「しまなみ海道」が走っているあたりの島だ。自転車の聖地にもなったしまなみ海道を自転車で走りたい誘惑はかなりあったのだが、今回は仕事ということで断念した。

24日は新幹線で福山経由忠海まで列車移動、そこで青少年たちと合流し、フェリーで目の前の大久野島に渡る。時刻表の関係で、ちょっと贅沢にマリンビュー瀬戸内というリゾート快速列車を一区間だけ使ってしまった。

2013-03-24-13.48.48車内も立派でした

大久野島は実は再訪である。毒ガス製造の島だったのだが、現在では島全体が休暇村となり、キャンプ場も付設されている。そこでキャンプ。ウサギが無数にいる島で、キャンプサイト回りは柵で囲まれているが、ウサギのフンのニオイが漂っていてどうもよろしくない。

2013-03-24-15.35.39手前はウサギの柵

翌日、午前中のフェリーで大三島に渡る。フェリーは非常に手際が良いのだが、大三島での到着港が島北部の寂れた盛港で、キャンプ場のある多々羅まで5kmほど歩くことになった。多々羅近くにもフェリー乗り場があるのに・・

2013-03-24-16.15.16瀬戸内海のフェリーは迅速

しまなみ海道の高速高架下にキャンプ場はあった。近くの道の駅で手続きをして、2泊した。瀬戸内の島は暖かいと予想してきたのだが、意外と寒くて夜は震えた。特に忙しいこともないのでマッタリした時間はラジオが友。iPadminiで読書(吉川英治の「宮本武蔵」青空文庫版)しても電池の残量が気になり、携帯でのインターネットラジオやワンセグテレビなども電池を食うので、大相撲春場所千秋楽結びの一番だけをワンセグテレビで見た。白鵬、充実の全勝優勝だ。しかも優勝インタビューで大鵬に対する黙とうを呼びかけていた。さすがだ。

で、電池食いのものはなるべく控えてシンプルに乾電池ラジオ。しかもNHK第1オンリー。ま、サッカーのヨルダン戦だけは民放で聞いたけど。特に旅先でのラジオはやっぱりすばらしいや。

26日は申し訳程度の登山。大山祇神社までバスで移動して、神社裏の安神山(267m)と鷲ヶ頭山(436m)の縦走。鷲ヶ頭山には車道と放送施設があって興ざめ。降りはかなり急な尾根道を下って入日の滝を見て、大山祇神社に戻った。大山祇神社も再訪ではあるが、由緒正しい神社なので宝物館に入る。入館料1000円だが、重要文化財や国宝の宝庫である。大半は武士たちから寄進された鎧や刀だが、国宝の銅鏡は必見である。

それにしても、全国の三島大社の総元締めで、古くから重要視されたこの神社がこの島のこの位置にあるのはなぜなんだろう。瀬戸内海の海上交通の要所であることや、楠の自然林があったことなどはわかるが、神社の置かれる位置には必ず必然性があるはずなのに、なぜか腑に落ちないところがある。神社の裏に岩だらけの安神山があるにはあるが、人が踏み込めないような神域になっているわけもないし、神社が占める土地の広さも狭く、神社の建物も特別なものではない。鹿島神宮とか、諏訪大社のように圧倒的とは言えないところがこの神社の不思議さだと思う。

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大山祇神社の楠(樹齢2600年?)
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「日本総鎮守」を名乗る割には小さな神社

この日の午後、青少年たちはレンタサイクルで生口島や伯方島へ行ったようだが、「何もない」と嘆きながら帰って来た。青少年は夕食に焼き肉パーティをやったようだが、中年には焼き肉はそんなに食べられん。早々においとました。

27日の撤収日、朝から雨が降り始めた。降り始めにテントを撤収したが、それでもフライが濡れてしまっていたためザックの中でテントなども濡れることを覚悟した。青少年たちは夜更かしが聞いたのか、ほぼ全員寝坊。バスの時間の関係で朝食抜きとなる。さらに、福山行きバスにすんでのところで乗り遅れた。

テクニカルツアー・戸隠五地蔵山

春分の日、インフィールドのワンデイツアーに今シーズン初めて参加。
登ったことのない山に行きたいと思い、戸隠の五地蔵山ツアーにした。
過去に何度か行った佐渡山の南南西の山で、高妻・乙妻への登山ルート上のピーク(標高1998m)だ。
地形図で見ると、どこを登るにしても急で、しかも尾根が細い。戸隠大橋から標高差900m。
かなり厳しめのワンデイツアーになりそうだ。

朝の集合が早いので、前日夜出発で道の駅「しなの」で車中泊。暖かい夜だった。
信濃町のチェーン着脱所でインフィールド車と合流し、戸隠大橋へ。参加者は6名になったようだ。
その参加者に今は白馬に住むMアネゴがいた。また1年ぶりの再会だ。

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Mアネゴの準備

さて、8時30分ころ出発して、牧場を西方面へ。小沢がすでに割れていて、スノーブリッジは1ヶ所しかなかった。暖かい上にもともと積雪量がないので雪解けが早く、見える五地蔵山上部にもクラックや全層雪崩の跡が見える。この状況を遠目で見ただけでスキーツアーの対象にすることを断念しそうな山だ。おそらく、新雪が降ったら雪崩の確率がかなり高そう。

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五地蔵山を仰ぎ見る

東に向かって爪のように伸びる3本の尾根のまん中を登行する。尾根が細くて下部では雪も消えている。キックターンで刻んでシール登行できればまだいいほうで、尾根上の雪がなく、スキーを脱いで土と落葉と雪(いまにも崩れそうな雪庇あり)のミックス帯を歩くのは難儀。午前中は風なく暑い。

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スキーを背負う。ジャケットの処理もスキーに巻くとはユニーク

1550mほどで一度緩やかなボウル上の地形のリップに乗るが、ここまでで約半分。その後さらに地形図では夏道の印のある尾根を詰め、13時近くになって山頂に着いた。お一人、シール登行がうまくいかなくて後ろに滑ってしまう方もいたが、他は難なくたどり着いた。薮を漕ぐような登りをしたり、枝をつかんで体を持ち上げたり、雪庇スレスレを歩いたりしなければならず、かなりスリリングでテクニカル、スキー登行に慣れた人でないと難しい。
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猿が目の前を悠々と
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最後の急登

ドロップは北東方面へ。相当雪が悪く、ストップ雪とザラメとクラストが入り交じっている上、強風で枝があちこちに落ちている状態だ。あんまりいい斜面とも思えず、テレマークターンもほとんどせず(できず)、安全に降ることに専念せざるを得ない。アルペンターンができるだけまだマシか?それにしても重くて疲れる雪だ。

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黒姫山(右)と佐渡山(左)を見ながら滑る

1540m付近の沢まで滑り降りて、東に向かってシール登行。こちらは難しいところもなく、左手に明瞭な1678mピークを見て1652mの台地に登る。シールを外して、ボウル上地形を滑り、標高差10mをシールなしで登る。ここでテレマークの機動力が発揮できる。ATスキーではちょっと辛く、ボードでは歩かなくては無理。最後に登った尾根の北側の沢を滑って牧場に出て終了。

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隈棚がいたるところに・・・

雪の悪さは一級品で、非常に疲れる雪質だった。しかし充実感はたっぷり。
新しいT2エコで初登りしたが、かかと内側にマメができた。つぶれるほどではなかったが、やはり汗でしめった靴下とインナーブーツの擦れが激しいようだ。メンバーの中に足の痛みを訴える人がいたが、それも登行がハードだったのが一つの要因だろうか。

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戻ってきた。五地蔵山、ありがとう

解散した16時過ぎからポツポツと雨が降ってきた。信濃町から高速に乗って、渋滞を避けて北関東道・東北道を経由する。東北道にも見られた渋滞が近づくにつれ見る見る解消し、ほとんど渋滞らしい渋滞に遭遇せず21時過ぎに帰着。

今シーズン最終ゲレンデ練習?かたしな

吐月工房氏の予定がぽっかり空いたとかで、10日ぶりにまた同じバディでスキーに行く。
かぐらに行った時と同じ時間に集合したのだが、3月を迎えて関越道は交通量が増えたようだ。渋川近辺の登坂で渋滞があった。沼田インター手前でも渋滞していたので、昭和インターで降りて老神温泉まで裏の屈曲路を使う。新雪があって慎重に運転しないとヤバい。

老神温泉から国道120号に合流する信号で渋滞。その後吹割の滝あたりまでノロノロで、時間だけが過ぎていく。このままスキー場に着いたら昼、なんてことはないだろうかと心配になった頃、なぜかすっきりと動き出し、鎌田からスキー場までも混むことなく到着。

スキーヤーオンリーのかたしなスキー場。高畑に比べると「硬派」ぶりはおとなしいが、さすがにポール練習やモーグルコースもあって、硬派なスキーヤーが訪れていた。ゲレンデから見ると、かたしなスキー場はもちろん、隣の尾瀬岩鞍スキー場の駐車場まで満車である。帰りが恐ろしい。

雪面は硬く締まった上に新雪が5〜10cmほど。ひたすら練習に励む。吐月工房氏がビデオカメラを持参してくれたので、お互いに撮影しあって昼と午後休憩にはビデオを見ながらチェックする。

早く上がってもどうせ国道が渋滞するだけなので、16時20分ころまで滑り、ゆっくりと着替えて帰路につく。不安に感じていた渋滞はなくて拍子抜け。だが沼田方面に向かえば渋滞必至で、関越の渋滞も長くなっている。当然ここは赤城山東麓のルートで大間々へ抜ける。南郷温泉でリンゴなどを買い求め、根利集落あたりの凍結路に細心の注意を払って走行し(以前ここのブラックアイスで滑ったことがある)、大間々へ出た。

ほっとしてわたらせ渓谷鉄道水沼駅付属の温泉施設に立ち寄って軽く夕飯を食べ、そのまま桐生方面から国道50号、北関東道、東北道で帰着21時。東北道は渋滞なく、関越とは大違いであった。

仕事山行・西丹沢不老山

久しぶりに仕事山行。
今回は日帰りとしては自宅から遠い静岡・神奈川県境の西丹沢の不老山。標高は926mの低山ハイクだ。
新宿から小田急線、さらに松田から御殿場線で駿河小山駅に降り立つ。車窓からの富士山がデカイ。
9時10分集合だったのに、若人の2名が遅れ、出発は結局10時近くになってしまった。これでは新松田からバスで逆コースを歩いた方が良かったかもしれないが、下山してみたらバスは12時台から15時台まで一本もなかったので、むしろ集合時間を遅らせた方が賢明だった。

小山町では町の境界沿いのトレイルルートを整備しているようだ。不老山からも西に向かって1000〜1300mクラスの稜線がつながっていて、そちらにトレイルは続いている模様。だが、1300m近くでは積雪もありそうだ。

さて、あまり人影を見ない駿河小山駅から、鮎沢川の対岸の生土という集落に回り込み、国道246号の橋をくぐって登山道が始まる。地元の老人が作ったと見られる案内板にはいろんな蘊蓄が書いてあるのだが、それを読む時間も惜しんで若人たちは登る。余裕がないなあ・・地形図に書かれた沢の登行ルートではなく、急な階段で東側の尾根に上がり、494mピークへは稜線伝いに歩く。最初は急登だったが、稜線に乗ってしまうと杉林の中で土も砂混じりで滑らず、丹沢にありがちな鹿フェンスもなくて、気持ちのいい登山道だ。約2時間で頂上近くまで登り詰めて撮った富士山がこれ↓
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ここからもう少し歩くと不老山のピークだが、ピークからは眺望がない。すでに中高年のオジサンおばさんがベンチ・テーブルを占拠していた。他に登山者には会わなかったが、逆コースで登ってきたのだろう。ここで休憩して昼食とする。富士山の写真を見てもわかるように風が冷たく、樹上の雪が風で飛んできてダイヤモンダダスト状になり、汗があっという間に冷える。

下山にかかる。急下降だが休憩なしで河内川まで降り立つ。ここにはつり橋があり、6名が限界だと書いてある。若人はわざと橋を揺らすのだが、一番若い若人は怖がって渡りたくなさそうなので、最後に揺らさないように注意してから渡らせ、少し後から様子を見ながら声をかけてやった。南アルプスや北アルプスに行けばもっと長くて高いつり橋はあるぞ。

上に書いたようにバス待ち時間が約1時間。体が冷えてくるのでダウンを中に着込む。バスは空いていて快適で、うつらうつらしているあいだに新松田駅に到着。帰りの小田急でも眠りこけながら帰宅した。帰ったら18時を回っていた。長かったなあ・・