Monday Powder! だいくらスキー場

どうやら日曜日午後から結構な量の雪が降るらしい、ということに気づいたのが土曜日。日曜日の午前中に月曜日にやるべき仕事を繰り上げ、14時過ぎに突発的に別宅へ向かった。こういう時、宿がなくても便利。

休日料金を当て込んで全部高速で行く。16時ころ到着して一息つき、風呂と夕食。
22時には炬燵にあたりながら就寝して翌朝5時に起床。

3月になったのでリフト稼働開始が8時になっている。なるべく早くたどり着きたいので6時30分に出発。福島県に入るころに少しづつ雪が増え、田島から南郷方面へ向かうとあっという間に雪深くなった。これは期待できそう。

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朝のゲレンデボトム

月曜日なので駐車場もガラガラ、2列目のいちばん便利なところへ駐車して準備、8時前にゲレンデに出て、4時間券を購入。タイムリミットは12時10分。これだけガラガラなら余裕で回せるはず。リフトはいちばん手前の短い中央ペアリフトと春木沢リフトと駒止リフトの3本のみ。パウダーだから白樺リフト沿いの緩斜面は不要。

中央ペアリフトから春木沢リフトに乗って春木沢インとアウトを滑る。アウトは新雪が浅いが、インの方はコースの左半分が未圧雪状態。当然突っ込む。

それぞれ2回ほど滑って、駒止リフトに乗り、未圧雪のシャドーコース、右半分が未圧雪状態のシャイニングコースの新雪に入る。深いところでスネパウだ。
しかしあっという間にボーダーと6人組のおじさんスキーヤーもパウダーに入り始め、10時ころまでにはだいたいトラックがついてしまった。

この日のパウダー滑走動画(約5分)


一度車に戻り、20分ほどチョコを食べて飲み物飲んで軽い休憩。
第2部は駒止コースの中央、うっすら新雪のコースを滑り、飽きが来る前にもう一度春木沢リフトのコースを滑って、最後にまた駒止リフトでぐるぐる回った。
雪は断続的に降り続いている。明日もよさそうだ。3月になってこのパウダーは嬉しい以外の何ものでもない。今シーズン、思えば初っぱなからブッシュや土が出ているゲレンデばかりだった。唯一奥志賀高原だけが真っ白なバーンだった。先週のかたしな高原など、もうシーズン最終盤の様相で、ゲレンデスキーを諦めかけていたが、今回のだいくらは最高だった。

11時40分に駒止リフトの係員に感謝の言葉を伝え、滑って終了。
yukiyamaの記録によれば、
滑走距離21.7km、最高速度45km/h、滞在時間3.6h、リフト21回乗車。4時間以内でリフト21回というのがクレイジーだ。

最後にロッジの食堂でメンチカツ定食(1,000円)を食べて帰路についた。
平日で高速料金高いのに帰りも高速で眠気と闘いながら帰ってきた。16時着。
3月、もっと降ってくれないかな・・
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仕上げにメンチカツ定食をいただく

2月末のかたしな高原スキー場

世間は金土日の3連休らしく、スキー場に行ってはいけない週末だったようだ。もちろんこちらは土曜日にしっかり仕事だから行かれるはずもない。しかし、日曜日午後から日本海側で積雪があるらしく、群馬県山間部では新雪が15cmほどあるという耳より情報が入ってきた。

月曜日にかたしな高原スキー場への日帰り決行である。
朝5時過ぎに出発し、久しぶりに外環〜関越を使って昭和インター近くの道の駅あぐりーむ昭和で待ち合わせ。首都高の朝の混雑を避けるために早めに出たら1時間近く早くついてしまったので、排便と近くのコンビニで朝食になるものを買って食べていたら時間を潰せた。8時ちょうどに吐月工房氏登場。

赤城山の西側中腹を巻いていく「望郷ライン」を走るのだが、路面は凍結しブラックアイス状態、そろそろ走って白沢町岩室に出る。だいぶ道が良くなったが、下りは大変怖い。県道267号でダム脇を走り、老神温泉で国道401号と合流して片品村へ。意外と平日なのに交通量が多く、スタックしている1ナンバーハイエースを見かけた。すれ違いがやりにくくちょっとした渋滞になる。かたしな高原スキー場の駐車場も意外と混んでいる。やはり皆考えることは同じなのか?

準備して、1,000円分食事券付き平日パック券(何と2,900円)を購入して滑り始める。新雪は薄いがブッシュが出るほどではないなと思っていたら、シュプールがついていない未圧雪の部分でブッシュ発見。きわどく避ける。吐月工房氏とスキー場の奥へ入ったが、尾根コースは雪量も少ない上にシャバ雪で土の色が出ている状態。あまり滑りたくない。
結局最初に滑ったコースに戻って滑り、いつもは乗らない第1リフトに乗ってレストランへ。朝2回食べたこともあって、軽いクラムチャウダーとパンの昼食、食後にコーヒー。

食べ終えてマッタリしても12時を回ったところなので、午後は数本滑っておしまい。
13時30分。滞在時間約4時間、リフト14回、滑走距離15.4km、瞬間最高速は44.6km/hだった。

この日の滑走動画(4分)

2月半ばのだいくらスキー場

3連休は混在が予想されるため敢えてスキーに行かないので、1週間あいだを開けた。どうやらもう2月半ばで寒さを脱して暖かくなる予報だ。18日が快適なゲレンデスキーができる最後かもしれないと思い、土曜日午後に別宅へ急遽移動した。今回は単独、しかもテレマークではなくheelfixしたATスキーで練習する予定。暖かいと滑走時間が長くなるにつれ、雪面が大人数に削り取られて滑りにくくなる。カカトを固定したスキーだとブカブカした雪に脚を取られるようなこともない。
問題は集中力の持続だが、まる一日誰とも話さず練習に打ち込むことは不可能だ。せいぜい午前中が関の山。

別宅を朝6時50分に出発してだいくらスキー場には8時過ぎに到着。便意があったので真っ先にトイレに向かうのだが、満室で少々時間を浪費した。それにしても朝から暖かい。
4時間券シニア3,200円を購入するか、一日券シニア3,700円をクーポンで500円引きで購入するか考えたが、少しでも4時間をオーバーして滑りたくなった時のことを考えて一日券を購入(結局滞在時間は4時間弱だった)。

8時35分頃一番下の短いペアリフトに乗って滑走開始。少々硬いことが予想されるが、朝イチはピステンの縞模様だけで気持ちいいはず。しばらく駒止ペアリフトを回して5回ほど駒止コースとシャドーコース、スイングコースを滑る。

この日の滑走動画(7分40秒ほど、途中画面酔いに注意)


最初heelfixに戸惑うのだが、すぐに慣れる。春木沢トリプルリフト、白樺トリプルリフト方面へも脚を伸ばし、いつものように端から端まで滑り倒す。
10時30分過ぎに一度車に戻って水分補給とおやつタイム(コンビニのナッツ)。今日は昼食はゲレ食で摂らずに会津田島まで行って蕎麦を食べることにしよう。その方が安い。

その後は駒止コースを周回して12時30分に滑走終了。片づけて会津田島駅前の「みやもり」でせいろ蕎麦大盛り(950円)を注文、ノドに流し込む。下郷町の弥五島温泉方面を経由して甲子峠越えは距離が長く、13時過ぎの走行ならハンタマ渋滞が塩原温泉先で起こることもなかろうと塩原温泉経由で15時に帰宅。

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会津田島駅前、みやもりのせいろ大盛り

翌日朝、別宅近辺は朝から雨。9時台に「道の駅にのみや」でイチゴを購入して帰りたい。前回ここで購入したイチゴが大変美味だったのである。目当ては幻のイチゴ「とちひめ」。果たして1パックだけ残っていたが、900円もした。ラスト1個に弱いのでこういう時は躊躇しない。

イチゴ購入費のかわりに、常磐道には乗らずオール下道(主に県道)で東京へ向かう。筑西市から県道23号線で南西方向に走り、下総利根大橋で利根川を渡って順調に野田市内へ入ったが、野田市の春日町あたりで渋滞にはまってしまった。なんとか野田橋で江戸川を渡って江戸川右岸道路で小岩まで。2月半ばなのにもう江戸川の土手には菜の花がけっこう咲いていた。1ヶ月は季節が早いのではないだろうか?

2月初めのだいくらスキー場

1週間経たないうちにだいくらスキー場を再訪。昨年末に購入したスマリフ(電子リフト券)を使うべくやってきた。
前日別宅泊、4日日曜日の朝出発して9時から滑走開始。吐月工房氏が1時間後に到着することになっている。
アナウンスで、トリプルリフトの1本が運転見合わせ中と言っていたので、もう1本のトリプルリフト(春木沢リフト)が混むだろうと判断し、最初から駒止コースのペアリフトに乗ってストレスなく5本ほど滑った後、吐月工房氏と合流。

午前中にひとわたりのコースを滑り、少し早めに昭和チックなロッジのレストランで昼食。1,000円でハムカツ定食を注文。ボリューミーで食後胃もたれがした。

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ハムカツ定食

午後、駒止コースをひたすら滑る。最初はあちこちにグループレッスンをしているのが見えたが、だんだん団体の数も減っていって、13時後半には数えるほどになってしまった。14時近くで私は終了、吐月工房氏もその後2本滑って終了。

この日の滑走動画(駒止コースのみ。5分40秒)


帰路は前週と同じく、下郷町の弥五島温泉で体を温めてから甲子トンネル越えで西郷村、白河市を経て国道4号で那須町へ。夕焼けがキレイだった。
この晩は別宅に吐月工房氏も泊まってもらい、月曜日も半日だけ羽鳥湖かエーデルワイスで滑る予定だったが、南関東の雪の降り出しが早まったので月曜日のスキーを取り止めて朝からそれぞれ帰路についた。

私は大田原のコイン洗車場で軽く車を洗ってから佐久山〜喜連川〜真岡〜筑西市と県道を走り繋ぎ、国道294号でひたすら南下、谷和原インターから常磐道に乗って帰宅。まだ東京北部・東部の高速は降雪が始まっていたが通行止めにはなっていなかった。それにしても、スタッドレスタイヤの目視チェックもないのにノーマルタイヤ走行禁止を発表したのは間抜けだ。あらゆるインターでそれをすることも難しいので、少しでも交通量を減らすためにアナウンスしたのだろうが・・

幸い首都高もまだ通じていて、13時に到着できた。その後15時台には常磐道も通行止めになってしまった。都会の降雪時にスタッドレス・四駆の車でも乗り回したくはない。自分が大丈夫でも他の車が信用できないからだ。

1月の南郷・だいくらスキー場

1月最後の日曜日と月曜日、吐月工房氏と一緒に会津のスキー場巡りをした。
28日の日曜日は休日限定の南郷ロッジ・ジンギスカン定食が目当てだ。
別宅から2時間近くかけて南郷スキー場の駐車場にたどり着いたのが9時。駐車場には今まで見たこともないような数の車が駐車していた。
まもなく吐月工房氏も到着し、スマリフのリフト券を発券して10時近くになってゲレンデに出る。
下から2本目のリフトが結構混んでいたので、3本目のリフトであらゆるコースを滑ってみた。まだ積雪量が例年通りではないせいか、シークレットコースともいえる高山林間コースには薮が出ていた。というか、薮を伐採することがなく毎年少雪なので出ているのかもしれない。2月になっても出ているだろう。最初に来た時はパウダーで薮もなくいい斜面に感じたのだが・・それでも薮をかき分けて滑ってみた。

南郷スキー場での滑走動画


12時近くになって南郷ロッジへ滑り、ジンギスカン定食(1,500円)を注文。手のかかる(注文ごとに鉄板で焼く)メニューなので、しばらく待たされた。高畑スキー場にも限定のジンギスカン定食が出ていたが、もうおそらくあのスキー場ではそんなサービスはないだろう。ここ南郷のジンギスカン定食は土日のみだが数量限定もしていないし、良心的だ。そもそもジンギスカン定食やジンギス丼を除いて1,000円を超えるメニューはほとんどない。

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ジンギスカン定食

午後は14時30分まで滑って終了。yukiyamaアプリによれば、滑走距離21.3km、最高速度39.9km/h、リフト乗車回数16回、滞在時間5.6時間。

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リフト乗り場に「秘境」。自虐逆手ネタ

帰路、下郷町の弥五島温泉に立ち寄って体を温め、那須塩原市の別宅へ。吐月工房氏も宿泊してもらった。

翌30日、午前中勝負でだいくらスキー場へ向かう。南郷とだいくらは10数キロほどしか離れていないが、駒止トンネルと峠の走りがない分だけ楽で近く感じる。9時にリフト券(4時間券)を購入して13時まで短期集中。いつもそうだが、ゲレンデボトムから見て左のコースから潰していく。春木沢トリプルリフトと白樺トリプルリフトで高速に移動できるのでここのスキー場は自然とリフト乗車回数が増えていく。
やはりハイライトは駒止コースの開放的なボウル状斜面だ。yukiyamaアプリによれば滑走距離17.9km、最高速度50km/h、リフト乗車回数16回、滞在時間3.1時間。テレマークだと60km/hは出せないなあ・・

だいくらスキー場での滑走動画


最後に12時から牛乳屋ラーメンを食べて終了。ここのラーメンは芦ノ牧温泉にある牛乳屋食堂の味なのだろう。

駐車場で吐月工房氏と別れ、田島〜塩原温泉〜珍しく高速を使って直接帰宅。日のあるうちに帰宅できた。

24・年始スキー(北信)

元旦から北陸・能登半島での地震、翌日の海保とJAL旅客機の事故と波乱続きの年始。能登半島はカヤックで不完全ながら大部分を漕いだことがあるので他人事には思えない。朝東京をクルマで出発して、金沢まで高速、その後幹線道路を使っても珠洲のキャンプ場に到着したのは夕方だった。それほど遠く、能登半島は大きい。あちこちで被災された方が苦しんでいるのは心が痛い。

4日から6日まで、今年は中学生のスキー大会でのお手伝いのために北信へ向かった。3日間べったり付き添いではなかったので、4日は午後からレース会場となるよませ温泉スキー場で滑って合流し(宿泊先は最初から異なっていた)、5日、6日もゲレンデで自分の練習をしながら選手たちの滑走練習を見守る予定だった。

ところが年末からずっと降雪がない状態、雪不足でよませ温泉スキー場は早々にクローズして一般客を入れない状態となっていた。2日には大会決行の情報が出て、どうやって大会を開くのか不安も伴ったが、結局コースと旗門数を変更して行われた。

4日は午後中学生が滑ることもできないようなので、よませ温泉近くの小丸山スキー場で小手調べ。国道403号でよませ温泉を通過して小さな峠を越えると路肩に雪が出てきた。
小丸山スキー場自体はリフト2本、Jバー1本のこぢんまりしたスキー場で、隣の竜王スキーパークと繋がっているのだが、この少雪で連絡はなく孤立して営業。リフト券が一日券でシニア2,000円、長野県民であれば一日券1,000円という価格破壊ぶり。竜王にはシニア券がなくリフト券も高価、木島平(ロマンスの神様と改名?)は開放コースがやや少なく、よませ温泉とつながるX-JAMはリフト1本のみ。ということで小丸山にしたのだが、麓の土橋集落を縫うように狭い道を上がっていくと、かなり老朽化したホテルがあり、その上にゲレンデが広がっていた。駐車場も狭いが、県外車も目立つ。ちょうど12時で、ごった返しているレストランの中で一日券を購入。午後券よりもシニア一日券の方が安いのだ。

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昼時の小丸山スキー場ボトム

レストラン前の緩斜面は初心者、ファミリーでごった返している。こんなに混んだゲレンデは久しぶりにみた。2本目のリフトは滑る人がほとんどなので、2本目のリフトのみで何度も回す。しかしやはりボード初心者が圧倒的で、リフトから降りると正面で必ず転んでいるし、滑り初めで転んでいるし、グラトリに失敗して転んでいるし、コースのど真ん中で複数人で座っている。ラインを見定めてもなかなかその通りに滑れない。ブッシュも出ているし小石も出ている状態なので、適当なところで止める。

宿泊は中野市のビジネスホテル連泊。
5日はよませ温泉でのスキー大会に合流。午前中に行われるGSのレースを観戦。旗門数9なので15秒で1人の選手の滑走が終わってしまう(別ウィンドウで
ある選手の滑走シーン 17秒、iPhone撮影)。後半はスキー操作に慣れていない中学生が続くので、転倒DNFやボーゲンでの完走が目立ち、1人当たりの滑走タイムも長引く。しかし13時には完全に終了し、ゲレンデのレストランで食事。

食事後、フリー滑走練習に付き添って一緒に1本のリフトに乗ってコースを滑るが、あまりに雪がよくないので3本で終了。14時に仕事が終わってしまった。いまからどこかへ滑りに行く時間でもないので、1人志賀高原へバスで上がっていった女房からの連絡を待つ。よませ温泉の駐車場で時間を潰し、コンビニで時間を潰し、湯田中駅まで迎えに行くよりもスノーモンキーパークで待っていた方が効率がいいのでそこで17時に合流した。どうやら奥志賀高原スキー場で滑ったらしいが、条件が大変良かったようだ。翌日はスラロームのレースがあるが、終われば帰るだけなので付き添いは免除してもらい、せっかくなので奥志賀高原スキー場で一日滑って帰宅することにした。

6日、志賀高原へ上がる。8時台の志賀高原への国道上部および蓮池からの県道は圧雪路だった。高天ヶ原あたりからは奥志賀高原までずっと圧雪路。クルマで圧雪路をずっと走るのはなかなか四駆のクルマでも気合いがいる。
曇りの予報だったが快晴だ。奥志賀高原スキー場だけのシニアリフト券(5,300円)を購入して9時過ぎから滑走開始。リフト券は高いが、ここなら満足できる雪の量と質が約束されている。
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奥志賀高原スキー場に到着

まずボトムからエキスパートコース上まで伸びる高速ペアリフトに乗って、第3高速リフトで小手調べしてからエキスパートコースの急斜面にチャレンジ。最大斜度30度の斜面だが、ピステンがかかっている午前中ならノンストップで滑れる。テレマークターンでノンストップ滑走を2本、アルペンターンで2本ほど滑ったところで、見覚えのある白に赤と緑の横縞の入った若い女性のスキーヤーが目に飛び込んできた。
YouTubeで長く動画を見て感心してきた「さくらちゃん」だ。付き添いながらすぐ後方から娘の滑走を撮影しているお父さんも一緒。エキスパートコースの急斜面を美しいカービングターンで滑っていく。股関節の柔らかさと外傾の美しさ、切り替えの速さを遠くからみながら必死で後を追った。緩斜面でもきれいな滑りだ。思わずリフト乗り場入口でお父さんに「さくらちゃんのお父さんでいらっしゃいますよね?」と声をかけてしまった。
さくらちゃんの当日のYouTube動画はこちら。


お父さんはとても開放的な方で、初対面の私にさくらちゃんと一緒にリフトに乗ったらいいですよ、どうぞ。などとおっしゃる。さすがに60歳のヒゲのおじさんが初対面の女子高生とリフトに乗るのはできないので、お父さんと高速ペア、第3高速リフトをご一緒していろいろとお話させていただいた。
何というラッキーな出会い。さくらちゃんの滑りは彼女が小学生の頃からずっと見ていて、特に安比高原で滑る彼女を見て単独で聖地巡礼に行ったほどなのだ。そのこともお父さんに告げてしまった。彼女は60歳おじさんのスキーのアイドル。

その後女房と合流して、ゲレンデトップの短いリフトで第4ゲレンデの雪質(標高2,000m近く)を味わい、ボトムのゴンドラ乗り場までダウンヒルコースを滑る。こちらのコースは日当たりがいいため、雪が汚れていたりブッシュが出ている。狭いコースなので滑走者が多くて難しい。ゴンドラで上がってしばらく第4で滑り、再びダウンヒルコースを滑って午前中終了。まだ11時台だが早い昼食にする。奥志賀高原でもカレーが1,000円、ハンバーグカレーが1,300円、カツカレーが1,500円。それに比べるとアカカンの高さが思い出される。あそこも昔は庶民的なメニューと価格だったのだが・・ぜひ「スキー汁餅入り」(スキー汁=豚汁)を復活させて欲しい。
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カレーを・・

午後はさすがに脚が疲れ、第3高速リフト沿いの中斜面で何度も回す。リフトに乗って滑り降りてくるまでの時間は5分。13時台前半に5本くらい回してさすがに疲れた。リフトトップ脇の休憩スペースにいたさくらちゃんのお父さんにご挨拶してゲレンデを下る。最後にエキスパートコース。午後で荒れていて下地のアイスバーンが出ている。なかなか滑りにくく、疲れているので途中で2回休憩。緩斜面を滑って、最後に第1ゲレンデの遅いリフトに乗ってマッタリ滑り終了。まだ13時台だが、十分だ。
50過ぎたら14時上がり。

この日の動画(別ウィンドウ)

連休は滑りには行かないが、まだ南郷とだいくらの早割リフト券が1枚ずつ残っている。1月はなかなか忙しいがいい雪質のうちに滑りに行きたい。

ハンタマ・南郷・だいくら

初滑りの筋肉痛が完全には収まらない中、完全な年末年始休業に入る直前を狙って会津方面のスキー場へ修業に向かった。3日間のスキーは全て日帰り、ベースは那須塩原市の別宅である。ここのところ別宅に行く時間がなかなか取れず、10月末にバイクで行って以来となってしまった。その間、洗浄器が機能しなくなったトイレ便座がリニューアルされていた。

3日間のダイジェスト動画はこちらから。

Insta360 Ace Proiを先日から使い始めたが、せっかくなのでInsta360アプリを使ってiPad mini6で動画編集してみた。このアプリ、まだ使い勝手がよくわからないが、iMovieのように自分で作ろうとすると結構面倒。無料で使えるBGMの音質があまり良くないので、BGMなしの動画を作成して冒頭タイトルとエンドタイトル、音楽をiMovieで足してアップロードした。

27日はグズグズしながら1人車に乗り、首都高小菅JCTまで常磐道を使って谷和原から下道を北上するつもりでいたのだが、少し気が変わって東北道で最短時間を選択した。ハンタマ直行。11時過ぎに到着したら、誘導された駐車場はかなり遠くて一段高いところになった。平日なのにこんなに来客があるとは・・

ここのゲレ食は高いしちょうどお昼時なので、下で買ってきたコンビニおにぎりで昼食。着替えてゲレンデに立ったのは12時すぎ。リフト券もここは高いが、11月中に早割の電子チケット(3,700円)を購入しておいた。

全面人工雪スキー場としては関東に位置するため来客が多く、シーズン始めや少雪のシーズンは便利だ。でも個人的には同じ人工雪でももう一つ奥のエーデルワイスの方が好き。高原山山麓にはかつてはもっと多くのスキー場があったはずなのだが、廃スキー場と化しているのが悲しいところだ。ハンタマ一択になるのは避けたい。

オープンゲレンデは最下部の緩斜面と最上部の急斜面、その二つをつなぐ連絡コースのみ。緩斜面で2本ほど練習・確認して、最上部へリフトで上がる。ここのゴンドラは使う意味を感じず、今まで乗ったことがない。
最上部のリフトを使って2本のコースを交互に滑る。そこまで急斜面ではないが、下地のアイスバーンが露出しているのでコケたらかなり下まで滑落する。これ以上急ならテレマークの出番ではない。昨年はこのコースで事故が起こり、70代のスキーヤーがボード滑走者にぶつかって亡くなった。気をつけなければ。ボードは背面を気にして滑るという気配が感じられないので、
なるべく滑走者に近寄らず、背後から抜くことを極力しないようにしている。スキーなら山回りの時に目だけ山側を意識することはできるのだが・・こういうところがボードは「乗り物」スキーは「履き物」と私が区別している理由の一つである。
結局最上部のコースは6〜7本滑り、再び緩斜面で3本ほど滑って15時30分終了。リフト乗車回数14回、滑走距離約20km、瞬間最高速度43.5km。雪面が硬い中よく滑った。しかし帰り支度中に被っていたバラクラバを紛失したことに夜気づいた。持っていったバッグの中、車の中をチェックしたが見つからず。風が強かったので飛んでいったのかも?ホームセンターで売っていた安ものなので惜しくはないが・・

夜は別宅に戻ってから外へ出たくなかったので、コンビニで夕食の具材を購入して、450円に値上がりした温泉に立ち寄って帰宅した。

28日は朝から晴天。丸一日時間があるのでいちばん遠い南郷スキー場へ向かった。朝7時過ぎに出て到着は9時。前日のハンタマに比べればよほどな好き者でないと来ないローカルスキー場なので、駐車している数も少なめ。そもそも駐車場自体が狭い。
ここも11月中に電子チケットを手にしていた。一日券何と2,800円。2枚買ってあったのでもう一日滑れるが、もっと雪が多くなってから来たい。
9時40分からリフトに乗る。ここはリフト3本、すべて縦長の配置。2本目のリフトが長く、広い緩斜面なのでそこでウォームアップ。3人ほどのテレマーカーを見かけるが、おそらくここをレッスンゲレンデとしている「和泉屋AK.T」の阿久津さんたちだろう。案の定、昼休憩のレストランで阿久津さんとお会いして一年ぶりの挨拶をした。あちらも私のことをうっすら覚えておられるようで何より。一度レッスン受けてみたいのだが、なかなか日程を決められない。

緩斜面はリフトが長くて飽きるので、最上部のリフトに乗って滑れそうなところを滑る。リフト脇の正面(伝上コース)は最上部が急で37度あり、ブッシュが出ていたので敬遠。リフトから見てさらに左側がまあまあ滑れそうなので1本入ってみたら、そこもブッシュが多くて一箇所岩らしいものが見えたのだが錯覚だろうか。その1本で伝上コースは敬遠。高山コースや横手コースは圧雪されていたので何本か滑る。ハンタマと同じくスノーボールが見られ午前中は雪面が硬いが、景色は絶景。

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伝上コーストップから只見方面を臨む

中腹の南郷ロッジは営業開始前日だったので、11時30分にボトムのレストランに入ったら、どこにこんなに人がいたんだと思うくらい激込みだった。阿久津さんのすぐ後ろで食券を買ったが、30分近く待つことになった。でもここのゲレ食は手作りだし、価格も1,000円台前半が最高値のメニューであり、良心的だ。先日アカカンはラーメンが1,650円と、ブルジョワ価格になってしまった。
南郷ロッジのジンギスカン定食食べたかったなあ・・

午後も3時過ぎまで頑張って阿久津さんたちも見かけられなくなったので終了。リフト乗車回数14回、滑走距離22km、瞬間最高速度54.3km/h。テレマークなのに意外とスピードを出したようだ。
体も冷えたので、会津田島を過ぎて下郷町の弥五島温泉(380円)に立ち寄って暖まってから甲子トンネル越えで那須町、那須塩原市へ。帰路は1人カラオケ状態である。

29日、南郷より近いところでだいくらスキー場へ。アパートを朝から掃除して、少し早めに出て向かう。塩原温泉の国道400号を山に向かっていく車のほとんどはハンターマウンテン方面へ左折していった。南会津町のたかつえかだいくらが次のゲレンデになるが、果たしてだいくらの駐車場はいっぱいになりつつあった。わずかに雪、まだ9時。
ここでも電子チケット(3,000円)の1枚を使い、いちばん短いリフトから始める。このスキー場はリフトが5本だが、非圧雪の急斜面台鞍コースのリフトはまだ動かしていないのでリフト4本稼働。トリプルリフトが2本あるので移動が早く、距離を稼げる。テレマークを続けてきたのでこの日はピンテックのATブーツ(スカルパ・マエストラーレ)とマーカーキングピンが付いたブラストラック・ブレイザーのセットで出動。最初、かかとは上がらないと自分に言い聞かせないとミスる。
かかとを固定していちばん気になるのはブーツのタイトさと土踏まずの痛さ。かつてアルペンのブーツでもそういう体験を何度もしたが、ブーツの内側がターンの肝なのでかなり硬く作ってあるのだろう。テレマークブーツから履き替えるとリフト上で痛みに悲鳴を上げることになる。しばらく滑ってようやく痛さに慣れてくるが、その頃にはゲレンデが混み始めて帰りたくなってきた。

せめて13時まで滑って終わろうと思っていたが、休みなしに滑っていたら全てのコースを一渡り滑ってしまい、結局12時に終了時刻を前倒しした。ボトムから向かって左から右へ滑ってはリフトに乗る行為を続けていくと、最後は駒止コースのペアリフトに乗ることになるのだが、ここは脚自慢のスキーヤーが現れるところなので、コースバリエーションを変えながら何度か滑った。リフト下に旗門が設けられていて、地元の高校生が練習していた。旗門滑走をきれいにこなすことができるのは地元の子どもならではだろう。
約2時間強の滞在時間でリフト乗車回数14回、滑走距離15km、瞬間最高速度49.6km。うっすら新雪が乗っていたのでカカト固定にも関わらずスピードは出なかった。

疲れたので11時30分にトイレに立ち寄ったら、食堂がすでに激混み。うすうす、会津田島の町で昼食にしてもいいなと思っていたのでこれで決定。帰り支度をして満車の駐車場をあとにした。田島の蕎麦屋で昼食、また弥五島温泉で暖まって甲子トンネル越え、雪がなくなって那須塩原で洗車して、国道294号で南下、谷和原インターから常磐道に乗ろうと思ったら、事故渋滞で45分かかるという掲示板を見た。水海道から県道3号で野田へ向かい、野田橋を渡って江戸川沿いの道で結局オール下道で帰ってきた。

もう年内はスキーはしない。年始に半分仕事絡みで北志賀方面へ行く予定。例年の志賀高原スキー場ゲレンデツアーは定宿がいっぱいで断念している。

23〜24初滑り(さかえ倶楽部&アカカン)

なかなか積雪量が増えない中、シーズンイン。例年ならかぐらスキー場やハンターマウンテン塩原で初滑りするところが、結局クリスマス直前になってしまった。
例年の妙高合宿に参加したのが初滑り。

2日間の滑走を動画にまとめた。YouTubeの動画にしてみた。


今回の動画は長年使ったGoPro7ではなく、直前に中国から届いたInsta360 Ace Proを使用。ネックストラップで首にかけて撮影。GoProのバッテリーはスキー場の寒さに負けてすぐに使い物にならなくなってしまったが、Insta360 Ace Proのバッテリーは非常に優秀。首の前だとモニターが見えないが、起動音と撮影開始の音でわかる。初日はバッテリー上がりを恐れてジャケットの内側に仕込み、撮影時だけジャケットを開けるということをしたが、かえってジャケットの内側が写ってしまってよくなかった。

23日は前日からの寒波で降雪があったが、各スキー場整備が間に合わなかったようだ。北信〜上越方面のスキー場は軒並み部分的に開放しているか、人工雪のゲレンデを開放し始めていた。しかし人が殺到しそうなのと、リフト券が有名どころは高いということもあり、この日から大部分のリフトを稼働し多くのコースを開いているさかえ倶楽部スキー場に行くことにした。小布施PAで午前9時に集合してから移動となり、国道118号の除雪も中途半端だったので思いの外移動時間がかかって、ゲレンデに出られたのは11時少し前だった。長野県の最北端、栄村に位置するさかえ倶楽部スキー場は以前から来てみたかったがようやく念願を果たすことができた。リフト3本のローカルスキー場である。こじんまりとしているが、中級・上級コースも何本か取れていて、積雪量は50cmとのこと。滑走不可のコースにまでボーダーが入り込んで滑っているのはいただけないが、初滑りの練習には十分だ。シニア一日券が3,200円、4時間券が3,000円。

初心者用コースを何本も滑って体を慣らし、中級コースも滑ってはみたが、中級にしては斜度があるコースもあった。昼過ぎからは雲が取れて晴天になった。気持ちはいいのだが、このまま降らないと本来の積雪量にならないのではないか?
脚の筋肉を酷使して3時ころ終了。下道で斑尾高原スキー場を越えて妙高へ。斑尾高原も雪はついているが、一部しか開放していないのか、時間も遅いので滑走者がいない。タングラムまで回り込んできたら滑っている人を見かけた。
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豪華な食事
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宿から妙高山

翌24日、晴天続きである。赤倉観光リゾート(アカカン)は23日にゴンドラと最上部のリフト1本しか動かしていなかったところ、24日は全てのリフトを動かして多くのコースを開放するというメールが23日の午後に届いていた。しかも当日わかったことだが一日券3,500円。早割りスマリフで購入した価格と同じだ。

9時過ぎから滑り始め、ホテルBコース、女子国体コースを中心に滑る。午前中は晴天で雪の状態も良かった。ただし積雪量が少なすぎて地形がそのまま。12時近くに吐月工房氏と旧エートル(妙高スカイテラス)で昼食。建物が垢抜けた上に全てのメニューが高くなった。かつてのエートルラーメン(麻婆豆腐を載せたラーメン)の価格が1,650円というのには驚いた。高すぎである。午後も頑張ったが、2時前に脚が悲鳴を上げ、観光ホテル内の喫茶部でケーキセットを食す。これもショートケーキとコーヒーで1,400円。これは以前から高かったので仕方ない。リフト代3,500円に匹敵する食費になってしまった。
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リニューアルした妙高スカイテラス(旧エートル食堂)
外国人客が多い

2時過ぎには8人のメンバーがそれぞれスキーを脱ぎ、宿泊した宿で風呂を借りて汗を流し、体を温めて帰路についた。まだ高速道路のスキー帰り渋滞はなく、スムーズに帰宅できた。
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妙高高原インター手前で(長野県限定の周遊パスを申し込んだので信濃町まで下を走る)

志賀高原・池めぐりコースをステップソールで

翌朝、脚が重い。しかし天候のコンディションは最高レベルだ。
朝食を済ませ、8時20分山の駅発横手山スキー場前(陽坂)行き無料シャトルバスに乗る。道具立てはG3FINDR86とT2eco、シナノのバックカントリー用ストック。
T2は本当に久しぶりに履いた。NTN規格のターミネーターXに比べて0.5cm小さめなのでタイト。さっそく左足にしびれを感じたのでバスの中ではバックルをフルオープンにしておいた。

この日のレポートをはじめてYAMAPにアップロードしてみた。YAMAPのアプリ自体このツアーの直前になって使い始めたYAMAP初心者だが、
そちらを参考にしてもらう方がはやい。写真の多くはそちらにアップロードされていてコースの中のどの地点でのものかもわかるので、ここで手作業で同じことをしなくてもいいだろう。かわりに、スライドショーを作成してアップしておく(2分、500MB弱。ちょっと重いかな?)

9時、横手山スキー場第2リフト脇からスタート。レースがあるのか、アナウンスがやたらうるさい。まずはゲレンデを滑り、最近は動いていなさそうな第5シングルリフトの少し下から登山道に分け入る。池めぐりコースの出口から入っていく。夏歩くとそこまで登山道が広い感じはしないが、何となく軽トラ1台分くらいの幅のトレイルに雪が乗っかって延びており、ルートファインディングの必要性などほとんど感じずに緩く登って行く。レースのアナウンスがだんだん遠のいて静寂になっていく。
10時ちょい前、草津峠下の分岐で少しルートを外れ、登りやすそうな斜面を選んで登っていった。夜冷えたのだろう、日陰は雪が硬く、日なたはウロコがよく効く。久しぶりのステップソールスキーだが、スキーの置き方に失敗してつんのめったりすることなく、グングン登っていかれる。標高2041mの鉢山には10時26分着。今日の最高地点だ。鉢山の火口湖まで行ってみようかと少し思ったが、林間から見える底は結構深く見えて行くのを止めた。
ここから四十八池へ下っていく。等高線の間隔が比較的広いところを選んで1950mの鞍部までテレマークターンで下り(なかなかそういうコンディションには恵まれないものだ)、ほぼ夏道に沿って四十八池まで降っていく。日陰で雪が硬く、地形的にはV字沢状地形になっていて、わずかに見えるスキートレースはひたすら横滑りをしているので同じように硬い雪面で横滑りした。1箇所ノドのような場所があり、岩と倒木が塞いでいたのでそこだけスキーを外して歩いて降りた。ノドを過ぎればトイレとあずまやが見え、わずかな距離。四十八池は単なる雪原になっていた。
大沼池方面が見えればラッキーと思って志賀山神社のある裏志賀山方面に登って行くが、山頂まで行くことはできないので標高1900mあたりで遠望してみる。しかし見えないので赤石山を写真に残して折り返す。元池の南岸をかすめ、樹林帯の中を歩いて四十八池から鉢山の北麓を巻いてくる登山道と合流(11時25分)。渋池まで行ってお昼にしよう。
登山道は雪が切れている場所が3か所ほどあったが脇の雪を拾っていけばスキーを脱ぐ必要はない。渋池で11時40分、日陰で昼食休憩。昼食は自宅から持ってきたレーズン入りスポンジケーキ。魔法瓶に入れた紅茶と流し込む。
旧前山スキー場の迂回コースを滑って(夏山リフト沿いはすでに雪なし)12時に池めぐりコースの入口に出た。最後に不意なことから転倒。こんなところでコケるとは!
横手山のボトムのレストハウスまでスキーを履いたまま移動して脱ぎ、道路を渡って熊の湯スキー場の入口へ。100mほどスキーを担いだが、じきに雪が出てスキーを履き、角間川を渡る橋の手前道路に雪がないのでまたスキーを脱いだ。橋を渡ってから再びスキーを履き、熊の湯ゲレンデの下から向かって一番右の斜面に取りつく。旗門が設置されていたのでその邪魔にならないようにジグザグに登って行くと雪が剥げた部分があり、その近辺を利用して登った。一般客が少なくてよかった。
ここから旧笠岳スキー場に繋がるのだが、旧笠岳スキー場も閉鎖されてリフトはない。熊の湯スキー場との境界のロープ脇から進入し、植林が進められている旧笠岳スキー場の中斜面をテレマークで。今日はステップソールなのにきれいにターンが決まる。ボトムは水芭蕉公園になっており、木製ベンチがしつらえてあったのでそこで座って休憩。12時30分。この先は、笠越林道でバス通りまで出てスキーを担いで木戸池方面へ向かう。除雪されていない笠越林道の向かいには広い土地があって、地形図には建物が点在しているように描かれているが、現在は全くの空き地。林道終点まで滑り、角間川を橋で渡って国道をかすめ、幸の湯、石の湯方面に向かう道路沿いの雪を拾いつつスキーで歩く。スキーを担いだまま舗装道路を歩くのはつまらないので悪あがきともいえるが・・石の湯ホテルから小さな尾根を巻いて木戸池ホテルまで出られれば言うことなし。
幸の湯前で切り通しがあって雪がなくなる。またここからしばらくスキーを担ぐ。この日は営業していなかった石の湯ホテルの駐車場脇から尾根を巻いて木戸池ホテル方面に戻り、小川を渡って(踏み抜かないようにスキーを履いて)木戸池ホテル脇に出た。旧木戸池スキー場の小山は雪がなさそうなので角間川側から小山を巻く。ここにも雪がなく、スキーを100mほど担ぐ。今日は何度スキーを担いだことか。
小山の裏に出たら雪が出てスキーを履くが、孫と老夫婦がソリで遊んでいるのに出くわす。一言二言言葉を交し、スキーで池めぐりコースを歩いてきたことを話した。国道の車を横目に田の原湿原を横断して、小さな丘に取りつく。ここも雪が消えた場所があり、スキーを手に持って歩くが階段状のところが非常に歩きにくく息が上がった。13時40分、ようやく小山の山頂(13/20の標識)でスキーを履く。これでスキーを脱ぐのは最後にしたい。
夏道とはここでわかれ、道路を渡って三角池方面へは向かわずになるべく開けた林間を探して道路の左側を進む。等高線の間隔が広いところがあり、わずかに沢状地形をこなせば蓮池スキー場の廃止された第2リフト上(丸池・サンバレーにも近い)に出られそうだ。広めの場所に出たら無雪期でも歩道がない湿原に出た。半分くらいは雪解けしている。この湿原を通過してスキーヤーズライトに進路をとれば丸池スキー場のゲレンデに出る。丸池スキー場はすでにシーズンオフ。薄く残った雪は柔らかそうで、テレマークターンを決めて宿の裏手に出た。14時過ぎにコンプリート。
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池めぐりコースから田の原湿原まで
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笠越から蓮池まで

歩き・滑りの総距離は13.4km、上り473m、下り793m。充実したステップソールソロツアーだった。しかし標高の高い志賀高原でも雪がない。今後雪を求めるとしたら立山か火打周辺か鳥海山か、バスが通るようになってからの乗鞍か。もう1回くらい雪と戯れたいなあ・・

帰路、坊平から下で雪を被った北信五岳を正面に見ながら運転。天狗原山・金山は真っ白だ。

奥志賀高原でラストゲレンデスキー

3月31日、今シーズンのゲレンデスキーの有終の美を飾るべく奥志賀高原へ行った。
月が変われば春スキー料金になるのだが、混みあう週末より空いた平日の方がゲレンデスキーは楽しいのでそこはケチらないことにした。今回のスキー旅はいろんなところで値段を考慮できない旅になって財布にはキビシイ。3日間有効な高速道路のウィンターパスは4日間の旅になったので適用できず、宿泊は一人なので割高、リフト券も通常シーズン料金・・まあそういうこともあるさ。

前日松代で宿泊したので、9時過ぎに奥志賀高原の駐車場着。かなり暖かいので朝から履いてきたタイツの上にスキーパンツ、上半身も薄着にしてその上からスキージャケット。胸元のファスナーは下げ気味。それでも途中からスキージャケットのピットジップを半開きして風を取り込んだ。しかし顔は日焼けしたくないのでバラクラバ。本当はバラクラバでは暑いのだが、家から薄手のネックチューブを持って来るのを忘れた。

他のゲレンデに比べてもお高い奥志賀エリア限定の一日券を購入。来シーズンからは志賀高原でもシニア券を買えるはずで、最後の一般大人料金になるのか??今までもシニア料金の年齢引き上げに何度となく泣かされてきたから不安要素は残る。全山リフト券はこの時期ゲレンデが繋がらなくなっているので購入はしない。飽きても一日奥志賀高原でがんばる。車も置いてあるし・・
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奥志賀高原ホテル前

さすが平日、リフトはガラガラである。第2高速リフトで標高1,900mまで上がって、第3リフト沿いの中斜面とエキスパートコースを繰り返し滑る。午前中の一本目はエキスパートコースもフラットで急斜面の途中で休むことなくテレマークターンで攻め続けることができたが、徐々に気温も上がり、自分も含め滑走者が柔らかい雪を蹴散らすので滑りにくくなっていった。
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朝のエキスパートコース。長い!向こうの山は苗場山や鳥甲山

ゴンドラ下のダウンヒルコースも何度か滑るが、コースが狭いので荒れるのが早い。11時30分にゴンドラ乗り場近くのサン・クリストフで昼食。ここもさすが奥志賀でお高め。パン昼食にしたら軽く1,000円になってしまった。このレストランにはスキーショップのNORDが併設されているので覗いてみたら格安ネックチューブを発見。昼食代は嵩んだが、1,100円のさらに1割引(つまり990円)でネックチューブ購入。これで暑いバラクラバとはおさらばだ。
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奥志賀ゴンドラと奥岩菅山

午後はいったん駐車場まで降りて、午前中使っていたK2ピナクル95とスカルパターミネーターXを片づけ、今シーズン最後のATスキーに交換。ブラストラックブレイザーとスカルパマエストラーレの組み合わせ。荒れてディープザラメになったコースを滑るにはテレマークより楽なはず。思った通り楽ではある。しかし午前中に試しに入ったコブコースではテレマークと同じ結果となり敗退。コブを滑るのは集中して何度もトライしないためか、いつまでたっても上手くならない。うまく滑れないからコブコースに入らないの悪循環。
エキスパートコースの急斜面は、午後になってところどころ下地のアイスバーンが露出し、その周りに削られたザラメ雪が積もっている状態で大変滑りにくい。午前中ノンストップで滑れた斜面で途中3回も休憩する有り様。リフトは16時過ぎまで動いていて宿も車でひとっ走りなのでできる限り長く最後のゲレンデを堪能しようと思っていたのだが、これでは滑っていても楽しくないし、体力が削られた。翌日はステップソールで山に入るつもりなのでそこそこにしておく。15時近くに終了し、ゆっくり片づけて宿に向かう。
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疲れたので第3高速リフト降り場にあった展望所のベンチでひっくり返って空を見た。

yukiyamaアプリによれば、この日のリフト乗車回数は18回(ゴンドラと長い第2高速リフトがある奥志賀で18回はかなり多い)、滑走距離30km(滞在時間6.1時間)、最高速度51.8km(午前中のテレマークスキーでたたき出した)。テレマークで瞬間速度50kmを上回ったのは初めてだ。
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宿へ向かう途中の清水公園。翌日のための飲料水を補給。昨年314日の焼額山スキーの帰りに寄った時とは雲泥の差

日曜日にだいくらスキー場へ

昨年末に安く購入したウェブリフト券が2枚残っていたので、夫婦で滑りにいった。ウェブリフト券はだいくらスキー場か南郷スキー場の一日券と引換えになるもの。
奥会津方面の積雪量はこれ以上は増えそうになく、150cmで推移している。天気予報だと土曜日夜から日曜日が雪の予報で月曜日は晴れの予報。

降雪状態の日曜日を選ぶか、晴天の月曜日を選ぶかで悩む。日曜日はフードトリプルリフトのあるだいくらの方がいいが、南郷のジンギスカン定食は捨てがたい。一方月曜日にすると貸し切り状態になり、南郷だと午前中はパウダーも期待できるが、だいくらはミドル・シニアデーなのでそれで滑った方がお得。帰路の高速料金は高く、下道だと時間がかかる。

結局、日曜日のだいくらスキー場へ行くことに。
土曜日午後に別宅へ移動して、日曜日朝7時に出発。だいくらスキー場に車がドンドン入っていくのは初めて見た。しかし車の誘導に従ったら比較的ロッジに近いところへ停められた。9時30分からゲレンデに出るが、メインのフードトリプル1本が強風で動かないのでその他のリフトが激混みになり、もう1本のフードトリプルはリフト待ちの列が長く伸びることに。それでもリフト待ちは10〜15分程度。
やはり日曜日なのでファミリーが多い。混雑を避けて午前中はフードの無い駒止ペアリフトに乗るハメになり、一番楽しい駒止コースで何本も滑る。うっすらパウダーがアイスバーンの上に乗っているような状態であまり気持ちよくはないが、いい練習にはなった。
昼食も12時台は混みあっていた。午後になっても駐車場の車の数はそこまで減らないが、14時を回る頃からゲレンデ内も空いてきた。15時までがんばって滑り、終了。

帰路は下郷町経由で弥五島温泉に立ち寄って甲子トンネルを越えて白河へ。那須塩原駅前で洗車して別宅で休憩。夕食を軽く食べてから高速で帰京。10時少し前に帰着。

雪の降りが激しく、写真は撮らなかった。

快晴の南郷スキー場で

さるアンケートに答えたら、奥会津の南郷スキー場のリフト券引換券が2枚当たった。吐月工房氏を誘って2月初めの平日、パウダー狙いでおもむいた。しかしパウダーなどはなく、快晴のゲレンデスキーとなった。

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リフト乗り場に「秘境」の文字

朝7時に別宅近くで合流し、そこから下道を1時間30分、南郷スキー場にたどり着いた。平日なのでさすがに朝から滑っている人は大変少ない。プライベートゲレンデ状態を堪能する。平日にも関わらずしっかりピステンが整備をしてあり、シマシマのバーンを高速でかっ飛ばす。今回はテレマークスキーなので最高速度はほぼ50km/h。

南郷スキー場は縦長のゲレンデでリフトはペアリフトが3本。おもに2本目と最上部の3本目のリフトに繰り返し乗って互いに練習する。空いているのでリフトに乗っている時間はそこそこ長いが、滑り始めればあっという間にリフト1本分滑り降りてしまう。リフト上でだべっているうちに休憩が終わる、ということが繰り返される。

あまりに天気がいいので、goproで
吐月工房氏の滑走映像を撮影してみた。

午前中十分滑って中腹の南郷ロッジへ入るが、平日は営業していないようだ。ボトムのセンターハウスのレストランで食事。同時に食事している人々がほぼこのゲレンデで滑っている全員となるが、数えるほどである。

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南郷ロッジの内部(無料休憩室になっている)

今回はリフト券の料金を支払っていないので、化繊Tシャツを買い求めた。
午後も2時間ほど午前中と同じことの繰り返し。そろそろおしまいに近づくかと思っていた頃にさいたま市からの中学生がゲレンデに繰り出してきた。ゲレンデがにぎやかになる一瞬。おそらく初めてスキーを履く中学生がレッスンを受けているのを横目に14時過ぎに終了。十分堪能した。

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南郷ロッジ前から山頂方面。スキー掛けがかえって斬新。

yukiyamaアプリのデータによれば、滑走距離20.9km、最高速度49.3km/h、リフト乗車回数13回、滞在時間5.4時間。

だいくら・シニアミドルデー

月曜日は南会津町のだいくらスキー場でシニアミドルデーと称して一日券2,000円となっている。年始の志賀高原スキー以来のゲレンデスキーに一人で出かけた。
例によって日曜日に全豪オープンテニスを堪能してから高速で別宅へ。珍しく全ルート高速で3,000円弱。コンビニで食糧だけ買って寒い部屋になだれ込む。
寂しいコンビニ冷凍飯を食べてこたつで包まって寝る。

翌朝7時過ぎに出発し、順調に8時30分頃だいくらスキー場に到着。
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朝のゲレンデ。駐車場はガラガラ。

8時50分から滑走開始。今回のスキー板はATスキーでカカト固定。まず短いリフトで2本準備体操、その後中央のトリプルリフトに何度も乗ってあちこちのコースを滑る。新雪は積もっていない。正月明けから積雪がなく若干解けて減っている模様。
正面のやや硬めの急斜面で内足を上げてクロスするターンをしていたらなぜか内足のビンディングが外れて転倒。どこかが引っかかったように思えた。その後もブーツを抉ったらトゥピースが簡単に外れてしまうトラブルが1回だけあり、ちょっと不安になる。ゲレンデでもトゥピースのピン部分(ブーツ尖端を両側から挟む構造)が外れると嵌めにくいのに、オフピステで同様の現象が起こるととても手間取るはずだ。斜度があると余計難しい。やっぱりスピードは出なくても山ではテレマークの方が便利かなと思う。

幸い、その後はビンディングトラブルはなく安全に滑れた。しかもテレマークよりもレベルの高いカービングターンが容易で、スピードも出せるのは魅力だ。ゲレンデではさまざまなトライをして遊びながら試してみることが多い。小さなゲレンデで実質リフト1本であちこち滑れるのであれば、試しながら遊びながら滑らないとすぐに飽きが来る。ゲレンデにあるコースは何本も取れるが、その1つ1つを滑って2セット滑ったところでモモに来た。
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駒止コース最上部から。コース下部で最高速が出る。

11時30分にいちばん視界のいい急斜面の駒止コースを2本滑って終了。滞在時間3時間弱、滑走距離20km、最高速度56.1km、リフト乗車回数16回。一日券2,000円ならもう十分元は取った。食堂で昼食を食べてそのまま道具を片づけて終了。
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昭和感濃い食堂から。
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曇天が晴天に・・

その後は下郷町の弥五島温泉(330円と破格に安い。ただし営業は13時からで少し待たされた)に浸かって、甲子トンネル経由で栃木県へ。別宅へは立ち寄らず、洗車だけしてから国道400号、294号、その他県道を使って常磐道谷和原インターまで。自宅到着は19時前だった。

年始恒例・志賀高原スキー場

1月4〜6日、ここのところ恒例となっている志賀高原へ出かけた。最近はもっぱら会津スキーヤーになっているが、まだまだ信越スキーヤーではありたい。

4日は朝から東京を出て、昼によませ温泉スキー場に着いて13時から滑る。午後券が2,600円と安いのが理由。吐月工房氏ご夫妻と現地で合流。高社山の麓は晴れているが中腹以上は雪雲がかかり、ときおり雪が降ってくる状態。16時までにリフト9回、滑走距離17.7km。15時過ぎに吐月工房氏と別れてから降雪が強くなってきた。
湯田中を経て志賀高原の例年の宿へ。2泊するのだが、志賀高原の各スキー場の降雪量は少なく、蓮池・丸池・サンバレーの各スキー場は30cm程度。
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よませ温泉スキー場で休憩

5日は朝からスキー場巡り。いつものように最下部のサンバレーから奥志賀高原まであらゆるリフト・ゴンドラに乗って滑れるコースを滑り、往復する。残念ながら寺子屋スキー場だけが従業員の体調不良で閉鎖中。アプリyukiyamaを使って距離と時間のログを取るのだが、なぜか小さなサンバレースキー場を抜けるとチェックアウトしてしまい、丸池スキー場で再びチェックイン、蓮池でまたチェックイン、ジャイアントでまたチェックインと煩わしい。距離も正確には計れない。朝エネルギーが残っているうちにジャイアントの急斜面を滑り、西館山スキー場のリフトに乗ってからブナ平スキー場のタマゴゴンドラを乗り継ぐ。下のゴンドラは以前クワッドリフトだったが古い4人乗りゴンドラを再利用している。発哺温泉からオリンピックコース最上部への4人乗りゴンドラは搬器が緑色の新しいものに変わった。
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ジャイアントスキー場下部
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発哺温泉ゴンドラ乗り場

そこから通常だと寺子屋スキー場へ滑り込むのだが、閉鎖中なので高天ヶ原スキー場へ滑り、高天ヶ原からタンネ、一ノ瀬ファミリーと滑り、道路上のスキー通路を通って一ノ瀬ダイヤモンド、山の神へ。焼額山へ滑り込んで、第1ゴンドラで標高2,000mの山頂へ到達し、ある程度滑ってから奥志賀高原のゴンドラ乗り場方面への連絡コースを滑る。奥志賀高原ゴンドラ下で昼食。ゴンドラで奥志賀高原のエキスパートコースを滑り、奥志賀高原ホテル前の緩斜面へ。ここでもう14時近いので、とどまることなく帰路になる。帰りは奥志賀の最上部からスケーティングで焼額山へ戻り、山の神、ダイヤモンド、一ノ瀬ファミリーの急斜面を滑ってタンネ方面へ流れ、高天ヶ原へ。小休憩後、高天ヶ原のリフトに乗って東館山の林間コースを滑ってブナ平に出て、広大な緩斜面(閑散としている)を滑って最後はジャイアントのペアリフトに乗るべく直滑降。リフトまで開脚登高してリフトに乗る頃には息も絶え絶え。志賀高原はリフト前で全くボード泣かせ、スキーでもスケーティングができないと辛い。
16時40分に宿前に戻る。
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奥志賀高原の高速ペアリフト
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奥志賀高原ホテルと岩菅山方面
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高天ヶ原でおやつ

6日、バスで奥志賀高原まで行ってからゆっくり戻ってこようかと思ったのだが、直前に気が変わって山の駅からジャイアントスキー場に下る新しいゴンドラに乗ることに。滑り出しはバスより早いが、バスの方がはるかに移動時間は短い。この日も寺子屋スキー場が閉鎖で滑れず、ブナ平のゴンドラから一ノ瀬に出てパノラマコース、天狗コースを滑り(上級者のパーフェクターコースは閉鎖中)、道路の反対側に渡って焼額山へ。昨日滑らなかったコースを少し滑って奥志賀高原へ。私はエキスパートコースを2回滑り、1度目はアルペンターンノンストップで、2度目はテレマークターンで1回休憩して下りた。今日の昼食も奥志賀高原のバス乗り場前でそば・うどんを食べる。
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ちょっと晴れ間も・・
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エキスパートコース下部から緩斜面
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焼額山中腹から一ノ瀬方面

午後は再び焼額山方面へ戻るが、省力化して最短距離で戻っていく。高天ヶ原のボトムでパトロールがモービルと担架を西館山方面へ移動させていたが、西館山の林間コースを滑っていたら現場に出くわしてしまった。ボードの若者が頭から血を出していて、救助されたようだ。ボーダーはヘルメットはおろか、ゴーグルも帽子の上から掛けていて単なるアクセサリーと化している人が多いが、ヘルメットやゴーグルは伊達ではない。スキーヤーはヘルメット着用率が高まっているのにどうしてなんだろう。転んだ時のアクシデントはボードの方が高いはずだが・・

西館山からジャイアント、国道をくぐって蓮池・丸池・サンバレーへ。こちら昨日のような子供の団体も見られず、プライベートゲレンデ状態だった。
yukiyamaアプリのデータ 移動距離49km、滑走距離27.1km、リフト19回、最高速度41.7km/h。

14時過ぎに宿に戻り、荷物を改修して温泉に浸からせてもらい、16時ころ慎重に車を運転して下山する。夕食も挟み、東京到着は21時。
今年も年始にありがたいことに志賀高原を存分に滑らせてもらった。脚がかなり逝ってしまった・・

会津ローカルスキー場巡り

12月26日午後から別宅に移動し、別宅拠点に福島県会津地方の3スキー場を巡った。
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猫魔スキー場にて

12月27日 猫魔スキー場 曇り時々雪
初日は東北道・磐越道を使って裏磐梯エリアにある猫魔スキー場へ。福島県内ではグランデコと並んで営業開始が早く、積雪量も多い。すでに2mに達しているようだ。スマホを利用して購入するリフト券(スマリフ)が直前まで3,800円で購入できたこともここを選んだ理由だ。
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リフト上から前の搬器に乗っている人はDual Snowboardを履いて急斜面を滑っていった

9時過ぎに駐車場着、まだ世間の年末休みに入っていない平日のためか、比較的センターハウス近くに駐車できた。9時45分テレマークスキーで滑走開始。過去にも来たことはあるが、扇型のゲレンデでリフトが4本程度あちこちに向かっている。午前中に14回リフト乗車。あちこち滑ってどこがいい感じか確かめる。この日に限ってなのかもしれないが、若いボーダーがほとんどで、8割方ボーダーのように思えた。しかも初心者が多く、リーダーっぽい若者が叫びながら集団を率いてリフトに乗ろうとしている様子が見られた。個人個人で滑るのではなく集団でまとまって滑るのでコースの混雑に波ができ、コース中間で集団で斜面を占拠して休むのが目に付く。なるべく近寄らないように滑る。スキーヤーはあまり徒党を組まないのかな、と思ったりするが、それは高畑スキー場あたりのスキーヤー(単独者がかなり多い)がこういったところに流れてくると感じることかも知れない。友人が少ないテレマーカーならなおさらだ。
上部に行くと降雪はさほどでもないがリフト脇の木々の樹氷が目立ち、搬器に座っているだけで寒々しい。ハクキンカイロを忍ばせてはいるが、滑りで体を温めてリフト上で休む、の繰り返し。新雪はうっすら5〜10cmほどか。練習内容は、外脚一本に乗って外向傾を作る練習(内側スキー外側スキーとクロスさせる)を中心に、クルクル720度回旋、ストックで上半身をブロックさせる、片足一本でショートターン、片足一本で山回りから谷回りへ移行するグリュニゲンターンなど、一人で遊びながら。
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リフト脇の樹氷

12時30分頃にボトムまで戻ってきて昼食にしようとするが、レストランのメニューはカレーかラーメンの二択になってしまうので、混雑も手伝ってげんなりして車でナッツ&紅茶で昼食代わりとする。13時30分を過ぎれば価格が下がるシステムらしいがそれまで待てない。星野リゾート傘下なのにゲレ食メニューバリエーションの貧困さはちょっとないんじゃないというレベル。猫魔スキー場のリフトも全て年季の入ったペアリフトで、設備投資も十分とは言えないところなど、20年ぶりくらいに来たスキー場だが高速まで使って近々また来ようとはなかなか思えない。

午後は7回リフト乗車して午前中滑ったコースをひとわたり復習して14時30分ころ終了。
アプリyukiyamaによるデータ
滑走距離21.1km、滞在時間4.8時間、最高速度39.2km/h リフト21回


帰路は高速を使わず、猪苗代湖東岸の県道を使って国道294号で白河へ。国道4号で県境越えて別宅へ。近所の390円温泉に立ち寄って、コンビニの食材で夕飯を済ませる。
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夕映えの猪苗代湖(思わず停車して撮影)

12月28日 だいくらスキー場 快晴
今シーズンは南会津町のだいくらスキー場、南郷スキー場をメインゲレンデにしようと考えているので、だいくら・南郷共通リフト券をスマリフで複数枚購入しておいた。1枚2,800円である。ただしだいくらスキー場はサービスデーが充実していて、月曜日はシニア・ミドルの一日券が2,000円、水曜日は男性のみ食事券付き一日券が3,000円なので、これにうまく当たればそちらを利用する。

昨年までメインゲレンデの高畑スキー場は経営者が代わり、9,800円のシーズン券発売を止めてしまった。しかもこんな時期になってボード解禁。30年前ならまだしも、今までスキーヤーオンリーを謳い文句にして関東の上級スキーヤーを惹き付けてきたのに、これでは魅力半減である。昨シーズンまで、高畑スキー場は3回行けばシーズン券の価格に見合うことになり、実際に3〜4回程度行けば十分だったが、今シーズンからはわざわざ厳しい雪道を長距離走らずとも、だいくらスキー場、時に南郷スキー場を選択した方が賢そうだ。まずは1シーズン様子見をしようと思っている。まあ実際にはボーダーが高速降りて雪道80km、2つの峠を越さなければならない高畑スキー場まで大挙していくということは考えにくいのだが・・スキー場のSNSのコメントもなかなか厳しいものが多くなっている。
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シマシマのだいくらスキー場ボトム

で、だいくらスキー場である。この日は水曜日で男性一日券3,000円(1,000円分の食事券付き)。猫魔スキー場をコンパクトにしたような扇型のレイアウトで、リフトは長短4本動いている。この日のギアは昨年ヤフオクで手に入れたATスキー(ブラストラック・ブレイザー、マーカー・キングピン、スカルパ・マエストラーレ)。カカト固定にすぐに馴染むわけではないが、履いてしまえば軽快で急斜面やギャップで気後れしない。テレマークとの違いはダイレクトにエッジを返せることで、急斜面やアイスバーンにはめっぽう強い。
まずは中央の短いリフトで脚慣らしして、ピステンの作ったシマシマを堪能する。センターハウス前の一番長いリフトへ移行してゲレンデトップから左右へいくつものコースを滑る。午前中はシマシマがたくさん残っていて快適なターンが描ける。
ボトムから見て右側の駒止リフトは平日のためか止められている。非圧雪コースの短いリフトもまだ12月は動かない。しかし中央のリフトから駒止コースは滑れるので、その急斜面にチャレンジ。この日に3回このコースを滑ったが、1回目のスピードが最も速かった。瞬間速度で59.4km/hをマーク。昨シーズンより約10km/hほど速い。これはカカト固定でないと出せないスピードだ。
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おそらく那須連峰北方の山(三本槍岳〜甲子山あたり?)

午前中はリフト乗車11回、中央のリフトでたまたま乗り合わせたスキーヤーと会話したが、彼は初めて来たゲレンデで少し知っているゲレンデ情報を教え、在住は東京だが栃木県内の別宅から会津のスキー場へ頻繁に来ていることを口走ったら、
「ガチの人ですか?!」と言われてしまった。私自身は決してガチなスキーヤーだとは思っていないが、他人様から見れば十分ガチなスキーヤーなんだろうと思う。テレマークスキーで一人黙々と滑っていたら尚更だろうか。
11時30分過ぎに昼休憩。レストハウスで醤油ワンタンラーメン(950円)を注文。柔らかい味がして好感を持てた。ローカルスキー場のゲレ食には当たりが多い。
汗をかいたので車でも少々休憩して、12時30分から午後の部開始。リフトには9回乗車。前日に続き、午前中に滑ったコースのおさらいと午前中滑っていなかった短い急斜面を2つ滑って最後に駒止コースチャレンジ(既に疲れていたのかMAXスピードは出せず)をして14時に終了。

帰路はハンタマ帰りの塩原渋滞が予想されたので下郷町〜甲子トンネルで白河へ。下郷町境で数台前の車が起こした接触事故に遭遇。右前方がぶつかったミニバンは右のタイヤとサスペンションが壊れて外れるアクシデント。そのドライバーは自ら警察に電話連絡していて無事な様子だったが、反対車線でミニバンと接触して止まっていた女性ドライバーは気分が悪くなってしまっているようだった(後方の女性ドライバーが介抱していた)。こういう時、さっと体が動いて事故車のドライバーを気遣える人はさすがだと思う。自分も路上に飛び散った樹脂の破片を拾って片づけの手伝いはしたが、率先して救助や交通整理ができるかどうか自信がない。事故原因は雪もさしてない状況だったので全く不明。
アプリyukiyamaによるデータ
滑走距離24.2km、滞在時間4.7時間、最高速度59.4km/h リフト20回

この夜、東京から宇都宮線の列車でやってきた女房と合流。

12月29日 南郷スキー場 みぞれ〜雪
会津スキー3連戦の最後は南郷スキー場。天気はすぐれず、徐々に雪が路上に見られるようになり、駒止峠トンネル前後から湿った雪になった。ボトム標高が約500mと低い南郷スキー場ではみぞれ状の雨のような雪。これは濡れそうだ。リフト券はだいくらとの共通一日券を2枚、スマリフから発券。二人なので単独でさっと滑り出すようには行かず、10時にゲレンデへ。今回はテレマークスキー。
このスキー場は伝上山(標高999m)の山頂までリフトが縦に3本あり(地形図に描かれた2本のリフトは撤去されている)、樋状の急斜面や広い緩斜面などが混在している。非圧雪コースもあって楽しいゲレンデだ。しかし何せ高畑と同様に高速インターから遠く、アクセスが悪いので本当の好き者しか行かない。ボーダーにはハーフパイプの平野歩選手のかつての練習場ということで有名ではある。

女房は2本目のリフトの緩斜面で脚慣らし。リフト上からテレマークスキーのレッスン風景が見えた。後ほど昼休み中にイントラの阿久津さんと少し話ができたが、南郷スキー場をメインにレッスンを行っている個人スクールがあってそのレッスンだ。生徒は2名。うち一人は革靴のビンソン愛好者(女性)だった。
12月28日の阿久津さんのテレマークレッスンの様子
(南会津半農半スキー 和泉屋AK.Tより)

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高山コース下部を滑る

2本目のリフトは長く、みぞれが融けて水分がヘルメットのすき間からゴーグルのスポンジに浸入して不快だが、3本目の最上部リフトに乗るとみぞれは雪になってくるので何度か3本目のリフトを利用した。最も急斜面の伝上コースの最上部(斜度37度)は雪がつきにくくてブッシュが出ていた。横手コース、高山コースをひとわたり滑り、シークレットコースと私が呼ぶ高山林間コースにも入ってみたが、まだ降雪量が少なくブッシュが出ていた。昨シーズンは快適な非圧雪コースだったが・・
高山コース脇の新雪が残っている部分が一番快適だ。
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木造の南郷ロッジ
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ジンギスカン定食

女房と合流して、12時ちょい前に中腹にある昭和感あふれる木造のレストハウス、南郷ロッジで昼食。注文したのはジンギズカン定食(1,500円)とジンギスカン丼(1,200円)。南郷ロッジには初めて入ったが、この昭和感は唯一無二であろう。ジンギスカン定食にはキャベツやニンジンがたっぷり入っていて、鉄板で提供されてくる。しかも大変美味。ここのゲレ食は申し分ない。
たっぷり1時間以上休憩して濡れた衣類を少し乾かし、13時過ぎから15時まで滑って終了。
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午後のがらがらゲレンデ

アプリyukiyamaによるデータ
滑走距離17km、滞在時間5時間、最高速度35.2km/h リフト10回

この日も下郷町〜甲子トンネルを利用して戻る。さすがに疲れたので温泉に寄って東京への帰宅は翌日とする。
年末のスキー旅行としては十分なものだった。年始は4日から志賀行き。よませ温泉スキー場で半日、5・6日はここ数年恒例になっている志賀高原スキー場巡りの予定。


スキーシーズンイン(ハンターマウンテン塩原)

12月19日が平日で一日休みになったので、初滑りに出かけた。
別宅にスキー用具が部分的に置いてあるため、車への積み込みも兼ねている。
18日に休日割を使って高速で別宅に向かい、まず積み込み。スキー板2セット、ブーツ3セット、ストック2セット、除雪道具(スコップと伸縮式ブラシ・スクレーパー)を3回往復で積み込んで完了。しかしハイエースの荷室に常時乗っていたフォールディングカヤック(カフナ)は別宅に置いたままにするので荷室内部はスカスカでカーブの度にブーツバッグが左右に揺れる。

19日朝、初滑りを供にしてくれるという吐月工房氏と合流して、ハンターマウンテン塩原へ。雪はほとんどないのだが、今季スタッドレス初走行ということもあって慎重に走ってスキー場の第1駐車場に駐車。平日だと駐車場も空いているし、料金もかからないのが魅力だ。

チケットはシニア4時間券を購入するが、人工雪の関東圏スキー場なので4,700円と高い。ハイシーズンはまず滑りに来ないスキー場である。当日、稼働リフトは3本、滑走可能コースは上部の上級者用1コースと下部の緩斜面1コース、その二つを連絡する1コース。

緩斜面から練習を始める。内脚を上げてトップをクロスさせる練習がメイン。外脚一本、内脚一本でターン始動させる練習や、ノーストックでの腰の位置確認、中斜面では滑り出しに360度回転する練習を左右交互に。アルペンターンに慣れてきたらテレマークも入れて滑る。リフト上が休憩場所だが、11時に車まで戻って飲み物休憩。

今回、ビデオはもちろん写真も撮らず、アプリで滑走ログを取ることも忘れたので何の痕跡も残せない。シーズンインはいろんなことを忘れているので次回からせめてログくらいは取ろう。

12時15分に少し早く滑り終えて、スキー場を後にする。塩原を過ぎて西那須野の蕎麦屋でちょっと遅い昼食。大盛を頼んでいるわけではないが、ボリュームに圧倒される。これでは夕食は不要だ。吐月工房氏とは蕎麦屋で別れ、別宅の荷物整理をして自宅へ再出発。せっかく来たのにもったいないが、明日は仕事がある。
国道294を基本に谷和原インターまで走り繋いで常磐道・首都高で19時過ぎに着。
今シーズンもケガなく安全に滑りたい。

かぐら・悪雪まつり&仕事山行・高水三山

ようやく山でのバックカントリースキーが今シーズン初めてできた。
久しぶりのハイクアップ&滑降は、かぐらスキー場から霧の塔・雁ヶ峰コース。悪雪に苦しめられたが、何とか下山してきた。翌日は仕事山行で青梅の高水三山を巡ってきたが、朝の怠さが残るままに登山し、好天にも恵まれてさわやかに下山してきた。帰宅後、更なる筋肉痛に悶えていることは言うまでもない。

4月5日  この日の滑走動画はこちら
吐月工房氏と日程を合わせ、バイクツーリングかバックカントリースキーか悩んだ揚げ句、かぐらスキー場から何度も経験のあるルートを選択。前日が悪天候だったので、標高2000mでは雪が降ったかもしれない。
早朝に首都高から東北道・圏央道・関越道と乗り継ぐが、雨上がりで雲が垂れ込めてはいるものの、はるか遠い山並みが見える。首都高中央環状線上で、意外な方向に真っ白な稜線が長く続いていて、なかなか同定ができなかったが、最終的には南アルプスだと確信できた。北岳から農鳥岳まで真っ白で、雪化粧し直した富士山も山頂は隠れているものの大きな山体を見せている。北西の方角には真っ白な浅間山、日光連山から赤城・榛名が見えて、その奥には谷川連峰も見える。ここまで遠望ができる日は珍しい。

8時30分ころ吐月工房氏と合流して、かぐらスキー場へ。準備してリフト券を購入、一日券はシニアでも高いのがこのスキー場の特徴なので、JAF割引(500円引き)や共済割引(なんと1500円引き!)を使う。しかし乗り物はロープウェイとゴンドラ1回ずつ、リフトが2回、ツアーコースからゲレンデに戻ってからリフト1回しか乗らないので割高。
10時30分ころにゲレンデトップに着いて、11時ころKG1ゲート(ビーコンチェック後に通れるゲート)からゲレンデ外へ出て歩き出す。いい天気になってきた。中尾根の頭まではいくつかのパーティが歩いていて、ピークに人影が多く見える。大多数は中尾根の北側を滑っているようだが、我々はその先の稜線の「三角」を経由し、さらに霧の塔まで登ったり降ったりを繰り返していく。

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第5ロマンスリフトから霧の塔までのルート(赤:登り、青:降り)


KG1ゲート前にて

今回の私の道具立ては、たまたま車にブラストラック・ブレイザーとそれに対応するシールが積んであったので、テレマークではなくヒールフィックスのピンテックブーツ(スカルパ・マエストラーレ)とマーカー・キングピンビンディングである。ウォークモードでは爪先の両脇しか止まっていないので、ハイクアップの際は非常に軽く脚が出る。NTNビンディングのテレマークより足送りは軽く感じた。しかし、稜線アップダウンのわずかな降りをシール装着のままヒールフリーで滑ろうとすると、爪先だけで止まっている故にとても怖い。雪質の問題もあるだろうが、アップダウンがあるコースではテレマークに分があるように思う。微妙な登りができ、シール装着のまま滑ることも難しくない(慣れの問題だろうか?)。

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苗場山と鳥甲山
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奥右手に火打・妙高、左奥に白馬岳(本当によく見え、写真加工はサイズ変更とアンシャープマスクのみ)

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「三角」を前に準備する
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「三角」の斜面を前に躊躇しているうちにスプリットボーダーがすたすた登って行く

「三角」の手前の鞍部で休憩を取る。するとスプリットボードの単独男性が休憩の脇を抜けていった。この人、メチャクチャ登りが速い。その後出発時も一緒だった男女の山スキーヤーが来て、スプリットの人の速さに舌を巻いていた。「三角」の急斜面は男女山スキーヤーと協力して登り、雪がザラメ化していたので途中からトラバースして巻き上がった。ここで男女山スキーヤーは「黒岩丿平」方面へ滑るという。我々は誰も今日歩いていない霧の塔へ。ここでカカトを固定してシール滑降したらどうなるか実験。結果は、安定して滑れるが、止まった後のわずかな登りがカカト固定していると辛い。面倒でもこまめに滑降モードとウォークモードを切り替えないと快適とは言えないようだ。だけど、ブーツを装着したままモード切り替えは土踏まずの下のレバーを前後に倒して切り替える必要があるので、かなり難しい。

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霧の塔到着。この後はあまりお見せできず・・

12時30分、行動食を食べて滑降開始。最初はまあまあいいザラメだったが、標高1850mあたりからの広い疎林に入るとストップ雪が出てきて滑りが不安定になる。吐月工房氏は激しく転倒している。「黒岩丿平」との間の沢まで滑るところは、いつもより手前で滑り降りてしまったが、同じ向きを向いている斜面はどこも雪質は同じなのでいい滑りができるはずもない。私はカカト固定なので何とかコケずに滑れたが、恥ずかしくて人に見せられる滑りではない。

雪質が良くてザラメが締まっていればシール無しでもトラバースできる場所だが、念のためシールを装着して尾根に乗って雁が峰へ。どちらにせよ、雁が峰へのわずかな登りはステップソールでも履いていないと難しい。
雁が峰から梅屋敷のピークを巻いて最後の急斜面へ。明瞭な稜線上はよかったが、少し平坦になるとストップ雪がいくつもワナをかけていて、見事に引っかかって大転倒。カカト固定しているのに五体投地。ザラメがディープすぎて起き上がるのに苦労した。吐月工房氏もT4で悪戦苦闘。悪態をつきながら滑ることになるが、最後の急斜面ではスキーカットで納豆雪崩があちこちで発生して足元をすくわれそうになる。何とか納豆雪崩に巻き込まれずに高度を下げることに成功したが、吐月工房氏はスキーを抜いでツボ足で急斜面を降った。ヒザまで埋まる深さだが、こちらの方が安全で良かったとのこと。

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自分の影を撮影してみる

すでに15時近くになっていたので、最後の緩斜面はスキー装着で何とか連絡コースに滑り込む。スキー場に連絡を入れて、あとはコースを下るのみ。だが、コースもコースでザラメ雪が重く、滑りにくい。駐車場にたどり着いたのは15時30分。16時に私は駐車場を後にして三国峠を越えて月夜野から高速に乗った。この夜、オンライン会議が20時からあったためである。オンライン会議なんてまともに参加するつもりもなく、音声だけ流して翌日の登山のパッキングをする。両日に共通しているものは入れ替えないといけない。

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霧の塔〜雁が峰経由でかぐらスキー場連絡コースまで(雁が峰手前で若干登りあり)

4月6日
朝の通勤電車で何本か乗り継いで青梅線の軍畑まで。9時10分着。若者9人と合流して高水三山の周回をする。いつものごとく若者は無茶苦茶なオーバーペースで舗装路から登山道に入るので、今回はついに変調を来した若者が一人。休憩させて水分を取らせ、呼吸をしっかりさせてなだめながら登らせる。そのうち体調も戻ってきて普通に歩けるようになった。標高700m台の高水山、岩茸石山、惣岳山をめぐる。岩茸石山が最高峰で800m弱。頂上からうっすら雪を載せた雲取山が見えた。
今回の山行での写真はなし。
下山完了は14時45分。すぐに電車があって、順調に帰宅できたが、車内の若者たちはもう春の装いだ。
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軍畑駅から御嶽駅への周回コース

当たった優待チケットで焼額山

今シーズン、優待チケットの当たり年だった。夏油高原スキー場の優待チケットは未だ利用できていないが、その後申し込んだ志賀高原焼額山の優待チケットが2月後半に届いていた。

本当は平日スキーにしたかったところだが、残念ながら14日月曜日の予報が全国的に悪いので、やむなく日曜日に現地に向かった。女房連れということもあって、日曜日朝に出るのは避け、土曜日午後に長野まで移動してホテル泊し、日曜日朝に志賀高原に上った。

週末がかなり暖かかったので、志賀高原への国道292号の路面はほとんど雪が消えていた。いつもかなり神経をとがらせて走行しないと危険な道路だが、路面に雪がなければ安心。
もう一番下のサンバレースキー場や丸池スキー場は閑散としてきていて、まもなくクローズになりそうな気配。雪があっても最下部のスキー場は修学旅行など団体が入らないと早々に閉じてしまう。

車で長野あたりから日帰りスキーに来る人たちが目当てにするのは一ノ瀬周辺のスキー場から奥志賀高原に至るスキー場である。高天ケ原スキー場あたりから道路脇の駐車場がだいぶ埋まっているのが見え、少し不安になる。だがギリギリでプリンスホテル南館に駐車でき、目の前の第2ゴンドラを使って山頂に行かれる条件をゲットした。

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岩菅山(右ピーク)と裏岩菅山(左の平らなピーク)

焼額山スキー場はゴンドラ2本、リフト3本あるが、従業員のコロナ罹患によって人員が不足したという理由でリフト2本は動かしていない。これは平日だけかと思いきや土日も動かしていなかった。ゲレンデボトムにある3つのプリンスホテル(西館・南館・東館)前からそれぞれ出ているリフトとゴンドラを使えば、一応全山のコースが滑れるレイアウトになってはいるが、西武系のスキー場のここ20年間の傾向としてリフトを撤去する傾向が強く、その姿勢が表れていると言ってもいい。妙高杉ノ原スキー場などは惨憺たる状況になっているということだ。動かしているリフト1本は第2高速リフトというクワッドリフトで、このリフトがないと一ノ瀬スキー場方面との行き来もできないし、焼額山の南方面のコースが何本か滑れなくなるので不可欠である。地形図を見ると焼額山スキー場には過去に存在した7〜8本のリフト線が描かれているが、間引きに間引いてしまった結果が現状である。

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標高2000mの滑り出しにて

そうなると、土日の午前中は殺到した客がゴンドラ乗り場に並ぶことになるので、ゴンドラ待ち時間が20分くらいになる。ゴンドラは第2が6人乗り、第1が8人乗り。第2ゴンドラ最初の1本でかなり待たされた。しかもこの6人乗りゴンドラは他の西武系スキー場のゴンドラと同じだが、スキースロットにテールが太い板(110mm以上)は入らない。私のK2ピナクル95はテールが119mmなのでゴンドラ内に持ち込むしかない。不便極まる。かぐらスキー場の同型ゴンドラはスキースロットに改造を施しているので、そのくらいはできそうなものだが、いまだカービングスキーも入らないのはどうしたものか。

文句ばかり書いてしまったが、標高2000mの焼額山山頂直下までゴンドラで上がれば、雪質はかなりいい。ゴンドラに再び乗ると待ち時間がもったいないしスキーの脱ぎ履きに時間もかかるので、リフトに乗るべく移動。2本ほどリフトに乗った後に待ち時間が減ったゴンドラに移動して、山頂から第1ゴンドラ方面に滑走。その後女房と別れて最大斜度39度の「ヤケビウォール」を滑ってみた。新雪滑降だったら多分気持ちがいいのだろうが、気温上昇中のシャバ雪でコブが多くしかもねじれた急斜面では滑りにくい。転倒して滑落するとかなり危険なコースなので慎重に滑って事無きを得たが、何度も滑ろうとは思わないので次はオリンピックコースへ。こちらは最大斜度31度でフラットな広い斜面なので安心して滑れる。しかし油断したのか下部で雪にスキーをとられて後傾になってしまい転倒。ひっさしぶりに大きめな転倒をした。
お昼近くになるとゲレンデボトムではストップ雪があらわれて板が走らず前のめりになる。

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「ヤケビウオール」を下から見上げる

女房と合流して、ゴンドラに乗って山頂からリフト方面へ流れて昼食。だいぶ汗をかいた。高いゲレンデ食堂で食事をしたらやる気がだんだん失せてきて、女房は何でもないところで転倒するので休んでもらって私だけでゴンドラ1本、リフト1本乗って終了。14時30分。

滑走距離は18km、最高速度は42.4km、リフト乗車回数は8回。滞在時間は5時間程度だが、優待チケットなのでもったいないとは思わない。焼額山のような大きめのスキー場でも数時間で飽きる。
結論。志賀高原は全山滑らないと面白くはない。
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もう正に今の気分!冬よ、逃げないで・・

のどが渇いたので、発哺温泉とジャイアントスキー場の間にある清水公園へ。かろうじて除雪され、雪の壁で囲まれてはいるが、壁を乗り越えてみたら清水が湧き出ているところが1カ所だけ露出していたので、水筒に水を汲んでいく。冷たくて癖がなく美味しい水。
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夏は右の標柱下から清水がこんこんと湧き出ている。手前に雪が割れている箇所あり、水を汲めた

帰りの高速は関越道で大きな渋滞ができていたので、北関東道まわりで東北道の事故渋滞を避け、午後9時帰宅。
動画も撮るには撮ったのだが、ろくなものが無かったので割愛。

お忍びスキー第3弾(高畑・南郷)

日曜日から天皇誕生日まで、火曜日に年休をとって4連休とした。
本当は岩手の夏油高原スキー場まで遠征するつもりだった(一日券引換券が2枚当たった)が、単独で行くにはあまりに遠いのと、新幹線ではあまり行きたくないのと、天候・あちらの雪の状況などを考慮して前の週末に取りやめることにした。まだ一日券引換券は5月まで有効なので、チャンスはゼロではない。

代替案として、一番安心で人との接触が少ない別宅拠点の平日日帰りスキーを選択した。
日曜日と祝日はスキー場も混むので移動日に充てる。とはいえ、移動は下道で3時間程度だから余裕がある。
日曜日午後に自宅を出て、東北道と北関東道で宇都宮上三川まで。4号線からすぐに東方面に折れて、のどかな農村地帯の県道を通過して那須塩原市の別宅に夕方到着。スーパーで買物して別宅で簡単な調理。スーパーで買う本場のイチゴが大変美味しかった。

翌朝、7時に別宅を出たらうっすら積雪あり。別宅からマイゲレンデの会津高原高畑スキー場まで約80kmずっと真っ白な道路を走ることになった。塩原温泉手前から車列が続いてハンタマとの分岐までノロノロ運転。尾頭トンネル前後と会津西街道は空いていたが、積雪量が多くてあちこちで除雪車が動いていた。ようやく9時30分ころゲレンデ駐車場に到着。さすがに平日なので来客は少ないが、それでも前から5列目。後からわかったが、スキースクールへの入校生(ほとんど高齢者)が多かったようだ。
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積雪多く、センターハウスからゲレンデに出るところが登りになっていた。

テレマーク(NTN)で10時前にゲレンデに出て、ほとんどのコースが非圧雪コースになっている中で滑る。スーパーブラックの急斜面非圧雪もここまで降っていればそんなにスピードも出ず、転ばなければあっという間だ。11時ころからブルーリフトが動き始めたのでブルーリフトで滑れる3コースを一渡り滑る。どのコースも非圧雪で、雪でスタックしている人もいないので思いっきり攻めて滑ることができた。惜しむらくは平日はオレンジリフトが動かないので、距離を稼ぐことができない。非圧雪コースの途中では止まりたくないので、ブルーリフトを1回転するのに約10分、リフト乗車時間が7割程度か?同じブルーリフトに4回ほど乗ると飽きてくる。
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無料休憩所のストーブ
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無料休憩所から見るゲレンデ。半分ホワイトアウト。

ずっと雪が降り風も強いので、そう長くは外にいられない。無料休憩所で軽い休憩を入れて、同じコースを繰り返しているうちに12時台になり、ゲレンデにほとんどのスキーヤーが居なくなったのでちょっと寂しくなって12時30分にセンターハウスへ滑り昼食。梅塩チャーシュー麺を食べる。塩ラーメンに梅肉はなかなか合うのだ。

午後の部、13時過ぎ開始。リフトに5回(ブラック1、レッド1、ブルー3)乗って終了。ちょうど午後のスキースクールも始まったようで、レッドコースとブラックコースの急斜面にたくさんの受講生が固まっていた。他にはほとんどスキーヤー見られず。テレマーカーは数人いたのだが、やけに後傾の人や、谷まわりから前後差をつけてターンのまね事をしている人がいて、そうじゃないんだよなあとリフト上から思いながら見ていた。このスキー場は人の滑りを見ているだけで勉強になる。センターハウス前に置かれたテレマーク板を見たら、北海道で使うようなぶっとい板が2本あったが(でもビンディングは何故かタルガだ)、まさかあのスキー板の持ち主があの滑りをしていたのではないだろうね??
14時過ぎ終了。窓明の湯に立ち寄ってから帰ろうと思い車を走らせたが、ものすごい風で新雪が吹き飛ばされホワイトアウト状態になること数回。その度に停止してハザードたいてたどり着いたが、生きた心地がしなかった。温泉の建物前の駐車場の降雪量が20cm以上あった。帰りは雪の少ない方面に戻るので、徐々に厳しいコンディションが緩んでいったが、それでも塩原温泉までは路面が真っ白だった。
リフト乗車19回、滑走距離18.6km、最高速度40km、滞在時間4.2時間。
※寒さ対策として、ハクキンカイロを忍ばせていった。胴回りにstandardサイズを2コ、手首にminiサイズを2コ。手首に衣類の上からカイロを当てるのは、バイク通勤にも応用できそうだ。

火曜日、今まで行ったことのないスキー場へ行こうと思い、はるばる南郷スキー場へ足を伸ばした。
これでようやく南会津町の4スキー場(たかつえ、高畑、だいくら、南郷)をようやく制覇することになる。今まで、高畑スキー場を偏愛しすぎていたので、他のスキー場に目が向かなかったのだ。考えてみれば、別宅から2時間以内で行かれるスキー場は9つ以上ある。高原山に人工雪スキー場が2つ、南会津町に4つ、那須町に2つ、羽鳥湖方面に2つ(スキーリゾート天栄は行ったことないまま今シーズン休止)。かなり遠いが知る人ぞ知る「フェアリーランドかねやま」は南郷スキー場のさらに先だ。
高速を使えば猪苗代やあだたら方面も2時間以内だ。裏磐梯だって行かれる。もっと地の利を生かそう。

朝7時前に出発。塩原温泉からは前日と同じコンディション。田島町方面へ向かうが、除雪車と道路工事がダブっている場所に出くわして時間をロス。だいくらスキー場を横目に駒止トンネルを抜けて旧南郷村へ。真っ白な山あいに少し垢抜けたホテルが2棟建っているところが南郷スキー場のボトムだ。9時到着。
駐車場が意外と狭く、300台置けるのだろうかといぶかしむ。
リフト券はシニア5時間券3,000円にするつもりで来たのだが、受付の女性に火曜日メンズデーで一日券+ランチ券1,000円分で総額3,000円と聞いて一も二もなくその券を買い求めた。ランチ券を除けば滑走リフト券は2,000円ではないか。
今回はカカト固定モード。ブラストラック・ブレイザー(板)、キングピン(金具)、マエストラーレ(靴)の組み合わせ。
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自虐的なポスターもあるが、とてもいいスキー場であることは事実だ。
アベノマスクの無駄金をこういうコロナで売り上げ減少したところに投入してもよい。

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ゲレンデボトムと第1リフト

初めてのスキー場なので、リフトは下から上に3本あることはわかっていたが、下のリフトから徐々に上に向かうことにした。まずは圧雪されたリフト沿いのコースから。次いでもう一つの圧雪コースを滑り、2コースの中間の非圧雪急斜面(ただし短い。まるで山スキーに行った時のようなブッシュの出たリアルな地形)をボードのトレースを避けて滑ってみた。テレマークだと非圧雪コースは前後に開いた脚と上下動で吸収することで安定して滑れるが、カカト固定だとテレマークほどの上下動が難しい。しかしそこはカカトが固定されているがゆえに土台となるスキー板がダイレクトに自分の体と連動するので、軽い雪なら何の問題もなくターンができる。カカト固定板、恐るべしである。だが無理をするとケガをする。
下から2本目のリフトに乗ったら、リフト脇は巨大なパークであった。ボードの人は楽しかろう。普通のコースは緩斜面で面白みが少なそうなので、もう一本最上部のリフトに移動。3本のリフトはすべて奇数番号が付いていて、第2リフトと第4リフトは存在しない(かつてはあったのだろうが・・)。
最上部の正面、伝上コースは斜度37度(滑り出しの一瞬だけ)あるそうで、意を決して滑り出したら40度近い部分だけはアイスが出ていたが、あとはパウダースノーがスネまである程度でとても滑りやすかった。テレマークだとちょっと躊躇する斜度とアイスだったが、カカト固定だと何の恐れもない。ボードのトラックがすでに大量にできているので、なるべくトラックの無い部分を2回ほど滑り、隣の横手コースも複数回滑ってみる。伝上コースよりも人気がないのかノートラック部分があって楽しい。何度か最上部の第5リフトに乗っていたら、リフト線下を滑り始めたおっさんスキーヤーがいた。これはいただけない。こんなヤツのリフト券は没収すべきだ。彼の後からバカなボーダーが2人ほどリフト線下を滑っているのも見かけてしまった。ルール違反を一人がやると、物事を考えないヤツが後追いをする。結果、無法地帯になってしまう。

高畑スキー場でも、リフト線下を滑らないように警告が出ていた。高畑のようにマナーのよいスキーヤーが集まるところですら注意を促さざるを得ないという状況は悲しい。
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ゲレンデトップ。霧氷がびっしり

ローカルスキーヤーとおぼしき人が高山コースへ移動していったので、間を置いて後を追いかけてみたら、シークレットコースとも言えるような林間コースに近いコースだった。トレースもあまりなく、風も弱くてパフパフで最高だったので2回滑った。このコースは後半は林道になってしまって面白みはなくなるが、そこまでのコンディションは最高で、静かな山の林間を滑るような感じだった。12時近くになってきたので、下に降りてランチとした。ゲレンデ最下部の上級者限定非圧雪コースの一番端、大きなギャップがあるところを滑ったのはいうまでもない。

トマト生産で南郷地区は有名なので、トマトをふんだんに使ったオムライスを食べる。このスキー場の食堂はかなりレベルが高い。館内には自虐的なポスターすら見られるが、時間をかけてここまで来る価値はある。ローカルスキー場っていいなあ・・一つでも無くしたくない気持ちになる。
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昭和感強く、ローカル色あふれる中腹のロッジ。食事提供もしているようだが・・

ランチ後はゲレンデ下部の第1リフトの圧雪コースを2回滑って終了。13時前にスキー場を後にした。
リフト乗車11回、滑走距離13.8km、最高速度50km、滞在時間3.2時間。やはりカカト固定は速い。

2時間かけて田島、下郷を経て甲子トンネル経由で那須塩原へ。黒磯にある唯一のシネコン、フォーラム那須塩原で「ドライブ・マイ・カー」を3時間観賞。長い映画だったが飽きることなく、いろいろと考える事が多かった映画だった。専属ドライバーになる若い女優さん(三浦透子)の演技が素晴らしかった。18時に終わって別宅に戻る。朝出したゴミの収集が終わってしまったので、もうあまりゴミを残したくなくて外食してしまった。翌日の祝日は洗車して午前中に下道を東京に戻るのみ。

お忍びスキー第2弾(羽鳥湖)

2月最初のスキーはまた空いた平日狙いのゲレンデスキー。
日曜日午後に別宅へ移動するが、日本海側各地の大雪が報じられているくらいで、高原山も那須連峰も雪雲ですっぽり覆われていた。月曜日に滑りにいくゲレンデは塩原温泉を抜けて南会津町方面に向かうと積雪量が多すぎてアクセスに時間がかかる可能性がある。
平日スキーは一日券を買う必要はなく、半日券ないし時間券をなるべく安く買って短時間集中してやれば、3〜4時間で十分滑れる。そもそも集中してスキーをするにはそんなに長時間は要らない。

ということでチョイスした某スキー場(羽鳥湖スキー場)だが、アクセス路は別荘地内の圧雪路・急傾斜・つづら折れがあり、結構緊張した。昔は2WDのプジョーで東京から長男を連れて家族スキーに来たはずだ。よくぞこの道を走ってきたと思う。
別宅から所要時間1.5時間。

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正面ゲレンデ

9時過ぎから滑り始めるが、高速クワッド1本しか動いておらず、ゲレンデトップからいろんなコースが取れるので、端から滑りつぶしていくことにした。全てのコースを2回半ほど滑った。平日なのでピステンの縞々模様が長く残っていて気持ちいい滑りが堪能できた。
今回も途中で板を変えてカカト固定しようかと思っていたが、結局テレマーク板で十分なアルペンカービングターンもできたので変えなかった。
リフト上で休むだけで、滑走はコース途中では休まず、ほぼ一気にボトムまで滑り降りたが、12時までにリフト乗車14回、滑走距離は約25km、最高速度は約45km/hになった。ひたすら同じリフトを乗り続けたのに結構長距離滑った。
天候は吹雪であった。リフトにフードがなかったので、結構寒い思いをした。途中晴れることもあったが、最後の方はホワイトアウト一歩寸前。幸い、懐にハクキンカイロを2つしのばせていたのでそこまで寒さを感じなかった。昨年バイク用に買ったハクキンカイロはどこでも非常に役立つ。

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車の中で休憩

2月を迎え、長く滑っても太ももに来ることはなくなり、キレとズレを使いこなせるようになったと自分では思っている。広いコースの中斜面ではいろんなドリルができる。
到着直後は13時まで滑るつもりでいたが、11時にいったん車に戻って朝食で残したパンを食べ、12時まで残り3本ほど滑って終了とした。滑走時間ちょうど3時間。十分滑った。
圧雪路を走って下山し、アパートの掃除をするのと昼食を食べるのと洗車してから帰らなくてはならない。今回のお忍びスキーも単独なので、ゲレ食に入らなければほとんど人との接触はない。都会にいるよりよほど優れたコロナ対策。

別荘地の路面の雪はだいぶ解けていたのでスムーズに下山できた。コンビニで昼食を買って、アパートの部屋で食べ、ゴミ出しと部屋の掃除を済ませ、近くのコイン洗車場で洗車して帰路についた。
いつもの県道52号線ルートとは別のルート取りをしようと思って県道48号線から芳賀町へ南下して益子の外れで国道294号に乗るルートを見つけた。今度バイクで走ってみよう。栃木県の県道は趣があって車でもバイクでも快適に走れるのがよい。

南会津お忍びスキー(だいくら)

南会津のとあるローカルスキー場(だいくらスキー場)へお忍びで行って3時間半ほどコソ練してきた。
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平日で格安リフト券。我が別宅から1.5時間、高畑へ行くより近く、道中の雪も深くない。
昭和感あふれるゲレンデ。言うことなし。

午前中9時過ぎからテレマークで開いている全コースを滑り2時間半。11時30分にカカト固定スキーに履き替えて1時間強。12時45分ころに昼食を食べてそのまま終了、別宅へ戻ってワックス掛け、洗車して帰路についた。
コースが空いていてそこまで長くなく、リフトはトリプルで速いのでリフトには3時間ちょっとで19回も乗ってしまった。滑走距離はアプリによると約20km。
やっぱりカカト固定するとスキーの「キレ」が違う。テレマークだとフォールライン以後山回りでどうしてもスキーがズレてテールでスプレーを出してしまうが、カカト固定だとそれがかなり弱まる。最高速は50km/hで、カカト固定後最後の仕上げ滑走で出た。
平日で客は極端に少なく、感染の可能性は非常に低かった。高畑くらいレベルの高いスキーヤーはあまり望めなかった・・

2022年始動は志賀高原

オミクロン株の広がりが急加速しつつある中、正月三が日の外出は近所の散歩のみ。
躊躇する部分はあるが、予定通り5日〜7日まで志賀高原へ。20年3月、初の緊急事態宣言が出る直前に閑散とした志賀高原でパウダーをいただいた時以来である。

まず5日は志賀高原には上がらず、よませ温泉スキー場で脚慣らし。とはいえ寒波による新雪が結構積もっていて、標高が比較的低く小さなスキー場の割には楽しめた。この日の私の道具はカカト固定モード。

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高社山の南東斜面によませ温泉スキー場がある。

初めてよませ温泉スキー場に来た。昭和感あふれるリフト4本と施設だが、ロングコースあり、未圧雪あり、リフト券も安くてとてもいいスキー場だ。ここでシニア午後券(2,200円)を購入して13時から滑り始めた。最初から未圧雪の急斜面に入ってしまったため、初スキーの女房は最初から息が上がる。しかし毎日エクササイズで体力をつけているだけあって、転ばず、休みを要求せず滑り込むことができている。未圧雪部分も深くて半分食われているところ、圧雪した後にくるぶし〜スネあたりまで積もった軽い雪の部分が混在していて難しい。股関節まわりに疲労感を感じる。

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時々晴れ間が見えて湯田中の扇状地が見えた

ゲレンデでは東京都中体連のスキー大会予選が行われているが、都会っ子で中学生だから多くの子はプルークボーゲンで旗門通過していく。
16時まで滑って滑走距離13km、リフトは11回乗った。
【動画】
よませ温泉スキー場での女房の新雪滑降

夕方国道292号で志賀高原へ上がる。圧雪路、この道は慎重に走らないと何が起こるかわからない。定宿に無事着いてホッとする。

6日、好天の予報。この日から2日間吐月工房氏が合流するので、9時に最下部のサンバレースキー場で待ち合わせ。ここから奥志賀高原を往復する。蓮池スキー場から国道の下をくぐるトンネルを通ってジャイアントスキー場に向かうが、例年のように蓮池分岐のすぐ上でスキーを脱いで道路を渡るのではなく、上のトンネルからスケーティングでジャイアントの急斜面上に出るルートを取ったら、登り基調で閉口した。テレマークだからそこまで苦労せず出られたが、カカト固定していたら結構大変だ。
ジャイアントスキー場を2本滑る。1本目で滑落した吐月工房氏に続き、2本目に急斜面でコケて20mほど滑落。日陰なので雪面が硬く、一時頭が下になって立て直すのに必死。ここの急斜面は一日中日が当たらないので難しい。
【動画】
ジャイアントスキー場で吐月工房氏と私の滑走

発哺ブナ平ゴンドラと東館山ゴンドラはスキーを脱がないと乗れないので、この日は西館山から高天ケ原方面を目指す。ブナ平にあったクワッドリフトが西館山に掛け替えられていて、西館山から高天ケ原・寺子屋はクワッドリフトだけで移動できるようになっていた。志賀高原のリフトはクワッドが少なくてペアリフトばかりだが、ちょっと改善されたかもしれない。

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いい天気だ!

高天ケ原クワッドで高天ケ原スキー場トップに行くが、一番いい中央部は高校生の大会に使われているので、スキーヤーズライトを滑ってタンネの森オコジョスキー場から一ノ瀬ファミリースキー場へ。一ノ瀬の高速クワッドで寺子屋スキー場に向かい、寺子屋ゲレンデトップからの眺望を楽しんで、一ノ瀬ファミリー→一ノ瀬ダイヤモンド→山の神→焼額山→奥志賀高原へ。奥志賀高原ゴンドラ近くのレストランで昼食。
昼過ぎは奥志賀高原の第3高速ペア沿いとエキスパートコースを滑って、14時近くになってきたので再びサンバレーに向かって戻る。3人だとどうしても機動力は落ち、移動に時間がかかる。
奥志賀高原と焼額山のトップを繋ぐ連絡ルートでスケーティングして、焼額山のパノラマコースから白樺コースを経て山の神→ダイヤモンド→一ノ瀬ファミリー→寺子屋→東館山林間コースとオリンピックコース→発哺ブナ平→チョッカリ→ジャイアント→蓮池→丸池Aリフト頂上で解散。吐月工房氏は中野市のホテルへ。
滑走距離はなかなか日本のスキー場では稼げない32km、最高速はチョッカリ部分で出した54km/h。
リフト乗車回数は24回。
【動画】
志賀高原ゲレンデツアー

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妙高山、妙高山の奥に天狗原山と金山

7日は最悪の天候。風が強く、朝までと思っていた雪も長く降った。
志賀高原山の駅で9時集合、新設のパルスゴンドラでジャイアントスキー場リフト乗り場へ下る。このゴンドラ、夏の稼働と導線を山の駅に持ってくるために考えられて設置されたものだろうが、スキーには便利とはいえない。ゴンドラが3連、上下線で12のゴンドラが動いているが、上か下で誰かが乗車する時に減速するので、空中に浮かんでいる時はゴンドラが止まる。風が吹いていると3次元で揺れるのであまり気持ちよくない。まだまだ利用客は多くはないようだ。
西館山スキー場は風があまり強くなく、コース脇に新雪がたまっているので2〜3本新雪滑走をする。高天ケ原まで出てみるが、猛烈な吹雪なので早々に無料休憩所へ。いくつかのグループが吹雪を逃れて休憩していたが、その中に年齢がバラバラな8名ほどの男性グループがあり、これがマスクもせずに大笑いしているので、ぶち切れたおばさんが注意してくれた。しかし男性たちはあまり反省していない様子。高齢者から若者までの数名で、スキーヤーもボーダーもいるので不思議なグループ。休憩所の壁にはエチケットをわきまえるように書いてある。常識知らずだなあ・・

高天ケ原からタンネオコジョの森へ移動したら林間なので少々風は収まった。林間の緩斜面パウダーを何度か楽しんで、再び高天ケ原の銀嶺荘で少々早めのざるそば昼食。
昼食後はもう長く滑れる状況じゃないし、奥志賀高原や寺子屋はリフトも止まっているので、西館山から発哺ブナ平のゴンドラへ。ここはクワッドから旧東館山ゴンドラ(タマゴンドラ)の一部を移設したようで、なつかしい小型ゴンドラに乗ることができた。本家の東館山ゴンドラは強風のため運休。ブナ平を滑って、ジャイアントスキー場リフト乗り場で解散。吐月工房氏はパルスゴンドラで帰路につき、我々はリフトを乗り継いで蓮池・丸池・サンバレーを1〜2本ずつ滑って14時に終了。滑走距離は約15km、最高速は44km/h、リフト乗車回数は19回。

最終日の天候は悪かったが、堪能した。宿で風呂を借りて暖まって出てきたら、車のディーラーのかつての担当者に宿の中で出くわして驚いた。

帰路は特段の渋滞なく、首都高にも雪は残っておらず20時前に帰着したが、駐車場の雪は半分解け切っておらず、冬は日が当たらないところなのでしばらく凍結が続くと思われる。エストレヤを出し入れするのがかなり危険だ。

2日間マイゲレンデにて

今年最後の週末に、車の点検と先日割ったテールランプレンズの交換、通勤バイクエストレヤの定期点検を終えて、早速別宅に舞い戻った。

平日なので少しでも高速代を節約しつつ、しかし暗くなってから一般道を長く走らないようにした結果、北関東道の宇都宮上三川インターから国道4号で北上。順調に矢板まで来たが、箒川を渡る手前でピタッと流れが止まってしまった。全然動きそうにない。どうやら箒川にかかる橋が片側交互だったみたい。たまたま何度か通っている高原山に登る分岐点に近かったので、遠回りになるが県道30号に乗り換えて北上した。高原山の麓の道路では雪が降っている。山から離れれば雪は降らないだろうと思いつつ別宅について翌日を迎えたら、別宅周辺でも積雪3cmほど積もっていた。

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うっすら雪

12月28日
ということで高畑スキー場への初日往路はオール雪道となってしまった。
塩原温泉あたりでも圧雪路、尾頭トンネルを越えて日光市へ入ったら、国道121号の除雪が進んでおらず、深さ15cmくらいの道路の轍に嵌まってハンドルが取られる始末。あちこちでスタック車が立ち往生している状況。こちらは車高が高く、タイヤ径も18インチと大きく、四駆であるアドバンテージがあるのでさほど問題にはならずに済んだが、飛ばすことができるような道路状況ではなく、ゆっくり運転せざるを得ない。たかつえスキー場入口を過ぎて、さらに雪深くなる。高畑スキー場到着は9時。まもなく準備ができてゲレンデに向かうが、昨夜降った雪が多すぎてコース整備のためにリフトが動かない。トイレでウ○コして時間を潰し、ようやく最下部のブラックリフトが動き始めてから準備運動をして始動。

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こんなに積もって橋の欄干が見えないのは初めてかも

この日のマテリアルはテレマーク(K2・ピナクル95、ロッテフェラ・NTNビンディングフリーダム、スカルパ・ターミネーターX)。深雪ではテレマークの方が安心できる。ピステンがかかっている部分は広大なブラックコースの一部のみで、樋の中を滑るような感じ。ちょっと脇に入るとくるぶし〜スネの深さの新雪があって、練習どころではない。最初はコース脇の浅い新雪を滑り、雪が軽くて滑りやすいことを確かめてからシーズン中圧雪しないスーパーブラックコースへ突入。そこは斜度30度、ヒザまでの新雪。直滑降してもスキーを浮かさないと止まってしまうくらい。スピードは出ないので、えぐれた地形にだけ注意して雪煙を上げる。何せブラックリフト1本しか動いていないので、一部圧雪されたブラックコースと、未圧雪のスーパーブラックコースを交互に滑るしかない。2〜3本ずつ滑ったらもう脚が逝ってしまいそう・・コースの未圧雪部分に誤って突っ込んだ女性パトロールのスノーモービルがスタックしているのを見て少々手伝ったが、2人だけで埒が明くような状況ではなかったので、他のパトロールが応援に来たのを見届けて現場から離れた。

モービルって雪山で見かけると必ず徒党を組んでいてうるさいが、複数人で行かないと単独ではスタック=遭難であることがわかった。ゲレンデの未圧雪部分でも突っ込んで斜めになってしまうと足場が悪く、埒が明かない。

風も強く、まだ雪は降り続けている。ようやく11時台にブルーリフトが動き始めたので、コースを変える。ブルーリフトの上からは4コースが取れるが、うち3コースは急斜面が未圧雪で、下部の緩斜面の一部が圧雪されている状況。未圧雪の3コースを1本ずつ滑って、最後に一番緩斜面の迂回コースを滑ってブラックコースに戻り、センターハウスへ滑り込んだ。午前の部、12時30分で終了。ガラガラのレストハウスで、食数限定のマトン定食にありつく。いつもなら売り切れているが、この日は余裕。

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マトン定食。翌日はサバみそ煮定食。高畑は自家製のメニューが多い。

13時に再びゲレンデへ。最上部のオレンジリフトが動き始めたようなので、だれも乗っていないが乗る。しかし、上部は暴風雪状態で、リフトに乗っていても吹きさらされて寒いし、2コースを滑り降りても途中でホワイトアウト状態になる。結局3本滑って下山(降参です)。

あまりに寒いので、近くの立ち寄り温泉「窓明の湯」で入浴。600円。浴室を独り占め。復路はすんなりと塩原温泉の下まで走れた。

12月29日
天候は晴れ。風も弱く、スキー日和。おそらくスキー客がゲレンデにつめかけるはず。案の定、塩原温泉への道から交通量が多め。ハンタマ方面への車と別れるが、まだまだ車の量は減らない。中山峠の前後では車列になってしまった。ネットラジオが中山峠前後で使えなくなるので、唯一カーラジオで受信できるNHKラジオ第一を聞く。「冬休みの子供科学電話相談」を楽しみつつ聞くが、今の子供は受け答えがしっかりしているし、質問事前の下調べがしっかりしている(たまたまそういう子供だったのかもしれないが)。そのような中で、「プテラノドンは恐竜とは違う」という先生からの返事があって、とても驚いた。どうやら翼竜というのは恐竜とは異なる分類にあるようで、現在の鳥類と翼竜とはまったく関係がなく、恐竜の子孫が鳥類ということのようだ。もはや中高年の恐竜に関する子供時分の「常識」は全く通用しないらしい。

そんなこんなで9時20分ゲレンデ着。この日はオール圧雪路だったのだが、交通量が多かったせいか前日と同じく2時間以上かかった。雪道80kmというのはやはり相当に長い。駐車場もこの時点で「9番」まで埋まりつつあり、ハイシーズンの週末と同様の混雑。しかし高畑は一人1台で来るような私と同じスキーヤーが多いので、ゲレンデに出てしまえばどうということはない。

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センターハウス前から正面の「猪谷ゲレンデ」。上手い人は見せ所。

10時少し前から滑り始める。レッドコース以外は全て動いている。この日の道具立てはTECHビンディングのATスキー(ブラストラック・ブレイザー、マーカー・キングピン、スカルパ・マエストラーレ)。ブーツがタイト。土踏まずが痛い以前に左ブーツの最上部バックルが締めにくい。

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前回に続いてキングピンの形状。トゥにはバネの力で内側に向くピンがある。ヒールピースは踏み込み式。
ヒールピースの金色の部分はヒールリフター(7度、13度の2段階)
真ん中の金色レバーがモード切り替え。


痛みを感じつつ、ブラックリフトで上に上がって、おとなしく圧雪コースで基礎&バリエーション練習。スーパーブラックコースは前日堪能したので敬遠。ブルーリフト沿いの未圧雪部分は一渡り滑ったが、食い荒らされた跡になっていて滑りにくい。今日も悪戦苦闘しているスキーヤーが散見された。ブルー3コースの緩斜面で気持ちよく飛ばす。yukiyamaアプリによると最高速はまた50kmほど。

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ブルーインコースの最上部、未圧雪の急斜面。この食い散らかし状態だと止まらずに滑れるスキーヤーも少ない。

どうやら、私は時速50kmくらいでリミッターがかかる仕様になっているようだ。バイクで走っていても、心地よいスピードは50〜60km。スキーだと落下も伴う運動で、足下で雪面とコンタクトしつつ速度を出すので、バイクよりも速度感は強い。安全に滑れる心の限界が50kmなのかと思う。

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オレンジアウトコース上部からのみ見える燧ケ岳(左奥)と大戸沢岳(右)

前日の疲れもあるので、スピードは全体的に抑え、11時台にゲレンデ中腹の無料休憩所で休みながら滑る。ブルーリフト、オレンジリフトを使って午前中に10回以上リフトに乗り、12時30分ころ一段落してセンターハウスで昼食。この日はサバみそ定食。1,000円に値上がりしたか?
ゆっくり食事した後、最短のレッドリフトが動き始めたというので午後の部に入るが、レッドリフトに2回乗ったら充足度が高まってしまい、荒れ始めてきたコースで長く滑ることが辛くなったため、14時で終了。尻切れトンボのような終わり方だが、シーズン券だから無理はしない。

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ゲレンデ中腹以上で見える三岩岳。堂々とした雪山は美しい。

帰路は南郷まわり、駒止峠・会津田島経由で下郷町から国道289号で白河へ抜けることにした。往路の交通量を考えると、各地スキー場からの車が集まる塩原温泉での渋滞を敬遠したいので、距離は長いがずっと走れる甲子トンネル経由がいいと判断した。南郷までは圧雪路、以後下郷までは快走、甲子トンネルを抜けた後再び圧雪路となり、標高も高いので気温も下がり慎重になる。白河から県境を越えて栃木県に入るころに日暮れ、別宅到着時はすっかり暗くなっていた。
使った板をホットワクシングして、車に積んでおく。次回の準備を先にやっておく。
温泉はどこかで入りたかったが、結局別宅近くのいつもの温泉へ。

12月30日
別宅の掃除、塩カルでまみれた車の洗車を済ませて、午前中から東京へ。いつもの快走ツーリングルートを茂木町まで南下した。那須ナンバーのBMWバイクの後ろをはが野グリーンコリドールまで追走することになった。茂木まで来るとツーリングバイクが目立つようになる。
谷和原から常磐道、首都高。下り方面渋滞が激しかった。上り方面は順調。
次のスキーは年始、5〜7日に志賀高原の予定。オミクロン株の拡大が少しでも弱まってくれればいいが・・

ハンタマでカカト固定

先日ヤフオクで落札したATスキーで滑るため、ハンターマウンテン塩原スキー場へ行った。
本当なら会津のホームゲレンデ、北日光・高畑スキー場(北日光は不要だと思う。福島県なんだし)で滑りたかったが、まだまだ積雪量が足りないとのことでオープン延期の状況だ。

人工降雪機でコースの大半が滑れるようになったハンタマは、平日に行かないと混むし、駐車料金も1,000円かかる。24日に滑るしかない。23日の仕事が終わってから出発して、別宅で一晩過ごし、翌朝スキー場へ上がった。別宅から1時間かからないアクセスは大変よろしいが、本音ではハンタマの少し奥にあって昭和感あふれるエーデルワイススキー場を応援したい。エーデルワイスはまだ下部ゲレンデしか開けていないようだ。

朝9時、シニアチケット4,100円(これでも高い!アサマ2000は3,000円だった)を買い求めてからゴンドラには乗らず、リフトを使い下の緩斜面でウォーミングアップしながら徐々に高度を上げていく。スキー板ブラストラック・ブレイザーと金具のマーカー・キングピン、ブーツのスカルパ・マエストラーレの組み合わせは信頼度が高く、ビンディングが外れるようなことはないし、素直に思った通りトレースしていく。板とビンディングのセット重量は現在使っているNTNビンディング&K2ピナクル95と変わらない。私自身がスキーマテリアルの微妙な違いには鈍感ということも大きいが・・

それにしても、カカトを固定してゲレンデを滑るのは四半世紀ぶりだろうか。
ブーツサイズは26.5cmなのだが、テレマークブーツより幅がタイト。4バックルのうち足の甲の2バックルは午前中リフト乗車時は開放していた。足が馴染んでくると痛くなくなる。ただし、足型がタイトなので土踏まずが常時痛いし、長く履いていると痺れも出てくる。昼食時にタイトなスキーブーツを脱いでくつろいでいるゲレンデ上級者が目立つ意味がわかった気がした。
キングピンの使い方はすぐにわかったが、トゥピースのウォークモード時に使うレバーの意味がまだよく解らない。スキーを装着しながらスキーモードとウォークモードの切り替えることは、土踏まず下のレバーを180度動かすので、困難である。
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高速カービングターンは、当然のことながらテレマーク板とNTNビンディングよりもやりやすい。ハンタークワッドリフト沿いの中斜面と、第3ペアリフト沿いの急斜面を主体に何度も滑った。
休憩は10時30分頃と12時30分ころに車に戻ってとった。日中は外気温が18度くらいまで上昇していたので汗だくになった。
車まで戻って休憩したのは、レストランのメニューの価格が高いし、朝食をしこたま食べてきたのであまり腹が減らなかったためだ。水筒に熱い紅茶を入れてきたし、昼はゼリー飲料で十分だった。

午後は13時にやめたくなったが、それでは4時間券を買った方がよかったことになるので、頑張って14時まで滑った。結局ハンタークワッドリフトを1回ではなく2回乗ったので、終了は14時20分。今回、yukiyamaというアプリを使って滑走距離や最大スピードなどを計測してみたが、40km以上滑っていたらしい。ハンタマの最長滑翔距離が3000mと謳っているので、頂上からボトムまで14回も滑った計算になるのだが、そんなに滑った覚えはない。最高速度は約50kmと出ていた。ちょっとかっ飛ばしすぎたか。

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午前中は曇っていたが午後になって晴れた。遠方のわずかに白い嶺は会津の三岩岳と同定。

車に戻ってしばらくラジオを聴いて(別宅に戻るとネットラジオでないと受信状況が最悪になる)、下山。もみじラインは凍結もなく、快適に下山できた。

夕方、別宅近くの日帰り温泉に寄って暖まってからアパートの駐車場に車を止めるべく、ブロック塀の角へ斜めに作られた自分の区画へバック入庫したら、左に寄せすぎていたようで左後方のテールランプとバンパーをブロック塀に擦ってしまった。過去にも一度テールランプを軽く擦ったことがあるが、この時はコンパウンドで曇りを消す程度でよかった。今回はテールランプを割ってしまった。6万キロ乗ってほぼ初の損傷。ブロック塀の角へ斜めに入れるのは車止めとブロック塀との距離がちゃんと取られていないと擦る。車止めがやたら後方(ブロック塀に近い)なのだ。2日後に6ヶ月点検を入れていたので、ダメ元でディーラーに連絡を入れて部品取り寄せを依頼した。できれば修理して年を越したいものだ。年始には雪の降るところへ行く予定だし・・

翌朝、別宅を後にした。別宅駐車場は狭く、自車も含め朝4台が停まっていて隣のベンツが車止めまで入れないで止めていたので、一番奥からハイエースを出す時にベンツと反対側の車の感覚が狭く、今度は車と擦らないかとかなりヒヤヒヤした。ベンツ、前向き駐車してるくせにもうちょっと考えて駐車しろよ!
朝早く出たのは、大田原の広いコイン洗車場で下回りだけ洗いたかったのである(アサマ2000の後は洗車機のみ)。しかし、栃木県南部へ移動すると雨上がりの水たまりが増え、せっかく洗った意味は低下した。通ったのはいつもの国道294号と茂木町から桜川市経由下妻市へのバイクツーリングルート。常磐道谷和原インターから短距離常磐道と首都高に乗るのだが、常磐道に乗ってから上り線渋滞(八潮〜四ツ木)があるとの掲示を見てガックリ。金曜日の夜は上り線渋滞が激しく、それで一晩遅らせて帰ってきたのに、土曜日のお昼でも渋滞するほど道が混んでいるのか?
実際通ってみると、そこまで渋滞は激しくなくスムーズに帰宅できた。

日月は車の6ヶ月点検とエストレヤの定期点検。それが終われば、週末の寒波で高畑スキー場もオープンするだろう。28日くらいからの会津地方のスキー場に期待する。

初滑りはアサマ2000

12月の第3週の週末、寒波が来て各地降雪があった。
ようやく仕事も終わりが見えてきたので、日曜日に吐月工房氏を誘って19日の日曜日に日帰り初滑りに行った。
週末の大雪で、関越道の群馬・新潟県境や長野・新潟県境は高速道路通行止めの可能性もある、とニュースで聞いていたので、少し方向を変えて上信越道方面に絞った。
今回、寒すぎて写真は1枚も撮らなかった。

佐久平と小諸の間にあるアサマ2000パークはコースが直前から4コース開放され、リフトも土曜日から4本動かすようだ。東御にある湯の丸は同じような標高だが、まだ空きコースが少ない。菅平なども同様。
リフト券がシニア1日3,000円、駐車料金無料、という触れ込みに惹かれてアサマ2000へ向かうことに。
ただし、標高が高いので路面の凍結と低温が心配だ。アサマ2000のゲレンデ方面は麓の佐久から見ると雲がかかっていて雪のようだ。
アクセス路は湯の丸へのアクセス路以上に屈曲が多く、当日はかなり下から積雪があった。除雪も不十分なので、前方の軽自動車との車間を十分に空けてソロソロと走ることになり、轍にハマったり若干の滑りを感じたりしながら嬬恋村との県境(車坂峠)を越えて10時頃スキー場に着いた。考えることは皆同じようで、すでにゲレンデトップにある駐車場は満車、ゲレンデボトムにある駐車場も直前にほぼいっぱいになったらしく、送迎バスのロータリーに誘導され停車した。

外気温はマイナス9度。かなり寒い。スキーの支度をして、K2ピナクル95(NTN式ビンディング付)と、もう何年も履いているブーツ、スカルパターミネーターXといういでたちでゲレンデにでた。1本のリフトだけ、リフト券購入のために無料で乗れたので、峠にあるゲレンデトップのセンターハウスでリフト券を購入して滑り始めた。だいたい10時30分。

さすがに標高が高く(約1900m〜2050m)低温で、雪も降っているため、雪質は素晴らしい。ベースの人工雪もところどころ出てはいるが、なるべくガリガリを踏まない初・中級者コースで何本もリフトに乗る。今回は初滑りなので、スキー慣れと練習あるのみ。でも寒すぎて体がよく動いているとはいえない。結局、14時30分まで滑って終了。

最大の鬼門はゲレンデからの帰路、雪の下り屈曲路だ。極力ゆっくりと2速で雪道運転をするが、登りの時以上に緊張した。こんなにヘアピンが多かったかなと思うくらい。ほぼ雪が無くなったところで吐月工房氏と別れ、浅間サンラインから国道18号、軽井沢インターから上信越道で帰路についた。東松山から先で事故渋滞とのことで東松山でいったん高速を降り、混雑した国道254号を走って川島インターから圏央道に乗り返して東北道経由で19時に帰宅できた。最後は眠くて大変だったため、いつも仕上げにやってくる給油と車体洗いは先延ばしにした。

11月からINDOボードで体幹訓練をしているので、翌日筋肉痛で困る、ということが無かったのが幸い。人工雪の硬いバーンではなく天然雪のスロープで負担が軽かったのも原因だろう。かつて、かぐらスキー場の人工雪で初滑りをしていた時は、翌日の駅の階段が非常に辛かった。

さて、今シーズンはどう遊ぼうか・・高畑スキー場のシーズン券はゲットしてあるが、ホームゲレンデのオープンは遅い。年初は三が日を避けて志賀高原ゲレンデツアーを復活させる予定。そして、とあるルートから夏油高原スキー場の一日券引換券を手に入れている(抽選に当たった)。久しぶりに岩手県、夏油へ行かれるのは楽しみだ。今度はゲレンデツリーランをしたいものだ。雪がいい2月いっぱいまでには行きたい。年休をどうやって取るか、取らずに行くか、悩ましいところ。
先日、ヤフオクで手に入れたブラストラックのブレイザー(キングピンビンディング付き)とATブーツスカルパマエストラーレも早く試したい。
あとは山スキー。今年も会津の無名な山へ行きたい。久しぶりに妙高方面へも行きたいが・・

四半世紀ぶりにカカトを固定

30代前半からずっとテレマークブーツとテレマークビンディングのついた板に乗ってきたが、何年も前から再びカカトを固定して滑ったらどんな滑りができるだろうかと思ってきた。今でこそヒールフリースキーに特化しているが、小学校低学年から30代前半までのスキーはアルペンスキー。さすがに革ブーツは経験していないが、ナイロン製のブーツからプラブーツまでは歴史とともに経験している。ストックなど子供の頃はバンブーから始めている。
でもだからといって、単にそこらで売っているアルペンビンディングとゲレンデ用の板に乗るのは敬遠したかった。あれはもう重すぎて耐えかねる。子供が高校生の時に買った基礎系の短い板とビンディングとブーツの重さたるや・・あそこまで重くなくても良かろうに。

自分で所有するならバックカントリー仕様のAT(アルパインツーリング)スキーがいいと思ってきた。もちろん、スキー板はATもテレマークもゲレンデも普通の板で、基礎系やレーシング系やモーグル系ではなくフリーライド系の板になる。
バックカントリースキーは全てビンディングが特殊だ。登行を考えると、ブーツのカカトが固定されていたのではシール登行ができない。
テレマークビンディングもカカトが上がる特殊なもののの一つだが、登行時だろうが滑降時だろうが常にカカトは固定されていない。したがってテレマークビンディングはカカト部分に機械的な細工がない。

ATスキーのビンディングは昔から用いられてきたツアービンディング(ブーツをビンディングに固定したままビンディングのトゥピースを支点にしてブーツが上がる。支点はブーツのつま先よりもさらに先)形式に対して、最近はTECHビンディングが主流である。TECHのツアービンディングとの最大の違いは、ビンディングのトゥピース横から内側に出ているツメによってブーツトゥが固定され、登行時の足の上がりの支点がより肉体のつま先に近づいていること、ブーツヒールの穴にビンディングのヒールピースから出ている2本の金属棒が入って板とブーツが固定されるという点。TECHはツアービンディングに比べかなり軽量になり(片方で数百グラム)、現在ではブーツもビンディングもテレマークのそれよりも片足で200グラムほど軽い。そのような理由で一度試してみたかった。

salomon-guardianツアービンディング(サロモンGurdian)

g3ionTECHビンディング(G3アイオン)
dynafit同じくTECHビンディング(Dynafit ST Radical)

ただし、TECHビンディングの軽さは脚からのパワー伝達の非効率さ(パワーがダイレクトに伝わりにくい)とセットなので、アルペンビンディングに慣れた人がTECHビンディングに換えると不安を感じやすく、最近ではビンディングのトゥは2本のピンでブーツを挟むものの、ヒールがアルペンビンディングと同じ構造になった、剛性の高いもの(ただし若干重い)も出てきている。
自分自身はTECH対応ブーツも持っていなければ、TECHビンディングのついた板も持っていなかった。ATスキーやビンディング、ブーツのレンタルは存在しないし、新品で揃えると板・ビンディング・ブーツ3点セットで10万円台後半の金額は覚悟しないといけないため、なかなか決断ができないでいた。

もちろん、テレマークビンディングはATスキーとは違い、パワー伝達だとか剛性だとかは本来あまり関係がないものだった。つま先のコバを3ピンやワイヤーでブーツを板につなぎ止める75ミリノルムのテレマークブーツ(特に革ブーツやハイトの低いスカルパT4のようなプラブーツなど。プラスティックのテレマークブーツは母指球の上の甲の部分にジャバラがあり、ブーツが脚の力によってそこで曲がる。プラスティック製なのにテレマークポジションが取れて後脚のカカトが上がるのはこの構造による。ブーツハイトの高いプラブーツでもアルペンブーツに比べればブーツ剛性は低く、板へのパワー伝達は弱い)に対して、NTN(ニューテレマークノルム)のブーツはアルペンスキーのようなスキー操作(エッジに乗るカービングターンなど)をある程度可能にするもので、土踏まずでブーツを固定するのでアルペンブーツとテレマーク用75ミリノルムブーツの中間に位置づけられるだろう。
rottefella_75mmwithcableロッテフェラーのケーブルビンディング

rottefella_supertelemark
ロッテフェラーの3ピンテレマークビンディング(シンプル!)
rottefella_freedom
NTNビンディング(ロッテフェラfreedom)

昔のテレマークビンディングはヒモ締めの革靴を爪先部分のビブラムソールに開けてある3つの穴とビンディングに付いた3本の金属ピンで固定して上から押さえるのみだった。これはかなりクロスカントリースキーに近い構造で、板もサイドカーブがない細板で、今のバックカントリースキーに乗り慣れてしまうと操作はかなり難しい。自分も革ブーツ、細板の道具を持ってはいるが、もう乗りこなせる自信がない。

この秋、オークションで都合よくサイズが合うTECH対応ブーツとTECH対応ビンディング付きの板が出品されていたので、飛びついた。
ブーツはスカルパ・マエストラーレ(26.5cm)。もう一人の人と数千円の競りをした上でゲット。現在のマエストラーレは3バックルとワイヤー締めになっているが、ゲットしたブーツは4バックル仕様。
板はブラストラックのブレイザー(旧モデル176cm)にマーカーのキングピンを装着したもの。キングピンというビンディングは、TECHビンディングの中ではブーツ固定がアルペンビンディングタイプと同じ原理(2本のピンによるブーツ固定はなく、ブーツのカカトのコバを固定)で、滑り重視のビンディングだ。G3のシールまでオマケで付いてきた。こちらはオークション終了間際に入札してすんなりゲット。
ブーツと板の出品者は同一人物で、ブーツとビンディングのセッティングはできているはず。

marker-kingpinマーカーキングピン(旧モデルではない)
scarpa_maestraleスカルパ マエストラーレ(4バックル仕様)
img_2763手元に届いたブラストラックブレイザーとキングピン

先にブーツが届いて、試し履きをしてみた。テレマークブーツよりタイトで、ふくらはぎが太い私は4バックルの最上部を嵌めるのに苦労したが、なんとか調整して履くことができた。極寒のゲレンデではブーツが硬くなるので最初ちょっと苦労しそうな予感がする。テレマークブーツの緩さに慣れているので、もしブーツが硬くてバックルが締められなくても、最悪一つくらいバックル固定しなくても大丈夫だろう。滑る時もブーツの滑降モードではなく、ウォークモードで行けると思う(テレマークブーツでもだいたいウォークモードでゲレンデは滑っている)。

使用するシチュエーションとしては、午前中テレマークスキーで練習した後の午後のゲレンデ練習にまず使うつもり。山へのツアーについてはすぐには使わない予定だ。
早く使ってみたくて仕方がない。はよ雪降らんか〜・・

禁断の果てに

累積降雪量がピークになったと思われる。高畑スキー場の積雪量は例年なら超えない2mをついに超えた。
こちらは正月明けから自粛禁足状態だった。もう限界、雪を見ないと禁断症状が出る。

個人的に日月火3連休+土曜を年休として4連休とし、うち2日間を極力他者と接触しない条件で久しぶりに出かけることにした。
初日の22日はスキー登山者がほぼいないと見られる高原山の八方ヶ原でのスキーハイキング。吐月工房氏が同行して遊んでくれた。

8時30分ころ「道の駅やいた」集合、そこから約40分で「山の駅たかはら」へ。標高1000m少しの駐車場周辺の雪はわずか。
9時40分出発。登山口には10cm程度の雪があり、歩き始めからステップソール板を履いたまま歩き始められた。今回の道具立てはG3finder86とブーツは久しぶりのT4。一日履いてみたらブーツはやや小さかった。自分の足が大きくなったのか?ロングのスキーハイキングだとこのT4ではキツイかもしれない。
いつもできてしまう足のマメ対策として、素肌にEzeefitアンクルブーツUltrathinを初採用。靴下もマメ防止からWRIGHTSOCK ADVENTURE にした。それ以外は肌に潤滑ムースなどを塗ることもしなかった。結果はまずまず。右足の内側くるぶし下に小さなマメができたが軽傷だ。マメができるかできないかも、靴の履き方に左右されるような気がする。6時間ほど履いて歩いたが、ブーツをT2にしてもう少しアップダウンや斜登高が続くシチュエーションで試してみたい。

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G3finder86T4(ノーマルインナー仕様)

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:EzeefitアンクルブーツUltrathin 右:WRIGHTSOCK ADVENTURE

最初がやや急で、歩き始めにキックターンを繰り返さなくてはならず、しかも樹間が狭いのでコース取りが難しい。
一段登ったところで吐月工房氏がザックにくくり付けたヘルメットを落としたという。引き返して探そうと提案したが、時間のロスと登り返しの面倒くささもあって帰りに探すことにして先に進んだ。こういう場所ではヘルメットは降りで木の枝にぶつかる可能性を考えると必要に思われるが、実際は面倒で、ステップソールにヘルメットはあまり似合わないように思え、持っていかないことが多い。ヘルメットが必要な場合でも、登りの間はなるべくザックの中に入れることにしている。
雪が薄いのでスコップは持たないし、もちろんビーコンやプローブは重りになるだけ。

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歩いた行程でもっとも条件の良い雪原

それにしても密林が続く。小間々駐車場あたりはツツジの名所なのでツツジの枝がとてもうるさく、視界が利かない。花の時期は別として、特に見栄えのする森でもない。要するに面白くも何ともない林間を歩いて、11時30分ころ大間々駐車場のベンチに到着。大休止。大間々駐車場に山の方からスノーモービルが2台ほど下りてきた。歩いているときから爆音が響いていたが、こんなに雪が薄い場所にも入り込んでいるとは驚きだ。アスファルトや石が出ている場所ではどこかが傷つくと想像されるのだが・・

その後、林道をしばらく歩き、登山道の少し下を歩いて12時過ぎに標高1420m地点にたどり着いた。ここで尾根上の登山道と合流。斜度が出てきたので、スキーではキックターンをする必要が出てきたが、密林度合いがさらに増してきた上に巨岩が増えてきたのでこれ以上無理をしても苦労が多すぎる。登山道脇にスキーをデポして、視界のいいところまでブーツで登る。八海山神社の少し下でブーツ歩きも中止、本日の最高点を1453mとした。登った標高差は400mに過ぎないがスキーで濃い林間を歩くのはルート取りに頭を使うし面白い。

下りも密林の中で斜滑降とボーゲンの繰り返しだが、密なので枝を払ったり、木に抱きついたりの繰り返しで全く不快である。よくこんな所へスキーで来たと自分でも思う。雪上ハイキングに来た人が数人いたが、我々はよほどの変人と見たのではないか。

大間々駐車場からは道路上の雪を拾って小間々駐車場まで滑り(
動画あり。ここだけは少し快適)、そこからまだ林間に入ってヘルメットを探すが、白いヘルメットは発見できなかった。斜面を転がり落ちて閉鎖中の路上にあるのではないかと思って探してみたが発見できなかった。残念。
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無事下山
八方ヶ原スキーハイキングトラック
赤:登り 青:下り

翌日は平日で空いたはずの高畑スキー場へ。吐月工房氏と二人で4時間と少ししっかりと練習した。午後になるとプライベートゲレンデ状態になるが、気温も上がって緩斜面ではストップ雪となり、つんのめりぎみで大変滑りにくい。こういうときはスキーのソールを雪面にべったり付けず、エッジに乗る時間を増やす。連続ターンでひざの返しを意識してソールをフラットに置かない滑りを心がけるが、緩斜面では突如現れる「カッパ」=ストップ雪でバランスをとるのが難しい。
ゲレンデからは大戸沢岳から三岩岳、窓明山の連山が最高に美しいが、雪面が午後になるとテカテカしてきて春の様相を呈してきた。スキー場からの帰路に窓明の湯に立ち寄ったが、三岩岳登山口にちょうど下山してきたスキーヤー複数名が片づけをしていた。今年は雪が多くて急な登り口でも苦労が減るかもしれないな・・
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ゲレンデ中腹の休憩所近くから

別宅に戻ってスキー2セットにお手軽ホットワクシングをし、早い夕食を食べてからコイン洗車場で洗車して帰路についた。もう暗いので4号線と294号線利用で谷和原まで。

21年の年始練習

1月5日に2度目の高畑スキー場へ滑りに行った。

朝9時前に駐車場着、9時20分に滑走開始。前夜、新雪が10cmほど積もったようだ。コース脇の軽い雪を滑ってみると大変気持ちがいい。コブの上に新雪が乗っているスーパーブラックコースも午前中の元気な時にはテレマークターンでこなせた。しかし新雪滑降の楽しみのためだけに来たのではないので、まずはレッドコースで練習。

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ブルーセンターコース上部から三岩岳

練習内容は、スキー動画からヒントを得たものが多い。海外のスキー動画はいろいろ喋ることなく淡々とバリエーション豊かな練習方法を紹介してくれているものが多い。ずらしとキレを交互に自在に扱えることを目指した練習である。最近はレッスンを受講することがないので、動画がお手本で、ゲレンデではいろいろと試している。へなちょこスキーヤーには難しくてこなせないドリルもある。

小さなゲレンデの隅々まで滑って午前中は終わる。センターハウスまでの緩急斜面が終了時には体力面でも精神面でも遠い。へとへとである。

今回も単独なので、レストランの空いた席を独占して昼食。カラコロ定食(唐揚げ3つとコロッケ1つ)なるものを食べてみたが、けっこう腹にこたえる。この昼食時、年末と同じビールジジイ2名を3つほど前のテーブルに発見。一応この日は食事後にマスクしているところを見たが、間違いなく年末のマスクなし話し込み濃厚接触&ビール8本コンビであろう。今回は缶ビールを6本空けていた。若い人と会話していたり、レストランを後にする時に背負っていたリュックからして、ポール練習をやっている少年レーサーたちの関係者のようだ。少年レーサーたちの練習はさっきまでやっていたのに、12時で一人ビール3本空けているってコトは結構前からレストランに陣取っていたに違いない。相変わらず食べながら会話はしているし、ビールはたくさん飲んでいるようだし、理解不能な人物である。うっかり濃厚接触でcovid-19に罹患してもそれは本人の無防備な行動が原因だが(もし他人に罹患させるなら笑い事では済まない)、頼むからビール飲んだ後で運転だけはしないで欲しい。

午後は13時から始動。腹が重い。午前中入る元気があった未圧雪コースは端折り、整地されたコースで練習の続き。しかしコースに深いカービング溝が出来ているので練習はやりにくい。14時30分まで滑って終了。駐車場に残っている車はかなり減って、自分の車の周りの車もだいぶ減っていた。

帰りがてら、湯ノ花温泉の共同浴場に立ち寄ろうと思っていつも200円のチケットを買う星商店の前まで行ったら星商店のシャッターが降りていた。しかもシャッター前の雪は除雪されていなかった。これはショック。星商店のおかあさんからチケットを買って共同浴場に入るのが楽しみだったのに・・もう店を閉めてしまったのかもしれない。ここでチケットを買えないとなるとどこで買ったらいいのかわからない。今後どうしようか?
結局風呂は別宅近くの390円温泉に行った。

本当は翌日もどこかで滑る予定で、また羽鳥湖でシニア5時間券かなぁと思っていたが、予想以上に筋肉痛が翌朝出たので中止。どこか緊張感の無い緊急事態宣言がカウントダウンされている東京に戻ることとする・・・

平日練習(高畑&羽鳥湖)

先週に続き、新たにオープンした福島県のスキー場で単独練習。
28日は前週末にオープンしたマイゲレンデ、会津高原高畑スキー場へ今シーズン初めて乗り込む。

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今シーズンもよろしく

別宅を朝7時に出て、8時40分頃駐車場到着。支度して9時から滑り始める。まだ年末の休みには早いからか、客は少ない。レッドコースを2本、オレンジコースを5本くらい、ブルーコースを端から滑って11時近くになった。ブルーセンター上部急斜面は未圧雪で不規則なコブコブ。何度も滑りたいとは思えない。

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三岩岳と窓明山が美しい

少し早い昼食にした。シーズン券以外にお金を落とさないのはちょっと抵抗があり、一人だからという理由でレストランで定番の「さば味噌定食」を注文する。テーブル席は間隔をとって座るようになっていて、例年以上にあちこちを消毒している。客は食事が終わるとマスクをきちんと着用していたが、一つ前の二人組ジジイは私が着席する前から缶ビールを二人で計8本空けており、マスクもせずずっと駄弁っている。食事終了後もずっと変化がない。あれでは何をしに来たのか不明だし、おそらく8本も空けているのでは夕方になってもアルコールは抜けないだろう。その状態で雪道を運転するのだろうか?

午後はテンションが下がる。午前中にずいぶん頑張ったし、「50過ぎたら2時上がり」がモットーなので、ひとわたり滑って終了とする。午後はグッとスキーヤーが減るので全くプライベートゲレンデ状態だ。帰り支度をしていたら雨が降ってきた。
久しぶりに「窓明の湯」に立ち寄ってみる。シーズン券提示で町内入湯者と同料金(350円)だ。雪道80kmを走行して、別宅に戻る。

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平日午後のゲレンデ

29日も高畑まで行くつもりで東京を出てきたが、28日午後に雨が降るほど暖かく、降雪はないので午前中はアイスバーンが想定される。筋肉痛もある。高畑よりも近いゲレンデで軽く滑って午後は帰路につくことにした。塩原の人工雪スキー場は避けて、60km圏内でたかつえか羽鳥湖が候補となる。たかつえはリフト券が高く、4時間券が4,000円、一日券が高畑シーズン券提示で1,000円引きの3,500円。羽鳥湖は割引なしだが5時間券がシニア2,600円。となれば超高速クワッドリフトの機動力に期待して羽鳥湖だ。それにしてもシニアの年齢下限がスキー場によってまちまちで困る。高畑も以前は50歳以上だったのに、いつのまにか60歳以上になってしまった。羽鳥湖は今でも50歳以上だ。

朝早く起きてしまったので7時前に別宅を出る。福島県に入り、西郷村から天栄村へ。道の駅羽鳥湖を過ぎると別荘地の中の道路を走るが、勾配がきつくなり、アイスバーンも出てくる。どうせスキー場に着いても待ち時間があるので慎重に運転して、8時着。最前列から4列目くらいに停めることができた。
支度してリフト券売り場窓口が開くのを待ち、5時間券購入。その後リフト券売り場に長大な列ができるとは思いもしなかった。超高速クワッド1本しか動いていなかったので、山に向かって一番左のコースから順に滑っていく。硬い雪面だが、ほとんど誰も滑っていないコースを独占しつつ楽しむ。高速で飛ばすだけでは疲れるので、練習も交えて滑るが、前日からの筋肉痛がぶり返して長いコースを滑り降りると休みたくなる。リフトで休めるかというと、超高速クワッドなのであまり休めない。

単独で滑っていると、練習メニューがすぐに尽きてしまう。何年も一人で滑って練習しているが、厭きが来るのも早く、誰かにアドバイスをもらわないと向上心が衰退してしまいそうだ。最近は動画サイトでアルペンスキーの練習ドリルやテレマークスキーの練習動画を見て参考にしているが、やはりマンツーマンのレッスンを受けたいと思う時がある。

だんだんクワッドに沿ったコースにはボーダーが増えてきたので、少しコースをずらして滑ると快適だ。下部に滑り込んでくると、リフト券売り場に長大な列ができ、正面に見える駐車場の車も数が増えてくるのがわかる。最下部には家族連れや友人と来たとおぼしき小グループがたくさんいる。単独者や二人が多い高畑と違うのはグループ連れが多いということだ。

10時、若干休憩するため車に戻る。休憩後にあと2本滑って終わろうと決心する。しかし水分を取ってトイレによってゲレンデに戻ると、超高速クワッドの待機列が長くなっているのに気づき、ここで止めることに急きょ決定。単独だと相談することなく止めることができるので決断後の行動が早い。リフト待ちの列の密度や昼食時レストランの密度を避けることができた。

駐車場を出ても今からスキー場に向かう車がひっきりなしに上ってくる。福島県外ナンバーが多く、八王子とか湘南なども見られた。年末年始の休みが始まって、ずっと家にいることはなかなか難しい。それぞれが判断してやっていることだし、自分もはるばる遠くから来ている一人に過ぎぬ。皆がそれぞれ気をつければそれでよい。高畑のビールジジイのようなことが無いように願うばかり。

別宅近くで洗車して、午後2時に東京に向かう。30日は午前中雨で午後から冬型が強まるそうだ。
ルートは大田原の佐久山を経由して国道294に乗り、益子まで。益子からは県道で桜川市へ入り、下妻市で再び国道294に合流して常磐道谷和原インターまで。いつもの下道ルートをもう何度通ったことか。この下道ルートのバリエーション県道ルートは大変面白い。車で走ると途中1車線の県道(険道)を走らなければならないので、できれば暖かくなってからバイクで探索しようと思っている。

シーズン初滑り

コロナウィルス感染の広がりは先シーズン後半とほぼ同じ状況、いや感染者の広がりという点ではむしろ悪くなっていて、一方で9ヶ月前よりもわかってきたこともある状況、といった方が正確だろうか。

都会で戦々恐々とするのも一つのやり方だが、スキーはゲレンデであってもある程度ソーシャルディスタンシングを保てるし、飲食時の状況について意識していれば都会で出歩くよりも安全かもしれない。何よりも昨シーズンと違って、一気にドカンと雪が降った。大雪による事故も見られたが、クリスマス寒波以前の降雪で滑れるようになったことはスキーヤーにとっては嬉しいことだ。

人との接触が少ない平日を狙って、21日午後に塩原のエーデルワイススキーリゾート、22日は南会津まで脚を伸ばしてたかつえスキー場で滑った。T4を購入して中古板のKEI-SKIのCYCHOを履き、細板&革靴オンリーからバリエーションを増やした吐月工房氏も同行してくれた。宿泊は私は別宅、吐月工房氏は車中泊。移動はそれぞれの車、ゲレンデでの昼食はコンビニで買い求めたおにぎりなどで済ませ、リフトもクワッドであれば端と端に座るが、ペアリフトではそれぞれ一人ずつ搬器に乗った。

エーデルワイスはハンターマウンテンの少し上にある小さな人工雪スキー場だが、駐車場は週末でも無料、リフト券は安い。ただしセンターハウスやリフトのスピードは昭和である。半日券が平日55歳以上シニア3200円。リフトは2本のみ動いていて、うち1本はファミリー用緩斜面で客が乗っているように見えない。したがって第一クワッドとそこから下る2コースを交互に滑るコマネズミ式滑走になる。コース脇には非常に軽い天然雪が10cmほど積もっていて、突っ込んでも雪が軽くて気持ちがいい。高原山中腹から山頂部にかけては終日雪が降っていたようだ。
img_2533エーデルワイススキー場のリフト降り場近くにて

平日午後では客も数十人で、15時には完全にプライベートゲレンデと化した。15時20分にラストの滑りをして駐車場に戻る。案の定、我々の車だけしか駐車場には停っていなかった。雪道となった日塩もみじラインを慎重に下った。日塩もみじラインはこの12月から無料化したそうだ。昨年までは帰りにゲートで620円支払わなければならず、スキー場利用してさらに有料道路代というのが気に入らなかったが、今シーズンから半日練習に行くにはとても行きやすくなった。
別宅に戻ってコンビニの冷凍お総菜で夕食にし、こたつでぬくぬくと夜を過ごした。

翌日、天然雪を求めてたかつえスキー場に向かった。マイゲレンデの高畑スキー場は土日急きょプレオープンしたのだが、本来は26日オープンであり、この平日は営業していない。よってたかつえとなる。
塩原温泉手前から道路脇に雪が見えるが、尾頭トンネルを抜けると本格的に白くなってきた。例年、12月半ばにここまで雪があることはない。国道352で中山トンネルを越えると路肩の積雪量は1mほどとなり、本格的な雪国と化した。
たかつえスキー場の駐車場は昭和感の残るアストリアロッジ側と近代的なスキーセンタースペーシアの2ヶ所ある。勘違いして後者の方へいってしまい、駐車場に全く車がないことに戸惑う。ようやく勘違いに気づいてアストリアロッジ方面へ向かい、支度して10時にゲレンデに立った。ここは部分オープンで一日券3800円(シニア60歳以上で3000円)だった。天然雪でこの値段なら言うことはない。稼働しているリフトは3本のみだが、コースレイアウトが縦長なのでかなり長く滑れる。日が当たる部分は締まり雪になってきた。樹上からの落雪もあり、気温が高めだ。午後は雪面も荒れてきて体も疲れてきたので、混んでいる最上部ではなく2本目のリフトに沿ったコースで滑る。しかしこれも大して長続きせず、14時30分に終了。初滑りだからいいのだ。

IMG_2536駐車場から三岩岳・大戸沢岳方面

帰路は路上の雪もかなり消えて走りやすかった。吐月工房氏と道の駅「湯の香しおばら」で別れ、汚れた車を水洗いで洗車してから、近所の温泉に寄ってからコンビニ惣菜で夕食。東京へいったん戻るのは翌日午前中とした。

今回の
滑りの動画は以下(約1分)。

年末年始、例年のように宿泊して妙高や志賀高原というのはリスクが高く、止めておこうと思っているが、別宅から日帰り圏内(那須・塩原、南会津、磐梯・裏磐梯あたりまで)なら昼食持参で安全に遊べるのではないだろうか・・都県境を跨ぐ移動自粛、なんてことになると行きにくくなるが、もうそれぞれのしっかりした判断に基づく行動を他人がとやかく言う時期は過ぎたと思いたい。

ラストパウダーを志賀高原で

3月25日と26日、ラストパウダーを求めて女房と志賀高原へ行ってきた。こんな時期・情勢下で遠出するのは少し気が引けるが、経済を少しでも回すためには外出も必要だ。24日の冬型気圧配置でかなり雪が降った模様で、志賀高原でゲレンデパウダーを頂いた。しかし外出中に東京都から週末の外出自粛要請が発表され、スーパーなどに客が群がって品薄になっているというニュースを聞くにつけ、素直に帰路につくべきか別宅へ疎開するべきか悩ましかった。このブログをアップしているということは自宅へ戻っているということ。

24日午後に東京を出発したが、首都高速が大渋滞。わずか数キロを抜けるのに約1時間もかかってしまった。おかげで少し手前で高速を降りて食事してから前泊ホテルへ入る計画に修正が必要となった。中野市のビジネスホテルに泊まり、翌日朝志賀高原へ上がる。路面に雪が残り、無防備にノーマルタイヤで上がってきた車が道路の真ん中でスタックしていて迷惑千万。慎重にゆっくりと急坂を登るとゲレンデが近くなる。平日なのでサンバレースキー場の駐車場も空間が空いていた。

無事に定宿の駐車場に車を停め、丸池スキー場から滑り始める。修学旅行生がいないので本当にゲレンデはプライベート仕様で、平日のためスキーヤーもまばら。丸池スキー場のリフト券売り場の女性の手指窓口から見え、手指があまりにキレイでドッキリする。サンバレーまで降りず、丸池から蓮池を滑りジャイアントへ。ジャイアントスキー場の脇の新雪で遊び、ブナ平の緩斜面を二人占めしてから東館山のかわいいゴンドラに乗車。この3月でフランス製の旧型搬器は引退だそうだ。金と銀の旧型搬器があってそれには最後に乗りたかったが、太いスキーがスロットに入らないので緑色の新型搬器に乗る。寺小屋スキー場に滑り込んだら、寺小屋峰にかかっていた雲が取れて快晴になった。風も弱くて過去の寺小屋スキー場で何度も遭遇した猛吹雪&視界が効かない状態が嘘のよう。ここは標高2000mを越えているので、大変雪質が良い。コース脇のパウダーを蹴散らしながら何本か滑り、高天ケ原スキー場へ移動してからタンネの森・オコジョスキー場ののどかな林間を滑って昼食。午後は一ノ瀬ファミリースキー場のパーフェクターコースを独占状態で滑って、道路を渡ってダイヤモンド、山の神から焼額山スキー場へ移動。ダイヤモンドスキー場の一角にほとんど食われていない新雪部分があって1本滑ることを忘れはしない。
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滑り出す。まだ新雪が残っている
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飛行機雲
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樹氷がキレイ
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岩菅山

焼額山の第2ゴンドラは太いスキーがスロットに入らないので第1ゴンドラまで横移動して、焼額山の山頂へ。西武・コクド系スキー場はすべからくリフトを撤去しゴンドラだけの運行に絞る動きが続いているが、ゴンドラしか動かさないならこの第1ゴンドラに付け替えるべし。2回ほど第1ゴンドラに乗ってから奥志賀へ移動するが、昼食後女房の調子があまり良くないので奥志賀のボトムまでは降りず、山頂部から戻る。奥志賀からの折り返し時刻は2時30分が目安。奥志賀と焼額の連絡コースでスケーティングしなければならないのが女房にとってはやや辛そうだ。
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8人乗りゴンドラで寝る人

その後は焼額(白樺コースが滑れず唐松コースから)から山の神へ戻り、一ノ瀬のクワッドに乗ってトップから回り込んでもう一度寺小屋スキー場へ戻り、トップからブナ平への林間コースに入って移動。この林間コースは志賀高原らしい、いいコースだと思う。途中からオリンピックコースに出て、つづら折れコースを滑ったらまたブナ平の広大な緩斜面に出る。もう夕方で日も傾いてきた。最後はチョッカリでジャイアントのリフト乗り場へ。誰もいなくなった蓮池スキー場へ戻り、宿へ直行。


26日は朝から大快晴!やはりこういう日は横手山山頂(2307m)までリフトで上って北アルプスや妙高火打を眺めたい。シャトルバスで横手山まで移動し、リフトを3本乗り継いで横手山山頂へ。素晴らしい景色が広がり、遠く佐渡まで遠望できた。

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横手山山頂から妙高、火打、金山・天狗原山、黒姫、高妻・乙妻など

その後渋峠スキー場で何本か滑る。ここも雪質最高だが、気温も急上昇中で新雪が生コン化しつつある。林間に入って滑るが、スキーをとられてうまいことターンしにくい。11時30分まで遊んで、横手山スキー場を下る。ジャンボコースに入ってみたが、一度エッジ操作にミスして転倒した。最後のコブコブはしんどかった。熊の湯スキー場に徒歩で移動して昼食、14時過ぎの下りシャトルバスまで熊の湯スキー場で滑る。急斜面も午後になってエッジがかかりやすくなってきた。熊の湯スキー場にはテレマーカーが必ず出没しているし、レッスンを受けている人もいる。それにしても、修学旅行生が一人もいない熊の湯スキー場はガラガラで、イメージがずいぶん異なる。こういう経験も珍しいのではないか。

14時終了、バスにて戻る。今回リフト券は2日券を買ってしまったが、よく考えたらリフト券は1日券だけにして、2日目はステップソールで歩き回った方がよかったような気がする。女房にステップソールを買わせるか、キッカースキンを買って貼り付けるかすれば、信大自然園から長池・三角池・木戸池周辺で楽しめそうだ。会津の山々はどこへ行っても雪が薄くて薮が濃かったが、志賀高原は積雪量はそれなりでも、薮漕ぎスキーにはならないくらいの樹間がある。滑りを狙わず歩きに徹するつもりで出向けば楽しいし、昨夏はそれも考えながら下見をしたので楽しげなところは目星が付いている。

ちなみに、昨春挫折した焼額〜野沢温泉のクラシックコースは、焼額〜竜王のコースをパトロールが滑ったところ、積雪量が少なく、コース上に旗やロープなどは張らないとのことらしい。ということは、カヤの平へ標高を下げていく尾根や斜面では苦労するに違いない。今シーズンはお預けである。

帰路もラジオで東京都と周辺3県の週末移動自主制限の情報を集めつつ、最終的には車内で東京に戻ることを決断した。出発直前に申し込んだ「ウィンターパス」も別宅へ向かうことで無効にせず済んだ。

もうそろそろ、山スキーのために切るカードがなくなってきた。遠出をする精神的余裕もなくなってくるに違いない。

今回の
ダイジェスト動画(約3分)

会津・日帰り山スキー三連戦

人がいないところで山スキーをやっているのが一番コロナウィルスから遠いのではないかと思う。
少雪のシーズン、例年よりもスケジュールを前倒ししないと山の雪はドンドン消えていく。
不要不急の外出中に雪山で遊ぶというのは少し気が引けるところではあるが、人間はずっと部屋の中に篭っていることはできない。ということで、別宅ベースで会津へ出かけた。

3月12日 王博士山バックカントリースキー(単独。標高約1300mまで)
2020-03-12

昨年の3月末の王博士山でのスキーがよかったので、再び訪れることにした。国道401号線博士峠の冬季閉鎖ゲートまでは別宅から1.5時間ほど。昨年とは違い、前日に降ったらしい新雪がゲート前にあり、平日なので当然スキー目当てに来た人はいない。そもそも、この山を目的に来る人は少ない。いいブナ林が広がっているのに。

今シーズン初スキー登山なので準備にやや時間がかかり、10時出発。標高850mから道路に積もった薄い雪をシールを装着したK2ピナクル95で踏んでいく。ストックの石突きがアスファルトに当たるのが気に入らない。昨年と同じ尾根から本格的に登り始めるが、案じた通りヤブが濃い。ただでさえ狭い尾根だが、立ち上がった小枝を避けていると登る余地がない。次第に尾根が細くなり、右は小雪庇、左はヤブ、という細尾根に入り込んでしまった。少し引き返して尾根の左斜面から巻き上がるような登りを2度ほど繰り返した。
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細尾根に密集し迷路のよう

さらに天候が好転しない。予報は晴れなのだが、登り始めからどんより曇り、雪も舞っている。一向に晴れ間が見えてこないし、標高1200mあたりからはアイスバーンと新雪のミックス状態になった。シールが効きにくくなり、密なヤブも相変わらず。

12時に標高1300m手前まで来てもう一頑張りで王博士手前の1356mピークに達するところだったが、いいかげんヤブとの戦いに飽き、雪面のややこしさにもこの先の滑降時の面倒くささが読めた。一人だし、別に無理することもないので、シールを剥がして早々に滑り始める。滑っても薮をかき分けるスキーは全然楽しくない。昨年と同じ別の尾根を滑って、除雪が行われていない道路に出て、切り通し部分を避けてつづら折れの国道を串刺しにするように下り、最後はまた新雪の薄く積もった道路を慎重に下った。出発点のゲートまで板を外さずに何とか降りてきたが、一度側溝を踏み抜いてしまう失態をおかした。スキーなので下山は早く、2時間かけて登った標高差を多分30分くらいで降りてきてしまった。頻繁に現在地確認を行ったはずだが・・
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自撮りは奥ゆかしく
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無事下山。登りトレースの雪が解けてアスファルトが見えていた

帰路、昭和村の
昭和温泉しらかば荘に立ち寄り、午後早い時間から温泉を独占(500円)

3月13日 舟鼻山スキーハイキング(単独。ステップソールにて)
2020-03-13

翌日は少し軽くステップソールのハイキングにしようと思い、また昭和村の入り口にある舟鼻山へむかった。舟鼻トンネルをくぐった先にある旧道の入り口に車をつけ、そこから9時30分、ステップソールで歩き始める。舗装された旧道は斜登行しているが、陽射しが当たる場所は路面が露出している。履いたばかりのスキーを脱がねばならない場所が2ヶ所ほど。
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雪が途切れる

それでも舟鼻峠まで来ると、吹きだまりで2m弱の雪があった。今回は薮が濃い場所は避けてひたすら林道を登り詰めていく。登っている途中からかかと脇にマメができそうになってくる(その後両足カカト内側にピーナッツ大のマメできた)。T2だとTXよりもマメができやすいようだ。T2の方が1サイズ小さく幅もタイトである。マメの原因は、不整地を歩くことによってスキーとブーツが左右に傾くことではないかとにらんでいる。現在の対策は、危うい部分にキネシオテープとダクトテープを貼ることだが、十分な効果を出せていない(ストッキング状の靴下も、滑りをよくするジェルも十分ではない)。
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ステップソールは必需品

林道を登り詰めて11時に山頂部の平坦な場所に出た。このまま御前が峰まで行く時間はあるが、どうせヤブ漕ぎになるから行くのを止め、舟鼻山のフラットな山頂部とブナ林を愛でながらぐるっと一周。一昨年、広大な雪原だった所は雪が薄くて笹が出ていた。山頂で軽く昼食を摂って、林道で下山にかかる。
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賞味期限ギリギリ

一昨年は急斜面を横滑りしたが、今年は駐車ポイントまでダイレクトに滑り込めるだけの雪の量がない。だからヤブ漕ぎストレスのない林道を降りるのだが、やっぱり林道だけではつまらなすぎてヤブの薄そうな小尾根に突っ込んでみた。何とか滑り降りることはできたが、あとは素直に林道で下る。雪の途切れた、枯れ葉の積もった場所はスキーを外さず階段下降したが、それも最終的には雪は途切れアスファルトに阻まれた。

無事下山し、帰路は下郷町の
弥五島温泉に立ち寄って汗を流し(330円)、甲子トンネルを抜けて白河へ。
夕方、電車で女房が合流、夜、吐月工房ご夫妻が合流。翌土曜日は全国的に荒れ模様だそうだ。

3月14日 雨・雪で会津観光(大内宿・鶴ヶ城・会津塗)
一日中雨か雪。とても寒く、観光にして正解だった。

3月15日 グランデコスキー場から西大巓、南西尾根滑降(メンバー吐月工房氏)
2020-03-15

熟慮の結果、高速道路にてグランデコスキー場へ遠征。吐月工房氏と二人で11回綴りの回数券(5000円)を買って、リフトを乗り継いでゲレンデトップを10時40分出発し、西大巓山頂までハイクアップ。トレースがついていて。スキーだけでなくスノーシューの登山者も多い。シラビソ、コメツガの針葉樹林をかき分けながら登る。アイスバーンの上に新雪がうっすら乗っている状態。
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少し晴れ間が・・
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山頂に古いツアー標識
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会津盆地全景。米沢盆地も見えた。

約1時間30分で山頂に着くが、東斜面はほかのスキーヤーの話によれば薄い新雪の下のアイスバーン滑降になるそうで、面白くはなさそう。革靴の吐月工房氏にとっては厳しい。その上吐月工房氏の革靴ビンソンのソールがかかとから部分的に外れるアクシデント。私が持っていたダクトテープで仮補修して、ケーブルビンディングのヒールレバーをかける場所をずらして難を避ける。登った針葉樹林帯を下りゲレンデにダイレクトに戻ろうかと思ったが、アルペンの技術で滑れるというので南西尾根を滑ることに。割とトレースが鮮明で、少し下るとアイスバーンも消えて滑りやすくなる。密な林間を細かいターンでこなして、最終的には出たかった林道の橋にドンピシャで出た。これは嬉しかった。一番難しいのは最下部で小沢が割れているところ。

一方、吐月工房氏は災難が続いた。ブーツのトラブルに加えて車のキー紛失の勘違いはご愛嬌だったが、奥様がゲレンデで後ろから滑ってきたボーダーに当たられてケガをしたのは冗談では済まされなかった。

ぶつかった男性ボーダーは、ゴンドラ降り場のパトロール詰所まで報告に行ったのは当然の行為として、その後被害者やパトロールに名前や住所、電話番号を告げることもなく、事故現場をパトロールに一任して現場から逃走した。
こいつ最低のマナーである!中年のクソ野郎、当て逃げ野郎だ!
パトロールも混乱していたのか、このボーダーの身柄を確保しておくことができなかった。
相手にケガをさせたことは重大であり、すぐにケガの軽重が判断できないとしても、パトロールの調査には協力すべきであり、最後まで怪我人に付き添うべきだ。それが最低限誠意を見せるということのはずだ。自分の滑りの楽しみを優先してけが人を捨て置くなんざ、
最低である。ボードやる資格なし!
一緒に滑っていたうちの女房ですら動転し、後になってああすれば良かったのかと反省している。怪我をさせた本人も動転していたとは思うが、事後になっても自ら名乗り出るべきだ。

グランデコには幸いに軽い処置ができる診療所があり、そこまでパトロールに付き添われてゴンドラで下山し診療が受けられた。

ゲレンデでのアクシデントは大人だったらきちんと最後まで責任を背負って行動すべきである。責任ある行動、誠意を見せることができないスキーヤー・ボーダーはゲレンデに来るべからず!

もうゲレンデはおしまいか?

天皇誕生日がらみの連休、月曜日だけ滑りに行った。
天皇誕生日そのものは吹雪だったそうだ。オープンなペアリフトで寒い思いをするのはちょっと嫌なので日曜日に別宅へ向かい、月曜日朝から会津高原高畑スキー場へ向かった。
往路は路面に雪が残っていて圧雪状態。しかし降り積もった雪の量はわずか。
さすがに内陸なのでここまで降らせる強力な雪雲は届かないらしい。それにしても、今シーズンは周囲のスキー場と比較しても雪の量が少なすぎる。南会津町のほかの3スキー場で滑ったわけではないが、先日滑ったグランディ羽鳥湖スキー場の方が内陸なのに積雪量はあるようだった。無い物ねだりなのかもしれないが。

で、高畑スキー場のリフトに乗ってみたら悲しくなった。アイスバーンがむき出しになっていて、前日降った雪は場所によって吹き飛ばされている。
コースも、いい感じのところはあるが、1月前半に雪不足だった時の状況とあまり変わりなく、ブッシュや土の色が表面に出ている状態。
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ブルーセンターの急斜面はすでに滑降禁止に。

しばらく滑っていたが、次第に暖かくなってきたのでもうあきらめて12時に終了。
食堂で限定のマトン定食を狙ったがもうすでに売り切れとのこと。日によって提供する数が違うようだ。
ならばとスキー場を後にして湯ノ花温泉共同湯に入り、すぐ近くの蕎麦屋に寄ろうと思ったら休み。国道沿いの定食屋に入って昼食とする。

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ゲレンデトップから左に燧ケ岳、右に山頂部に雲がかかった会津駒ヶ岳(手前の大戸沢岳か?)

もうゲレンデは終了だろうか。しかし山にも雪がないからなぁ・・

飛び石連休・羽鳥湖&高畑

飛び石連休だが、私は月曜日が休み。3連休になるので、土曜日に別宅へ移動して3連休スキー三昧。
初日9日は一人ということもあって高畑で黙々と練習。2週間前に比べて雪が増え、格段に滑りやすくなった。うっすらと新雪が乗ってガリガリバーンが隠れ、さらに一日中雪が降っていた。例によって駐車場は7割方埋まっているのだが、このスキー場は多くの人が単独で来ているスキー道場でもある。駐車場の埋まり具合とは裏腹にゲレンデの人口密度は低い。

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高畑スキー場のサバ味噌定食

連日の体力を残すため13時過ぎに終了して、連休中にスキーで歩けそうな場所の下見に行く。別宅から近い高原山麓の学校平に雪があればスキーハイキングしようと思ったが、「山の駅たかはら」に電話してみたら雪は全くないとのこと。次善の策として昭和村と南会津町の境にある舟鼻山を旧道から歩いてみるため、車で現地視察に行く。案の定舟鼻峠の雪は周辺地域の中では一番多い。当日はスノーモービルで入っている人がいたらしく、トレーラー付きハイエースが2台止まっていた。少し旧道を長靴で歩いて車に戻り、下郷町の立ち寄り温泉に向かう。料金330円と安く、掛け流しで露天風呂もある(石鹸類は備え付けられていない)。温まってから甲子トンネルを越えて白河から4号線で別宅に戻る。事故渋滞もあり18時ころ帰宅した。別宅にて女房と合流。出先から別宅に戻ってきて人が居るというのは初めてかも。

10日朝、近くの道の駅で仮眠していた吐月工房氏と合流。平日リフト券が安くなる(3人ともシニア料金になり、平日一日券で2,900円、5時間券で2,600円)グランディ羽鳥湖スキー場へ向かう。昨日の国道4号を北上し、県道で天栄村方面に向かいスキー場へ。アプローチは屈曲路で長く、別荘地あたりから次第に雪が増えてきた。路面が大変荒れている。このスキー場は子供が小さかったときに一度来ているはずだが、女房の記憶にはないそうだ。リフトチケットを購入して、動いているクワッドリフトに乗る。このクワッドリフトが普通のクワッドリフトの倍くらいの速度で驚く。乗っているだけで頬が風で冷たくなる。扇型に広がるゲレンデということもあり、スキーヤーズライトのコースから滑り潰していく。中斜面と緩斜面が長く続き、雪質も良いので3人ともスキー場の資質に感激する。リフトは高速クワッド1本の他、普通の速度のペアリフトが稼働していた。レストランは3ヶ所あるが平日のせいか第2レストランのみ営業。
昼食後、後ろの方で女房がコケて腰を打ったそうで戦線離脱。私も2日目で疲れが出て、しかもトイレに行きたくなって離脱。吐月工房氏が「納得いかない」と2本ほど多く滑ってきて14時ころ終了。この日は別宅で3人で鍋パーティ。

11日、最後はスキーハイキングを舟鼻山でやろうと思っていたが、逡巡した結果高畑スキー場へ向かうことにした。吐月工房氏を久しぶりにマイゲレンデへエスコート。現地に着いてみたら、予報とは異なり風が強かった。ゲレンデトップではブリザード状態になって視界が利かなくなるほど。計画していたスキーハイキングに行かなくて正解だった。私はシーズン券、吐月工房氏は4時間券を購入して10時少し前から滑り始めた。11時過ぎに一度中腹の休憩所で休憩。缶コーヒーが自動販売機から出てこず、さらに一本買えば2本とも出てくるかと思ったが不成功に終わる。自販機を次に利用したオヤジが私が取りそびれた缶コーヒーをゲット。オヤジは上手に缶コーヒーをポケットに隠し、こともなげに休憩するのを目ざとく見つけてしまった。あまりのセコさに文句を言う気にもならなかった。しかしたかだか140円の缶コーヒーでガタガタいうのは大人げない。その後13時ころまで滑ってセンターハウスのレストランになだれ込む。レストランで梅塩ラーメン(800円)を頼んだら、出てきたのは梅塩チャーシュー麺(950円)だった。調理したおばさんは「お客さん、ラッキーだね。また今後もよろしくお願いします」とチャーシュー2枚分サービスしてくれた。これで缶コーヒーの後味の悪さが精神的にも金額的にも帳消し。高畑のレストランの素朴さがとても好きだ。

帰路は温泉に立ち寄らず、洗車して16時ころ吐月工房氏と別れる。17時には別宅を後にし、祝日なのにやけに空いている国道を走りつなぎ、いつものように常磐道谷和原インターから高速に乗った。
今シーズンは雪も少なくそろそろ冬も終わりに近づいてきた感じがある。少ないなら少ないなりにゲレンデではないところでスキーで遊べないだろうか・・ステップソールでそろそろ出かけたい。

今回の動画(2分。287MB)

高畑とエーデルワイス

2週間ぶりに別宅ベースで、女房連れでスキーにおもむいた。
シーズン券を持つ会津高原高畑スキー場に一日、エーデルワイススキーリゾートで半日。全く2週間前と同じ行動パターン。今シーズンはメインゲレンデとサブゲレンデと化している。

高畑は日曜日で、大田原市のスキー大会などが行われていたため、滑走コースが限定されていた。積雪量はほんの若干増えていたが、センターハウス正面の急斜面は滑れないのでまだセーフティウェイ(迂回路)コースを滑るしかない。それでも浮き石などは減った感じがした。ブルーリフトから滑れるコースも少しまともになった。徐々にコンディションはよくなりつつあるが、まだ先日使ってソールが痛んだ古い板(ウェイバック88)の方がリスクが小さい。

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2週間前と同じポイントから撮影した三岩岳&窓明山。磐梯山や燧ケ岳もくっきり見えた

高畑スキー場の午後はスカスカになる。センターハウスのレストランの空席が急に増えだし、大田原市の大会表彰式が近づく2時ころにはゲレンデを滑る人もまばらになった。だが午前中使えなかったコースが開放されることはなかった。午後は一通りのコースを滑って14時30分に慎重に滑り降りて終了。

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ゲレンデトップのブナ

帰りには試しに、一昨年再開なった「窓明の湯」に立ち寄ってみた。以前の施設はスノーシェードの途中から左に入ったが、今度の施設はスノーシェードの上にこぢんまりとある。入浴料は650円だがリフト券提示で500円に割引。露天風呂はないが、源泉掛け流しで湯もみの浴槽もあって、無色透明の湯がとてもよかった。設備が新しいので快適だが、飲食はできないのでそこまで人であふれることはないだろう。

帰路、塩原温泉街で多少の渋滞はあったが、一番ひどいところは迂回して事無きを得た。

明けて月曜日、エーデルワイスへ向かう。約40分で到着。前回は連休最終日だったが、今回は平日なので駐車場の車も10台ほど。天気も曇りで崩れていく予報。したがってセンターハウスも空いていたし、リフト券は3,200円(シニア)と、連休中よりも400円安かった。しかし第2クワッドリフトは点検中とかで動いておらず、速度の遅い第1クワッドに乗るしかなかった。上部の枯木ゲレンデの天然雪は薄いし、滑ってもつまらないので、中腹からの2〜3コースを滑るしかないのだが、第1リフトが寒くてたまらなくなった。一回休憩を取ってからはさらに寒気が増してきたので、12時少し前で終了とした。女房の滑りがまた少しよくなってきた。

曇り空ではあったが、エーデルワイスのゲレンデトップからは日光白根山や会津方面の山が見え、遠くに真っ白な飯豊連峰も見える。景色もお気に入りだ。

下山して下回り洗車してから西那須野の乃木温泉(390円)にて体を暖める。コンビニで昼食を買って別宅で昼食をとった。これができるのでエーデルワイスは重宝している。

今回はGoProを自宅に忘れた。カメラのケースは忘れなかったが・・・よって動画はありません。

シーズン初マイゲレンデへ

まだ年末からの滑走日数が少ないので、いつもは敬遠する正月明けの連休に単独スキーに出かけた。
今回は例年シーズン券を買っている会津高原高畑スキー場へ。天然雪に頼るスキー場の積雪量は乏しく、惨憺たる積雪量だ。それでもシーズン券を買い、Tシャツもゲットできる引換券を持っているのだから、一度は行かざるを得ない。別宅ベースで東京からの高速道路の時間をカットできる条件にあるので、それも試したかった。

連休初日の土曜日午後に仕事を終えて出発。いつものように常磐道を谷和原で降りて一般道をひたすら北上し、17時ころ別宅到着。東京の自宅から余ったカレーを持ってきたので、別宅では電子レンジでご飯を炊いてカレーを温めたら夕食完了だ。もちろん、野菜サラダくらいはコンビニで買った。
翌日朝も残ったカレーとご飯を食べて、6時30分過ぎ別宅出発。

連休中日なので塩原温泉の道路はハンタマ方面へ向かう車がやや多めだったが、日塩道路と別れてからはスムーズに県境を越えて会津に入る。しかし道路上に雪が全く見られず、それは中山トンネルを抜けても大きく変わりがない。とても1月とは思えない情景である。

高畑スキー場には8時30分ころ到着。2時間弱だった。広大な駐車場のアスファルト部分に停車することができたが、この日は千葉県の指導者講習会が催されるようで、滑走者は多めだ。センターハウスまでの道路も雪がないが、センターハウスをゲレンデ側に出ると、そこにはシーズン末期と見まごう雪原になっていた。ブッシュだらけでリフトまでスキーを履いて歩いていくことすら憚られる。
リフトは一応4本とも動いているが、ゲレンデの下半分の急斜面は雪不足で滑れない。しかし上半分はほぼ雪に覆われていて、ブッシュも若干出てはいたが滑走に支障があるほどではなかった。午前中はオレンジリフトとブルーリフトを中心に滑る。ブルーセンターやブルーインなど急斜面で非圧雪の斜面にも入ってみたが、あまり皆が滑りたがらないせいか、雪は削られず何とか滑れるレベルだった。12時ちょい前に昼食にする。結構レストランは混んだが、そこまでひどくはない。ここへ来たら私の定番はサバ味噌煮定食である。
午後、14時上がりを前提に13時30分まで滑る。一番危険なのはゲレンデボトムまでのセイフティーウェイ(迂回路)の滑走だ。従業員の方々が「雪出し」を懸命にされているのは痛いほどわかるが、雪が薄くて小石も露出しており、昼食時と終了時に2回滑っただけなのにスキー滑走面にキズが数本入った。一つは足元のエッジ近くに抉ったようなキズ。終了してため息をつく。

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高畑スキー場から三岩岳(左)・窓明山(右)

気を取り直して湯ノ花温泉共同湯に浸かり、帰路につく。塩原温泉の旧道での渋滞が懸念されたが、さほどではなく、塩原を抜けてからの関谷交差点で300mほどの信号渋滞。これは迂回ルートを知っているので事無きを得たが、迂回路がない塩原温泉街の旧道で渋滞したらひたすら耐えるしかない。

この日の夜は近くのスーパーなどで買った食材で夕食。ご飯は炊かず。
翌日の成人の日は高畑へは向かわず、近くの人工雪スキー場へ行くことにした。とはいえハンタマは多くの人が目指すし、リフト代は高い上に休日は駐車場代がかかる。比較検討した結果、ハンタマより少し奥のエーデルワイススキー場へ初めて行ってみることにした。ここなら別宅からの距離は短く、休日でも駐車場代は無料。リフト代は55歳以上でシニア価格になり、半日券で休日3,600円である。朝から昼までやれば必要十分、むしろ身体が悲鳴を上げる。昼に別宅に戻ってきて昼食とし、近くの温泉に寄って帰路につける。

予想に違わず、エーデルワイスにして正解だった。扇形のゲレンデの両脇にペアリフトが1本ずつあって、初心者や子供のほぼ専用ゲレンデとなっている。中心にある2本のクワッドリフトに沿ったコースを滑れば、人工雪なので量も多くてピステン整備もばっちりだ。さらに上部には天然雪の枯木ゲレンデもある。7時に別宅を出て8時に到着し、一番近い駐車場に入れることができた。8時30分のリフト運行開始から11時30分まで滑って十分満足して帰路についた。駐車場は結構一杯になっていた。12時30分には下界に降り、まず洗車して、別宅近くで1,000円以内で昼食を食べ(スキー場レストランだと1,000円を切るメニューはない)、近所の390円温泉で暖まって連休が終了した。あとはカーラジオで大相撲中継を聴きながらした道を走って帰るのみだ。幸い、東北道や常磐道の渋滞は軽微だった。
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エーデルワイススキー場から奥塩原の放牧場と会津方面の山々

雪面が流れていくだけの今回の動画 (約2分。335MB)

年始・志賀高原スキー

ここ3年ほど恒例化しつつある、年始の志賀高原スキーに行ってきた。年にわずかな贅沢の一つだ。
1月5〜7日をあらかじめ押さえておいた。宿はいつもの宿。メンバーは夫婦に加えて次男。
4日の夕方に長野市街で前泊することにして、市街地のビジネスホテルに一泊。到着後、夕食もかねて善光寺参りをして、なつかしい権堂で夕食。ホテルに戻ったら、空から雪が舞い降りてきた。その雪は長野市街で10cm程になった。

1月5日、まだ雪が降り続く中、志賀高原に向かう。国道18号線沿いの穂保地区を走ると、台風の被害はかなり雪景色で消されてはいるが、相当ひどい被害があったことがわかる。リンゴ農園の中には収穫もできずに放置されたリンゴの木があり、痛々しい。時々通販でリンゴを購入していた農園からは、昨年末にリンゴの通販ができない旨の通知があった。早く復活できることを望むしかない。

山ノ内町の上林地区から本格的な登りに入るのだが、どう見てもノーマルタイヤでチェーンなしで志賀高原に向かおうとする無謀な車がスタックしていた。仲間の車が反対車線にはみ出して駐車していて大変迷惑。

志賀高原では「志賀高原山の駅」に駐車して準備をしてシャトルバスに乗るつもりで準備したが、猛烈な風と雪で車内が雪まみれになった。やっと準備ができてシャトルバスに乗ったのは10時30分。バス時刻の関係で熊の湯スキー場へ向かった。熊の湯はガラガラで空いているが、猛吹雪でリフトトップではブリザード状態だった。お昼まで滑ってレストランで体を暖め、14時ころ横手山スキー場に向かう。熊の湯のクワッドリフトが予定を早めて停止する直前で、横手山方面に連絡路で向かっても、新雪が積もったコースは斜度が緩すぎて進まずスケーティング。さらに横手山のリフトも強風で上半分が動かず、メインの第1スカイリフトとそこから派生する第4ペアリフトとその下の第5シングルリフトしか動いていない。ペアリフト、シングルリフトは周囲の森が若干風を防ぐので、何本か滑って帰りのバスに乗るべく横手山スキー場のボトムへ向かった。ここでも向かい風でスキーが進まなかった。15時35分発のバスに乗って、池の平で下車して蓮池・丸池スキー場から宿に向かった。道路脇のバス停からコースに入るのにまだ雪が踏まれていないので、NTNビンディングを歩行モードにして軽くラッセル。道具を置いて私は山の駅に駐車した車の回収。6時間放置したのに車には全く雪が付着していないくらい風が強かった。

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シャトルバス空いていた

1月6日、宿を出発して奥志賀高原スキー場まで往復する。9時過ぎ宿を出て、丸池スキー場からいったんサンバレースキー場を滑って、蓮池、連絡路を歩いてジャイアントスキー場へ。午前中に一本だけジャイアントの急斜面の新雪を滑ってからブナ平、東館山タマゴンドラへ。タマゴ型の古いゴンドラはほぼ休眠中になっており、金色・銀色の搬器のみが古いタイプだった。目の前に来た金色を一つ逃して残念。

東館山からは寺小屋ブリザード地獄へ向かい、2本滑って一ノ瀬ファミリーへ。パーフェクターコースも封鎖されていたので急斜面は狙わず、天狗コースでボトムへ滑り込んで道路を挟んだ一ノ瀬ダイヤモンド、山の神へ。で焼額へ突入。やはり焼額はほかに比べ人が多かった。第2ゴンドラに乗るが、私のピナクル95はゴンドラのスキースロットに入らない。焼額から奥志賀に移動してゴンドラ前のレストランで昼食。かき揚げ蕎麦1000円だって!奥志賀のゴンドラもスキースロットに入らないので中へ持ち込み(このあたりのゴンドラでは焼額1ゴンが一番太板にはやさしい)、一本だけ奥志賀のエキスパートコースを滑って折り返す。リフト3本で奥志賀と焼額の連絡路、ひたすらスケーティングして焼額に戻り、パノラマコース・白樺コースで山の神のリフトに戻り、再び一ノ瀬へ。横移動してタンネ、高天ヶ原まで来るが、西館山方面へのスキー用歩道(ひたすらカニ歩きを強いられる)は雪不足で閉鎖中なので、高天ヶ原から東館山の林間コースとオリンピックコースを滑って再びブナ平、ジャイアント(チョッカリ&登りスケーティング必須)へ戻ってくる。午後になって焼額あたりから晴れ間が見えてきて、とても山々が美しいが、日が傾くのも早い。ジャイアントスキー場は日陰になって、スキーヤーもほとんどいないのでうら寂しい。連絡路で蓮池スキー場に戻って、宿の30m前までスキーで戻った。寒かったが充実感と達成感。これぞ志賀高原スキーの醍醐味であり、滑るだけでなく歩く、スケーティングする、時にはスキーをはいたまま登るという、体力を伴うスキーツアーである。

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午後、晴れてきた!北アルプスがバッチリ。
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常に3人で滑った
寺小屋
昨夏登った岩菅山と裏岩菅。上空に月。
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一ノ瀬と高天ヶ原のスキー場がクッキリ。

1月7日、暖かい。昼過ぎにはまた雪になるらしいので、午前中に限定してサンバレー・丸池・蓮池で滑り、その後前日と同じような移動をしながら高天ヶ原スキー場まで移動した。前日は西館山スキー場を滑らなかったので、西館山経由で高天ヶ原に至る。お昼はホテル銀嶺でざるそばをいただく。予報通り雪が降ってきた。
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サンバレースキー場トップから妙高山と左に白い天狗原・金山。

さすがに3日目で疲れがあるので東館山の林間コースでブナ平・ジャイアント経由で宿に戻り終了。最終日は志賀高原が最も空いていたかもしれない。スキー修学旅行の学生団体を一つも見ることがなかった。
午前中暖かかったので路面はそれほど凍ってはいないが、昨年のスピンの記憶があるので慎重に下り、帰路についた。途中、軽井沢インターあたりまで雪とみぞれが交互に降っていた。

今回の動画(3分12秒、約480MB)

ブリザードのハンタマ

いっこうに天然雪が増えず、安定しているのは人工雪スキー場だけだ。
遊ぶ者には選択肢があるからいいが、スキー場で労働している人々にとっては辛いだろう。

吐月工房氏が別宅を視察に立ち寄ってくれたので、年末期間に入り駐車場代がかかる前日にハンターマウンテンへ行ってみた。朝、麓の気温は比較的高かったので前回よりも薄着にした。朝8時過ぎに到着してみると結構な人が来場していて、前回よりも一段上の第7駐車場に誘導された。準備してセンターハウスでシニア割一日券を購入して雪面に出た。最初に2本ほど緩斜面を滑っていると、緩斜面の混み方が尋常ではなくなってきた。

そのうち雪雲が会津方面から迫ってきて吹雪になり、強烈な雪交じりの風が斜面を吹き上がってくるようになった。中腹まで上がるリフトに乗り換えて中斜面を滑っていたが、風が強烈すぎて斜面に入る時のスピードが乗らない。人工雪が吹き上がってアイスバーンの下地も出ているところがあり、一方でコース脇には新雪がうっすら溜まるようになった。11時台に休憩も兼ねて昼食とする。やはりゲレ食は価格高い。

前回晴れて景色良かったゲレンデトップまで数回上がってみるが、視界は利かず、寒さが尋常ではないのでポール練習しているレーサーと大人だけの世界になっている。ホワイトアウト状態に近づき、強風で午後にはゴンドラが止まった。

その代わり新しいコースがオープンしたのでそこで何本か滑って、13時30分に終了。車に戻って14時にはゲレンデを後にした。あれ以上やっても効果的ではないし、駐車した車が一斉に下山すると渋滞も発生する。やはり「50過ぎたら2時上がり」が原則だ。

スムーズに塩原温泉街を抜けて40分後には別宅にたどり着いた。
まあこんな条件もある。それでもまだ南会津方面の天然雪スキー場はオープンできないそうだ。気を長くして待つ他ないが、もう年内には難しそうだ。

今回の動画(2分32秒、約380MB)

ハンタマで初滑り

シーズンインは例年のかぐらスキー場ではなく、別宅に近く、12月半ばでオープンしているスキー場にした。

日曜日なら裏磐梯まで足を伸ばしてグランデコ、平日なら近くでハンターマウンテン塩原と決め、日曜日に別宅へ向かった。どちらも東急系列で同じようなリフト券価格設定(個人的には結構高い)で、シニア年齢はクリアしているようだ。高速道路を使って行くのも面倒くさく、結局ハンタマにした。月曜日でそれなりに空いていてよかったが、天然雪がさほど積もらない高原山西麓のオール人工雪スキー場なので、景色はいいが下地が硬く、リフト下は岩がゴロゴロしていてあまり気分はよくない。それでも快晴なので、日光白根山、会津駒・三岩岳などのの連山、遠く真っ白な飯豊連峰の本山から大日岳までの長大な吊り尾根が見えて素晴らしかった。

シーズン始めでケガをしては元も子もないので、滑り出しの10時頃は緩斜面でアルペンターンの練習をして、外向傾を意識し、だんだん慣れてきてから急斜面やテレマークターンを交えて滑った。久しぶりでモモが痛い。日の当たるところは暖かく感じられ、外で軽食のお昼が食べられるくらいだった。実際には雪が解けないところを見ると気温は0度前後だったのではないかと思われるが、別宅近辺が冷え込んだので厚着してきたら汗をかいてしまったくらいだ。

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goproで撮影中

午後2時に終了。午前中はスキーヤー、スクール生も多かったが、午後になると平均年齢の高いスキーヤーは早上がりしたようだ。午後はボーダーばかり。アルペンボードが多かったなあ。
我々も体が持たないので目一杯は滑らない。「50代になったら2時上がり」が疲れを軽減しケガをしない秘訣だ。

渋滞なく約40分で別宅へ戻って、近所の立ち寄り温泉で体を温めた。いくらでも入っていられる温泉は390円で、スタンプ帳に5回ハンコを捺してもらうと1回分タダになる、というありがたいところだ。
そしてついに別宅に6,000円で入手した、きわめて原始的な電子レンジ導入。このレンジで惣菜も温められるし、100円ショップで買った容器でご飯も炊けることになった。めちゃくちゃ画期的だ。しかし冷蔵庫はまだ持っていないので、冷蔵庫の上に電子レンジ、という構成がとれない。電子レンジは床に直置きなので、中身をのぞき込むことが難しい。

この日の動画(約1分30秒 約250MB)
※ まだ初滑りですが、どうも自分の滑りが気に入りません。
外傾を意識しているつもりだが内倒気味で、内側の肩が下がる傾向があります。もう一度外側のストックを引きずりながら滑る練習をしよう。
低速だとどうしてもターン弧がピボットターン気味になります。特に右ターン。と、動画をよく見ると後脚のかかとの上がりが左右でかなり違いますね。20年以上やっているのに今さら気付いた!ビンディングのバネの強弱もこの日は違っていて後から気付きましたが、金具の問題だけが原因ではなさそうです。今度NTNビンディングでどうなるのか確かめてみよう。
理想としてはedgeに乗る時間をもっと増やして、低速でも切れるターンをもう少し追求したいのです。アルペンならできることがテレマークターンになると途端に困難になります。テレマークは難しく、奥が深いのです。

かぐら・霧ノ塔・雁ヶ峰

昨年4月後半にかぐらスキー場から霧ノ塔・雁ヶ峰コースを女房と滑ろうと思ったが雪が少なく中尾根の滑降に切り替えたことがあった(こちらの記事)。女房連れで今回はそのリベンジ。今年は4月に気温が低かったのでたっぷり雪が残っているだろう。それは湯沢インターを降りてかぐらに向かっていく国道脇の雪の量からもわかった。

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今回のルート
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今回のデータ

9時過ぎにかぐらみつまたステーションに駐車して、リフト券を購入。いつも一日券を通常価格で買って高いことをぼやくが、今回は加入している共済の割引券に氏名を記入して購入した。なんとシニア一日券が2,700円!どうして今までこの手段を取らなかったんだろう?通常料金より1,500円も安いではないか。

激混みのロープウェイに乗り、みつまたのリフトからゴンドラ、さらにかぐらエリアでリフト2本に乗ってゲレンデトップ1,850mへ。所定の用紙に書き入れた計画書を提出、今回は制限なく行かれそうだ。ビーコンチェックのゲートをくぐり、シールをつけて10時20分に歩き出す。今回はステップソールのG3findr86ではなく、女房のK2talkbackにあわせてこちらもノーマル板のK2wayback88で歩いた。
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中尾根の頭から苗場山

中尾根の頭まで30分(11時少し前)、小休憩してシールを装着したままで霧ノ塔方面に尾根を上り下りしていく。久しぶりにこのコースに来たが、竹竿とロープと蛍光ピンクリボンが張ってあり、ルートは明瞭だが、かえって竹竿とロープで滑る範囲が制限されてしまう。

三角を前にした鞍部で11時30分、昼食としてアンパンを食べる。三角のピークで12時、シールをつけたまま霧ノ塔で12時20分。

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今シーズンのバックカントリーは初

12時30分、滑走開始。最初は尾根を滑り、1930mのピークから一挙に北東の尾根方面へ。後続の人たちは早々に黒岩の平との間の沢へ降りていくが、こちらはいつものように尾根をたどって1800mから沢へ。雪は最初からやや重く、テレマークターンよりもアルペンターンの方が決まりやすい。釜川源頭の沢状地形で13時。右上方面へトラバースしながら雁ヶ峰に繋がる尾根に乗り上げる。ここでも、釜川を下り過ぎているボーダーを見かけた。ここでも蛍光ピンクリボンが頻繁に枝に巻かれているので、ルートは大変見分けやすい。

雁ヶ峰直下の標高差30〜40mほどは、シールをつける面倒さが先立ってツボ足で。しかしシールをつけた女房と大して時間は変わらなかった。先行していたステップソールの人は早々に滑り始めたようで、雁ヶ峰山頂に立ったら姿が見えなかった。釜川を下っていったボードはどうなったんだろうか?そのうち後続の5〜6人が続いてきたので、先に滑らせてもらう。
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雁ヶ峰から滑ってきたルートを振り返る

雁ヶ峰から下、ゴンドラ下のかぐら・みつまたの連絡ルートへ出る標高1500mから1300mあたりの急斜面滑降がこのルートの肝だ。脚に疲れが来ている上に雪が重くてそこかしこで納豆雪崩が発生する疎林帯の滑降だ。ケガをしかねない場所なので、先行して安全なところで女房が斜滑降キックターンで降りてくるのをウォッチ。なんとかアクシデントなく滑り降りてきて、あとは5mおきについている蛍光ピンクリボンに従えば、ピステンがある程度まで入ってきてくれている箇所に合流。無事に下山ができた。

しかしこのコース、視界さえあれば、スキー場管理下に限りなく近いサイドカントリーコースになってしまった感がある。スカッと晴れはしなかったが、日曜日の割に入山者の数が少ないような気がした。ゴンドラ脇からリフト1本乗ってみつまたエリアのゲレンデの汚れた雪を滑り、もう私の好きな下山コースは閉鎖されているので素直にロープウェイで下山。スキー場に下山報告電話を入れて終了。

今回の動画(約3分10秒)

帰路、混みそうな街道の湯ではなくて湯おり沢の市街地の駒子の湯に立ち寄って汗を流す。露天風呂はないが入湯料は街道の湯より100円安い500円で、湯はオーバーフローしている(その割には飲湯はできないそうだ)。地元の人が多くて、しかもまだ混みあう直前でよかった。

関越道は藤岡の先で事故も発生、その先も渋滞していたので、北関東道に乗って東北道周りにするが、岩舟から加須までこちらも渋滞とのことなので、太田桐生インターでいったん降りて館林インターまで走った。何も考えずに館林で乗ってしまったが、東北道もその先事故渋滞しており、足首が疲れた。国道122号でもっと南下して圏央道白岡菖蒲まで行けばよかった。

うーん、今度の連休はどうするべきか、悩みは深い。
もともと前半の28・29日までは仕事がかかっていたので出る気はなかったが、ぽっかり仕事がなくなってしまった。ということで4月28日から5月6日まで9連休。今さら遠出を計画しても、行った先でも人のいないところで車中泊するしかないような状況だろう。だとしたら自転車で渋滞のない遊びをするか、東北の北の方などへ遠出はせず、信越・会津あたりで濁すか・・・。今年は世間様と全く同じカレンダーというのがちょっと残念。
実は連休後半に天気がよければ、インフィールド企画の金山・天狗原山でのベースキャンプスキーツアーが、いちばん車での移動が省略され、人混みに入らなくていいんだが・・もう4日間連続でスキー登山する体力に自信がないんだよ・・

志賀〜野沢ルート にトライ(序盤敗退)

焼額山から野沢温泉スキー場トップの毛無山まで、20km余りに及ぶクラシックルート がある。これをワンデイ・ステップソールで踏破してみようと思い、それほど数多くはないウェブ上の記録を参考にしてチャレンジした。4月2日あたりから強い寒気が流れ込み、40cmほど新雪が降るという季節外れのコンディションで、雪が止んだ4日は快晴だが雪が深くて重いというステップツアーには最悪の条件になり、結果序盤で撤退した。到達したのは竜王山の肩まで。まだ正午前ではあったが、2時間近くかかってここまでしか来れなかったことからその後の行程での悪戦苦闘が容易に予想され、ビバーク装備も不徹底であり、その覚悟も不十分だったので早期に判断した。

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早朝の信濃吉田駅ホームから長野方面

【行程】
長野電鉄信濃吉田駅としなの鉄道北長野駅の中間にある駐車場に車を入れ、テレマークブーツを履きザックを背負いスキーを持って信濃吉田駅(6時24分発)から湯田中への始発列車に乗っていく。信州中野で乗り換えて7時33分着。40分に志賀高原行きのバスが出るのは確認済みだったが、行き先が熊の湯・硯川になっていた。奥志賀高原まで行くバスだと思い込んでいたのだが、ダイヤが4月になって変わったようだ。しかもそのバスの乗車賃を勘違いして、夏季と同じ1100円を支払ってしまった(本来なら志賀高原山の駅までの770円で済む)。焦りが成した結果である。志賀高原山の駅で運転手さんから時間帯によって無料化するカラクリを聞いて失敗したと思った。乗り換えバスを待とうと思ったら、乗ってきたバスが熊の湯から折り返して奥志賀高原に向かうというので、そのままバスに乗り続け、降りる予定もない熊の湯まで行ってしまった。この熊の湯往復で時間を30分ほどロスした(3月中ならなら8時40分台着、今回は9時15分前後着)。

もう4月になって下部のサンバレーも丸池も蓮池も営業終了してしまったようだが、前日まで降っていた新雪がたっぷりだ。ノートラックの面ツルバーンがもったいない。オープンしているジャイアントや高天ヶ原、一ノ瀬もスキー客は少ないがやはり新雪でハイシーズンの様相だ。

9時15分、焼額山スキー場のプリンスホテル南館前で下車し、急いでゴンドラ1回券を購入し、標高2000mに一気に上がる。素晴らしいコンディションと景色が広がっているが、今日はゲレンデを離れて北上していく予定だ。出発は9時32分。

がしかし、雪が深すぎた。標高約2000mの山頂直下ではシラビソの密林滑走になるが、バフバフでステップソールにはそぐわない。ルートも確認しづらい。やや緩斜面になってから方向を確認して進むが、すぐに見つかると思った赤布や樹林帯の切り欠きが見つからず、少し不安になる。1箇所、ロープが張られ赤布がやたらに目立つ箇所があったが、クラシックルート の古びた標識も見つからない。よほど通常ルートではない場所ばかり歩いていたのだろう。しかも、少し標高が下がりカンバの林が増えてきて日光が差すようになった場所は猛烈に雪が重くなってきた。ただでさえスキーが沈み、スキーを持ち上げると雪の重みでズッシリ脚に負担が来る。竜王の肩に乗り上げるわずかな斜面をステップでジグを切って登るのも辛くなってきて、20歩30歩で息を整えて現在地をGPSで確認するようになる。ついにシールを装着することにした。シールはピンチの時だけ使おうと思っていたのに。シールはグリップするが、抵抗が大きく軽快ではない。
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スキーは沈み込み、雪が締まってきて激重!
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ようやく見つけたロープと赤布(ここだけやたらにあった)

結局、竜王スキー場のリフトトップ近くまで来て、ようやく志賀〜野沢ルートの古びた標識を見つけることができた。しかしもう時間は11時を回っている。新雪がなくてザラメであれば、1時間かからずにここまで来れるはずなのだが、2時間近くかかってしまった。バスのダイヤ変更がなく、雪質がステップソール向きで順調に歩ければ、カヤの平に12時台には到達できると妄想してきたのだが、現実は理想とは大きくかけ離れた。
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やっと出会えたツアー標識(なぜかすぐ近くにもう一枚)

【逡巡】
こんな調子で歩いていると、剣沢ダムまで標高を下げていくのに相当時間がかかりそうで、竜王の肩から剣沢ダムまで降りてしまうとエスケープするのは難しい。その後のルート上にある高標山まで標高差200mを重い雪をラッセルしながら登り、カヤの平まで滑り降りないと、清水平林道を使って木島平村へ下山するのも困難になる。こんな調子だとどう頑張ってもカヤの平で今日は夕暮れだ。

ツェルトとロープ、細引きは持ち合わせているが、真昼からビバークを前提とした行動をしたくはない。ビバークするなら途中いい斜面で遊びまくり、カヤの平よりも先に進むことができて、なおかつ毛無山に日没までに近づけない時なら仕方ないと考えていたが、進みが遅くてビバークすることは想定していなかった。「八甲田山死の彷徨」と同じではないか。持ち合わせの道具をフル活用してツェルトを張ることは想像していたので可能だろう。しかしスポーツマンブランケットは持参したがシュラフは持っていない。ダウンなど防寒着もザックに入る余地がなかった(ザックはターギー45)。

事前から大型ザックを背負い、途中1泊する計画でしっかりしたテントやマットを持ってきたのならまだ頑張るが、惨めなフォーストビバークはしたくない。軟弱と言われればそれまでだが、そうまでしてこのコンディションで先に進む意志も失せた。こんな私が野沢温泉にたどり着くなど笑止千万であろう。焼額山に戻るか、エスケープして竜王スキー場に下るかどちらかになる。結局、4月になり、平日は営業をやめている竜王スキー場に出て、事情を話してゲレンデを使わせてもらい下ることにした。小丸山コースで下山することも考えたが、地形図は持ち合わせず、小丸山コースに入るには複数人が必要で、竜王スキー場の許可をもらうことが必要なので、何かあった場合にゲレンデに迷惑がかかる。

【下山】
ゲレンデのあちこちで出会うスタッフに挨拶をしてその都度事情を説明し、許可をもらって何とか下山してきた(管理区域内で営業していないゲレンデなので、上から下まで滑って降りたわけではない)。ゲレンデのボトムではスキー場の偉い人にも下山させていただいたことにお礼を述べてスキー場を離れた。

あとはタクシー(湯田中駅まで3700円程)、長野電鉄で車を回収。電車の待ち時間に駅裏の温泉施設(楓の湯)に立ち寄れたのはよかった。
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小田急ロマンスカーが長電特急車両
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須坂駅で特急から乗り換える。こんなところに旧成田エクスプレスが!

【反省】
全く計画通りに行かなかった単独ツアーだった。今回の途中断念という判断は、悔しいが当日のコンディションと自分の実力では間違ってはいなかったと思う。降雪40センチという焼額山スキー場が発信した情報をちょっと軽く考えていた。また、自分にとって乗り越えられる条件なのかどうなのかは実際に来てみないとわからないのだから仕方ないが、断念したのが昼時で視界も良かったのだから、焼額山へ登り返した方が最善手だったのかもしれない。結果、竜王スキー場のスタッフに迷惑をかけてしまった。

長野に戻る列車の中で、真っ白な北信五岳や関田山脈を眺めながら悔しさと情けなさが倍増した。

信濃吉田駅・北長野駅の中間に車をデポするアイディアは以下の記録から拝借した。3月中の記録なのでバスの到着時間が30分は早い。なお、この方の山行歴は凄すぎる。同じ山行などできるはずもない。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1083004.html

ステップソールもしくはBCクロカンを使いシールレス・単独でこのルートを完歩した記録として、以下のものがある。
http://bcxc.jp/201404/article_2.html
この方は今年3月にも志賀〜野沢ルートをカヤの平1泊で歩かれている。まだ詳細がアップされていないが記事が楽しみである。細身のクロカンで踏破してしまうのはすごい。

http://www5e.biglobe.ne.jp/~bunayama/0804nz00.htm
HP管理人のやまかわさんによる竜王〜野沢の単独・ワンデイ踏破。竜王を9時台後半に出発している。帰りの車回収はタクシー。16時前に野沢のゲレンデボトムに到着している。スピーディ。
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歩いたトラックデータ(たったの2.5kmしか歩いていない)

今回の動画は、わずかしか撮れていない上、ゴンドラ内の風景とシラビソ林で彷徨っている画像のみであるが、一応アップしてみた。1分20秒。

福島・昭和村の王博士

奥会津の昭和村と柳津町、会津美里町の町村境に、博士山(1481m)という山がある。西側の琵琶首という集落の外れからアプローチするらしいが、下部は尾根が細く難儀しそうであまり行く気が湧かなかった。博士山の南に冬季閉鎖される国道401号線の博士峠があり、博士峠と博士山ピークの中間に1455mのピークがある。地形図では博士山から南にのびる稜線中の名無し1ピークということになるが、近隣では王博士(小博士山)と言われているらしい。尾根も博士山よりは広く、等高線の混み具合もいい感じで、博士山よりも取っつきやすそうだ。ウェブ上にある滑走記録をいくつか見て、3月末がチャンスだと思っていた。最終週の週末の天気が不安定なので、その直前の晴れ間を縫って行ってみることにした。

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道路とトラックが合致していない(赤=登り 青=滑り)

29日の朝5時30分に出発。順調に東北道を北上し、いつもの西那須野塩原インターから南会津町へ下道を走る。気温は1〜3度くらいで、もう路面に雪や氷はない。高畑スキー場へ行く時に使う352号線檜枝岐方面には行かず、会津田島方面に右折して田島の町をかすめ、舟鼻山に接近し、峠を越えて昭和村に入る。さすがに舟鼻トンネルの前後は雪が多くなる。峠道を降りきったところで国道401号線に乗り換えて山を一つ越え、小野川集落に至る。そのまま401号線を博士峠方面に向かい、トンネル工事現場を過ぎて標高850mにある冬季閉鎖ゲート前に駐車。9時過ぎ。宇都宮ナンバーの車が1台停まっていて、どうやらスキーヤーのようだ。

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除雪も済んでいる標高850mのゲート(帰路に撮影)

準備して9時45分出発。携帯の圏外なので、あらかじめ「道の駅たじま」でウェブ利用の登山届は出しておいた。ココヘリのスイッチを入れるクリップを家に置いてきたため見つからず、車の中から精密ドライバーをやっと見つけてスイッチを入れる。


尾根に乗る

最初は除雪済みの道路をスキーを担いで歩く。無理矢理雪の上をスキーで歩くよりも早そうな気がしたから。直線的な道路をたどり、沢を橋で渡ったところからシール登行を開始。つづら折れの道路をショートカットして、1138mに伸びていく尾根に取りつく。10時過ぎ。宇都宮ナンバーの方が先行者としてトレースを付けてくれていて、トレースを拝借した。尾根はあまり広くはなく、1138mの下はちょっと急になっていたので下から見て左側から巻き気味に登った。ほぼ11時。すると尾根がだんだん緩くなってきて、順調に1356mに達する。11時40分。なんだか風景が鍋倉山の山頂近くにそっくりだ。あとはゆっくりと残り100mの標高差を詰めれば王博士のピークに12時到着。北に会津盆地と磐梯山、安達太良の山並みが見え、20日の西大巓とは逆方向の眺めになる。


鍋倉山を彷彿とさせる斜面とブナ林
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山頂に着いた。細長い王博士ピークから博士山本峰方面
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これは東方面。遠くに見えるのは那須北方の山々だろうか?
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北方面に広がる会津盆地と磐梯山、安達太良山系

あまり途中で休憩を取らなかったので、12時も回ったので、パンをかじって昼食とする。家で淹れてきた紅茶をすすってパンを胃に流し込む。しばらくしたら、ゲート前に駐車した宇都宮ナンバーの方が西斜面の方からハイクアップしてきた。聞けば、博士山には行かず西斜面を1300mまで滑って登り返してきたという。まずトレースのお礼を伝えておく。こちらはこのピークから南西方向の広い尾根を1290mあたりまで滑って、1356m方向へ登り返して登ってきた尾根を滑走し、途中1200mから南に伸びる尾根を滑るつもりなので、南側の尾根を歩いたことがあるかどうか情報を頂く。幸い、かつて登りに使ったことがあるようだ。どうやら滑れそう。

ということで、宇都宮ナンバーの方よりひと足早く南西斜面に滑り込む。12時35分。広い尾根でブナ林なので快適に滑れた。昨夜少しだけ降ったようなので雪質はこの季節にしては上出来だが、午後になって片栗粉状態になり、やや重くなってきている。1300mまで滑ってシールを貼って登り返す。王博士山頂には行かず、右にトラバース気味に登って1370mあたりに出た。13時15分。シールを外して、しばらく宇都宮ナンバー氏のトレースを追うようにして滑る。登ってくる時にマークしておいた標高1200mからスキーヤーズレフトに向かい、南にのびる尾根を滑る。思ったほど急ではなく、快適に滑れた。13時30分過ぎ、道路が見えてきた(本当にスキーだとあっという間だ)ので、スキーヤーズライト方向に転進して道路脇の雪壁の上を滑るが、一か所道路の山側を切り通してある個所があって通れず、スキーを脱いで道路を歩かざるを得なかった。再び左カーブのところ(登りで尾根に登り始めたところ)から道路右脇の斜面に入り、登ってきた尾根の末端をクリア。すると宇都宮ナンバー氏と思われるトレースがあった。しばらく利用させてもらったら、登った時にシールを貼った橋で道路に降りず、その上で上手いことスノーブリッジを使って対岸に渡っていたので、橋のところでスキーを脱がずに済んだ。そのまま道路の右脇をゆるゆる滑っていったら、ゲートのところまで滑り降りることができた。14時ちょい前。

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どうしても一か所道路に降りなければならなかった(ここからは登りにも使えそう)

無事下山できた。宇都宮ナンバー氏がちょうど片づけ終わって出るところだったので少し会話を交わす。どうやら、20日の日も同じく西大巓南西尾根を滑っていたようだ。あの日の先行トレースも彼のものだったのかも?

ゆっくり方付けして、400号線に戻り、昭和村役場の方へ足を伸ばして昭和温泉・しらかば荘の温泉に立ち寄る。500円で源泉掛け流し。建物もきれいで、露天風呂もあり、午後早い時間なので独占できた。

帰りも結局同じ道をたどって19時過ぎに自宅着。首都高おりていつのもGSへ給油に行くのが面倒になって蓮田で満タンにするが、いつものところよりリッター20円も高くて失敗した。400号線の舟鼻峠中腹で砂利道を走ったので田島の南で洗車したが水洗い300円と安かった。

王博士は3月末が旬で賞味期間は短い。天気予報が芳しくないので4月上旬ならゲートも開いて楽に登れるかも?

王博士登行と滑降の動画(約3分30秒)
最近はチェストハーネスでなく、ショルダーストラップを挟むクリップマウントを使って撮影しているが、カメラが容易に回転してしまい、地面と水平に撮影できないのが悩み。今回も滑っている動画が傾いている。

王博士のトラックデータ
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西大巓・南西尾根滑走

半月以上もスキーに乗れていなかったので、仕事の合間を縫って日帰りで吾妻連峰の西大巓に行ってきた。

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登行&滑降ルート(不動沢まで。滑降で標高がおかしく表示されていたので、赤と青が交互に表示されている。下りながらもピークを12個も踏んだことになってしまった。データを提示しても意味がなく、割愛する)

朝5時30分発、グランデコ スキー場に9時過ぎに到着。着替えて支度をして、リフト券は1回券を3枚購入し、登山届をポストに投函し、9時45分リフトに乗る。ゴンドラは動いていないのでリフトを3本乗り継いで第3クワッド降り場からシールを装着して登行にかかる。10時15分出発。すぐにシラビソなどの密林に入って斜面もやや急でうねったものになる。

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密林斜面

すぐ先を単独で歩いている女性がいて、付かず離れず、会話などかわしながら登った。関西から単独で福島県まで車を運転してきて、安達太良山、箕輪山にスキーで登ってきたそうだ。失礼ながら私よりも年上と見たが、足取りもしっかりしていて登るスピードもそれなりに速い。聞けば登山・フリークライミングをやっていて、50歳からスキーを始めたとのこと。そのガッツに脱帽である。

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磐梯山を振り返る
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西吾妻山が見えた

西大巓山頂手前の偽ピークを巻いて、山頂に到着。11時45分。すこし霞んではいるが、素晴らしい展望。南東に安達太良山系、南西に磐梯山と会津盆地、西に飯豊連峰が際立って白く鎮座。北西に朝日連峰から月山、北東に蔵王連峰、近くに西吾妻山。少し休憩して上記の女性Mさんと会話して、12時過ぎに誰も滑っていない東側のオープンバーンを中ほどまで滑ってみる。急斜面だが、雪質は悪くなく5〜6ターンして偽ピーク直下までトラバースし、シールを付けて登り返した。

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東斜面の我がシュプール。右の立ち木まで

ゴンドラが動かなかったために時間切れで西吾妻山を諦めた、重いカメラを持ったつぼ足ご夫婦は来た道をひきかえしていった。Mさんも西吾妻までのピストンの予定だったようだが、私が滑ろうとする南西尾根について行きたいというので一緒に滑ることにした。

12時45分滑降開始。偽ピークの西側に少しオープンバーンがあったが南向きなので雪は悪く快適ではなかった。これが終わるとひたすらシラビソなどの視界の効かない密林になり、スキーヤーズライトへ針路をとりながら高度を下げていく。ほとんど横滑りやボーゲンになり、快適な滑降とはいえない。Mさんを待ちつつ、頻繁にジオグラフィカで現在地を確認して広い尾根に乗れるようにルートを取る。何度も現在地確認が必要だった。GPSなしにはルートミスしそう。1700mで13時、1500mで13時25分。ゆっくり滑ってもスキーでの下りは速い。

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滑ってきたコースが密林の中にあるはず

標高1500mくらいからブナ林になり、遠くが見えるようになる。しかし高度でいうと滑降の後半部になっていて、斜度も緩い。この山は豪快な滑走を求める山ではないようだ。1400m以下になると少し斜度が増すのだが、50mほど降ったらトラバースする登山道に出た。13時30分。その下のやや急な斜面はブナの若木の密林なので、登山道をトラバースして1291mの尾根の東側に出て、やや疎林になる沢沿いを滑る。小沢がいくつか出てきてスノーブリッジを越えるが、場所によってはホールが空いているので低速で慎重に。不動沢を越える橋のところへ出たかったが、その上流で不動沢のスノーブリッジを越えたので、不動沢左岸を滑って橋のところへ出た。13時53分。あとは林道を歩いてゲレンデに出て終了。14時15分。上り標高差が400mほどと少なく、下り標高差が800mほどあるスキー向きのコースだが、ほとんど密林の中でのオリエンテーリングのようなコースであった。
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不動沢にかかる橋

この日の動画(約3分20秒)

ステップソールで魚沼スカイライン縦走

新潟県のムイカリゾートから上越国際スキー場まで、2つのゲレンデトップを繋ぎ、雪で埋もれた魚沼スカイラインをステップソールスキーで縦走してきた。今回は一方通行のスキー行になるので、クルマでは行かず、新幹線と上越線を使う。まさに旅らしくなった。

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クルマで行くと出発地に停めた車両を回収せざるを得ず、また帰路の関越道渋滞が厄介だ。行きは始発の上越新幹線に指定席の余裕がわずかにあったが、帰りの越後湯沢からの新幹線は軒並み指定席が埋まっている。新幹線に乗り換えるなら、余席のある便のグリーン指定を買うか、自由席の熾烈な争いに加わるか、それとも上野まで70分くらいだから立っていくか・・でも14:53上越国際スキー場前発の各駅列車に終点の水上まで乗っていけば、接続よく高崎で乗り換えて上野までたどり着ける。これしかないと思って計画を進めた。結果、渋滞知らずで19時過ぎには帰宅できた。

列車でスキーに行くのは本当に久しぶりだ。下山後にクルマ回収地まで公共交通機関を使うことはあるが、自宅からスキーとザックを担ぎブーツ袋を抱えて列車に乗って行くのは遥か昔、妙高バックカントリースクールの春の至仏山ツアー(記念すべき初ツアー)や初めてプライベートで知人3人と根子岳に行った時以来かもしれない。大荷物を抱えて移動するのはカヤックの旅で慣れてはいたし、カヤックに比べればはるかに機動性もある。

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地味な色のスキーケースとブーツバッグ。派手な色のザック

ただし、列車での移動は事前に準備をしておかなくてはならない。クルマのように自分の都合に合わせて好きな時に出て行くことができない。これが面倒くさい。さらに待ち時間を無為に潰すのがイヤなので、実際に移動する時間と待ち時間が拮抗する飛行機は大嫌いなのである。

2日前に往きの新幹線の空席をネットで確認してビックリ。待ち時間最短で六日町駅まで行かれる新幹線はすでに指定席が売り切れている。その前後もすべて×(私が週末の新幹線事情を単に知らないだけ?)。結局、出発時刻を50分近く繰り上げて始発の上越新幹線「とき301号」の指定席を取る。輪行と同じで、車両最後尾の席だとスキーを背もたれの後ろに立て掛けられるが、そこは埋まっていたので車両最前列の2人席窓側を取る。結果的にはスキーを窓側に斜めに立て掛けられ、埋まっているはずの隣席も越後湯沢まで空席で快適だった。1日前、復路の乗車券のみ購入する。都区内まで3,600円あまり。これで寝坊さえしなければ往復ともに大丈夫だ。相棒のG3FINDR86はモンベルのポケッタブルスキーケースにストックとともに収納し、テレマークブーツとアウターパンツはカラファテのブーツ袋へ、BC用ザックのターギー45に登山関係の道具や食糧・飲料を入れていく。もしもの寒さに備えてレザーグローブを2双持っていったが、結局気温が高くてフリースのインナーグローブだけでコトは済んだ。フーディニの軽いアウタージャケットもザックから出さなかった。ビーコンやゾンデ棒など、基本林道歩きの単独行では不要な物も持っていかなくてよかった(単独でもビーコンを持っていくのはもしもの時、捜索上役立つかもしれないから、と考えているが今回は不必要だった)。ヘルメットは置いていった。ザック内の荷物が多くなった結果、現地でスキーブーツを履いてアプローチシューズをザックにしまうのにザック内部の余裕がなかった。しかしツェルトやファーストエイドキットは外せないし、アウタージャケットも非常時のビバークなどを考えると置いていけない。

さて24日は朝5時15分に自宅を出て、両肩に荷物を背負っていく。上野駅で待ち時間20分、越後湯沢駅で待ち時間30分。当初の予定と同じ8時過ぎの長岡行き各駅停車に乗って六日町駅へ。帰りに列車に乗る予定の上越国際スキー場駅で大勢が下車していった。六日町駅東口では八海山スキー場行きのバスが停車していたが、20分待って(この間にトイレでスキーパンツに履き替える)ムイカリゾート行きの送迎マイクロバスに乗り、9時ころ到着。リフト券売り場に列ができていたので、ゆっくり目に準備して(というか、ブーツを履いた後の脱いだアプローチシューズの収納に手間取る)いるうちに列が短くなり、これ幸いと1回券2枚購入。登山届も窓口で受け取って頂く。

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越後湯沢駅にて在来線に乗り換える(車掌さんがりりしくて美人でした)

2本のリフトに乗り、9:40ゲレンデトップへ。雪上車がつくった桝形山山頂へのハイクアップルートをたどって山頂直下へ。10時、縦走開始。未圧雪のスカイラインへ進入する。はじめは下り基調だが、尾根が狭くて道路幅しか通れるところがなく、尾根の向きによって雪の積もり方がいやらしいところが数か所ある。道路上は幅3mくらいのうねった雪面(うねりの高低差が30cm〜80cm)で、右側は40度以上の急斜面、左側も急斜面で雪庇あり、という条件でステップソールで歩くにはそれなりのテクニックが必要だ。ムリに直進せず、雪面にうまくあわせて、しかも北側のクラスト雪を蹴り込んで足場を作らないと危険な場面もあった。稜線を切り通している場所では上から雪庇が落ちてくる危険性も感じた(雪どけ水がポタポタ落ちているので怖い)。

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桝形山方面を振り返る(単独スキーヤーとすれ違った直後)

675mポイント近くだと思うが、向こうから単独スキーヤーが歩いてきた。すれ違い時に声をかけたら、地元の人で集落(おそらくスキートレースから八箇集落だろう)から歩いて登ってきたという。「ここいらはおれたちの庭みたいなもんだ」「今日は運動不足だからこうして歩いてきた」「帰りは同じ道で帰るか、スキー場に降りて仲間に迎えに来てもらう」などと言っていた。日曜日の午前中に運動不足だからとスキーを履いてハイクアップしてくる、なんていうのは最高の贅沢でうらやましい。こちらが、上越国際スキー場まで歩く予定だというと、「楽々だぁ」とのお返事。こんなマイナーな(でもかつての「山スキールート図集」に掲載されているクラシックなコースではある)コースで人に会うとは・・ちょっと嬉しくなる。

八箇方面へ下る林道との分岐で小休憩。11:00。このあたりからスカイラインの両脇が広くなり、谷もやや浅めになってくる。緩く下っていくと左手に樽山が見え、スカイラインの左手1段上に護国観音が置かれた場所があるようだ。スノーシュー、スキートレースが多くなってくる。右手は杉林だが、斜面が緩くなり、疎林になっている部分もあるので、そのまま標高差130mほど滑り込んでみた。明るくて良い斜面なのだが、中盤に大きなギャップがあり、勢いが付いたまま滑っていくことは危険だった。結局低速でギャップを見極めて滑り、560mあたりでシールを貼って登り返した。滑り5分、登り30分。シールをつけたままで護国観音まで登り、屋根で覆われた護国観音前で日光を避けながらシールを外して小休止。12:15。日差しが強くて日陰でないとまぶしく、液晶画面も見えにくい。

もう目の前が栃窪峠だ。12:30。道路は左手がシャトー塩沢スキー場(稜線上から営業しているのかどうかわからず。スキー客も見つけられず)の上の栃窪集落、右手は十日町方面だが塩ノ又集落。私は直進してスカイラインをたどる。稜線は広く、進行方向左手も右手も緩い尾根が延びていて少し遊びたくなるが、ステップソールでは板が走らなくて面白くないだろう。それにしても、今日は朝からずっと八海山から巻機山まで越後の白い山々がくっきり見える。右手の遠方には妙高・火打も確認できた。スカイラインを少し外れて緩く滑ったり登ったりしていたら、リフトが見えてきた。

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素晴らしい山並み

13:20、ゲレンデに入る。ゲレンデの雪はシャバシャバの重い雪。ボーダーが多いスキー場だ。頼むから人の目の前で5mおきにコケるのは止めてくれ。ステップソールでは緩斜面でスピードが落ちてしまい、とてもつまらない。何とか重い雪をアルペンターンでこなし、13:40に駅の目の前にあるアネックスに到着。13時台の列車が出た直後で、待ち時間が1時間以上あるので、ゆっくり着替えてスキーを乾かし身支度をする。ムイカリゾートに下山を連絡し、スマホから出した登山計画の下山報告も済ませる。それでも列車到着の30分前には無人の殺風景なホームに立ってしまう。列車時刻が近づくにつれて乗客が集まり、乗車する。幸い、座席は確保できた。

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上越国際スキー場前駅上り線ホームから八海山方面

水上まで春のような残雪の中を進んだ。土合から谷川岳に行っていた登山者が乗車してきた。みな一様にグレゴリーのバルトロシリーズなど大型ザックを抱えているが、テント泊は谷川岳近辺ではできないはずだから、やはり寒さ対策グッズがザックの中身を占めているのだろう。しかしあんなにバルトロシリーズが売れていたとは知らなかった。水上まで50分、水上から高崎まで1時間、高崎から湘南新宿ラインで上野まで2時間弱。3本の列車とも座席を確保でき、進むにつれてスキーやブーツ袋は場違いな荷物になっていくが、お尻が痛くなるほど座っていられた。19時過ぎ、無事自宅到着。渋滞知らずで快適なスキーハイキングであった。

この日の動画(iMovieで制作、2分40秒、約400MB)

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ゲレンデ部分を除いたデータ

調子に乗って動画作成2

動画ソフトを使って編集した自分の滑りの第2弾。

動画作成を始めてみると、編集ソフトの長所短所もよくわかるようになる。goproで撮影した動画を編集しやすいのはQuikで、これはiOS版もMac版もWindows版もあるようだ。撮影した画像を動画作成モードで開けば音楽も含めて勝手に映像効果のある作品を作ってくれるが、テーマを選べばさらに自分好みにはなる。

iOS用に提供されているSpliceというアプリをiPad Pro上で使ってみたこともある。
このアプリは手軽にトリミングできたり豊富なフリーの音楽を付けられたりして作成は楽なのだが、一度入れたキャプションの秒数を調節できず、ずっと消えないままだ。

今のところ、一番自由度が高いのはiMovieでの作成か?ただし、何本もある撮影動画の良い部分だけトリミングする作業は結構面倒くさい。音楽も自分で著作権フリーのものを探してくる必要がある。幸い、YouTubeに著作権フリーの音楽があり、それを利用させてもらっている。

ということで、2月初めの志賀高原での滑りを再編集してみた。やっぱりスキー動画はこういう天気の日だと最高である。滑走者の技術に少々の問題があっても天気に救われる。見た人がスキーに行きたくなるようなら最高だ。

志賀高原での私の滑り第2弾(3分30秒、約540MB)

ステップソールで母成峠〜船明神山(福島)

ステップソール(G3 FINDR XCD86)を今シーズン初めて履いて緩い尾根を登ってきた。場所は福島県郡山市と猪苗代町の境界にある、母成峠から安達太良山のすぐ西にある船明神山につながる尾根。
母成峠は磐梯熱海温泉と沼尻スキー場を結ぶ県道の峠で、標高は970mほど。

一日晴れの予報だったが、午前中から雲が厚く雪が降り、風が強い状況の中、単独で登ったので、3時間ほど登って標高1330mほどで止めてトレースをたどって戻ってきた。結果だけ見るとしょぼいスキーハイキングだったが、自分なりには楽しいものだった。

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スキートレース。赤(登り)と青(滑り)が完全に重なっている

朝5時30分に自宅を出て、東北道で磐梯熱海インターまで。県道を母成峠にのぼって行くと、標高800mあたりから路面が白くなったが、路肩の積雪量は20cmほどで心もとない。

母成峠のわずかな除雪空間を利用させてもらう。ライブカメラに写る場所で、車上荒し対策も兼ねて敢えて目立つところに停めた(もちろん、荷物は荷室に隠しておく)。車のすぐ背後に閉鎖された旧道があり、そこからステップソールで歩き始めたのが9時20分過ぎ。すぐにピンクテープが右手に見えたので、道を外れて尾根に登って行くが、地形図通り最初は急斜面で、シールなしのステップカットだけではさんざんキックターンをしなくてはならない。何とか急な場所をクリアして、最初からシール貼ればよかったと反省する(反省遅すぎ)。次に少し急な場所が出てきたらシールを貼ることにする。

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歩き始めは除雪されていない旧道

防火帯のような切り欠きが事前に見たGoogleマップでも確認できたので、そこを歩くことにするが、薮が成長していて歩きにくい。夏道としては廃道寸前だそうだが、雪があれば何とか歩ける。どうやら最近スキーで登った人がいるようで、トレースがあちこちで見られ、ピンクテープとともに道を見失うことはほぼない。

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標高1210mあたりにこんな古びた標識が・・

ときどき思い出したように強く雪が降り、風も強い。雪が軽いので風で新雪が竜巻状に吹き上がっている。もともと雪が硬くなる森林限界以上へは行くつもりはなかったし、雪が少な過ぎたり歩きにくければさっさと車に戻って沼尻スキー場へ行くということも考えていた。予報以上に荒れた天気なので、お昼くらいまで登って適当なところで引き返すつもりになっていった。ここはマイナーなルートで他に人の気配が全くなく、それを求めてきたのにだんだん寂しくなってくる。1100mあたりで少し急になったのでシールを貼る。こうなれば薮をかき分ける以外は登ることに専念できる。1200mあたりから等高線の間隔が広くなり、ステップソール向きの尾根になるが、カラマツ林も混んでいるし、防火帯のような切り欠きは枝があちこちに当たるし、どうにも面白くない。1300mで右手の小さな沢を渡って右寄りの尾根へ登ったほうが夏道通りでよいように見えたが、市町境の上を歩いたようだ。

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1300mあたりにりっぱなツインブナがあった。この先で夏道は右手へ

このまま1350mから1400mにかけて急斜面が待っているし、雪・風もあんまりよくならないようなので、1330mで登るのを止めてシールを外し滑走に移った。ちょうど12時30分でゆっくり3時間登った。滑走は早いが、薮の枝を障害物として払いのけながら滑らなければならない。それでも約1時間弱で車に戻った。最後の急斜面がクラストしていて厄介だったし、狭い樹間の中でラインを選択しなくてはならず、雪が悪いと曲がりにくく、一度は細い木に抱きつく始末。なんとか無事滑り降りてきた。

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今日の相棒

峠は携帯の電波が圏外だったので、磐梯熱海駅まで降りて登山届の電子申請で下山届けを出し、家に連絡を入れた。登り始めにも急斜面を登りきったら電波が通じたので登山届けを出した。前もって出しておかないと現地に着いてからではちょっと遅い。

磐梯熱海温泉の元湯で入浴(300円)、行動食しか食べていなく腹が減ったので国道近くで「味噌屋」のラーメンを食べる。そのまま磐越道〜東北道で帰路につき、18時過ぎに帰宅。

母成峠から尾根を登り滑る動画(約2分、300MB)

来週末は電車で中越地方へ行ってステップソールでワンウェイのスキーハイキングをしたいと思っている。

豪雪の上越・菱ヶ岳ツアー

世間は2月9日〜11日にかけて3連休ということで、関越道方面の激しい渋滞が予想される。本当は東北道方面でステップソールを使って安全な山へ行こうと思っていたのだが、どこの山域を想定しても東北道方面では静かなステップソール向きのルートが自分では思いつかない。メジャーどころになるか、過去に行ったことがあるルートになるか、二択になってしまう。もっと発想を自由にして研究しないと新規開拓は難しい。

なんだか一人で彷徨うのも寂しくなってきて、知人が参加するインフィールドの菱ヶ岳ツアーに急遽参加することにして、仕事が終わった土曜日夕方から上越方面に向かった。しかしこの土曜日は東京で朝から降雪があり、夕方までに高速道路が閉鎖になる可能性もあった。幸い、積雪は大したことなく、順調に走ることができた。

高速料金が安くなるウィンターパスを直前に申し込んで、首都高→東北道→圏央道→関越道と乗り継いでいく。最近定番になりつつあるルートだが、ボーッとしていると鶴ケ島JCTで乗り過ごしてしまう。意識してまちがえないように関越道に乗って、六日町インターまで。六日町から国道253号線を使って十日町を経由して松代(まつだい)の道の駅まで行って仮眠するつもりである。しかし六日町インターから前の車に続いて253号の旧道へ入ってしまい、ムイカリゾートスキー場で旧道が冬季閉鎖になっていることに気づく。戻ってぐるっと回って、新道を見つけて十日町方面へ。魚沼丘陵を貫く新道は部分的に供用されている自動車専用道で、最短で行かれるのだが人里から離れているので暗くて積雪もあるので慎重に運転する。22時近くになって松代の道の駅に到着。ほくほく線の駅が併設され、コンビニもあってとても便利だ。標高は低いが気温は低く、分厚いシュラフにくるまっても寒かった。

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道の駅 まつだいふるさと会館(左奥が駅改札)

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それなりに降った

明けて10日の日曜日、ゆっくり準備して集合場所のキューピッドバレイスキー場に向かう。虫川大杉駅から長野県境に向かっていくが、昨年3月にステップソールで単独行をして以来となる。ずっと雪は降り続き、スキー場に近づくにつれ斜度も出てくるので先週の志賀高原でのことが思い出され、慎重に運転する。8時15分に駐車場に着いたら、駐車場は満杯だった。ツアーが終わって戻ってきたら温泉施設の前の駐車場まで一杯だったから、相当多くの客が押し寄せていたようだ。

センターハウスでガイドの中野さんたちを待ち、9時に合流。早朝に東京を出発したU氏が若干遅れたが、ゲスト6名が揃い、装備チェックしてゴンドラへ。10時からハイクアップ開始して、まずは県境稜線へ。新雪が深いので1時間かけて稜線に上がり、菱ヶ岳山頂南部の平坦地へ滑り降りるが、最初急斜面なのにスキーが落ちていかないし、深さでスピードが出ない。少し緩斜面になるとストップしてしまう。

最初暑くてシェルのピットジップを開けたのだが、シェルの下に着ていた化繊綿のインナーをスライダーが噛んでしまい、インナーの布を裂いてしまった。柔らかい衣類を着たままジッパーを開閉するのは危険だ、ということを今さらながらに学習する。こんなに降雪がひどくなくて寒くなければ、違う衣類を着てきたはずなのだが・・

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サブリーダーS氏

11時30分ころから再び菱ヶ岳山頂に向かい、ほぼ12時に山頂部到着。稜線や山頂は風が強くて、シールを剥がしたらまずは移動する。ここも雪が深過ぎてスピードが乗らない。ほぼ脚の入れ替えだけ。これでは雪に埋もれた国道沿いに良い斜面を探して下っていくのも困難なので、ゲレンデに出やすい場所として最初に登ってきた稜線へ登り返して滑ることになった。残念だが、雨のように雪が間断なく降り続き、ヘルメットの上にも数センチ雪が積もるようでは身動きが取れない。

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ブナの木と一体化する

約1時間かけて最初に登った稜線に登り返し、登ってきたライン沿いにある程度滑り降りてからもう一度登ったラインを使って登り返し、尾根沿いに滑り降りてほぼ14時30分にゴンドラ降り場へ戻る。ゲレンデを下っていくが、視界が良くなく、コース脇の新雪に少し入ったら足を取られて前転してしまった。ゲレンデ外では一度もコケなかったのにゲレンデでコケてしまうという失態。起き上がるのも大変な雪深さで、ゲレンデ外でコケたら相当体力を消耗したなと思う。15時、ボトム到着。結局、トレースをみるとゴンドラ降り場から大きくUの字を描くように菱ヶ岳山頂を往復したことになる。ゲレンデは家族連れなどで大変にぎわっていた。

ゲレンデ併設の「ゆきだるま温泉」(600円)に入って身体を温めるが、風呂もゲレンデ並に混んでいた。どうせ関越道は激しく渋滞する時間に差しかかっているので、253号線で六日町方面に戻りながら松代の道の駅で休憩、六日町インターで関越に乗ってから塩沢石打SAで夕食&休憩。高速に乗ると六日町あたりからゲレンデのナイター照明がまぶしい。石打丸山と舞子リゾートのナイター照明が高速の左右に見える。ナイタースキーなんてずいぶんやってないぞ。でもあまり滑っている人はそう多くなさそうだ。塩沢石打SAで9時近くまで時間を潰したが、水上から赤城あたりまでの長い渋滞が解消しない。しかたないので水上インター手前の下牧PAで仮眠する。2時間くらい寝れば解消するだろうと思って寝て起きたら翌日の3時近くになっていた。もちろん、渋滞は解消し、狭いPAに停めた車もほとんどいなくなった。順調に早朝の高速を南下して、東京に近づいたらまた雪が降ってきた。

菱ヶ岳ツアーの動画(iMovieで作成、約2分30秒、380MB)
今回、動画は2つのソフトで作成してみた。ソフト・アプリには一長一短があるが、一本だけ残した。

3度目の志賀高原

日曜の午前中に仕事が終わり、月・火が休みになったので、女房を誘って3度目の志賀高原に向かった。日曜日は移動のみとし、平日の空いた志賀高原を堪能しようというもくろみだ。昨年から志賀高原に来たら泊まることにしている宿に夕方たどり着くが、周辺の雪が緩んで氷結しかかっていて、先が思いやられる。

2月4日
月曜日、ガスがひどい。雪もちらついているが、積もるような降り方ではない。丸々一日使えるのはこの日しかないので、例によってサンバレーから奥志賀高原に向かってスキーでゲレンデを繋ぎ、戻ってくるというゲレンデツアーに出発。丸池ゲレンデに滑り込んで食事券付きの二日券を購入。

サンバレーのリフト前にはスキー修学旅行の高校生が活動開始したところで、そこへ二人で入り込んでリフトに乗る。リフト降車後もたくさんいるので、逃げるように蓮池リフト前のトンネルを潜り道路を渡ってジャイアントスキー場へのつづら折れを滑る。すでにバーンは硬め。それでも朝イチなのでジャイアントの急斜面を一本滑るが、視界が悪く下は硬く快適ではない。そそくさと発哺クワッドに乗ってたまゴンドラに乗り、寺小屋へ向かうが、ここもいつものごとく視界悪く強風であり、すぐさま高天ヶ原からタンネ・一ノ瀬ファミリーから再び道路を跨道橋で一ノ瀬ダイヤモンドへ。焼額との連絡コースの名ばかりになってしまった山の神ゲレンデから焼額にたどり着いたら11時近くになっていた。寒くてトイレが近くなる。Pinnacle95をスキースロットに差せない第2ゴンドラに乗り、ジャイアントスラロームコースを滑って8人乗りの第一ゴンドラ(こちらはスキースロットが幅広対応)から再びジャイアントスラロームコースを滑って途中から奥志賀の大洞沢ゲレンデに下っていった。
焼額に来たら雪質がよくなって驚いた。とはいえ、アイスバーンがベースでその上にエッジに食い込む新雪がある程度あるか、ないかに過ぎない。奥志賀ゴンドラ乗り場近くのレストランで昼食とする。身体が冷えきっている。

昼食後は奥志賀ゴンドラに乗って奥志賀エキスパートコースを一本滑るが、やはり標高が高いと視界が悪く風も強い。視界が利くところはすべからく緩斜面になってしまう。奥志賀高原ホテルの前ですぐさま踵を返して帰路についた。帰りは吹きっさらしの奥志賀第3、第4リフトで強風に耐え、スケーティングで焼額に移動してそのまま最短ルートの白樺コースを滑り、山の神リフトで一ノ瀬へ。短いリフトで跨道橋を越えて、一ノ瀬ファミリーの最上部のアイスバーン急斜面をやり過ごし、斜めにトラバースしてタンネから高天ヶ原下部に出た。今度はリフトのない跨道橋をスキー登行して西館山のゲレンデに入る。正月のような午後のコブコブはなく、フラットな雪面だが、初心者には止まれない雪。初心者のボーダーが我々にゆっくり突っ込んできて、女房が倒されてしまった。こういう場所へはそれなりのトレーニングを積んで来て欲しいものだ。ついでに言えば、志賀高原には狭い林間コースや連絡コースがあるのだが、そこで初心者が立ち往生したり、尻餅をついて休憩していたり、狭いコースに集団でいたりする。これはマナー知らずというものだ。広い緩斜面のある場所で訓練を積んでから来て欲しい。

西館山・発哺ブナ平・ジャイアントの各ゲレンデのボトムでもう一度朝と同じコースをとり、ゴンドラで東館山山頂からオリンピックコースを滑ろうとするが、視界が悪くなりつつあり、つづら折れのコースから少し外れるとコブとアイスバーン天国なので林間コースに逃れ、途中からオリンピックコースに乗る。ブナ平に滑り込み、ジャイアントのリフト乗り場までチョッカリ&スケーティングで登る。志賀高原のリフトの連絡の悪さは天下一品だ。スケーティングや階段登行、ハの字歩行を駆使できなければ辛い。こういう時にノルディック系のテレマークのアドバンテージを見せつけないとテレマーカーの名がすたるというものだ。

最後に蓮池リフトに乗って宿まで滑り込もうと思ったが、ホワイトアウトになったので素直に道路を歩いて戻った。
夜、宿のロビーで前日も眺めた分厚い「志賀高原スキー史」とホイチョイプロダクションが制作した「極楽スキー」を読みふけった。前者は昔の志賀高原の写真もふんだんで、泊まっている宿の歴史が60年以上もあることを知って驚く。後者はスキーブームのバブル期に発行された本で有名だが、かなり掘り下げた本であることに改めて気づく。テレマークスキーは次なるスキーのトレンドの一つとされていておかしいが、あまり客が閲覧しないのか、美本であった。


この日の動画ダイジェスト(約2分)
滑走軌跡 30km以上滑走
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2月5日
前日とはうって変わって快晴!風も弱い。快晴ならば横手山へ、となるがバスは平日でも結構混みそうな予感がするので乗車時間を滑走時間に充てるべく、蓮池を挟んでバス停とは対岸からつづら折れでジャイアントスキー場へ。コース途中で3人の初心者女性ボーダーがオタオタしているが、周りの男子は誰も手助けしてやっていない。応援の声をかけるだけ。結局集団でつづら折れの狭いコースを占拠しているので、一声掛けて先を急ぐ。少しでも技量のあるボーダーなら、初心者女性のボードを担いで歩かせるなり、自分もボードを手に持って女性と歩いて降りるくらいの覚悟が欲しいものだ。我々の世代ならそのくらいは気遣うね。

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東館山方面
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寺小屋の樹氷
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空と雲

天気はいいし人も少ないが、滞在最終日で時間に余裕があるわけではないので先を急ぐ。発哺クワッド〜たまゴンドラで東館山山頂から寺小屋へ。風が弱いので寺小屋ゲレンデは最高のコンディションだ。だんだん人も集まってくる中、3本ほど繰り返し滑り、女房と互いに撮影する。下が硬くてエッジ噛みにくくテールが流れぎみになるが、前日よりはよほどマシだ。

この日の動画ダイジェストpart1(約90秒)

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岩菅山方面

その後一ノ瀬のパーフェクターコースに向かい、やはりカリカリの急斜面アイスバーンをこなして一ノ瀬ダイヤモンドへ。パーフェクターは誰も滑っていないし、滑って楽しいコンディションでもない。山の神から焼額に入ると、気温も上がってきたせいか下部の緩斜面が気持ちいい。サウスコース・ミドルコースを滑り、お気に入りの第一ゴンドラで標高2000mへ。時間がないので奥志賀へは行かず、白樺コースで戻る。一ノ瀬ファミリーのペアリフトB線からタンネ・高天ヶ原へ横移動して、年末と同じ食堂で日本蕎麦を食べようと思ったのだが、団体貸切になっていて蕎麦にありつけず、ショック!この時高天ヶ原に戻って食堂へ入ればよかったものを、食事券チケットをよく確認せず西館山からジャイアントに向かってしまった。西館山の南向き急斜面の雪はようやく緩んでエッジが食い込み、一番快適だった。ジャイアントのボトムのレストランでは食事券が使えず、調べ直してブナ平中腹の食堂へ13時30分に滑り込んだ。ラストオーダーに間に合って昼食難民化は避けられた。またここのカツカレー・ハンバーグカレーがボリューム満点で腹持ちが良過ぎた。
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焼額山ゴンドラから

あとはブナ平を滑ってジャイアントのリフト乗り場までスケーティング。しかし満腹でスケーティングが辛い。前日のように視界を遮るガスはなく、快適に宿まで戻った。

この日の動画ダイジェストpart2(1分50秒)
滑走軌跡 約25km滑走

2019-02-05

スキー終了後、最大の危機が待っていた。帰宅準備を済ませ蓮池から国道を下っていく途中、アイスバーンでハンドルが効かなくなり180度スピン!時速はおそらく30km台だと思う。ハイエースはおろか、車を運転してスピンしたのは初めてである。標高は1400mあたりのところで、解けた雪が15時あたりでもブラックアイス化していたと考えるのが理屈に合うが、対向車がなくて幸いだった。ドキドキするので反対車線をゆっくり登って戻り、ジャイアントスキー場への分岐のところでターンして、より慎重に下った。四駆スタッドレスだからと侮ってはいけない。だいぶ標高を下げた場所でも、日が当たらず滑りやすくなっている路面があった。他車のタイヤトレースがセンターラインをはみ出している個所があったし、実はもう一度自分の車のお尻が振られたのである。この時スピンしていたら対向車にぶつかるところだった。2速、カーブでは20kmでそろそろ下って事無きを得た。しばらくトラウマになりそうである。

会津高原高畑日帰り

1月中に一度易しいオフピステへ入ろうかと思っていたが、一人でも難しくない場所として想定している場所は積雪量が少ないようだ。結局1月末の週末もゲレンデで過ごすことにした。となると会津高原高畑だが、日曜日に田島のビジネスホテルで宿泊すれば同じ南会津のだいくらスキー場が月曜日は破格に安くなることがわかり、その気になって出かけた。

しかし結局、リフト代がいくら安くても、一人で泊まりがけで滑ってもあまり楽しくはないので表題のように高畑日帰りとなった。週末直前に大雪が降ったはずなのだが、南会津ではそこまでは降らず、土曜日に滑られた後ということもあり、ほどほどのパウダーだった。

5時30分出発、休憩含め9時20分着、駐車列は10番目で午後も増えていなかったのでラストの方。10時前から滑走開始。まずスーパーブラックコースの未圧雪部分を一本滑るが、土曜日にだいぶ滑られた後で残りかすを頂く感じで面白くない。通常の練習に切り替えて午後2時30分まで滑り込んだ。この日も大田原市のスキークラブのイベントがあり、ランチタイムは激混みだったが、小一時間でだいぶ空いた。

今回もシェルの中にチェストベルトで固定したgopro7で動画を撮影したが、一人で撮影したところで絵的に面白くない。スキー場のコース紹介のようだが、少しキャプションなど入れて編集してみた。ただでさえ寒いのに、シェルのファスナーを空けて撮影するのはさらに寒い。首下にホックのボタンなどあるといいんだが・・

1月27日の会津高原高畑スキー場動画(約1分40秒)
OneDriveの共有動画は、ダウンロードすれば汚い雪面も美しくみられます(ただし約240MBあります)

田島で宿泊するかどうか逡巡した後、帰路につくことにした。身体が冷えきっているので温泉に入りたい。この日は新装なった小豆温泉に立ち寄ろうかと思ったが、シーズン券を提出しても500円かかるそうだ。シャンプーや石鹸はいらないし、小銭が300円ほどしかないので、結局定番の湯の花温泉弘法の湯に行くことにした。いつものように星商店のお母さんにお金を払って弘法の湯に行くと、夕方なのに男湯の方は誰もいない。一人で独占して十分温まった。

館岩川沿いの国道352号線は道幅も狭く、圧雪路なので注意深く運転しないと事故る。レクサスと軽自動車が正面衝突して消防隊が処理をしているところに出くわしてしまったが、レクサスが反対車線にはみ出したようだ。両車とも大破していたが、ドライバーは大丈夫だったようだ。

たかつえスキー場を過ぎると車列が形成されたので、いつもとコースを変えて塩原越えでなく川治温泉・鬼怒川温泉方面に向かった。路面の雪は少なくなっていくが、屈曲路で暗くなってくるので注意が必要。有料道路は通らず、国道121号で今市インターから日光宇都宮道路〜東北道へ。関越は相変わらず渋滞しているが、東北道は順調。相撲の千秋楽から全豪オープン男子決勝戦を英語でネットラジオで聴く。詳細はよくわからんが、ジョコビッチ強過ぎた。

来週は週末にかけて忙しいが、週明け月・火と休みになるので、日曜日に移動して1ヶ月ぶりの志賀高原を女房と堪能してくる予定。その後はオフピステに入りたい。

連休は会津高原高畑へ

成人の日がらみの連休は正月以上にスキー場が混む。関越道方面は渋滞必至である。
こういう時は東北道方面が吉。なぜか1月は渋滞予測で東北道と中央道の渋滞がほとんどないのである。

13日朝6時に東京を出て、西那須野塩原インターから長い下道を走って9時30分にスキー場の駐車場にたどり着いた。誘導されたのは駐車場の末端、最後列だ。このスキー場に通い始めて以来、一番駐車場が混んでいた。ほとんど関東圏からか地元福島県からの客だが、この日は千葉県の講習会などもあったようだ。でも、ゲレンデに出ればそこまで混んだイメージはない。ほかの有名なスキー場の混み方は尋常ではない。
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マイゲレンデ

高畑スキー場30周年記念のTシャツ込みで13,000円で購入したシーズンチケットを腕に付けて10時に滑り始めた。最後の積雪があってから3日ほど経っているので未圧雪のコース脇にはあまり入らないが、降ってからずっと低温だったようなので、まだパウダースノーのままだった。コブコブのスーパーブラックコースだけは避けて、レッド、ブルー3コース、オレンジ2コースを最低1回は滑って午後3時20分ころまで練習した(このスキー場はコース名がリフトの支柱の色で呼ばれている)。
宿泊予定の会津田島に向かう途中にある、南郷地区の道の駅併設の温泉はシーズン券を見せると300円になるので、今回初めて立ち寄ってみた。鉄分を含んだ温泉だが、掛け流しではない。

会津田島はスキー場から40kmほど離れているが、新しいビジネスホテルができたようなのでそこに投宿。確かに奇麗な部屋だった。歩いて15分ほどのところへ歩いて食事に行って戻ってくる途中、道路脇でどんど焼きが行われていたので写真に収めた。
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どんど焼き

14日、駒止トンネルを経由して高畑スキー場に至るのに50分ほどかかった。やはり40kmの道のりは遠いか。
8時30分に到着、前から8列目に駐車できたが、駐車列の前方4列くらいまではキャンピングカーが多く、ここで車中泊(というかある程度の期間ここで生活している人もいるような気がする)している人が昨日から駐車していたと思われる。前日ほどの混雑ではないようだが、この日も千葉県スキー連盟の技術選が正面ゲレンデで開催されていた。

シーズン券ゲットしたので丸一日滑る必要もないし、昨日十分滑って満足したこともあり、相撲と全豪テニスの行く末も気になるので、12時直前に終了。前日もこの日もテレマーカーは5人程度で、リフト上から見かけても同じコースを滑っていても挨拶も交わさない一抹の寂しさがあるが、この日はオレンジリフトでベテランテレマーカーと話ができた。

まずは湯ノ花温泉に行き、蕎麦屋で盛りそばを食べて、共同浴場「弘法の湯」で温まる。200円で源泉掛け流しの無色透明な湯を独占した。13時30分に湯ノ花温泉を出て塩原温泉経由で18時前に帰宅。東北道は交通量は多かったが渋滞はなかった。
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弘法の湯
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正真正銘の掛け流し温泉
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シンプルな浴槽

13日の会津高畑での滑り(1分45秒)
作成時の画質はいいが、OneDriveにアップロードすると画質が落ちる。ダウンロードしてから見れば画質は保たれている。なぜ?

平日かたしなスキー場

平日かたしなは食事券付きでリフト券2,700円という破格の値段になるらしい。
吐月工房氏の呼びかけで4名で日帰りスキーを楽しんだ。

行きは東北道・北関東道経由でかなりお金を使った。8時過ぎに駐車場に到着し、準備する間に全員集合して9時過ぎから滑り始める。積雪量は公表値よりはかなり少なく、やや硬めのバーンの上にうっすら新雪が乗っている程度。各自練習しながら何度も滑り、11時台に早めの昼を食べ、1時30にはU氏が早退、残りも2時には終了。早めの終了だが平日なのでかなり滑り込んでいる。距離はスマホアプリのデータだと12.5kmだが、昼過ぎにログ取りをしばらく忘れていたので15km弱だろうか。気温は終始低く、グローブの中の指がかじかんできた。

帰路は老神温泉から赤城東北麓の県道を峠越えし(これがかなりおっかない)、大間々から館林まで下道を走って東北道に乗った。19時前には自宅にたどり着いた。

来週は連休で関越道方面はかなり混みそうだが、東北道方面には渋滞予測が出ていない。ついにマイゲレンデの会津高原高畑スキー場へ行くことができそうだ。

かたしなスキー場での滑り(80秒)

志賀高原再び

大学4年生の次男を連れて、最後になるかもしれない親子3人スキー旅行。次男が高校時代にスキー同好会の合宿でよく行っていた志賀高原に宿を取って、昨年正月と同様にシャトルバスを使って志賀高原のスキー場を巡礼する3日間のゲレンデツアーをしてきた。父親としては、ここまでスキーを続けてきてくれてありがたいと思いつつ、ちょっと感傷的。次男本人は大学のサークルで積雪の少ない初級者用のバーンで滑ってきたものの、志賀高原の全域を疲れ果てるほど滑りめぐってご満悦だったよう。

1月2日(雪・曇り)
朝4時に起きて志賀高原に向かう。9時30分ころ、穴場の駐車場に到着し、準備直後に奥志賀高原行きのガラガラのバスに乗れたので、車中で奥志賀までバス移動してしまうことに決定。とはいえ、バスはいったんサンバレーまで下ってから折り返してくるし、発哺温泉への折り返しもあって、結構時間がかかる。奥志賀高原で次男のチケットを買い、ようやく11時少し前から滑走開始。寒いのでまずエキスパートコースを一本滑って身体を温め、奥志賀ゴンドラには乗らず焼額山方面へ移動。焼額の第1ゴンドラ沿いのコースを滑り、第2ゴンドラは端折って山の神スキー場へ向かう。焼額山はマイカーで来る人が多く、奥志賀に比べると混雑しているのは年末と同じだ。

山の神のリフトからダイヤモンドスキー場を滑り降りて車道を越え、一ノ瀬ファミリーのクワッドに乗って寺小屋スキー場へ回り込む。しかし寺小屋スキー場は標高が2,000m近く、風の通り道で寒過ぎる。雪は降っているのに寺小屋スキー場では雪付きが悪くてブッシュも見えるくらい。メインのリフトを一本乗ってレストハウスに退避、昼食とする。こんな気象条件なのでレストランは空いていた。

昼食後、リフトの乗り継ぎがよくないのでもう一回寺小屋の最上部に戻り、東館山の林間コースへ。風は収まり快適だが、狭いコースの中にうねりができていて長く滑ると脚に疲れがたまる。ぜひたまご型の歴史あるゴンドラには次男を乗せたいと思っていたので迷わず乗車、高天ヶ原から西館山を経由するが、もう午後になると一面コブコブだ。ひょっとしたら元旦から圧雪していないのかも?一番急なコブ斜面を前にして、どこかのオジサンから「ツアー用の板でここも滑るのか?」と問われ、「これはATスキーじゃなくてテレマークスキーだ」と答えたが、「コブの高さによるけど、どこでもテレマークターンで滑れますよ」などと豪語した関係で半分以上はテレマークターンで滑り降りるところを披露せざるを得なくなった。実際はコブの高さが激しいラインを選んでしまったので後半はアルペンターンで降りるほかなくなった。

ボトムで発哺ブナ平のリフトに乗って、たまごゴンドラ近くからジグザグのコースを滑り、ブナ平の広い緩斜面を滑って仕上がる。

それにしても次男速い。アルペンの重い基礎板ということもあるが、技術に磨きがかかってきてカービングで飛ばすのでこちらもアルペンターンしていないと速度に追いつけない。テレマークターンを繰り返しているとズレがどうしても発生するのでアルペンのトップスピードにはかなわん。

ジャイアントスキー場のリフト乗り場までスケーティングして登る。スケーティングではこちらの一日の長あり。ジャイアントから国道を潜って蓮池へ。最後に歴史ある丸池リフトA線に乗って朝日新聞保養所まで滑り降りて終了。よく滑ったが寒かった。宿で3人とも疲れを呪いながらも満足。夕食を食べたらやることがなくなり、9時過ぎには全員沈没。

青線がこの日の滑走ルート。午前中ログを取り忘れ、寺小屋スキー場から。

1月3日(雪・曇り)
丸一日使って奥志賀高原までスキーのみで往復する予定。丸池のリフトに乗って新雪を一本滑り、サンバレーへ滑り込む。ここからはるか遠くの奥志賀を目指す。蓮池ゲレンデに回り込んで、リフト乗り場後ろのトンネルを潜って車道を渡り、つづら折れの狭いコースをジャイアントへ。一本ジャイアントのメインバーンを滑る。急斜面だが午前中で荒れていないので気持ちよく滑れる。発哺ブナ平クワッドからたまごゴンドラを経由し、高天ヶ原の真ん中からトラバース気味にタンネ・オコジョの林間を気持ちよく滑り、リフトに乗ってから一ノ瀬ファミリー方面へ。さすがに一ノ瀬は人が多い。留まらずに車道を越えて一ノ瀬ダイヤモンド側へ渡り、焼額へ移動。お昼近くになってきたが、乗っていない索道に乗って、第2ゴンドラを避けて第1ゴンドラへ。なぜなら第2ゴンドラのスキースロットの幅が少し前のかぐらゴンドラと同じく狭く、自分の板が収まらないのでボードのように持ち込みになってしまうから。第1ゴンドラなら8人乗りでゆったり座れ、テールの広い板でもスロットに収まる。

第1ゴンドラから奥志賀連絡コースを滑って奥志賀エリアへ。新雪の積もった緩斜面があったので2本ほどリフトに乗って楽しみ、奥志賀ゴンドラ近くのレストランで昼食とする。天井から温風が出ていて暖かく、甘酒も売っていて思わず買い求めてしまう。昼食後はゴンドラ経由で奥志賀高原ホテル前のゲレンデに一日ぶりに戻り、目的は半分達成。ここからシャトルバスで帰るという手もあったが、バスは出たばかりで1時間30分ほど間隔があり、 午後2時を回りそうなのでスキーで戻れるだけ戻ることにする。

寒いことが容易に予想された寺小屋方面は行きたくなかったが、それ以上に西館山のコブを滑る気力がなくなったため、前日とほぼ同じコースをとって東館山方面から戻り、午後4時近くに宿に戻った。昼食以外の休憩もあまり取らず滑ったので、滑走距離は約30kmだった。この日も夕食後全員沈没。

この日の滑走ルート。あまりに広範囲で地図がアバウト。

1月4日(晴れ)
ようやく晴れの予報だ。こういう日は是非横手山山頂まで行きたいところ。9時過ぎ発のバスに乗り込むが、みな考えていることは同じようで、すぐにバスが満員になり、途中乗車を断るほど。木戸池近くで通路に立っていた子供が車酔いしてへろへろになったようだ。熊の湯で半分くらいが下車、横手山第一リフト前でようやく解放された。

志賀高原・「山の駅」内部

リフトを3本乗り継いで横手山山頂に立つが、案の定北アルプス全景や妙高などが見渡せた。

妙高・黒姫山方面

笠岳の向こうに白馬から鹿島槍

渋峠スキー場の唯一のリフトを使って標高2,300mの雪を堪能するが、リフトの左右にコースがあるため、リフト待ちが発生し、列の最後尾ではえげつない割り込みが生まれ、リフトゲート直前は2m以上の階段登行が必要になるため、階段登行に不慣れな初級者にはつらい。その上ペアリフトなのにゲートが1つしかないため、ゲートを通過してから搬器にシングルで乗ってしまうという、客を捌くには最悪の事態が生じていた。こういう時は家族がいちいち合流するんじゃなくて、隣にいるひとに一声掛けて一緒に乗るべきだ。リフト3回で嫌気が差したので横手山に戻り、下っていく。途中、メインコースから枝分かれした第4リフトに乗って荒れていない斜面を気持ちよく滑り、宿泊所裏の新雪を滑走してさらに下方へ。シングルリフトの第5・第6リフトが動いていないのが残念だが、横手山コンプリートで車道を渡って熊の湯へ移動。熊の湯で動いていたリフト3本を乗って、最後に広いバーンを思いっきり滑ってゲレンデツアーは終了。午後1時に熊の湯ボトムのレストランで昼食を食べ、ご褒美にアイスとコーヒーで締めくくった。


横手山スキー場を滑りながら


この日の滑走ルート。快晴で気持ちがよかった!

3日間滑りまくった次男大満足。午後2時過ぎの帰りのシャトルバスも混んだが、往路ほどではなく、無事宿泊した場所に帰還。荷物をまとめ3日ぶりにマイカーに積み込んで慎重に下山した。あとは小布施PAでリンゴ購入、関越道の渋滞を避けて北関東道〜国道17号〜125号〜加須から東北道で帰宅。

3日間のダイジェスト動画(2分)

調子に乗って動画作成

滑走日数も7日になり、動画撮影にも慣れてきたので、調子に乗って自分の滑りをまとめてみた。
撮影者はかあちゃん。撮ってもらったのは斑尾と奥志賀。したがって焼き直し動画でもある。
あらためて自分の滑りを動画で見ると、過去に比べて良くなった点も明瞭にわかるが、改善すべき点も多々みつかる。本当はもう少し急斜面で、かつスピード滑走を撮影したいのだが、追い撮りは撮影対象と距離を置かずに同じスピードで移動する必要があるのでちょっとまだむずかしい。斑尾で調子に乗ってスピードを上げたら豆粒のようになってしまった。

他のテレマーカーにはあまり参考になる動画ではないだろう。反面教師としてなら使えるかも?

私の滑り(2分45秒)

斑尾高原と志賀高原

25日は斑尾高原スキー場へ。ホテル・ペンション群から少し下った第8駐車場から入場。凍った下り道は久しぶりなのでやや緊張する。
一日券をスマートフォンで買えるシステムがあるようで、最新のサービスになかなかついていけないオジサンとしては紙でないリフト券をゲットするのはいつもと勝手が違うが、この「スマリフ」で購入するとかなり安い。斑尾はシニア年齢が55歳以上なので、タングラムとの行き来ができない一日券なら3,500円となる。で、意気揚々とリフト券売り場でスマホ画面を見せるのだが、係の方が認証番号を打ち込んでもリフト券が発券できないトラブルに。内心、だから現金でない決済は厄介なんだよと思いつつ、最終的には発券してもらった。

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快晴!
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妙高山美しい

10時ころゲレンデに出て、正面の第2クワッドに乗ってまず中斜面を大回りで滑り、スーパークワッドで上部へ行くが、上はアイスバーンで硬い上にアイスボールも多く、面白くない。あちこちのコースへ出張ってみるが、結局中斜面以上ではバーンが硬く、雪も薄く、緩斜面の方が練習になる。お昼は「大衆食堂」の看板に引き寄せられ、豚汁定食&モツ煮定食という庶民的なメニューにありついた。「大衆食堂」なので、地酒も振る舞われているが、ゲレンデで酒気帯び滑走はやって欲しくない。たとえビールでも、だ。アルコールが完全に抜けきらないままにハンドルを握ることになる。

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大衆食堂

斑尾高原スキー場での動画(約90秒)

午後は妙高山が奇麗に見えるタングラムよりのコースを流して、2時過ぎに終了。スキー板とブーツだけ片づけて志賀高原に移動する。292号線沿いのオレンジ色の小さな実が生る街路樹は何だろう?標高を上げて行くと雪が見え始め、サンバレー・丸池スキー場からは道路上にも圧雪が出てくる。発哺温泉近くからは路面が真っ白。一ノ瀬あたりではスキーを抱えた子供が路肩を歩いているので慎重に。焼額のプリンスホテルを過ぎて、周りにホテル群が見えなくなった。最終的に奥志賀に暗くなる前にたどり着く。職場の勤続30年でもらった旅行券を使って、自腹では絶対に宿泊しないだろう高級ホテルに2泊してスキー三昧である。しかし、人間がそこまで高級なサービスに慣れていないので、結局落ち着かず、オタオタしてしまう。ホテルの目の前から板を履いて目の前のゲレンデに出られるだけでもう満足。それにしても、奥志賀のベースは標高1,500mもあり、外は寒い。

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岩菅山方面

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屋根がかっこいい

斑尾も奥志賀も、外国人が多い。奥志賀のホテルの暖炉を囲むラウンジなど、まるで北欧の国に来たようだ。アジア・特に中国系の家族連れ旅行者も多い。従業員もさまざまな国籍から構成されているが、彼らはいわゆる「実習生」なのだろうか。

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ラウンジ

26日は奥志賀を出発して滑りつなげるスキー場を渡り歩いて高天ヶ原スキー場のボトムにあるホテルの蕎麦ランチを食べに行くことにした。まずは奥志賀のエキスパートコースで身体を温め、スキーヤー・ボーダー泣かせの奥志賀〜焼額連絡路をたどる。テレマークスキーだと移動は比較的楽であるが、ゲレンデスキーやボードでは苦労するか履いたままでは移動できない。
焼額は比較的客が多いが、まだ積雪量が足りずコースも一部のみの開放だった。昨年の記憶を頼りにスムーズにゴンドラ・リフトをつないで一ノ瀬山の神、一ノ瀬ダイヤモンド、一ノ瀬ファミリーへと移動。一ノ瀬ファミリースキー場は団体・修学旅行生のメッカになっていて、特に帰りの混雑はすごかった。寺小屋・東館山・西館山方面はオープン前なので、一ノ瀬からはなるべく横移動でタンネの森・オコジョ、高天ヶ原スキー場へ。スキーをデポして道路の反対側へ渡って13時過ぎに遅い昼食。前日の晩からコッテリ系の食べ物ばかりだったのでホッとする。帰りは往きと逆にゲレンデをたどる。焼額と奥志賀の連絡路はゴンドラを降りてからなのでスキーを持って徒歩移動。戻ってみると、奥志賀のゲレンデが最も白く雪に覆われていたことがわかった。しばらく滑って16時前に終了。
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蕎麦でランチ
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疲れ果てた & 寒いのでゴンドラで寝る

27日は朝から雪。大きな移動をせず、奥志賀高原スキー場のリフト4本をフルに活用して練習。標高2,000m弱のゲレンデトップは風が強く、あまり長くいられない。連日のスキーで身体もだるく、10時から滑り始め、13時に昼食を摂ってあとは3本ほどで終了。これから日本海側で大雪の予報が出ているので、本格的に降り始める前に退散する。
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最終日の朝

志賀高原での動画(約90秒)

小布施PAでリンゴを買い、上信越・関越・圏央道・東北道・首都高と繋ぐが、年末夕方渋滞があって何か所か滞っていた。その後年末寒波で開放されるゲレンデは広がったようだ。

妙高高原で合宿

毎年恒例のシーズン初め妙高合宿。今年は吐月工房氏も復活して久しぶりのスキーだそうだ。初めて合宿に我が女房も参加して、22日の土曜日、総勢7名が池の平温泉の宿で集合。準備後、池の平温泉スキー場へ向かい、薄くて解けかかった雪の上でスキーを履く。もうみんな歳を重ねてきたし、いきなりムリな滑りはできないので、ゆるゆるとアルペンブリックホテルの上のガラガラなゲレンデで思い思いに滑る。3連休の初日土曜日だというのにゲレンデはプライベートゲレンデのよう。

午後も休み休み滑るが、どうにも暖かくて汗が出る。15時を回るころには早々に宿に戻ってめいめい酒を飲んだり昼寝をしたり風呂に入ったり。夜は豪勢な食事とこれも恒例の全日本フィギュアスケート大会のテレビ観戦。男子ショートプログラムでおじさん1名の観戦意欲は高まらない。

23日はアカカンへ。さすがに日曜日で客が多く、広大な無料駐車場の最上部へ導かれた。積雪は増えず、全員でタラタラのんびりと比較的空いていたチャンピオンゲレンデをクルージングして、時折時間を決めてバラバラに行動。午後は古巣に戻るように赤倉観光ホテルの近辺で繰り返し滑る。やはりテレマーカー多し。午後はますますのんびりモードで、14時過ぎにホテルの喫茶ラウンジでケーキセットを注文しつつマッタリする。これも例年のパターン。翌日の雪に期待して比較的早めに引き上げる。夜はまた全日本フィギュア観戦。女子フリーのため、おじさんの観戦意欲高まる。

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古巣へ戻ってきた
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最近はこれがないと間が持たない

27日は未明から雪。妙高にしては降りが弱いが、それでもくるぶしくらいまでの新雪になった。おじさん2名が所用で滑らず帰宅。アカカン駐車場は振替休日の月曜日なので前日よりも空いている。クリーム色のハイエースの隣に誘導されて駐車したら、そのクルマから降りてきたのはSARCの久我氏。久しぶりの再会。私にとっては妙高で2人目の師匠である。私が30代半ば、久我氏が20代後半だったはず。

残った5名のメンバーでチャンピオン、ホテルのコースをそれぞれ好きに滑る。せっかくアクションカメラを持ってきたので、吐月工房氏とM女史の滑りを追い撮りする。この3日間腹が減ることがほとんど無いので、昼食はホテル喫茶ラウンジでパン食とした。午後、吐月工房氏らとアカカン駐車場で別れる。我々はこの日は中野市のビジネスホテルに宿泊し、1日は斑尾で、2日間奥志賀高原の予定である。

信濃町を通過して能面道路を飯綱町へ向かったら降雪はなくなり晴れた。志賀高原の雪の量は30cm前後と少ないので不安である。

妙高での動画(約1分)

シーズン初滑り・かぐら

12月14日の金曜日、仕事が一段落したので週末前に初滑りに行くことにした。ちらほら人工雪のスキー場がオープンしているようだが、1週間前の週末にそれなりの降雪量があったコースが拡張したのはかぐらスキー場くらいのようだ。どうせ初滑りだから身体が一日持たないし、コマネズミのように同じリフトをぐるぐる回っても3時間から4時間が限度なので、そういう時間制のリフト券がある場所でシニア料金に引っかかるところがベストなのだが、ブッシュの中の人工雪コースというのは馴染めない。で、結局例年のようにかぐらスキー場と相成る。一日券か半日券しか設定がなく、その料金に大きな開きがない。しかしシニア料金(500円安い)が適用される。しかも金曜日は一日雪の予報。決定。スキーのウェアや道具などは大きなコンテナ様のダッフルバッグに入れてクルマに積んである。スキー板はソールにキズがつかないように古いK2wayback88を持っていく。

朝5時出発で湯沢町を目指すが、すでに外環の渋滞があって東北道〜圏央道経由で関越にのって北上。赤城高原あたりから雪がちらつき、関越トンネル手前から本格的に降り出す。結構寒波が強いようだ。トンネルを出るともう本格的な冬に突入である。

スキー場についてそそくさと着替える。寒そうなのでかなり厚着していく。コンプレッションタイツの上に化繊綿入りのハーフパンツ、上半身は化繊半袖アンダー、長袖アンダー、薄めフリース、ショーラーのソフトシェル、アウターシェルの5枚重ね。ネックウォーマーも二重。ヘルメットを被れば完璧である。

シニア一日券料金4,200円でロープウェイに乗り、みつまたエリアのリフトに乗って3本ほど滑る。平日で圧雪がかかっていず、コースの半分以上はモサモサの新雪だが、斜面が緩いので深いターンなどしていると太ももに不可と疲労が来る。最初から条件はいいのだが、練習にはならん。普段からまともな練習などあまりちゃんとやっていないのだが。


モサモサの雪

身体も温まったので、ゴンドラに乗って上部のかぐらエリアへ向かう。ゴンドラの中でブーツの中の左足を整える。慌ててテレマークブーツを履くと中で足が痛くなることがよくある。特にシーズン初めには足と靴がすぐにマッチせず、履き方がいい加減だと半日くらい足が痛いことがある。

かぐらエリアも基本的に稼働しているリフトは1本。メインゲレンデの上部に上がると風が強くてリフトがときどき止まってしまう。重ね着をしていても寒いものは寒い。メインゲレンデの方は11月末から人工雪の下地をつくってあるので、新雪が載っても薄いところはガリガリ。モサモサの部分もあり、視界もよくないので気を遣う。基本的にアルペンターンで感覚を思い出そうとする。ジャイアントコースも滑れそうだったので一度入ってみた。圧雪をしないコースなのでオール天然雪、しかしモサモサ。ギャップもできている。何とかコケずにこなしたが、体力はかなり使い、寒くて辛い。メインゲレンデをもう1本滑って11時に休憩を取る。20分ほど休憩して、上部は風が強いのでコースでみつまたエリアへ戻る。連絡コースにも雪はついているが、一部迂回コースが設けられていた。ゴンドラ乗り場からみつまたエリアへ上がるリフトの下が踏まれていないので、2回ほど短い新雪を滑る。気持ちいいが練習にはならん上に筋肉に負担がかかるので、昼食を摂り、1時間弱休憩を取る。12時台後半に再びゲレンデに出てみつまたエリアを3本ほど滑る。この平日に中国人家族や仲間連れが来ている。人気なのかな?


ゲレ食はお高め

13時30分にはまともな滑りができなくなってきたので、これ以上やっても実にならないと判断してあっさりとロープウェイに乗る。一人で来ると退却の判断は一瞬だ。雪まみれのまま車中で着替え、頻尿かと思うくらい何度も通ったトイレにまた立ち寄り、最後に身体を温めるべく「街道の湯」に立ち寄る。久しぶりに立ち寄った「街道の湯」は時間も早めだったので独占状態。道の駅の観察もして、帰路につく。まだ15時台で、このまま帰ると東京近郊で師走の渋滞にハマる。そもそも今日は往きの車中で眠気がやってきたので、どこかで仮眠しないと危ない。赤城高原SAでへぎそばを食べ、後部ベッドでしばらく仮眠。夕方、首都圏の渋滞がピークに達しているので、北関東道太田藪塚から下へ折りて県道を南下し、17号上武道路を経て125号、122号で南下。途中、蓮田SAから東北道に乗って21時台に帰宅。


温まる

今回、初めてアクションカメラを携えて胸の前でカメラを固定して撮ってみた。生のままだと眠くなりそうな動画だが、追い撮りをするには胸の前でカメラを固定するのはいい。ただし、アップした動画は出来が悪く、削除した。

シーズンが始まった。翌日、これを書いている時には太ももに筋肉痛が来ている。今シーズンもケガなどのアクシデント無く過ごしたいものだ。

GW・乗鞍岳スキー

残雪が少ない。鳥海山は例外として、どこに行っても雪が例年より少ない。
このままでは、雪が少ないまたは急速に減る・面白さ半減・仕事忙しくなる・天気の巡り合わせが不明、といった要素からどんどん雪が豊富な山から遠ざかってしまう。
GWは3〜5日が仕事で、6日は通常の日曜日である。7日でもよかったが、天気が悪い。6日に決行である。行き先は、そう遠くへ行かれないので例年の乗鞍岳。もうこれでスキーシーズンはおしまいになろう。今回は単独で出かけた。

5日夜に首都高渋滞が収まるのを待って東京を出発。中央道の上り線渋滞が激しいが、それを尻目に下り線は快適なものである。途中で帽子を忘れたことに気づく。あらかじめ家で書いた乗鞍岳入山届も忘れてきてしまった。念入りに準備しないと、仕事が終わってすぐの出発で、しかも行くか行かぬか逡巡した後だと忘れ物がひどくなる。忘れないようにスキー関連グッズは一箇所に集中してあるのに、春になってから必要なキャップはそこに入れそびれていた。入山届は位ヶ原山荘で書くとして、帽子はあればコンビニで買い求めてから上がりたい。何軒か立ち寄ったが帽子は皆無。あきらめて乗鞍観光センター駐車場に23時過ぎに到着し、寝る。シュラフも夏用化繊シュラフで大丈夫だった。
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5月の風物詩、乗鞍剣が峰・高天ケ原と桜

6日朝、観光センターに駐車している車の台数が割とあるので、この上の三本滝駐車場が満杯になっていないか不安になる。実際行ってみるとアスファルト部分にまだ4〜5台ほどの余地があり、未舗装部分にはかなりの余裕があったので杞憂であった。

バスチケット(1,250円)を買い求め、三本滝8:45発の第1便に乗る。前日は降雪で1便、2便が運休になったのに比べれば大変ラッキー。しかしバスは全部で5台となり、各車満車状態だ。

位ヶ原山荘前で風がややあり、山頂方面が心配されるが、9:20山荘を後にする。多くのスキーヤー・ボーダー・登山客と同じく屋根板を登って位ヶ原に出て、肩の小屋下から朝日岳と蚕玉岳の鞍部を目指して登る。シール登行だけで乗鞍山頂近くまで登ってきたのは久しぶりになる。もし硬かったらスキーアイゼンやアイゼン装着のツボ足になる(そんなグッズは持っていないか、重いので持っていかない)が、今年は運がいい。それにしても、みな一様に同じ場所を目指すのは気持ちが悪い。砂糖に群がるアリのように見えてしまうが、私もその一人に過ぎない。
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位ヶ原に出た
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シュカブラ
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鞍部に登りきって振り返ると槍・穂高・常念・笠ケ岳などが一望

剣が峰山頂直下の鞍部で11:40。12時から滑降に移ればよいと考えていたので、ほんとにひっさしぶりに剣が峰山頂まで歩いて登ろうかと一瞬考えたが、まだ滑っている人はごく少なくシュプールでラインが乱されていないので、無駄なエネルギーは使わずに滑降に移ることにした。ツボ足で雪渓を降ろうとしている集団もいたので、あれが穴ぼこだらけにしないうちに、というヨコシマな考えもあってシールオフ。結局滑り出しは12時ジャストで、最初は急斜面だが落ちていくと一昨日降った雪が重く、確実に太ももの筋肉に負担がくるので一気には滑れない。それでも8分で道路まで滑り降りてしまった。
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剣ケ峰山頂は指呼の距離だが行かなかった
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山頂の代わりにこちらへまっすぐ下まで落ちて行きます

行動食を口に入れて再びシール装着、道路沿いに歩きトイレ脇を通って「すべり台」に登る。道路から標高差200mほど。息が荒くなるし、南風も強い。ザラメ雪が風で吹き飛ばされてくる。登りきって13時ちょい過ぎ。スキーヤーズレフトのハイマツが雪の上にすべて出ているので、2650mの道路まで回り込んで富士見沢の中下部を滑降し、そのままトラバース気味に標高2480m鶴ヶ沢左岸の小尾根まで。相変わらず雪は重く、テレマークターンは脚に負荷がかかり過ぎる。アルペンターンでも数ターンすると太ももに疲労がたまる。
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富士見沢を見上げる

最後の登りとして、鶴ヶ沢を登る。富士見沢から高度を落とし過ぎたので標高差200mちょいを直登する。登り始めが13:40で、バスの発車時刻は15:24なので、14:30に道路最高地点から滑れば下りきっても時間の余裕がある。スキーは登りは遅めだが下りが速いのだ。ゆっくり登ればいいや、と思っていたが、14時を回ると周辺に誰もスキーヤーがいない。みな賞味期限直前(もうゲレンデ上の急斜面の雪付きが終わりに近いらしい)のツアーコースを降りてしまったのか?

14:25に道路最高地点に到着してシールを剥がし、14:35に滑降開始、位ヶ原山荘到着は14:53。コーヒーを頼んでも余裕でバスに乗れる。乗鞍高原方面への最終便バスは5台も待機していたが、三本滝行きの専用バスは10人ちょっとしか乗らなかった。2台は空車状態。この時期、どれだけの客がバスを利用するか読みにくいのでアルピコバスも大変だ。この最終便でインフィールドの中野さんご一行と出会う。おそらく、彼らは人が少ないエリアを堪能したに違いない。

私も、累積標高差1000mほどは登った(データで1215mとあるのは、最高地点の山頂直下から標高が高めになってしまい、さらに鶴ヶ沢を登っているにも関わらず一度降ったことになっているせい。序盤と終盤だけは標高が正確だが鶴ヶ沢途中までは標高がおかしい)。昨年の4時間程度の行動よりはよほど充実した乗鞍岳であった。おそらくこれで今シーズンのスキーは終了である。

K2Pinnacle95を手に入れて、どんな雪質・斜度でもまず怖い思いをせず、無駄な転倒なく滑降できるようになった。ゲレンデスキーについては、安比高原や志賀高原のようなメジャーなスキー場をめぐることもした(その分、ホームゲレンデの回数は少なかった)。バックカントリーに関しては、単独入山が多くなっていて危険性を排除する努力がより必要だ。信越トレイル(キューピットバレイ〜森宮野原駅)の単独行と、鳥海山北面滑降は特に印象深く、忘れられない山行になった。

来シーズンはどうするか?ケガなく細々と続けていきたい。
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鶴ヶ沢を登っている時に下降(青い線)になってしまっている。ここで山頂直下からおかしかった標高が修正されている。そのため部分的に標高データが200mほど高くなっている。
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累積標高差は1050m程度のはず。最高標高が山頂より140mも高く、下りの最大斜度は明らかにおかしい。
ま、一応の目安だから不正確でも行動中は深刻ではなく、目くじらは立てない。

GW東北・鳥海山北面スキー

5月1日 晴れ 鳥海山北面滑降
朝7時に食事をとって、そそくさと宿を後にする。平日なのでそこまで駐車場は混まないだろうという予測はしているが、祓川第一駐車場に車を停めたい。幸いなことに駐車場が満車になっていることはなかった。フォレスタ鳥海からの30分ほどの道のりの最中、道路の両側に数mの雪壁がそびえていた。1000m前後の標高で、立山や乗鞍に匹敵するくらいの高さの雪壁が見られるのは稀だろう。
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帰路撮影

8時10分、駐車場から祓川ヒュッテの前に出てスキーで歩き始める。すでに遠くの斜面に大人数がへばりついているのがわかる。視界がよければずっと七高山山頂を見つめながら登るルートは、目標物との距離に心が折れそうになる可能性があるが、ゆっくりでも歩を進めれば山頂が少しずつ近づいてくる。ずっとポールが立てられているから少しくらい視界が悪くなっても安心ではある。
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祓川ヒュッテ手前から歩き始める

竜ヶ原湿原を歩くと最初のやや急な斜面である。夏は沢があるが、すべてフラットな雪斜面になっている。急な段を乗り越えながら女房を待ち、短い休憩を入れ、10時近くなって七ツ釜避難小屋近くに至る。避難小屋は半分くらい雪の上に出ていた。猿倉口方面からのポールがここで合流する。女房の状態はまあまあなので、励まして30分に一回くらい休憩を入れつつ、舎利坂の急斜面に取りつく。こちらも足のマメの状態が芳しくないのでゆっくり登るが、女房との距離は少しずつ離れるので、山頂で待つことにして12時30分に七高山山頂到着。15分遅れくらいで女房が到着。よくがんばった。標高差1000mのシール登行はきっと自信につながるに違いない。
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舎利坂に近づいてきた
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振り返ると下は絶景

風は強めだが、体から体温が奪われるほどではないので、女房の回復を待ちつつ13時20分まで大休止。山頂にいたスキーヤー、ボーダーの多くは滑り降りてしまったようだ。稜線上をスキーを担いで行者岳方面に向かう人もいるし、千蛇谷方面に滑っていきそうな人も直下に見える。新山に登っている人もいるが、スキーヤー・ボーダーではなさそうだ。
山頂で休憩する人が少なくなったからといって目の前で立ち小便をするのは罰当たりだ。せめて少し滑り降りてブッシュの陰でしろよ!女房は疲れていて視野が狭まり気付かなかったようだが、目の前でモロに見えてしまうから止めて欲しい(どこかの誰かさん!)。

13時20分、女房が一番緩いと思われるラインを滑ってから、ダイレクトに落ちていくラインで滑る。斜度30度弱だろうか。ザラメなので気持ちよくターンができるが、落石も見えたりして気は抜けない。女房と合流して、標高1950mあたりから登ってきたルートと絡んで滑る。クラックが目立つようになり、スキーを取られないように気をつかう。13時45分ころ、七ツ釜避難小屋近くまで滑ってきた。ここまで滑れば20分しか経っていない。
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滑りやすい!
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山頂をバックに

天気もいいし、女房もほぼ転倒なしにここまで滑ってきているので、お互い慎重にポールを絡めながら滑って、女房は祓川駐車場へ、私は猿倉口へと下山することにした。ずっと緩斜面で山頂直下に比べれば面白みはないが、滑走標高差が200mほど増すことになる。夏道を迂回するように経っているポールを横目に見ながら面白そうなラインを見つけようとしたが、全般的に緩斜面でいまひとつ。そのままドンドン滑ってしまい、標高1000mの猿倉駐車場にほぼ14時着。1時間30分、標高差1200mの大滑降だった。荷物整理してスキーの汚れを雪で落とし、スキーパンツとブーツを脱いでタイツ1枚で寝転がって女房が車で降りてくるのを待つ。30分ほど待って女房と合流した。
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いつものごとくゆっくりペース

フォレスタ鳥海で風呂に入り、再び鳥海町〜院内を経て、13号線で山形県の新庄に向かう。無料供用の自動車専用道路を使ったりして寒河江のホテルに18時30分着。道中、山形県も田んぼに手が入っていないことに気付く。宮城県はやはり暖かいのか?さすがに山形県はさくらんぼの木が花を付けて満開状態になっているのが印象的。
鳥海山登頂と滑降の達成感に溢れて興奮気味だが、とても疲れた。翌日2日は曇りから雨になる予報だ。鳥海山の豪快な滑降の後、途中までリフトを使い、雨の振り出しを気にしてちょっとだけハイクアップして滑るのは落差が大き過ぎる。視界もよくなさそうだ。月山は月山で別の楽しみを研究しよう。女房の疲れもさることながら、自分の足のマメもきつい。

月山は次回持ち越し。山形県内で少し観光してゆっくり帰ることに方針は決まった。

5月2日 曇り後雨 帰路
だるさが残る朝だが、いつものように早起きしてしまう。ゆっくり宿を出て、後ろ髪を引かれつつも、月山を遠めにも見られない天気では早々に諦めるのが賢明と考えて月山方面には向かわず山形市内へ。霞城の駐車場に車を停めて、霞城の櫓、お堀の中を走る山形新幹線、最上義光歴史館、山形美術館(ルオー展)を見学。ルオーの絵の展示点数が多く、飽きるくらい見た。
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城の堀を通る線路って珍しいのでは?
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御用画家ダヴィッドのナポレオンよいしょ絵と全く同じポーズの最上さん

11時台に山形市を離れ、米沢から大峠を通って喜多方へ。西吾妻方面や飯豊方面の雪が見えたが、鳥海のような圧倒的な雪の量はなく、わずかな残雪といった感じ。喜多方から飯豊連峰を振り返ると豊富に感じるが、例年ならもっと真っ白ではないだろうか。14時ころ喜多方でラーメンを食べて、さらに一般道で南下、会津若松から会津西街道121号線で走り慣れた会津田島を経て栃木県へ。ついでにそのまま日光まで南下し、日光宇都宮道路に乗る。佐野藤岡インターあたりから渋滞が伸びているので、大谷PAで仮眠、19時30分に再出発して帰宅した。東京も小雨が降っていた。

いやー、実に充実したGWのスキー行脚だった。もう今シーズンはこれで終わりにしてもよい、と思っているが、乗鞍行きたいよ病が発症するかもしれない。

GW東北・栗駒山スキー

例年GWの連休は仕事が入ってしまうのだが、今年は3〜5日に仕事がまとまった。しかも平日の1、2日に仕事がなく、29日から4日間連続で休みが取れた。GW前半は天気が持ちそうだということで、思い切って東北へ足を伸ばすことにした。

当初は一人で北上しようと思ったが、かぐらBCで復調の兆しある女房も行きたいとのことで二人で行脚することに。車中泊はさすがにキツイだろうと思い、栗原市築館、鳥海山麓、寒河江に宿を取った。取れたことすらラッキーだったかもしれない。ターゲットの雪山は、栗駒山(30日)・鳥海山北面(1日)・月山(2日)である。天気と疲労と充足感で月山はカットしたが、GWになっても早春の気配が濃厚な東北の山麓地帯を味わって無事ケガなく帰ってきた。以下、旅行記である。

4月29日 移動日
渋滞を避けて昼過ぎに出発。まだ東北道の事故渋滞が残っていたので、早々と浦和で高速を降りて新4号バイパスで北上し、矢板から東北道に乗った。関東北部は気温30度近くまで上昇して暑く、田植えが終わっている田んぼも多い。福島県中通り、宮城県を北上しても季節が逆戻りした印象は薄く、宮城県でも田んぼに水を入れた場所が目立つ。長者原SAで夕食を食べて、栗原市築館の小さなビジネスホテルに投宿。質素だが清潔感のあるホテルだった。

4月30日 晴れ 栗駒山BC
7時にホテルで出た朝食は、すべて自分のところで調理しているようで、業務用の食材をほとんど使わず手作りされたもので好感が持てた。いわかがみ平までは車で約1時間かかり、直下のゲートが開くのが9時なので、のんびり8時にホテルを出発。曇りがちで栗駒山を遠望することはできないが、かなり長距離(40km弱)を走って栗駒山に近づく。雪はまあまああるように見える。8時45分にゲート通過。すでにゲートは空いていて、いわかがみ平の駐車場に着いたら登山やスキー・ボードの人がハイクアップし始めるところだった。
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登り始め

われわれも9時20分ころ歩き始める。はじめレストハウスの左方に向かって登り始めたが、ブッシュが行く手を阻んでいそうなので右手に行き先を変え、小さな沢状地形の中へ入り込んでブッシュを避けた。トラックログもそこから始まっている。沢を右手に見ながら緩い斜面をハイクアップし、沢のヘリを歩かなければならないところではスキーを外したが、女房のペースと自分の足にマメができない程度のゆっくりペースで11時30分に山頂直下到着。スキーをデポしなくてはならない山頂はパスして、一人で東斜面を標高差100mほど滑ってみる。東斜面は開けていて気持ちがいい。登り返して12時20分。
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山頂へ直登

南側の急斜面にも雪が残っていて、そちらを滑った人もいてそそられたが、メインは明日の鳥海なので自重する。栗駒はだいぶ雪が解けてしまっているので、3月末か4月初め、道路の開通を待たずに下から一日かけて楽しんだ方が賢明に感じた。今年特有のことなのかもしれないが、この日はスキー・ボードよりもツボ足登山者の方が圧倒的に多かった。かなり軽装備の登山者も見かけた。

12時30分、女房と滑り始める。東斜面からつながっている沢状の雪原はほとんど滑られていないようなので、沢の源頭部に出てどこかで雪を繋いでトラバースして沢のヘリに上がればいいだろう。登りでスキーを外した箇所ではまたスキーを外し、ブッシュの中の緩斜面タラタラ滑りで13時20分に駐車場帰着。午後になると駐車場には雪を見に来た一般観光客が多くなっていた。
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雪はまあまあキレイ

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下部になるとさすがに汚れが・・

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トラックとデータ(登りの最大斜度がどうもおかしい)
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スキーを脱いでからのドライブが今日は長い。いわかがみ平からまた延々と南東に降り、国道457号線から47号線、鳴子温泉から108号線に乗って栗駒山塊を東→南→西と回り込み、オニコウベスキー場の東を通って鬼首トンネルを抜けて秋田県に入る。左の神室山地は険しくて残雪が見えるがとても急だ。

湯沢市の院内あたりはまだ雪どけ直後といった感じで、枝垂れ桜が美しく、道端にはスイセンが咲いている。早春に逆戻りだ。秋田ではまだ田んぼに全く手が入っていない。108号線で鳥海町に降り、600kmほど走ったので給油して、フォレスタ鳥海に投宿。鳥海山の祓川へ一番近い猿倉温泉の宿で、建物も立派なリゾートホテルだ。ホテルで登山届も提出できる。
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夕方、美しい鳥海山の懐へ

明日は鳥海山にチャレンジ。予報通り曇りから晴れになるのか?

かぐら雁ヶ峰コース改め中尾根

週末の混雑を避け、平日月曜日にかぐらスキー場へ向かった。今回は女房連れでライトなシール登行を交えるつもりで、最初は吾妻スカイラインで浄土平近辺から東吾妻山、前大巓、蓬莱山あたりへ行こうと考えていた。しかし距離が長く日帰りが大変だということや、土曜日の仕事が長くなって土曜夜に移動ができないことなどから却下。かぐらのバックカントリー(雁ヶ峰コース)に切り替えた。駐車場と山が混雑する日曜日を避けて月曜日の日帰りとした。

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30分頃駐車場に到着する。駐車場中程のトイレ・売店あたりまで駐車されている。そそくさと準備して高い一日リフト券を購入する。ついに私も数日前からかぐらスキー場でシニア券を買い求められる年齢になってしまった。もちろん迷わず500円安いシニアチケットで。

ロープウェイに乗ってみつまたエリアのリフトに乗ってみると雪面がとても汚い上に雪の量が例年になく少ない。ゴンドラに乗って雁ヶ峰から降ってくるコースの下部を注視して見たが、ツリーホールが異様に大きく、積雪量がかなり少ないようだ。最後は藪漕ぎ覚悟かと思いつつゲレンデトップへ。

平日の第5ロマンスリフトはスカスカで、週末のような殺気が感じられなくてよろしい。リフトを降りたところで計画書を提出しようとしたら、ホワイトボードに「雁ヶ峰コースNG」とある。スタッフのお兄さんに聞いてみたら、下部は雪が少ないし沢には大きな穴が空いているのでスキー場からNGが出ているという。まだ4月なのに、雪が豊富なことで有名なかぐらスキー場ですら例年以上に雪解けが進んでしまったようだ。

仕方ないので、お兄さんには霧の塔から戻ってくると言ったものの、とりあえず神楽ヶ峰近くの稜線に登り、中尾根を滑ってゲレンデに戻ることにした。何せ同行の女房は新しい板で最初のシール登行、ずいぶん前に行った鍋倉山以来、スキーで山に登ることもしていない。体力目一杯の行動は慎まないと。

順調に稜線まで30分ほどで登り、少し休憩してからノーシール・ステップソールの私は登ってきた斜面を少し滑り、平坦な場所から沢の源頭にトラバースし、中尾根の頭に登り返す。女房が後ろからついてくるのが見えたので、一度斜面を滑って雪の状態を確かめ、再び中尾根の頭に登り返す。若干滑りにくい雪だ。
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苗場山をバックに
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G3finder86とK2talkback82

中尾根の頭でまた長く休憩して、だんだん風も出てきたので下山にかかる。12時30分。中尾根の滑降は快適だったが、女房は結構何度もこけていた。立ち上がるのにエネルギーを消耗し、尾根の下部に降りてきたら結構疲れているようだった。50分ほどかけてゴンドラの山頂駅に着いた。女房の右足が調子が悪いようなので、まっすぐゲレンデ内を滑って降りた。ゴンドラ沿いの緩斜面ではステップソールが引っかかってスケーティングが必須。女房はこの緩斜面でさらにダメージを足に被ったよう。
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中尾根の小さなオープンバーンで
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ゲレンデではこいのぼりが泳いでいた

ロープウェイで駐車場に降りたら14時を回っていた。リフト券を買った時についてきた場内1000円券で軽食を食べて、帰路についた。

こんな状態ではどこに行っても雪が足りずに苦労しそうだ。GWにあと1回か2回行けたらそれで今シーズンは終了だろう。連休始めに東北に行って、最後に連休明けに乗鞍に行きたいが・・

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地図
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データ

4月なのに新雪?

足のマメも癒えてきたので、週末にスキーを持って出かける予定を立てた。今回は女房が行く気になっている。シーズンも終盤に近づいて、そろそろテレマークスキー装備を更新したらどうかと話した結果、カラファテに偵察のつもりで出かけ、巧みなY氏の商談に乗り、帰りにはK2talkback82(160)とボレーのswitchbackをゲットしてきた。体調が優れなかった女房にやる気が出てきたのは嬉しい限り。

まず考えたのは日曜日夕方の渋滞が長くならない東北道方面。吾妻スカイラインが開通するので、短時間の歩きで滑れる浄土平から東吾妻山方面はどうかなと調べてみたら、開通は午前10時とのこと。それは遅過ぎる。猫魔から雄国沼方面も考えたが、天気予報も冬に逆戻りなので、おとなしく日曜日はグランデコでゲレンデ練習することにした。
女房の新板を土曜日に受け取ってその足で裏磐梯へ出かける、という無謀なもくろみだが、せっかく新板を手にしたのに滑らない手はなく、いきなりオフピステというのは無謀の上に無謀を塗り重ねる行為だ。まごまごしていてはゲレンデも終了してしまうので、福島県で営業しているグランデコか猫魔で、ということに相成る。

女房連れなので土曜日に前乗り。裏磐梯休暇村でリフト券付きの宿泊プランがあり、比較的安価だったので予約して乗り込んだ。北上しつつ沿道の桜や栃木の低山の新緑を味わったが、ずっと高速では面白みがないので、白河中央インターから国道294号を使って猪苗代湖畔を通り、裏磐梯へ。北風で猪苗代湖の波がものすごかった。途中から雪が舞ってきて、裏磐梯では冬に逆戻りだ。スタッドレスタイヤをまだ交換しなくてよかった。

明けて日曜日朝まで雪は断続的に降り、休暇村の駐車場で新雪10cmほど。4月なのに新雪滑降かっ!
グランデコに9時過ぎに乗り込む。センターハウス前に細板ステップテレマーカーが数名、塾長のKさんに率いられてリフトに乗っていった。ステップでゲレンデ外に出るのだろうか?
こちらはゴンドラに乗り、第2、第3リフトを中心に滑る。気温は氷点下で、かなり寒い。2月末くらいに逆戻りだ。

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ゲレンデ脇の霧氷がついた木

女房の滑りをチェックして、アドバイスをして午前中が過ぎていった。最初はtalkbackの柔らかさとターン始動に戸惑っていたが、しだいに慣れてきたようだ。年始に志賀高原で滑り込んだ時よりも疲れが軽減されているらしく、まあまあ様になってきた。
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新雪のすぐ下はアイスバーン
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自前のストックを次男に奪われたので長いストックを短く持つ

あんまり頑張っても帰りが大変になるので、13時ころまで滑り込んで、お昼を食べて帰路についた。
帰りは素直に磐越道〜東北道で帰る予定だったが、事故渋滞と自然渋滞のミックスで1時間程度ハマりそうだったので、北関東道を少し走って栃木市・小山市を抜けて4号線バイパスで南下、道の駅「五霞」で休憩して圏央道〜東北道に乗り、渋滞を迂回した。

もうゲレンデで滑ることはないと思っていたが、ピンポイントでいいコンディションに当たってしまった。しかし、おかげで吾妻スカイラインの開通はずれ込んでしまった。

信越skier春の雪調査(計画とアプローチ)

3月になって急に気温が上昇し、すっかり春めいてきた。個人的にはもう少し長く冬であって欲しいのだが、春には春前期のマゾヒスティックな悪雪滑降という楽しみ?もある。

少し前から練っていた個人的計画に、信越トレイルのステップソールスキー縦走があった。まだ歩いたことのない最東部の野々海池や三方岳・天水山を経て森宮野原まで降りるルートだ。ワンウェイの行ったきり縦走なので、単独では難しいと思っていたが、上越市の菱ヶ岳山麓にあるキューピットバレイスキー場の送迎シャトルバスとゴンドラを有効に活用すれば、車2台は必要なく、飯山線とほくほく線を使って車を回収できそうなことがわかった。

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未踏の地だし、やはり一人では心細いなあと思いつつ、インフィールドの中野さんにルートの現実性を打診してみたら、リクエストツアーとして取り上げてくれた。私の計画に加えて、前日長野県側の鍋倉高原からキューピットバレイまで抜けるルートも浮上し、二日間のステップソールスキーの旅(22日はキューピットバレイのコテージ泊の計画)に昇格した。他の参加者が2名見つかったものの、現実にはそう上手くは行かず、22日、23日ともに雨で中止となった。晴れていたとしても、キューピットバレイのゴンドラが動いていたかどうかは不明である。

上記の計画に加えて25日の日曜日にインフィールドの矢代山地・重倉山ツアーにも申し込んだため、23日と24日の宿泊先も確保した。24日が晴れならば、一人で当初の計画のルートを歩くつもりだ。

ステップソールツアーが中止になったのだが、23日夜の宿泊先は確保しているので、23日午後に東京を出て宿泊先に向かった。上信越道を使うとずっと高速に乗ることになるが、平日で料金も高いので関越で塩沢石打まで行き、国道353号線で清津峡を経由するルートを取った。もう路面に雪はない。

十日町と津南の間で国道117号線に合流してから、森宮野原駅までは10km強なので往復してみることにした。その後国道353号線、253号線でほくほく線の虫川大杉駅に向かい、翌日の駐車スペースを確認して直江津経由で宿泊先のビジネスホテルに向かった。翌日は行動を早くすれば虫川大杉駅8時発のシャトルバス第1便に乗れそうだ。
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森宮野原駅前で昭和20年、この天辺までの積雪があった

信越トレイル単独行の記事と重倉山ツアー参加の記事は別立てとする。

近そうで遠い重倉山

3月25日(日)晴れ インフィールド・重倉山ツアー

宿泊先の目の前の道の駅で7:30集合。昨年の粟立山に参加した2名のメンバーが共に参加、全体で7名のゲスト参加となった。ガイドも含めてテレマーク3名、ATスキー5名、スプリットボード1名の混成部隊で、西野谷集落の外れの標高265m地点を8時出発。

林道に沿って重倉川を詰めていく。重倉川は支流も含めてスノーブリッジがなく、帰りは苦労させられそうだ。林道が重倉川から離れて高度を上げて行く折れ曲がりポイントまで来ても対岸に渡れないため、そのまま林道を登っていく。林道は距離がある割に高度が稼げない。昨日長距離を歩いた脚のダメージが徐々に出てくる。足のマメもダクトテープを貼ってワセリン状のジェルを塗り込んで対策はしてきたが、脱げないブーツの中で悪化していっていることは明らかである。
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林道から

550mで林道から離れて尾根に取りつき、922mピークと869mピークの中間に出る。922ピークでシールを外して北面を滑るが、雪面が硬くてターン時にずらしながら滑るしかない。標高800mの沢で再びシール装着、重倉山山頂まで標高差200m弱を登る。これが辛かった!
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奥に大毛無山、手前に粟立山とその北方の稜線
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今日はノーマルスキーで
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922mピークにて
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硬い北斜面を滑る

山頂で13:20。実に標高差800m弱を5時間かけて登った。疲労蓄積だけでなく、日差しの強さもダメージを大きくした。
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山頂でくつろぐ

13:35から滑降開始。雪庇は大きくないが、無雪期ならガケになっている斜面を滑る。南東面で雪が重く、テレマークターンは試みてもうまくいかず、2コケしたのでアルペンターンで滑る。NTNなのでアルペンターンは山でもお得意だ。594mの尾根突端までは20分で滑ってしまう。
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山頂直下のいい斜面
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いい感じで滑ってこれた
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昨年粟立山に登ったお二人。共にATスキーでとても上手

そこから重倉川の左岸に下降していくが、沢沿いに降りてから林道の屈曲点までのわずかな距離の中にさまざまなトラップが潜んでいた。狭くて急なクライムダウンポイント2箇所、飛び石づたいの沢横断2箇所、急斜面のトラバース、スキーを外してのツボ足登行など、合計で1時間以上格闘した。
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沢の出合で川を渡る。SLが岩を投げ込んで足場を作ってくれた
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こんな感じで場所を選ばないと川を渡れない

その後は登りで使った林道をタラタラと滑り降りるだけ。15:45着。
コマーシャルツアーなのでトラックのある地形図は表示しない。データのみ掲載する。
かなりヘビーなツアーだったことがわかる。
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足のマメのダメージも大きく、もう十分滑ったので、日曜日の高速割引を使って帰ることにした。月曜日も時間的な余裕はあるが、足のケガをこれ以上ひどくしたくない。道の駅あらいで大相撲千秋楽を聞いて、ご褒美に回転寿司を食べ、関越道の渋滞はPAで寝てやり過ごすことにして帰路につき、甘楽PAで2時間ほど睡眠。22時30分頃起きたら渋滞は解消していた。練馬から外環には乗らず、新目白通り、靖国通りを経て帰宅。日付が変わっていた。

信越トレイル・ステップソール縦走

3月24日(土)晴れ 信越トレイル・ステップソール縦走

朝7時45分、ほくほく線の虫川大杉駅に駐車し、あわてて最後の準備をして8時ジャストのシャトルバスに乗る。他に地元の小学生レーサーが二人。20分ほどでスキー場に着き、9時のゴンドラ稼働開始まで待機。登山届はパトロールに提出するつもりだったが、パトロールの人が不在で、チケット売り場でゴンドラ1回券(1,000円)を購入する際に事情を説明して受け取っていただく。

ゴンドラは予定通り9時過ぎに動き出し、さっそく山頂停留所駅(965m)へ。ロープの一角に警告の看板があり、そこがエリア外への出口になるようだ。シールをあらかじめ貼ったスキーを履いてロープ外に出ようとしたら、おじさん二人に声をかけられた。ルートを簡単に説明したら、シールというものを見るのが始めてのようで、説明した。しかし今回、シールは最初の登りでしか使わない予定だ。あとはアップダウンの回数が多過ぎていちいちシールなど脱着していられない。G3ファインダーのウロコの登坂力で機動的に歩くつもり。出発は9:20。
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ゲレンデからの出口右手に雪崩デブリ。真ん中の小尾根を登る

平坦な場所がロープ外にもあるが、菱ヶ岳の崖が迫っていて雪崩のデブリもあるので一般客が近づける場所ではないようだ。デブリを避けて小さな尾根の上から登ったつもりだったが、トラックデータを見ると尾根と尾根の間の小さな沢を登ったようだ。稜線に上がったのが9:50、標高1100m。シールのままで1150mのピークに登る。10:10、シールを剥がして滑降に移ろうとするが、思ったより急斜面だ。標高差80m程度だが、最初からコケていたのでは先が思いやられるし、自分一人しか頼れないので、コケないよう慎重にターンして1075mまで。雪質はいいようだ。黄砂もないし、昨日までの雨が霧氷になったりわずかな積雪になっていたようで、雪面はキレイ。
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美しい雪面と霧氷が着いた木々
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黒姫・天狗原&金山・妙高・火打。手前に伸びているのが関田山脈
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最初に滑った斜面

ここからはステップソールのウロコを効かせて歩く。県境の稜線ピークではなく、若干長野県よりのピーク直下をトラバース気味に歩いていく。1131mピークの直下で10:40。右手下方に無木立の湿原が見えた。湿原に向かって滑り、そのまま沢状地形を歩いて野々海池へ。池の上の一番長いところを一直線に歩く。時間は11時前後で、ここまでの距離は3.5kmほど。野々海池を渡りきったところにキャンプ場の施設があり、その近くの日陰で休憩。行動食を摂取。バウムクーヘンやらワッフルやらドライトマトやナッツなど、普段はあまり食べないものばかりで、水がないとノドを通りにくい。暑くなることを見越して水分はハイドレーション・チュウチュウ仕様にしてあるのと、別立てでスポーツドリンクのペットボトル500mlの合計1.5リットルを担いだ。日が高くなってきて池の真ん中では日差しを遮れないので、水分を欲する。暖かい飲み物はこの天候だと要らない。
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野々海池を横断

休憩後、三方岳に向かって緩やかな斜面を登る。三方岳手前の1140mピークのブナ美林を静かに歩いていたら、案の定甲高いエンジン音が聞こえてきた。関田山脈名物のスノーモービル(スノーバイクも数台見かけた)軍団だ。一台ずつバラバラにやってくるので三方岳山頂直下まで何台もすれ違った。彼らはすれ違いざまに会釈はするのだが、トレースを見ると相当な急斜面をフルスロットルで駆け上がるのでその爆音が轟いて興ざめになる。2ストロークだから余計うるさい。まあ、あちらも一人でスキーで歩いているヤツがいるとは思ってもいないだろうし、他人に迷惑をかけないようにこのエリアに入ってきたのだろうから、常識は踏まえた方なのかもしれない。それに、彼らの爆音で冬眠から目覚めた熊などは現れないだろう。
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三方岳を通過。稜線のギャップは大きい

三方岳はピークを踏まず、12時に通過。天水山までに小ピークが3つあるが、滑りやすいところはすべてモービルのトレースが刻まれていた。仕方ないが、迷うことはない。ピークはなるべく巻くが、鞍部までの斜面は予想以上に急で、鞍部の尾根の右手(長野県側)は沢で左手(新潟県側)はガケになっているところもあり、ルート取りに気を遣う。そんなこんなで天水山山頂に12:50分着。ここは新潟県側の斜面がなかなかよろしい上に県境の尾根は地形図からの想像以上に滑りにくそうなので、モービルのトレースを見ながら新潟県側にいったん滑り、トラバースして鞍部に出る。1043mピークの手前の鞍部で13:00、そろそろ疲れが出てきた。目の前の斜面を登る気力が薄れてくる。うまく下山できれば14:20森宮野原駅発の飯山線に乗れるかも、という淡い期待も出てくる。こういう皮算用がよくない。
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天水山から津南方面が見える
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尾根通しで滑ると間違ったピークに行ってしまう

1043mピークから尾根を滑って967mピークに向かわなければならないところ、その手前の枝尾根の末端に行ってしまう。GPSで確認して修正。尾根が広がり、下り基調になるのでルートファインディングを頻繁にしないと危険だ。広がった尾根をあまり右手に寄らないように滑る。左に寄り過ぎると無印良品のキャンプ場が見える。尾根が延びているが、駅は遠のいてしまう。幸い、杉や広葉樹は疎林で視界はいい。標高750mあたりで作業道と交錯しながら標高を下げる。杉林が密林になってきて、その下にあるはずのため池は上から見渡せない。慎重に高度を下げて、ため池脇の作業道に出た。これでもう安心。下の三角形のため池から道路幅が広がるが、そこまで除雪は進んでいた。14時だ。道路を歩いていたのでは遅くなるし、雪壁のある道路を横断することも難しい。降っていく道路の左側の雪を拾いながら下降してくのが賢明かと思い、県境を出入りしながら一箇所だけスキーを脱いだものの、滑り降りた限界が地図上トラックのゴール地点。頑張れば下の学校裏手まで滑れたかもしれないが、標高360mまで滑れたので十分だ。関田山脈の長野県側は標高が高い分、雪が比較的残っているのではないか?
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ため池で振り返る

すでに14:15。列車に乗るのは無理。舗装路面で荷物をすべて下ろして休憩。森宮野原駅で上下線の列車がすれ違う時に鳴らした警笛が聞こえた。のんびり舗装路を神社まで歩き、国道117号線に出て森宮野原駅にたどり着く。14:45だった。
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国道から駅(スキーの右の楕円形の無雪の土地にホーム)を見る
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駅についたが時間が中途半端

さて、虫川大杉駅までどうやって公共交通機関を使ってたどり着くか?14:20の後の飯山線は16:54で、実に2時間以上待ち時間がある。そんなに待てない。次善の策として、15:10発のバスで越後湯沢駅まで出て、そこからほくほく線に乗って行くという手がある。いかにも無駄な遠回りで料金も2,000円以上と、列車のみの乗り継ぎに比べ倍額になってしまうが、こちらの方が50分早く着く。
ということで、バスを待つ間、電子登山届け「コンパス」の下山届を出して女房に下山を知らせたり、キューピットバレイに電話で下山報告をしたり、予定変更で単独行で入山するとメールした吐月工房氏にメールしたりと各方面に連絡をしてバスに乗り込んだ。

好天に恵まれ、雪質も良く、キューピットバレイの営業終了直前というタイミングをつかまえて行動開始を早くしたために、ほとんどピンチなくコンプリートできた。一方、全行程12km強で、対策はしていたもののやはり足の内側くるぶし下にマメができた。体力が続かないこともあるが、これができてしまうとそう何日も連続してスキーで山に登る気力が失せる。

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信越トレイルデータ。登りは少なく下りが多め、しかしスピードは遅い
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悩んだ揚げ句・・

3月になって急に暖かくなってしまった。2日に日本海側では新雪が降ったようだが、3日に全国的に暖かくなり、4日はさらに暖かくなって関東では20度近くになるという。

降った直後の温度急上昇はスキーカットで雪崩を誘発するので一人でそういう場所に入り込みたくはない。では降らないエリアで根子岳か四阿山と考えたのだが、あちらは雪が例年より少ないらしく、面白くない。日曜日午後の関越道の大渋滞も気力を失わせる。

土曜日夜まで悩んで、南会津に行き高畑スキー場で滑ることにした。まだ今シーズンは高畑スキー場で2回しか滑っていないのでシーズン券の元が取れていない。東北道の渋滞予想は他の高速道に比べて軽微だ、というのが理由だ。途中でバックカントリーに入りたくなる欲求を経つためにシールやザックは持っていかない。

朝5時前に自宅を出て、いつものコースで会津高畑スキー場へ向かう。路面はかなり雪が薄いが、栃木の高速上で気温は1ケタになり、南会津ではマイナス2度程度だ。きっとスキー場でもオープン直後はカリンカリンだろう。

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右から窓明山〜三岩岳〜大戸沢岳。見た感じだとかなり好条件に見えるが・・

リフトが動き出す直前に到着して、薄手の春用シェルを取り出して着る。スキー板も車に積みっぱなしだったwayback88を久しぶりに履いてみる。板には違和感はないが、ブーツがNTNのTXに比べてT2ecoの方がなんとなくタイトに感じる。バックルも締めにくいし、しばらく左足が締めつけられて痺れを感じる。緩めて履き直して締め直すことを繰り返す。

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久しぶりに履いたwayback88。Pinnacle95に比べやたら軽い。
パンツも黄色くなりました。

カリカリのアイスバーンで真面目に練習してみるが、辛いだけだ。おそらくシール登行していても朝のうちは辛いだろう。しかし10時ころになると少し緩んできて、12時までにはシャバ雪に変貌して重くなってしまった。しかもところどころにストップ雪があり、つんのめる。この状態なら山に登って午後滑るにはまあまあいいかもしれないが、疲れる登りと滑りになりそうだ。

もう十分。12時まで滑って確信した。残りの期間のゲレンデはモーグラーに譲る。来週からはステップソールでの散歩でもいいからゲレンデスキーはしない。最後にセンターハウスレストランで鳥唐揚げハーフとライスとみそ汁を堪能した。

5月かと思うような日差しと暖かい風の中、帰路につく。定番湯ノ花温泉は外さず、たまには弘法の湯ではなく天神の湯に入らせてもらおう。狭い湯船を独り占めした。
温泉で温まったせいなのか、昨夜あまり深く寝ていなかったのか、会津西街道を南下中に観光バスを先頭とする車列に入ってから激しい眠気に襲われた。峠道で眠くなることなどないのだが、塩原温泉に降るまでが苦しかった。思わず塩原温泉の無料駐車場に入ってそこで後部ベッドに移って人事不省に陥る。気付いたら16時を回っていた。

その後は眠くなることもなく、東北道の渋滞も予測通り館林でわずかなもので、順調に帰宅。しかしこんなにいい天気で、山に行かなかったのはもったいなかったなと今さら反省する現金さには我ながら呆れる。

極寒の黒姫山

18日、インフィールドのツアーに参加。
前夜に現地に近いところで車中泊する予定で出かけるが、日本海側は豪雪予報なので松代か小布施のPAで車中泊した方がよさそうだ。案の定、八風山トンネルを越えたところから路面に雪が積もっていた。外気温はマイナス7度くらい。スピードを殺して松代PAに23時にたどり着き、目張りをして就寝。しかし目張りを窓ガラスに貼り付ける吸盤が機能せず、すぐにはがれてしまって厄介。さらに朝方寒すぎて目覚める。先が思いやられる。松代では朝から蕎麦を食って無理矢理元気を出して出発。

最初の集合場所は黒姫高原スキー場だったが、いったん別の場所で集合して判断することになった。参加者は6名。みな一度は一緒にツアーに参加した人たちだ。

結局、当初の予定通り黒姫山に登ることになった。始動が遅れていたので駐車場もいつもより離れた場所で、しかもスキーこどもの日でファミリーが多い。リフトを2本乗らなければならないが、1回券が1枚600円でクワッドリフトはさして長くもないのに1回券を2枚出さないと乗せてもらえない。ゲレンデトップまで1,800円もかかると考えると高い。チケットも長細い紙なので無くしやすく、検札のおじさんの前で2枚渡したつもりで残りのチケットをまさぐったらポケット内に無く、焦った。
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閉鎖されたコースの急斜面をジグを切って登る
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休憩する場所も斜面の途中

さて、標高1,200mで準備し、先行するパーティのあとを追って登行開始。すでに10時20分過ぎで、2,000mの稜線にたどり着くには3時間以上かかるはずだ。雪も深いし山頂部は風も強いはずなので、1,830mあたりまで登って滑降に移る。気温はマイナス10度くらいで、停まると寒い。シェルを脱ぐことはなかったが、内部で汗が冷えてくる。張り流しのシールはよく滑走面に張り付いていてくれたが、どうしても外す時に雪がまとわりつき、折りたたむと嵩張って袋の中にうまく収納できず、袋に入れることは諦めた。
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晴れ間も見えたりするのだが、上空の雲の流れは速い

隣の尾根にトラバースして滑降。新雪の割には抵抗の強い雪で、テレマークターンを試みてバランスがうまくとれないと板が刺さったりして難儀する。コケると起き上がるのに体力を消耗する。アルペンターンでこなせばコケずに済むことはわかってはいるが、せっかくのツアーだし、単独とはちがって仲間もいるのでコケながらもチャレンジしたつもり。

1,350mあたりで再度シールを貼ってスキーヤーズライトの尾根に上がる。2度目以降のシール装着の時にきちんと滑走面にシールが張り付くかどうかが一番の問題なのだが、まだシールが真新しいので張り付いてくれた。しかし尾根に上がってシールを剥がす時には、滑走面とシールの糊面の間に雪が入り込んで、シールエンドに貼ることにしているプラスチックの板は外したシールに貼り付かず、当然シール付属のメッシュも貼り付かない。やむなく当てただけで畳んで収納する。もっと気温が高ければこうはならないかもしれないが、いずれにせよ複数回のシール脱着には水分は大敵だ。

900mでゲレンデに出て緩斜面を下る。結構脚の筋肉には負担がかかった。週明けはゾンビ化するだろう。
道の駅「しなの」でゆっくり着替えてトイレにも寄って、上信越道に乗る。週末の東北道とちがって交通量が多く、上里SA近くでの事故渋滞があり、甘楽PAで少し長く休憩。関越との合流地点あたりの渋滞は意外と早く抜けられ、その後は比較的順調に東京に戻れた。

給油・洗車の際に女子スピードスケート500mが中継されていて気が気ではなかった。
以下、トラックログのデータのみ。地図はコマーシャルツアー参加なので掲載しない。
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筑波山と山王峠

世間では3連休ということだが、土曜日は仕事、11日も仕事で若人たちと筑波山、ようやく12日にスキーでちょっとした山へ。帰りに渋滞に巻き込まれたくないので、早々に帰宅してしまった。

11日 筑波山登山(晴れ。気温高め)
7時45分発の筑波エクスプレス区間快速に乗る予定だったが、若人の一人が遅刻、もう一人は連絡が取れないとのことで8時発の快速に乗った。いいかげん、遅刻や無断欠席は止めて欲しい。今回は「筑波あるキップ」なるものを秋葉原から3,300円で購入した。TXと往復のバスが一枚のキップで乗れるというお得キップだ。

筑波山神社脇から登り始め、いったんつつじヶ丘までトラバースぎみに登り(迎場コース)、女体山まで急登を登った(おたつ石コース)。この日は暖かく、汗だくだ。若人たちはアタックザックだとやけに勢いがよくてガンガン登ってしまうので、つつじヶ丘までは間隔をおいて付いていった。その後の急登になると他の登山客も増えて勝手なペースでは登れなくなるので、列の最後尾で何とか登れた。

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女体山山頂から

山頂近くなると先日の雪がアイス化して残っており、登山道はグチャグチャ、滑りやすくなる。こういう時は軽アイゼンよりもチェーンスパイクの方が利きそうだ。何人か履いている人も見かけた。私も土曜日の仕事帰りに御徒町の登山洋品店を覗いたが、サイズに合うスパイクがなかったので購入しなかったが、見つけたら購入に踏み切りたい。
男体山にも一応登り、御幸ヶ原コースを下る。ケーブルカーに沿った道で、傾斜がきつい。ここも上部は残雪とアイスと泥であり、かなり滑る。私も一回お手付きをし、アイスに足を取られて一度しりもちをついた。やれやれ。

TXつくば駅で若人たちと別れ、駅前のサザコーヒーに立ち寄ってみた。茨城では有名なコーヒーショップだ。美味しかったので、「筑波ブレンド」なるものを購入してしまった。

12日 山王峠スキー(曇り。気温氷点下)
連休最終日の残り一日、家で仕事するのは嫌だったので土曜日に前倒して仕事しておいた。連休最終日で午後からは渋滞が発生するので、関越方面、中央道方面は避ける。東北道も南会津まで行くと帰りが辛い。日光まで行って光徳牧場から山王峠までのコースを登ることにした。もう3年連続で山王峠には登っているが、今回はステップソールではなく、ピナクル95用のシールを先日買ったので、NTNビンディングでの登行を試してみる。標高差300m程度の山王峠では「牛刀を以て鳥を割く」のに等しいが、今日は実験ということで。

出発は6時。光徳牧場着が9時。いろは坂のある国道120号には雪はなかったが、国道から外れると見事にアイスバーンだ。到着直前、進行方向右のアストリアホテルから出てきた乗用車のタイヤがロックして滑っていた。外気温はマイナス8度。

準備して9時30分ころ登り始める。昨年と同様に学習院大学の保養施設近くから高度を上げて行く。前日気温が上がったせいで、雪がクラストしていてちょっと難儀する。しかしシール登行はステップソールで刻むよりも楽で、NTNはつま先から足が上がるので、拍子抜けするくらい軽い。板の重さを補ってあまりある。
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そのままスタスタ休憩もなしに11時に山王峠に着いた。ときどき強風が吹く中、あんパンとカップラーメンで行動食とする。寒いのでカップラーメンのスープがすぐに冷えてきてしまう。
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お約束の写真

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寒くて味わうどころではない!

滑降は、まず林道に出て途中からカラマツ林を滑り、右にトラバースして登ってきた斜面近くを学習院大学の保養施設の上まで滑り、左にトラバースして終了。この日のクラスト雪ではテレマークターンはできない。休憩なしで20分で下山してしまった。まだ12時だ。

着替えて帰路につく。いろは坂に雪がなくてありがたい。そのまま往路と同じルートで15時帰宅。
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来週はコマーシャルツアーに参加するかな?
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ドカ雪後の会津高畑

1月28日 会津高原高畑スキー場 (滑走14日目)

年末の東北巡業の最後に立ち寄って以来のマイゲレンデ会津高原高畑スキー場。
朝5時出発で東北道を北上。西那須野塩原インターを降り、塩原方面に向かっていくと、例のごとくハンタマ方面に向かう車が多く、塩原温泉手前から圧雪路になっているので走行ペースが上がらない。ハンタマ方面への車は福渡交差点で左折していってしまうので、そこまでの辛抱だと思っていたら、意外と旧道に直進する車もあって、上塩原でバイパスと合流してからもアベレージスピードは上がらなかった。
イライラした宇都宮ナンバーの前の車が強引に抜いていったのを見たが、抜いた場所のセンターラインはイエローである。こういう時はイライラしないで譲ってくれるのを待つのが吉で、強引に抜いたりすると、スピードオーバーでスピンするなどしっぺ返しが自分に振りかかってくる。しかし後ろに何台も従えてもいっこうに道を譲らないでいられる先頭車のドライバーってどういう心理?

ようやく道の駅田島を過ぎたら前後の走行車が減り、中山峠を越えてたかつえスキー場への道と別れたら道路がガラガラになった。いつものパターンである。好き好んで高速インターから高畑まで80km近く圧雪路を走ってくるスキーヤーは稀であるが、駐車場に着いてみると日曜日はいつも驚くほどの車が到着している。この日はGSの大会と、茨城県ジュニアスキー合宿があって、そのせいもあろうが、ゲレンデの人口密度に比して体感的に車の台数が多い。前日から車中泊をしたと思しき車もあるし、しばらく住んでいるんじゃないかと思うようなキャンピングカーもある(近くにコンビニもないので数日暮らすには相当な食料を持ち込まないと難しい)。8時40分ころに駐車場に停めたら、すでに駐車場はだいぶ埋まっていて、午後に戻ってきても後方から3列目だった。

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センターハウスのエントランス。手前はマスコットキャラのリスだが、
リフト降り場近くで本物のリスを見かけた


9時から滑り始める。1本目に素直に圧雪コースを滑るか、体が温まる前に非圧雪コースを滑ってしまうかいつも悩むが、降雪があった後だしもうゲレンデ滑走も14日目なので非圧雪のスーパーブラックをいきなり2回滑る(本当は体が温まってからにしないとイケないとは思っている)。トレースはかなりあるが、ノートラックのところではスネまでのパウダー。滑りにくくはない。NTNとピナクル95にした今シーズン、こういうコースをハイスピードで滑ってもコケることはなくなり、道具のおかげでそこそこ滑れてしまう。楽だが、面白くはないのかも?

土日祝日のみ動くオレンジラインに乗るが、雪が深くてペアリフトに二人で乗るとワイヤーが撓んで雪面に接触してしまう恐れがあるのか、一人ずつ乗せられる。このリフトが長くて乗っているうちに3フィンガーのグローブの中の指先が冷たくなってくる。気温は氷点下数度である。オレンジインコースの片斜面の非圧雪部分はすでに食い尽くされていた。オレンジアウトとインを交互に滑っていたら、リフト乗車時間が長いので軽く1時間くらいは過ぎてしまう。ブルーラインに乗り換えて、大会が開かれている場所を避けて滑ったら腹が減った。

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長大なオレンジリフト。雪面が近い

センターハウスで昼食。昨年末来た時に提供されてなかったサバ味噌煮定食が土日祝日のみ出されるメニューとして出ていたので迷わず注文。高畑友の会会員証を見せると50円引き800円になる。

少し休憩して、午後の部へ。12時台はレストハウスに入っている人が多いのでゲレンデが空くのは理解できるが、13時台になってもスキーヤーが戻ってこないのは理解に苦しむ。GSの大会は終了したようだが、そんなに駐車場が空いたようでもなさそうだ。高畑スキー場の日曜の午後はいつもプライベートゲレンデ状態に近づく。

少しはちゃんと練習しようと思って滑るが、何を練習すべきなのか、そろそろ他人のアドバイスがないと明確な目標が見つけられない。高畑にはテレマークスクールはないし、アルペンスキーヤーの上級者の滑りを見て取り入れるほか手だては見つからない。レッスンを受けようとしても、同じレベルの人とレッスンを受けられる保証は全くなく、プライベートレッスンを受けるほど資金に潤沢ではない。もうレッスンをどうしても受けなくてはならないような技術レベルでもないと思っているだけに、自分でチェックしながら技量を高めていくような引き出しをもっと増やさないといけないなと思っている。

スキーは生涯スポーツ。体が動く限り練習して、スキーを止めざるを得なくなる直前が一番上手かったと言えるようにしたい。順調なら少なくともあと20年はできるはずだ。それまでにゲレンデだけでなくオフピステも多く経験したい。

そういうモチベーションがないと、行きに4時間弱、帰りに4時間、ゲレンデで5時間という一日の使い方はできない。幸い、帰りも塩原温泉でのハンタマからの合流以外は順調に帰宅した。関越のような渋滞の憂鬱が無い分だけ、福島のスキー場はありがたい。

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午後晴れ間が出た。中央に三岩岳、右に白い窓明山が見える

信越skierなのに、初の志賀高原

自称「信越スキーヤー」なのに、志賀高原で滑ったことはなかった。野沢温泉、白馬八方尾根や栂池など日本を代表するスキー場は複数回経験済みだが、志賀高原はなぜか敷居が高かった。

1月3日 移動日
快晴の東京をゆっくり出発。今回は女房連れで志賀高原スキー場へ向かう。横風が強くて、走りづらい。
善光寺平に出たら雪が舞ってきた。信州中野インターでは降りず、一つ手前の須坂長野東で降りて、のんびり中野方面に向かう。今日は宿に入るだけだ。
中野市街から本格的に雪が降ってきて、湯田中を通過したら視界も悪くなってきた。降った雪にタイヤが取られてかなり緊張する運転になった。なんだか安比高原スキー場周辺の道路と変わらない。屈曲路な分、さらに手強い運転になる。幸い、反対車線の帰路組の車の数もそう多くはなく、この天候で登る車も少なく、何とか15時すぎに宿に到着。蓮池バス停が目の前で、明日以降は自家用車を使わずにシャトルバスで移動ができそうだ。
それにしてもすごい吹雪。夜まで強い風と降雪があった。しかし予報によると明日は風は弱まりそうだ。

1月4日 志賀高原スキー場 奥志賀高原・焼額山・中央エリア(滑走11日目)
朝になっても吹雪いている。
9時のバスで奥志賀高原へ。途中でたくさんスキーヤーが乗ってきて、激混みで汗をかいてしまった。スキートップで間違って降車ボタンを2度も押してしまうし、女房に貸したストックのバスケットが暖房の熱風で溶けてしまうし、散々な目にあいながら1時間近くかかって奥志賀高原にたどり着いた。
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このあとさらに混んでくる

高額なリフト券(3日券+食事券)を購入し、まず奥志賀のペアリフトに乗る。初めてなので知らなかったが、志賀高原のリフトは1本を除いてオープンエアのリフトで、フードクワッドがほとんどない。吹雪いていると辛い。ゴンドラはゴンドラでファット板が入らず、一本ずつ入れなければ収まらない。そして各スキー場の連絡があまり良くない。エキスパートコースを滑って同じリフトを登り、ゴンドラ沿いのコースを滑ってゴンドラに乗り、降り場から一本寒いペアリフトに乗ってすぐに焼額山のゲレンデかと思いきや、連絡通路をかなり歩かされた。焼額山はプリンス系のゲレンデだが、他のプリンス系ゲレンデと同じくゴンドラ中心でリフトは軽視されている(2000年の資料を見ると9本あったリフトが3本に減少)。焼額山は滑る人が多いので、早々に一ノ瀬ダイヤモンドスキー場に逃れる。ここでも山の神第2リフトに乗るときに少し登らされた。ここまで滑り始めから約2時間かかっている。これから蓮池まで午後の滑りで行かれるだろうか?
一ノ瀬ダイヤモンドスキー場のボトムで昼食をとり、13時に再開。短いリフトを使って道路にかかった橋を使い一ノ瀬ファミリースキー場へ移動して、乗ったクワッドリフト降り場で疲れが溜まった女房と別れ、スケーティングしながら寺小屋スキー場へ。標高が高いので、風も強く、ブッシュも出ている状況なのですぐさま東館山ゴンドラ終点と高天原ゲレンデの分岐点へ。13時55分。そういえば一ノ瀬の一枚バーンを滑り残してきた。後悔しないように滑っておこうと戻って一本滑り、高天原へ。高天原スキー場のボトムで女房と落ち合って、太鼓橋で道路を再び越えて西館山スキー場で中級斜面を滑り、女房はジャイアントから蓮池の宿に戻った。
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女房の久々のスキー

私は発哺ブナ平のクワッドに乗って東館山の可愛らしくもレトロなゴンドラに乗って、オリンピックコースを滑った。しかしつづら折れ状にコースが限定されていて脚にきた。ジャイアントのボトムまで滑り、またスケーティングと開脚登行でリフトに乗り、ジャイアントは滑らず途中から道路をくぐって蓮池スキー場へ。
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東館山ゴンドラ内部

リフト運行の残り時間も限られてきたので、蓮池スキー場、丸池スキー場、サンバレースキー場のリフトを各2回づつくらい乗って少し荒れ気味なパウダーを滑った。丸池スキー場に午後になっても結構パウダーが残っていたのが驚きだが、この小さなスキー場ではチビッコのスキー教室が盛んなので残るのだろう。ボーダーも全体的に少なめだからか、残るところには残っていている。
で、ほぼ16時に終了。一応、奥志賀高原から中央エリアまで滑りながら移動してきた。結構かかるなあ。それもリフトが低速だからだろう。志賀高原ってこんなもんか・・・
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ペアリフトが主体


1月5日 志賀高原スキー場 横手山・渋峠、熊の湯エリア(滑走12日目)
朝から宿泊しているホテルの前をたくさんのスキー場へ向かう自家用車が通り過ぎていく。ほぼ奥志賀方面ばかりだ。
我々は昨日苦労して奥志賀方面を滑ってきたので、今日は熊の湯・横手山方面へ向かう。予報は曇りだったが、天気が良くて宿泊先から北アルプスの鹿島槍・五竜が見えるので、このままいい天気ならば横手山からの景色が楽しみだ。
9時すぎのバスに乗って横手山第一リフト前(この便の終点)まで。乗り合わせた人々の多くは熊の湯スキー場で下車していった。横手山のリフトを3本乗り継いで頂上へ。展望台から眺めたら、越後三山や岩菅山から妙高、高妻、金山・天狗原(火打は白くて妙高の稜線と区別し難い)が見え、北アルプスが遮るものなくすべて見渡せた。白馬から穂高までは圧巻で、さらに南に乗鞍、御嶽、南に転じると前景に草津スキー場、その後景に八ヶ岳や南アルプス、浅間山、富士山の頂上まで見えた。この景色が見られただけでもありがたい。
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志賀の笠ケ岳

渋峠スキー場のリフトが動き始めたので、グルーミングバーンとその脇の新雪を何本か滑り、11時近くに県境のレストラン前で休憩。女房が犬と戯れようとして帽子を噛まれ、離してくれないので散々な目にあった。
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渋峠で晴れた

渋峠から再び横手山に戻って、11時台後半にパンとコーヒーの昼食。12時すぎに下山にかかった。つづら折れのコースはあまり楽しくない。途中で脇のペアリフトや、今や化石となったシングルリフトに乗ったりして動いているリフトを乗りつぶしながら、ゲレンデボトムへ滑り込み、道路を渡って熊の湯スキー場に向かった。13時を過ぎ、少しは荒れているが、まだコース脇には踏まれていない新雪が少し残っていた。もちろん動いていたリフトはすべて複数回乗り、14時台に休憩をとって、15時すぎに終了。
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なつかしのシングルリフト
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疲れ果てて珍しいベンチで横たわる

熊の湯ホテル前で15時53分のバスを待つ。横手山スキー場がガラガラだったので乗客は少ないだろうと思っていたら、すでに全ての座席は埋め尽くされていた。熊の湯から乗る人も30人近くいる。運転手から補助席をたたむようにアナウンスがあり、熊の湯から乗り込んだ我々は乗り込んでつかまり立つ。こういう時、バスの運転手の神経は相当緊張するのではないか?雪道、下り坂、満員乗車。左右のカーブや下り坂をアナウンスしながら運転するその姿勢は尊敬に値する。えらいぞ長電バス。
約20分で蓮池営業所に到着し、乗り換えの乗客を尻目にバス営業所の目の前の宿に戻る。この宿に宿泊して本当によかった。
明日は最終日で3連休の初日土曜日。女房の体がどこまで持つのか疑問なので、バスに乗らずに近所で半日滑って終了にする予定。

1月6日 志賀高原スキー場 中央エリア(滑走13日目)
志賀高原最終日。お昼すぎに終えることにして、バスを使わず歩いてジャイアントスキー場から発哺ブナ平スキー場あたりから始めて、ホテルに近い蓮池・丸池・サンバレースキー場で滑ることにする。ジャイアントスキー場の長くて急な一枚バーンも午前中ならコブもできず滑りやすい。2本滑ってから発哺ブナ平に移動し、リフト、古式ゆかしい東館山ゴンドラに乗る。ゴンドラでフランス人の男性と乗り合わせた。あちらが一方的に話すばかりだが、ニセコから移動して志賀高原に来たらしい。寺小屋スキー場とか一ノ瀬・焼額山に行くといいよと言って別れた。
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東館山ゴンドラ、近いうちになくなってしまうかも?
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善光寺平が見えてその向こうには飯縄山のすそ野が

林間コースからオリンピックコースを滑るが、2度目のオリンピックコースのつづら折れはつまらない。ブナ平の緩斜面でゆったり滑って、最後は直滑降でジャイアントのリフト乗り場までの登りを軽減する。その後は国道を潜って蓮池・丸池へ。短いリフトを何本も乗っては滑り、11時台後半にサンバレースキー場で昼食。昼食後はそこそこにして宿に戻り、お風呂に入らせてもらって3日ぶりに車を運転して帰京。

初体験の志賀高原だったが、ツアー気分でバスを利用してひとわたり滑ったのは楽しかった。これは他のスキー場では絶対に経験できない。
一方、分散したスキー場をつなぐ設備や工夫が志賀高原では十分とはいえない。必ずスキーでリフト乗り場を登ったり水平移動しないと次のスキー場に移動ができないようになっている。昔はスキー場のリフト乗り場はすべからくそうだった。しかし、これはボーダーには辛いだろうし、スキーヤーでも慣れていないと不自由だろう。ボーダーを志賀高原であまり見かけない理由もそこにあるのかもしれない(ボーダー泣かせの志賀高原、と言おう)。また、志賀高原のブランドにあぐらをかいているのか、物価は総じて高い。
古式ゆかしく、吹雪いたら寒いだけのオープンエアな低速ペアリフト(フードクワッドは志賀高原に一本しかない!)、移動の面倒さなどは昭和の遺物であるが、そこを根本的に改善しなくてはならない、とは私は思わない。こういう不親切なスキー場が日本に一つくらいあってよく、何でもかんでも利用者の便利さだけを追求するスキー場だけがいいスキー場だとは思わない。中年以上にとっては、スキーの原点に帰ることができるレトロなスノーテーマパークだ。そういう視点から見ると、志賀高原のシングルリフトに乗れたのは収穫だったし(ただし2本中下一本のみ)、稼働していないTバーリフトは是非使ってみたかった。

ところで、老舗のビッグなゲレンデで行ってないのは、蔵王温泉だ。興味が強まってきた。バックカントリーもいいが、初体験のゲレンデを滑りながら栄枯盛衰考えてみるのもいいものだ。こういうテーマでスキー場を綴っているブログ、「
追憶のゲレンデ」はすばらしい研究ブログだと思う。

信越skier、猛吹雪のなか北へ一人旅

12月24日
赤倉観光ホテルゲレンデで合宿メンバーと別れた後、中郷インター近くのガソリンスタンドで給油して上信越道から北陸道を経て新潟から磐越道を使う。日曜日なのでずっと高速で東北に向かった方が高速を降りて山形、秋田を北上するより高速代が安くなる。しかし日本海からの横風が強烈だ。磐越道は片側1車線であまり速度が出せない。ようやく郡山JCTから東北道に乗り、あだたらSAで夕食。その後ぐんぐん北上して仙台をかすめ、鶴巣SAで車中泊。まだこの夜は暖かいから快適だが、翌日からは強烈な冬型になるはずで車中泊はやめておいた方がいいだろう。

12月25日 八幡平リゾート&下倉スキー場(滑走6日目)
朝からSA付設の吉野家牛丼を喰らい、東北道を北上する。それにしても岩手は遠い。道中、安比高原スキー場のリフト運行状況をウェブで確かめたが、強風で下の2本しかリフトが動いていない。安比高原はリフト代が高いので、次善策として八幡平リゾートスキー場に向かう。こちらは50歳以上シニアで一日券3000円。早速動いているリフトを全て乗って、中斜面から緩斜面を独り占めする。寒いのでチビッコのレッスンがわずかに見られるだけだ。
12時、滑り尽くしたのでリフト券が共通の下倉スキー場へ移動。こちらの方が上級者向きのゲレンデのようだ。しかしセンターハウスから見たゲレンデはリフト1本が斜面に向かって右端にあるだけで、一人も滑っていない。皆昼食中なのか?私もまず腹ごしらえをして、地吹雪のゲレンデに繰り出す。下倉スキー場のリフトは3本しかないが、視界が悪い中、手探りでリフトを探し出して最上部まで行ったら、非常に軽い雪がコース脇に溜まっていた。迷わずいただく。安比が本番なのでその前に怪我をしたくない。よって一番の急斜面には挑まず、中斜面を中心に滑る。珍しくテレマークのレッスンをやっていた。生徒は2名だが、イントラは動画で見ている鈴木さんではないだろうか。妙高とは違ったレッスンを少しだけ見ることができた。

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昼時の下倉スキー場センターハウスから(リフトは右手に1本のみ)

あまりに吹雪が激しく、低速のペアリフトにフードはないので、3時に終了。安比高原スキー場下の宿に転がり込む。ナビがあっても深い雪の中なので若干迷った。
一人旅だと宿泊には贅沢しないのが習わしだが、今回は安比高原スキー場で滑ることが第一の目的だし、スキー場のバブリー感に自分なりに近い感覚で奮発した。ゲレンデボトムのタワーホテルには泊まれないが、温泉付きのプチホテルだ。安い価格のプランで申し込んだので、なごみ荘の食事のゴージャスさに比べたら質素だが、普段あんまり食べなくなった自分にとっては快適だった。乾燥室も明るくて、軽くワクシングもできた。
さあ、明日はいよいよ安比デビューだ。風よやんでくれ。

12月26日 安比高原スキー場(滑走7日目)
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安比に来ました

朝8時50分に安比ゴンドラに乗る。山頂まで一本だ。始めにハヤブサコースのパウダーをいただき、ザイラーゲレンデに移動して急・中斜面のコース脇パウダーを散々滑り尽くす。息が上がってあまり長い距離を一気に滑れない。しかも
どのコースを滑ってももれなく付いて来る緩斜面を滑らないと長いリフトに乗れない構造(つまりボトム近くまで滑らないと途中で乗る中上級者用のリフトがない)になっていて、新雪がスネまで積もった緩斜面では人が滑ったコースに乗らないと減速してしまうし、新雪部分に入ると脚にくる。一人だし、寒いのでリフトが休憩場所になってしまう。適度にトイレ休憩を入れないと身がもたない。
私が今一番ハマっているスキー動画は
10歳の女の子が素晴らしいカービングターンで安比高原スキー場のセカンドコースを一気に滑り降りるものだが、そのセカンドコースのリフトは平日なので動いていない。だがよくコースマップを見ると、セカンドコースの上部をすべってザイラークワッドに流れることはできそうだ。動画の聖地巡礼としてセカンドコースを2本滑り、再びザイラーコースから安比ゴンドラに乗る。今度は逆に西森コースのパウダーをいただくが、こちらは短くて普通のスキー場とスケール感が変わりない。スキー専用・ボード禁止のカケスコースを滑って12時すぎに最下部に降りて昼食とした。
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上記の動画で0:45あたりに見えてくるクワッドリフト降場

偶然とは恐ろしいが、私の次男が所属していた高校スキー同好会の合宿が安比でたまたまあり、食堂で現役高校生とお世話になった女性の顧問の先生とお会いすることができた。これまで一人で滑ってきて寂しかったので、午後は高校生と一緒に滑らせてもらうことにした。
顧問の先生が前後を滑り、高校生18人がザイラーコースを滑る。ビンディングの開放値が低く設定されていてギャップで無理やり抉るからか、高校生の板が外れたりするが、地吹雪の中はぐれず、泣き言を言う奴もおらず、滑りきったのは立派だ。あっという間に16時近くになり、薄暗くなってきた。彼らと別れて吹雪で視界が悪い中宿に戻った。慣れていない地域で地吹雪の中車を走らせるのは恐ろしい。

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夜の宿泊先駐車場から(すでに車が埋もれている)

12月27日 安比高原スキー場(滑走8日目)
やはり朝から地吹雪。車を掘り出すという妙高のような感覚はなく、軽い雪を退けるだけで済むのだが、スノーブラシやスコップを自前で持っていないと駐車場からの発進は厳しい。二輪駆動では駐車場から道路に出るときのギャップを乗り越えられないと思われる。ペンション村の道は除雪はしてあるが、四駆でないと走るのは大変だ。
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朝の駐車場(モコモコした雪で軽いけど、車周りの除雪&脱出は慣れないと大変)

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日は見えるが地吹雪だ

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最下部の緩斜面は広いが何度も滑るところではない

稼働リフトを確認してゲレンデに来たが、風が強くてゴンドラも長いリフトも動いていない。セントラルゲレンデの下部リフトが2本動いているだけなので、もう少し上部のリフトが動き出すまで少し待つ。やっと下から3本目のリフトが動いたのでゲレンデに出てリフトを乗り継いだが、低速ペアリフトで凍えたのちに3本目に乗ろうと思ったら強風で止まってしまった。八幡平に行った時と同じ気象状況だが、すでに安比の2日券を持っているので我慢して下部で滑っていた。12時を回っても状況は変わらないので、リフト券は勿体無いが安比を後にした。北上市まで国道を移動しながら県立博物館を見学することに決めたのだ。車に戻って着替えをしていると日差しが出たりしたのだが、強風は相変わらずなのでそろそろとスキー場を後にする。国道に出るまでの直線道路は地吹雪ホワイトアウト、国道に出てからは路肩に横転した軽自動車とぶつかったと思しきトラックが立ち往生しており、後続車がタイヤを空転させている。
慎重に運転して西根まで来たら、雪がほぼなくなった。盛岡郊外の県立博物館を見学して、16時近くにそこを後にした。やめとけばいいものを、安比のリフト状況を見たら、なんとさらに3本のリフトが動いていた。待っていればセントラルゲレンデの未滑走コースを滑れたのだが、今となっては仕方ない。

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岩手県立博物館

盛岡市内の路面には大して雪はなかったのだが、花巻あたりから圧雪路になり、雪も降ってきた。国道4号線は片側2車線で直線的だが、信号の変化を手前から見ていないと急にブレーキをかけたら滑る。雪道にはそれなりに慣れてはいるつもりだが、氷点下7度くらいの気温で圧雪アイスバーンになった交通量の多い国道はゲレンデ近くの交通量が少ない道路とは事情が異なる。降雪による交通事故のニュースをここ数日聴きまくっていたし、実際に反対車線の事故を目の当たりにしていたので、緊張気味になる。何とか6時前に4号線沿いのビジネスホテル到着。


12月28日 夏油高原スキー場(滑走9日目)
北上市街から圧雪路を西に向かって走る。25kmくらいだと思うのだが、非常に滑りそうな路面でスピードを殺して走り、9時頃センターハウス前に到着。センターハウスに近い駐車場は500円かかることを知らずに止めてしまった。一段下の駐車場なら無料でエスカレーターで上がることができたのに。
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当日の状況。しかし横に長いゲレンデ構成だ

ゲレンデインフォメーションを見ると、まだ第2ゴンドラしか動いていないようだ。このスキー場はコンパクトながら横長なのでゴンドラが2本あり、第1ゴンドラは2日ほど前に故障して動いていない。その代替として平日は動かさない第2ゴンドラを動かしているようだ。第1ゴンドラの復帰は年明けになるようで、その代替措置を凝らして年末と正月を乗り切ろうとしている努力をしている。センターハウスはなかなか大きくて立派だ。温泉も敷設され、フードコートも巨大である。さすがリフト代が4800円もするだけある(私は前夜泊ったホテルでリフト券パックで宿泊したのでリフト代がいくらなのかよくわからない)。
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広々としてちょっと寒々しい食堂

まず、第2ゴンドラで頂上直下まで上がり、B1、B2コースを滑る。新雪はすでに喰われている。視界も悪い。次いでクワッドリフトが動き始めたので急斜面のB3を滑りC1からC2に合流し、クワッドに乗る。5本あるCコースを滑り、再びB2コースを滑って、センターハウスから見て右側はほぼ滑りきった。このスキー場は中級コースでも結構な急斜面で、上級者コースになると最大36度もあって下が見えない。それでも新雪部分を見出すことができるのでスピードはあまり出ず、コブにもなっていないので比較的滑りやすい。
11時を回って早めに昼食にし、12時からAコースに向かう。第1ゴンドラが動いて入ればAコースも長くて面白くなるのだろうが、リフトだけでは中ほどまでしか上がれない。上級者コースのA3コースを何本か滑って終了。もともと早めに上がるつもりだったが、地吹雪がすごすぎて辛い。
センターハウス付設の温泉で温まって、移動開始。スキー場直下の道路をソロソロ降っていたら吹雪で前が全く見えなくなった。ハザードを点けないと危険だ。高度をだいぶ下げるまで、ハザード点灯でゆっくり走った。雪の壁に突っ込みそうになっている車や、下回りを点検している車を見かけ、今日のような天気だったら下の無料駐車場に止めてシャトルバスで移動した方が賢明かもしれないと思う。夏油高原や安比高原スキー場に来るなら、新幹線とシャトルバスを使った方が荷物は重いがスマートだろう。そんなことを思いながら、とうほくどうにのる。25日に岩手入りした時からずっと真っ白な圧雪路を走って来たが、ようやくアスファルトが見える道路を走りホッとする。が、高速も断続的に激しく雪が降っていて緊張感がほぐれない。水沢・一ノ関あたりで路面にシャーベット雪が残っていた。
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ようやく雪が小やみになったきた。金ヶ崎町の雪に覆われただだっ広い農場

宮城県に入ってからも雪が降り続き、福島あたりでようやくチラチラ舞う程度になった。明日はホームゲレンデの会津高原高畑に顔を出す予定で、南会津町まで行って道の駅で車中泊するか、白河でホテルに泊まるか悩む。南会津町はきっと雪で、暗くなってから甲子トンネルを越えて下郷村に降りていくのは気がすすまない。車中泊も寒そうだ。結局白河のビジネスホテルに泊まった。


12月29日 会津高原高畑スキー場(滑走10日目)
朝7時過ぎに白河のビジネスホテルを出発。国道289号で甲子トンネルを抜けて下郷町に出て、南会津町の田島から南郷を抜けて檜枝岐方面に向かう。またお約束の圧雪路面が数十キロ続く。特に甲子道路あたりは交通量が少ないが、標高が高くて気温が低く、あまり頻繁に通る道ではないので好みではない。田島を抜けるとまた豪雪地帯だ。ところどころで除雪作業がおこなわれている。雪の中では白河から2時間はかかってしまう。9時20分ころに高畑スキー場に到着して、準備してゲレンデに出る。このスキー場ならシーズンパスを持っているから、疲れたらいつ止めてもいい。
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いがやゲレンデからセンターハウスを見下ろす。駐車台数だけはやたら多い

まず、非圧雪のスーパーブラックコースを滑ってみる。だいぶ喰われてしまっていて面白くはない。ブラックコースの脇を滑っていたら、K2の太い板にNTNビンディングのテレマーカーを見かけた。他にも数人テレマーカーがいるようだ。内陸なのに安比や夏油よりも雪を重く感じる。確実に雪に含まれる水分は高畑の方が多い。軽い雪を滑ってしまうと次に重い雪を滑る時が面白くない。
オレンジリフトは平日で動いていない。でももう年末なのだから、平日でも動かして欲しい。しかも高畑は18年2月から木曜日を休みにするといっている。シーズンは短いんだからユーザーからすれば定休日なんてつくって欲しくはないが、これも事情があるんだろう。
レッド、ブルーのリフトを使う。ブルーのセンター、イン、アウト各コースの急斜面は圧雪していなくて、最初こそは楽しかったがすぐにギャップが深くなり、滑りにくくなってきた。非圧雪の急斜面部分と圧雪された部分とのつなぎ目を真面目に均して欲しい。あるコースでは溝が深くて、客がケガをし得る状況になっていた。全体的にコース整備がおざなりな感じがする。
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午前中のブルーセンターコース
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午前中でもこんなに空いている

通い詰めてきたので文句も出るが、高畑を愛しているがゆえである。もう一つ言わせてもらえば、食堂のメニューが改悪されてしまった。何とかして欲しい。
午後も少しだけ滑るが、動いているリフトから滑れるコースを一渡り滑ったところで終了。連日一週間も滑ったので体をいたわらないと。
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午後、ブルーリフトから。リフト脇の非圧雪部分はほとんど喰われてしまった

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湯ノ花温泉共同浴場(弘法の湯)
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晴れてきた!南会津の集落

帰路、定番の湯ノ花温泉に浸かる。長い旅だったが、一度も滑ったことのないゲレンデを滑りに行くのは悪くない。信越のゲレンデで育ち、信越の山を中心に滑ってきたスキーヤーとしては、北東北という新たなエリアが開けた。しかし次に北東北に行く時は新幹線がよかろう。

最後に、のべ10日NTNビンディングで滑走した感想を。ありきたりだが、限りなくアルペンに近づいたテレマークがNTNで、ゲレンデでアルペンターンをする分にはかなりイケる。きれいに体を倒しさえすればキレのあるターンもできる。テレマークターンをするには、最初靴が硬くてビンディングにも慣れていなかったのでやりにくかったが、慣れると普通にテレマークターンができる。また、つま先から土踏まずまでビンディングに固定されているので、75ミリノルムのように前転もしにくい。雪質が変化する時にも少し気をつけるだけでいいのはありがたい。その分、体が怠けてしまうかもしれない。
道具の選択幅が広がったというのは、雪原歩きからダウンヒルまで守備範囲とするテレマーカーにとっては悪くないと思っている。何事も試したこともなく批判するというのはフェアではなかろう。

ちとさみしい妙高合宿

12月22日
夜8時、東京出発。首都高で若干混んだが、あとは順調に上信越道へ。千曲川さかきPAで車中泊しようと思ったが、大型トレーラーが小型車の駐車場を占拠していて、コンビニのライトが煌々と明るいのでパスして松代PAで車中泊。
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夕暮れの妙高山

12月23日 池の平温泉スキー場(滑走4日目)
今年の合宿は5名のみ。いつもの宿、なごみ荘を手配してくれた吐月工房氏は一年前の骨折の治癒が完全ではなく、一緒に滑れなかった。残念である。早い回復を祈るのみだ。
ということで男女2名づつの4人で池の平を滑る。残念ながらいつも使う低速ペアリフトが動いていないので、カヤバゲレンデに流れながら滑るしかなかった。天気はとてもよく、連休なのに客の入りが少ない。どうした訳だろう?

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空いているゲレンデ

12月24日 赤倉観光リゾートスキー場(滑走5日目)
今回の合宿は1泊のみなので、アカカンへ移動。まあまあ雪はある方だが、妙高のドカ雪前の試運転状況だろうか。
4人で一緒に動いていると忘れ物などが発覚して行動が遅くなるが、合宿では皆若くないのでゆっくり目の行動が似合っている。
いつものようにゴンドラから降りた人と、リフトを降りてきた人が合流するホテルBコースが一番混む。レストランエートル下の急斜面にはアイスボールがあって滑りにくい。ということでチャンピオンゲレンデに移動して、女子国体コースの素直な中斜面などで滑り、午前中は終了。最下部のカフェプリモスで昼食にしたが、外国人が多くて日本人の方が少数派だ。特に中国か台湾から来ている若者が目立つ。少し前だとスキーやボードに来日する中国系の人は富裕層だと思われていたが、今や普通の人でも平均的な日本人より裕福だ。もう少し音量を落として会話してくれると奥ゆかしくていいのだが、中国語ってなんであんなに大声になるのか(聞こえるのか)、不思議だ。
午後はホテル下のオークラスロープ(もう死語かも?)で滑り、クリスマスイブなので恒例のホテルの喫茶部でケーキセットを頼んでいたら3時を過ぎ、二日間滑れずに欲求不満がたまっていた吐月工房氏がステップ板でスタスタ登ってきて「いつまで待っても降りてこない」と言われて終了とした。
駐車場で皆さんと別れ、私はこれから東北スキー場行脚である。

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ダブルフロマージュ

会津は吹雪

12月17日(日) 会津高原たかつえスキー場(滑走3日目)

気力のないまま朝6時に出発。東北道を順調に北上し、西那須野塩原インターから例年のコースで会津に向かう。

矢板あたりから細かい雪が降っており、塩原温泉では本格的に降っていた。そうなると尾頭トンネル前後はかなり危ない。慎重に車を走らせて、会津西街道を北上する。

中山峠越えはトンネル前後に消雪区間があるので助かるが、登り始めやトンネルを抜けてスノーシェッドが終わるあたりはかなり滑りやすい。

たかつえスキー場に着いたのが10時ちょっと前。車内でタイツに着替えるのが面倒だが、10時過ぎから滑り始める。雪がずっと降り続いていて、積雪量もそれなりにあり、しかも内陸部で冷え込んでいるので軽い。かなり好条件。駐車場前のロッジはかなり昭和な雰囲気がある。

リフト券はウェブで見つけた500円割引で3700円。シニア料金は60歳から。

しかし、リフトはペアで速度は遅く、吹きっさらしだ。まだシーズン入ったばかりでリフト運行は3本のみ。

いきなり3本目には乗らず、2本目を2回ほど乗って3本目のリフトに乗り継いだ。このリフトがもろに左側から吹雪に晒されて寒く、乗っている間に手がかじかんでくる。雪質はかなりよく、ブッシュも隠れ始め、雪面に土や石などは見られなくなってありがたい。サイドの新雪をいただきながら、ちょうど12時頃に午前中の練習終了。レストハウスで昼食をとってそこそこ休み、12時45分くらいから再開。14時にはすでに脚が売り切れに近づいたので、最後に緩斜面を滑って終了。


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加工して明るくしているが、かなり寒い

体が冷えたので温泉にでも入りたいところだったが、立ち寄り湯まで吹雪の中歩くのがめんどくさくてそそくさと帰路に着いた。

東北道の渋滞は予想されていなかったのだが、館林から羽生の間で事故渋滞があり、30ふん増しで帰宅。日帰りはなかなか忙しい。高畑スキー場早くオープンしてくれい!

信越skier、今年は福島から

12月10、11日に初滑りができた。今シーズンの始まりは、なかなか順調なようだ。
マイゲレンデの会津高原高畑スキー場のオープンはまだ先だが、すでにちらほら一部滑走可能なゲレンデがオープンしている。

例年はかぐらスキー場、ないし赤倉観光ホテルスキー場からシーズンインするのだが、今シーズンは高畑スキー場の9,800円シーズン券を前もって郵送してもらったので、これを提示することでリフト券が安くなる福島県内のマックアースが手がけるスキー場に行ってみた。とはいえまだ選択肢はなく、必然的に箕輪スキー場へ向かうことになる。

12月10日(日) 箕輪スキー場(滑走初日)
アクセスルートはいくつかあるが、今回は東北道本宮インターで降りて岳温泉経由で向かってみた。休憩も含め要した時間は約4時間。福島県の北半分に属する地域だから東京からだとそのくらいかかるのは仕方ない。道の駅つちゆを過ぎたら雪が路面に見えはじめた。スキー場には9時30分着。

リゾートホテルに併設されたスキー場で、駐車場は何箇所もあってやたらに広い。県内中通りや浜通り方面から来たと思しき車がすでにかなりの数駐車している。リフト券は高畑シーズン券提示で2,000円に。

ゲレンデに出て、今年買ったNTNビンディング装着のK2ピナクル95を履く。NTNの装着に手間取る。ようやく装着できたと思ってリフト待ちの列に並んだら、並んでいる間に片方が外れるアクシデント。きちんとブーツを踏んで装着しなかったので土踏まずの部分から外れたらしい。

箕輪スキー場のリフトは少なくて3本のみ。そのうち2本が稼働中だが、あちこちに雪が茶色くなった場所やブッシュが見えていて、新しい板で滑るのは失敗だったかも。そういう危険な場所はなるべく避けて滑ったが、日陰のアイスバーン、日なたのブッシュや浮いた小石、開放しているエリアに比して多い人口、あらゆる技量レベルの人が狭いコースに集中するなど、初滑りは総じて気分よくは行かないものだ。頼むから狭い連絡コースの真ん中でグラトリやって失敗し座り込むのだけは止めていただきたい(怒!)。

天気は非常によろしい。吾妻連峰はもちろん、磐梯山や飯豊連峰まで望めた。
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磐梯山

人が殺到する上部を避けて下部の緩斜面で思い出しながら練習するが、ブーツとNTNビンディングの硬さがあって、テレマークターンは極力せず(やると疲れる)、アルペンターンに注力した。早めに昼を食べ、筋肉痛にならないように休み休み滑ってはいたが、14時ころ雪面から判断できないようなところでイヤーな音がしたのでスキーを脱いでみたら、縦にキズが入っていた。すると途端にやる気が失われ、15時までやろうと思っていたのを前倒して14時20分くらいに止めることにした。
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箕輪山(スキーを担いでハイクアップする人もいましたが、まだ滑れはしないでしょう)

日曜日中に帰宅するか、月曜日まで福島に残って滑るか悩んではいたが、せっかくなのでもう少し雪がありそうな裏磐梯のスキー場を半日滑ることにして、雪のない郡山までいったん退却し、郊外のビジネスホテルに投宿。安宿の割に部屋がきれいで、ベッドも大きく、快適だった。

12月11日(月) グランデコスキー場(滑走2日目)
郡山から裏磐梯は1時間ほどあれば着ける。遠い過去に行ったことがある猫魔スキー場か、行ったことがないグランデコの二択。猫魔は雪質もいいのだが、星野リゾートの経営になり、リフト券もスイカのようなICカードになっているらしい。リピーターには便利かもしれないが、そんなに何回も行くスキー場ではないので、初滑りの料金は猫魔が安く勝っていたが、普通に紙のリフト券を発行するグランデコに行くことにした。初めてのスキー場というのも興味をそそるし、西吾妻山へハイクアップするにも利用する可能性がある。

郡山のホテルがある場所から西に向かえば直接猪苗代湖の湖南へ出られる。湖畔道路を走り、裏磐梯へ向かった。これだと高速を使うのと所要時間がさほど変わらない。秋元湖のへりをくねくねと通っていくが、雪が多くなると走りにくい道になるだろう。スキー場には9時着。

グランデコもリゾートホテルに併設されたスキー場なので、駐車場やセンターハウスは立派である。駐車スペースの周囲はみなボードの若者で、ボーダー率が高そうだ。リフト券は欲張らずに4時間券を購入。マスター(シニアだね)が50歳以上で、免許証を見せれば3,500円。ゴンドラ1本とリフト4本だが、リフトは3本稼働中。

9時30分、ゴンドラに乗って中腹へ。係員の人がスキーを受け取って板をホルダーに入れてくれるのはめったにない体験で嬉しくなったが、太い板は差し込みにくい幅だったようだ。パウダーで有名なスキー場なので、太板対応にして欲しい(かぐらゴンドラもそうで、昨シーズンは板を内部に持ち込んだが、今年は太板に対応したようだ)。ゴンドラを降りると一面ガスっていて地形がわかりにくい。一本目は慎重に緩斜面を降りて、ひとまず上部の2本のリフトに乗ってみる。さすがに最上部はほぼ標高1,600mなので雪質はいいのだが、前日緩んで当日気温が下がったので、圧雪されてはいるがアイスバーン状態だ。ブナ林の中を滑っていくのは気持ちがいい。ゲレンデ下部はカラマツ林だが、上部にはブナ林があって、コースの中にも安全対策をしたブナの大木が並んでいる。
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新しい相棒(スカルパTXK2ピナクル95 170cm & ロッテフェラーfreedom
自分としては4台目のK2で、昔のロゴに回帰したことが購入の決定打に。K2縦5つ並びは歴の長いスキーヤーには不滅ですね。
ガスっていたので他に写真はなし。

11時ころから、雪が降ってきた。本格的な寒波が近づいている。オープンしているコースは中腹が緩斜面(デコ平)、上部と下部に中・急斜面があり、急斜面は積雪量が少ないのでほぼクローズ。迂回コースを滑ることになる。でも箕輪に比べれば茶色い雪は目立たないし、平日なので客も少なく、リフト乗り場前でコケたボーダーを先にリフトに乗せてもこちらは余裕、というか筋肉痛で早いリフト回転は無理。

12時にゴンドラ終点駅にあるレストランで奮発して1,500円のピザを食べ、下山する。初滑りにしては十分過ぎるほど滑った。雪が本格化する前に裏磐梯を後にする。

夏の東北登山巡業の帰りにも走った、猪苗代湖畔から天栄村を経て白河に抜ける294号線を使って南下する。猪苗代湖を吹き渡る風が強まってきて、湖面には白波が立ち、湖畔道路にもしぶきが吹き上げてくる。猪苗代湖から離れて南下するにつれ、雪雲はなくなり乾燥してくる。白河中央インターで東北道に乗って、矢板北PAで仮眠、途中で下に降りて4号バイパスで東京まで走ろうかと思っていたが、特に渋滞もないので面倒になり、そのまま東京へ。でも12月なので交通量は多い。平日夕方の首都高渋滞を経て、無事帰宅。

シーズンが始まった。ケガなく交通事故なく終えたいものだ。

乗鞍岳・4時間のラストスキー

今年も乗鞍岳でラストスキーとなった。乗鞍岳でスキーシーズンを〆るのは20年くらい前から何度も経験しているが、その間にアルピコバスが春山バスを定期的に運行するようになったり、バックカントリースキーヤーやボーダーが数多く訪れるようになったり、外国人を含む観光客がバスを利用して雪を見に来たりと、大きな変化があった。初めて乗鞍岳を滑った時は、乗鞍高原のペンションオーナーに頼み込んで一緒に登ってもらい、春山バスもきちんとした形で動いていなかった。だからスキーで登って滑った後は登山道をスキーブーツで歩いて降り、とても疲れた記憶だけがかすかにある。山中では除雪の重機の音がするだけで、誰にも会わなかった。

追憶はそのぐらいにしておこう。本当は14日の晴天を狙って登りたかったのだが、当日にどうしても外せない用事ができて、乗鞍は指呼の距離である松本平にいながら、快晴の空を恨めしく思っていた。用事を済ませてから乗鞍高原に移動し、この日は温泉つき民宿に泊まった。翌日のバスの第1便は昨年よりも1時間遅く、朝の時間に余裕ができる。宿泊先で乗鞍大雪渓webを見たら、14日は晴天のため第1便バスが6台にもなったという。15日の好天はあまり期待できないが、前日のような混雑はなかろう。

乗鞍のスキー場を通る県道を走りながら、昨日と違って乗鞍岳が雲で見えず、雲の流れもずいぶん速いことがわかった。三本滝駐車場でバスを待つ間、雨雲が上空を駆け抜けるように過ぎて行くのが気になる。

翌日の第1便は1台。席にも余裕があった。スキーヤーが半分、登山がわずか、残りが観光客といったところか。ゲートを過ぎると車窓に雨粒が見える。満足なラストスキーにならないかも?という不安がよぎる。バスは9時過ぎに位ヶ原山荘に到着し、あらかじめ書き込んできた入山計画書を提出して、9時20分ころには出発した。

計画では鶴ヶ沢を登って滑り、屋根板から「すべり台」に登って富士見沢を滑り、余裕があったら大雪渓方面に転進しようと思っていた。先行する2名の方が鶴ヶ沢を登り始めたので私もそれに従って高度を稼ぐ。先行者の姿がガスに隠れることもしばしば。地形はわかっているけどホワイトアウトはイヤだなと思いながら、明瞭な沢状地形が左前方に見えたので、先行者のトレースは追わず沢の中を登る。若干だが風が遮られる。2600mあたりからは源頭部になるので吹きっさらし。登り始めから小雨も降っていたが、ついに霰に変わった。
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鶴ヶ沢を登り始める
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見えない
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むこうに岐阜県の標識

道路最高地点までたどりついたのが10時30分。視界は20m程度か。ただし、滑る沢の下方は視界が広がる。どこにも風を遮れる場所は見当たらないが、ちょっとした岩陰でシールを剥がし、すぐに滑降。登ってきた沢状地形に入り、2500mでスキーヤーズライトの小尾根方面にトラバースし、屋根板方面へ。2450mでシールを貼り、アップルデニッシュを頬張り、屋根板を最小限の登行でクリアし、大雪渓避難小屋と冬季閉鎖中のトイレ方面に向かう。

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下方は視界があるのが幸い

屋根板を越えた所から南西風が強くなる。あわよくば肩の小屋か、その上までは行きたかったが、登っている人を周囲に見つけることができず、朝日岳・剣が峰方面は2700mくらいから上が完全にガスっているので、不安が強くなる。11時40分、避難小屋近くでこれ以上肩の小屋方面に登ることはあきらめ、きびすを返して「すべり台」に向かう。除雪前の道路を歩いて、「すべり台」に取りつき、時々耐風姿勢をとりながら2800mまで登りきる。12時30分前に到着。晴天だと暑くて休みたくなるが、この天気では休んでいられない。例年よりも高度による酸素不足と苦しさを感じないのは、休んで息を整えるほど余裕がないということなのか?普通に2000m台前半の山を登っているような感じで、息が上がることがない。

岐阜県側の登山道を摩利支天方面に向かう人を一人見かけた。「すべり台」の下方に2〜3名、位ヶ原からツアーコース方面に向かったと思しき人が2名ほど。
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避難小屋とトイレ(風強く山頂部は見えず)

岩場を乗り越えて富士見沢の一番上からドロップしようと思っていたが、風の中プラブーツで岩場を歩きたくないし、富士見沢源頭の雪の上でシールを剥がしたりスキーを履いたりするスペースが覗き込んだ限りでは見当たらないので、「すべり台」でシールを剥がし、アンパンを頬張り、ペットボトル紅茶で流し込んで12時30分に滑降開始。一度コケたが50mほど滑った所にハイマツの切れ目があり、富士見沢に入り込めそうなのでそこから富士見沢にドロップ。沢の中を登っている人が上にも下にも数名見られた。

気持ちよくターンして、スキーヤーズレフトの沢状地形を2540mまで滑り、ここで12時37分。滑るのは早い。もう大雪渓・剣が峰方面の強風を浴びたくないし、富士見沢は風裏になっていて視界も開け快適だが、これから天候が良くなるのかどうかもあやしい。しかもメインディッシュの斜面は滑ってしまった。バスは午後に2便あるが、15時30分の第4便までは時間を持て余しそうだ。13時30分の第3便に乗って下ることに決めた。ツアーコースでの下山はゲレンデで雪がないので最初から選択肢に入れなかった。

残りあと1時間弱、ちょっとだけ登って最後の滑降をすることにして、12時55分、標高2600mをメドに登行を止めるつもりで登り始める。目標時間ピッタリに目的の標高に達したので、もう少し登れそうな斜面の余地はあったものの、シールを剥がして滑る。位ヶ原山荘は目の前なのだが、これが意外と長くて雪質のせいもあって太ももにくる。13時03分、道路に出て終了。やっぱりスキーで滑るのはあっという間だ。立った4時間の行動に過ぎなかったが、充実はしていた。満足。

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終了後に屋根板と富士見沢を見上げる
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また来ます

まだ30分余裕があるので、位ヶ原山荘でコーヒーを飲み、バスで下山。三本滝でツアーコースを滑りかもしかゲレンデを歩いて降りてきたガイドとゲスト二人と再会した。
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バス車窓から
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三本滝の下のカーブから。少し状況はよくなった気もする

昨晩泊まった宿で硫黄泉に浸かり、硫黄臭を身体から発しながら帰路についた。時間も早いのと、中央道集中工事が始まったのでルートに逡巡したが、結局松本から長野道・中央道で八王子JCTまで、その後は2時間以上かかるという大渋滞を圏央道で迂回して関越〜外環〜首都高。自宅着が20時。平日は高速代が高い・・

今シーズンは単独で雪山に入った回数が例年になく多かった。単独の雪山は確かにリスクが高い。自分の能力を過小評価しつつ登る山を選び、山中で選択肢があるときには安全な方を選択することが大事だろうと思う。その一方で、単独で歩いたおかげでできた発見も多かった。友人と楽しく会話しながら登ることもいいのだが、縛られずに自由に行動を選択できることは単独行の醍醐味だろう。ただ、それで山の中で動けなくなることは絶対に避けなければならない。来シーズンも、次のシーズンも、ケガなく無事まっとうできることが中高年のバックカントリースキーの獲得最大目標だと思うのであるが、これから果たしてできるのか、ただエラそうなことを書いているだけに過ぎないではないか、とそしられぬようにしたい。

高畑でコケて痛めた右肩、早く治ってくれ・・

今回のルート(直線的な軌跡が滑降)
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ステップで、尾瀬沼

過去に何度か登っている燧ヶ岳に行こうと思い、案をめぐらせた。連休前半はたいてい福島県檜枝岐側の七入〜御池までの車道が開かない。昨年はめずらしく4月中に御池まで車で上がることができたが、今年は雪が多めで例年通りとなろう。ならば、群馬県片品村側の大清水からアプローチしてみよう。尾瀬沼ヒュッテで1泊し、長英新道から登ってナデッ窪を滑るというのはどうだろう。

ということで、地形図やネット上でのツアー記録を見て出したルートが、
初日
大清水〜三平峠〜早稲沢滑降〜尾瀬沼ヒュッテ〜檜高山〜小淵沢田代〜大江湿原〜尾瀬沼ヒュッテ(泊)
二日目
尾瀬沼ヒュッテ〜長英新道〜ミノブチ岳〜ナデッ窪〜沼尻〜小沼〜大清水平〜三平峠〜大清水
というものだった。

予定していた30日は晴れの予報だが、その前後日は大気の状態不安定で午後雨か、晴れ後雨の予報。
これは入山日の30日に行きたいところへ行くしかないとナデッ窪滑降を前倒ししたのだが・・・

現地での結果は、30日は快晴で暑かったが尾瀬沼ヒュッテで11時を回り、高い気温と南風、南面の急斜面滑降になるナデッ窪滑降は断念。沼と大江湿原をフラフラして、大江山の西面に疎林を見つけ、そこで登り降りして遊んだのみ。1日は朝から雨で、スゴスゴと退散した。なかなか計画通りには行かないものだ。

29日、片品村の「さわやかトイレ」前で車中泊。片品村は桜の満開をいま迎えている。朝6時過ぎに大清水へ向かう。やけに交通量が多いと思ったら、みな28日に開通した戸倉〜鳩待峠方面か、丸沼スキー場へ向かう車だったようだ。朝7時前に戸倉の駐車場は満車。至仏山は平日を狙って行くべきだ。

対して大清水は祝日前に入山した車で狭い第1駐車場は満車だったが、第2駐車場はガラガラ。7時10分にゲートを通過して歩き始める。ゲート先ですぐに雪になり、ステップソールのG3finderで歩き始める。雪面が汚れていて、凹凸も大きく、朝はやや硬いのでやや歩きにくい。8時30分に一ノ瀬を過ぎ、沢を渡って三平峠方面への夏道を歩く。木道などは全く出ておらず、すべて雪の下だが、枝が出ていたり狭い場所で急だったりでステップ板ではちょっと歩きにくく、板を脱いでブーツで歩いたりした。途中標高1590mあたりで尾根を巻いて夏道の西側から三平峠手前で合流した。尾根を巻くところがやや難しかった。一応、シール無しで三平峠までたどり着いた。

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すぐに雪の道になった
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雪に埋もれたままの一ノ瀬休憩所

10時45分、三平峠から尾瀬沼に向かって滑り、尾瀬沼の沿岸を歩いてヒュッテの方へ向かう。まだ沼は雪が多くて、多少水の青い色が透けている場所もあるが上を歩ける。ヒュッテ近くで11時30分を回っている。すれ違ったスキーヤーから情報を仕入れてみたが、今から長英新道を登ってナデッ窪を滑るのはちょっと厳しい。浅湖(あざみ)湿原あたりでお昼のアンパンを食べながら結論を出した。

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雪に覆われた尾瀬沼と燧ヶ岳(正面の大きな沢状地形がナデッ窪)

一人なので諦めるのはたやすい。もう一度ヒュッテに引き返して檜高山の鞍部へ登り、小淵沢田代から大江湿原へ降ろうかと思っていたが、檜高山はすぐ目の前に見えていて、けっこう樹間が狭いので、大江湿原から逆ルートで上がることにした。長細い大江湿原を一人歩き、大江山を左手に見ながら沢を詰め始める。しかし針葉樹の濃い林間で、沢から湿原に乗り上げても面白くなさそう。大江山の西面には疎林の雪面が見え、登って滑ったら楽しそうだ。いままでの計画はすっ飛び、ここで遊ぶことにする。40分ほど登って滑って、13時を回ったのでヒュッテに向かう。

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疎林を登ったところからの燧ヶ岳
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遠くに至仏山が見える

とにかく日差しが強くて暑い。ヒュッテ前でアルバイトのお兄さんとしばらく話して、チェックイン。閑な午後が始まった。負け惜しみっぽいが、山小屋でマッタリ午後を過ごすのも悪くはない。だが、BSのデータ放送では明日は朝9時から雨の予報だ。なんだかここに泊まらず、大清水へ戻った方がいいような気もして、地団駄を踏む。一体何をしに山中一泊したんだろう?滑ったのは三平峠から尾瀬沼までと大江山で遊んだだけ。

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ヒュッテのウッドデッキもほとんど雪に覆われている

この日の宿泊は私以外に7名のみ。単独のスキーヤーのおじさんは私より年齢は上に見えるが、朝6時に大清水を発ってナデッ窪を登り滑ってきたとのこと。二人組のスキーヤーは七入から沼山峠まで自転車でスキーを担ぎ上げ、29日の荒天を避けて30日に一日かけてナデッ窪を滑ってきたとのこと。彼らのスケジュールがベストに思われた。あとは4人組の登山者。

15時30分からめちゃくちゃ熱い風呂に入ってしまい、ゆでダコ状態で17時の食事を待ち、夕食が済んでから日が沈むのを見て布団に潜り込んだ。携帯もつながらないし、やることは皆無。

朝5時に隣の単独スキーヤーが準備して出て行くのを見届けた。彼は朝食を弁当にしてもらっていた。雨が降る前に出て行ったのはさすがだ。私は6時から朝食を食べ、15分くらいで歩き始めたのだが、すでに予定前倒しで小雨が降ってきた。尾瀬沼山荘近くで6時35分。そのまま三平峠まで20分。シールの付け外しなしで行動できるのはこういう時にありがたい。来た道と同じようなコース取りで標高1590mで夏道に戻り、その後は横滑りを駆使して降る。沢の近くではちょっと面倒くさいところもあったが、何とかクリアし、一ノ瀬休憩所で7時20分。あとは林道を降るだけ。前日に比べ雪の量は確実に減っていた。それにしても1月のゲレンデ転倒以来肩の痛みが引かない。普段右手で滑りの悪い場所へ文字をたくさん書くのが仕事の一部なので、 治りが遅い。ザックを背負っていても痛い時がある。こりゃー、かなり影響の多い転倒だった・・
ボーッと考え事をしながら滑っていたら、7時45分に大清水のゲートに着いてしまった。なんと帰りは1時間30分。群馬県側に降りてきたら若干降り出しが遅くなったのか、雨が止むこともあり、片づけが捗った。今回の独り歩きでG3finderのソールが傷ついた。あちこちに落石が見られるルートを通ったので仕方ないが、買ったばかりの板だけにショック。
駐車料金二日分1,000円をポストに投函し、帰路につく。

東京に向かって南下しているのに行く先々で雨が降ってくる。片品村は桜が満開で、老神温泉から赤城山の東側に入ると桜吹雪だ。雪のある風景から時間を短縮して初夏に向かうようなドライブだった。大間々から50号線と県道を使って館林インターから東北道で東京へ。高速上でも雨が降ってくる。東京に到着したら、やはり雨が降ってきた。

あともう一回、遅くとも15日までの間に、乗鞍岳でシーズンを終了としたい。天気がよくて思い残すことのないターンができればそれで満足である。

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ステップで、かぐら霧ノ塔・雁が峰

一週間週末スキーを空けた。16日の日曜日、天気予報が好転したので、西吾妻山に行こうと思ったが、写真を見るとかなり密林を登らなくてはならないような気がして、かぐらスキー場から霧ノ塔・雁が峰を経てゴンドラ下のコースに出るルートに切り替えた。久しぶりのかぐらバックカントリー、しかもまた単独。

今回はステップソールで極力シールを使わずに歩くつもり。結果、気温が上がってザラメになったので機動力を発揮して3時間弱で終わってしまった。やはりこのコースは雪質と天候に恵まれれば、ノーシールでステップソール(ウロコ板)の方が行動が敏速になる。

朝5時20分ころに自宅を出る。もう明るい時間だ。順調に首都高・外環・関越を走って、8時ころかぐらスキー場のみつまた駐車場にたどり着いた。山から戻ってきたら駐車場は料金所あたりまで埋まっていたので、それなりに客が来ているが、下山コースの方までいっぱいになってるわけではない。

リフト券を久しぶりに買う。いろいろと乗り継がないと山頂近くまで行かれないので、一日券(4,700円)を買う。半日券でも行かれそうだが、13時を回ると一日券との差額を払わなければならないのでリスクが高い。しかしリフト券は高いよね。

かぐらゴンドラは少し太い板だとラックに入らないし、177cmのG3finderだと中に持ち込んでもつかえてしまう。ぜひスキーラックの形状を工夫してもらいたいものだが、機械力で1800m以上まで連れていってもらっているので文句は言えないか?

9時20分ころ、ゲレンデからのゲート前で登山届を提出し、自動のビーコンチェックを通過してゲート外に出る。ゲート部分だけはスキーを脱がないとウロコ板では登れない斜度だった。多くの人がこれから登ろうとしているが、みなシール装着に時間がかかっている。私だけウロコ板なのでそのままスタスタ歩き始めた。G3finderのウロコの効きはたいへんよろしい。最初はシール登行の人々と同じような斜度でも無理なく登れた。最初の1984mピーク手前までで約30分。きれいな雪面だったので標高差50mほど滑ってみた。雪は素直で、テレマークターンが決まる。これはいいぞ。

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定番の苗場山

そのままうねった尾根筋を滑り、1920mピークで10時20分。その後「三角」の急斜面は直登せず、右から巻いた。ATスキーでVoileの極太ウロコ板を履いて登っている人がいたが、シールで登っていた。一言二言言葉を交わしたが、私がノーシールでここまで来たことに驚いていた。ご本人は「まだウロコ慣れしていない」のでシールをつけていると言っていたが、拇指球で曲がらないブーツとtechビンディングでウロコは効くのだろうか?

「三角」を巻いたらそのまま休憩なしで霧ノ塔まで。山頂で11時。時間に余裕が出てきたので、「三角」から尾根を一本滑れば良かった。北東側のピークに滑り込む前に少しだけ滑ってから登った。

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ハイライトへ

さて、ここからハイライトである。ここまでで他の人々を何人か抜かしてしまったようで、滑り出しはこの日の2・3番手くらいだったようだ。悪雪だと苦しむが、どうやら今日はきれいにターンさせてもらえそうだ。気持ちよくターンして、ちょっと寄り道して1886mピーク手前まで。黒岩の平の北側の斜面も滑りやすかった。浅い沢で一休みして、尾根を巻いて雁が峰へ。右手は大きなクラックが何本も見えている。雁が峰へはわずかに登るが、ここもウロコ板だとストレスフリー。雁が峰山頂には、前夜テント泊したらしい集団が10名ほど。みなtechビンディングのATスキーだ。

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せっかくのシュプールがよく見えない
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雁が峰と巨大なクラック

12時に雁が峰山頂を後にする。最初の緩斜面ではウロコが邪魔してスピードが出ない。「檜屋敷」まではそれでも滑りやすかったが、最後の急斜面は雪が重くて難儀した。アルペンターンでやり過ごすが、滑った後からナットウ雪崩が起こるので真下に向かって滑れず、トラバース気味に高度を下げた。

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ゴンドラ下の連絡コースに出たのは12時20分。あとはスピードが乗らないウロコ板でタラタラと降るだけ。最後のリフトも13時前に乗れたので、結果半日券を買っていれば1,200円ほどお得だったのだが、これは仕方ない。最後にかぐら名物「下山コース」に入ろうとしたが、まだ午後も浅くオープンしていないようなので待ちきれずみつまたロープウェイで下山。チケット売り場で下山報告をして終了。

帰りも関越の渋滞が発生する直前に通り抜けられたようだ。近所で給油して、車を片づけ、ウィンターワイパーをようやく取り換えて帰宅しても16時台だった。車のスタッドレスタイヤを夏タイヤに履き替えるか、このまま夏もスタッドレスを使って秋に新しいスタッドレスにするか、悩ましいところだ。

三岩岳・行きはよいよい帰りは・・

満を持して南会津の三岩岳に単独で登り、滑った。登りは標高差1200mをよく登ったと自分で思うが、降りはクラスト&生コン雪でほとんど何もさせてもらえなかった。徒労感の大きい山行であった。

天気予報を眺めつつ、4月2日の日曜日が"The Day"だと思った。もし登りがサクサク行って時間に余裕があれば窓明山まで周遊してくるとよいのだが、単独であの雪庇近くの稜線を歩くのは危険だ。稜線伝いに歩く必要のないルートも想定してはいるのだが、何にしても単独はまずい。三岩岳の往復にして、それでも余力があるなら翌日窓明山だけにしたからアプローチしてもいい。3日夕方には雨または雪の予報で、自分の体力と判断力がしっかりしていれば滞在を一日伸ばしてもいいと思えた。結果は三岩岳山頂往復だけで終わってしまったのだが・・

前日の1日夜に南会津の道の駅「番屋」まで行く。高畑スキー場への道中なので通い慣れた道だ。もう路面の凍結もないだろう。道の駅で車中泊して、翌日5時40分に目覚め、準備して登山口に向かう。しかし途中で再びもよおしてきて、営業最終日の高畑スキー場のセカンドハウスのトイレをお借りする。ゲレンデに入ってないのに緊急事態で申し訳ない。

登山口の路側帯にはすでに6台くらいの車が止まっていて、準備を始めていた。みな同じ集団のようだ。集団に遅れた3人が私より少し先に歩き始めている。7時30分過ぎに私も歩き始め、夏道の国体コースの尾根を登り始めた。とにかくこの山は最初が急で尾根が細い。先行する3人のうちの女性がスキー操作に手間取っていて、一人の男性にサポートしてもらっている。あまり慣れていないのか?ルートが選べる場所で抜かせてもらった。どうやらこの2人も、少し先行した1人も、そのまた先に登っている6〜7名も、同じパーティのようだ。どうしてバラバラになるんだろう?

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樹間から三つ岩が見える
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だいぶ尾根が広がってきた

細い尾根をクリアして、980mほどの鞍部に来た。沢の方から登ってきてここで合流するトレースがあった。帰りはこの沢を滑ってもいいかと思いつつ、さらに高度を上げる。1309mの広いピークは巻いて、沢道との合流点で9時45分。一息入れて、ここから標高差400m一本調子で上がっていく尾根を登って行く。幸い、先行者のトレースがあってコース取りは楽だ。しかしヒイコラ言って11時10分ころそれまでのキツイ尾根をクリア。メロウな斜面がここから始まる。

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標高差400m尾根の半分まで来た
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だいぶ近づいてきた

11時40分ころ、避難小屋のあるべき場所に到達するが、すべて雪の下なのか、建物の陰も形もない。尾根の上部あたりから風も吹いてきているので、身体が冷えないようにさらに登る。雪面にはシュカブラが見られ、滑るにはあまりよろしくない状況だ。次第に斜面は緩くなるのだが、結構長く感じる。先行していた6〜7名がめいめいに滑り降りてくる。滑っているところを見てもバラバラで、1つのパーティのようには見えない。

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窓明山方面の尾根にデカイ雪庇が・・
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山頂直下の半モンスター

12時30分に見覚えのある三岩岳山頂にたどり着き、夏道のない2070mの最高地点に足を伸ばし、12時40分に到着。会津駒や燧ヶ岳、日光白根もよく見える。若干風があるので体温を奪われる。早々にパンをかじり、シールを剥がして滑降準備を整え、13時に滑降開始。

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会津駒方面

滑り始めてすぐに、これは手ごわいと感じた。クラスト・シュカブラによる段差、テレマークターンはかろうじてできる程度で、先のことを考えると安全にスピードを殺して滑るほかない。最初の急な尾根で抜かせてもらった3人のうち男性2名とすれ違う。あれ、女性は?と尋ねたら下の方で登っているという。ちょっとなーと思いつつ、出会ったらそこで待っていてくれと伝言を頼まれる。こちららからも、質問として980mからスキーヤーズレフトの沢を下ったことがあるか聞いてみたが、やはり危ないので降ったことはないとのこと。私も単独で午後の腐れ雪の表層雪崩に巻き込まれる危険は避けたいので、素直に尾根筋で降ることにした。

1人取り残された女性は避難小屋のあたりにいるだろうかと思ったが姿はみえず、1699mから標高差400mの尾根を滑り始めたら出くわした。周辺に木がなく風を遮れないので、シールを剥がしてもう少し高度を下げたところで待っていたらどうですかとアドバイスし、彼女がスキーを履くまでとどまっていたが、その女性が作業中ずっとしゃべっているのでだんだん聞くのも億劫になり、準備ができて樹林帯まで降りたところで先行させてもらった。しかしおしゃべりのおかげで彼らがどういうパーティかわかった。要するに福島のバックカントリースキーの団体なのだが、混成部隊になるらしい。力量の差も大きいので同じ山に行っても行動がバラバラになるようだ。それなら10人ものパーティを組まなくてもいいのに。

1309mピークを高まわりして細い尾根に入り込んだらあとは苦行となった。よくいえば総合力が試される細尾根だが、実態はめちゃくちゃ重い生コン雪でターンができる幅もなく、ワンステップターン・ツーステップターン・斜滑降・キックターン・横滑りなどを駆使して下降した。最後に沢状地形に入り込んだがここもクラックが多く、安全に降るのは難しい。14時50分、ようやく道路に出た。太もも、腰、ヒザの負担が大きかった。

うーん、長くあこがれた三岩岳を昨年初夏に下見をし、こうして春山にもスキーで登れたのだが、正直言って尾根筋を滑ってくるコースはスキー向きではないと感じた。本当は沢に入り込んで豪快な滑降ができればいいのだが、沢の両側の尾根が急なうえに、単独ではリスクが高すぎる。

汗みどろのウェアを車中で取り換え、例によって湯ノ花温泉に向かい、200円で生き返る。東北道に乗ったら大きな事故渋滞が発生していて、岩舟JCTから先渋滞を抜けるのに2時間以上かかるという。上河内SAで夕飯を食べながら作戦変更し、北関東道を水戸方面に走って途中で新4号バイパスに乗ることにした。新4号はいつもより交通量が多かったが、2時間渋滞に巻き込まれるよりはおそらく速く、草加から安行方面に折れて首都高で帰宅した。

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赤=登り、青=降り

粟立山&菱ヶ岳

インフィールドのツアーに参加した。26日は妙高市新井の西方に見える粟立山、27日は上越市安塚区の関田山脈北側にあるキューピッドバレイスキー場近くにある菱ヶ岳。粟立山は春山の悪雪、菱ヶ岳は季節外れのパウダーだった。

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25日夕方の妙高山

25日夕方に現地入りして道の駅あらいの場内にあるビジネスホテルに連泊した。朝の集合は道の駅なので至近距離だ。インフィールドの中野さんがやってきて、ガイド1名、ゲスト3名で粟立山のふもと集落、西野谷からシールをつけて8時過ぎに歩き始める。最初は林道に沿って歩き、林道から外れて万内川に沿って登り、9時30分ころ標高500mあたりから尾根に取りつく。まだまだ朝早くて雪面が凍っているのに上から滑ってくるスキーヤー、ボーダーが3〜4パーティ。日の出ころから登り始めたようだが、滑っていて面白い時間帯なのだろうか?

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万内川沿いに登り始める
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急な尾根を登った

急斜面の尾根を登って行くと、次第にかかとにマメができる兆候が感じられる。私以外のゲスト2名は山スキーなので急斜面の登行は速い。マメを作らないように、ここはペースを若干落としてでも小股で登行するしかないので、先行する3名とは少し距離をとってついていく。こんな調子では行きたいと思っている三岩岳に登ることは厳しい。粟立山は標高差1000m弱だが、三岩岳は標高差が1200mもある。三岩岳から窓明山を経由するなら山中1泊しないといけない。一人で登るなら、天候を見極めて朝早く登り始め、シールの付け外しが最少になる三岩岳山頂往復しかないか・・

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先行してもらい、マイペースで
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南側に大毛無山が見える
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ようやく粟立山山頂を越えた

11時近くになって標高900mくらいで再び林道に出て、標高1000mくらいで林道から離れて粟立山の山頂に南南東から詰め上がる。12時10分に粟立山山頂着。山頂にはスキートレースはなく、午前中に滑っていた人たちはみな途中からドロップしたようだ。もうひとつ北の小ピークに登り、12時45分ころに北東の沢にドロップ。重くなった雪が斜面に落ちて4番目に滑っているとデブリの中を滑る感じであまり気分は良くないが、そこそこアルペンターンでこなせる雪だ。標高1000m近くまで滑ってから、シールをつけてわずかに登り、さらに北東に延びる流浜谷源頭部を滑る。ここも気持ちがいい。標高800mくらいまで滑り降りて、右岸には岩崖しかないが、ピンポイントで崖のない場所から尾根を越えると登ってきた急な尾根を越えることになり、そのままトラバースして林道の標高900mあたりと出合い、その後は林道北側の広い尾根を滑降する。ここまで来るとスキーのトレースが至るところにある。

2017-03-26-13.45
2017-03-26-14.52
重い割には滑れる雪だった

標高が下がるにつれて重い雪となり、長く滑ると太ももに強い負荷がかかる。万内川沿いの林道に降りたのが14時40分ころ、あとは滑らない雪をまっすぐ滑り降りて、ほぼ15時に終了。

解散した後も宿がすぐ目と鼻の先なので楽だ。汗を流して、ホテルの並びのラーメン&定食屋で夕飯を食べ、早めに就寝。真夜中に起き出してATPテニスマイアミ大会の中継を観る。ストレートで終わるかと思いきや、フルセットにもつれ込んでいるうちに寝落ちしてしまった。

27日は朝から雨。というか、前夜から降り続いていた。標高が高くなれば雪になるはずで、この日の山はかなり移動してキューピッドバレイスキー場から菱ヶ岳となった。新井からスキー場までの移動に約1時間。昔は細い3ケタ国道しかなかったが、一部無料供用されている上沼自動車道を使った。移動中、そしてスキー場の駐車場でも雨だ。

初めてこのスキー場に来たが、標高が低い割には積雪量は豊富で、しかも標高差500mを稼ぐゴンドラがある。この日のゲストはテレマーク3名、山スキー1名で、昔なじみのMさんも来ていた。

2017-03-27-12.25
どんよりとした空に雪が降る
2017-03-27-14.22
いいブナ林だ

9時に動き始めたゴンドラを降りると案の定雪だ。視界もあまり良くない。出発は9時40分。まずシールをつけて信越県境まで登り、いったん西側のブナ林を標高差150mほど滑走。菱ヶ岳の南面から山頂に登る。前日と違って初心者がいるのでゆっくり登ってくれてありがたい。山頂に11時45分着。視界は悪く、風も冷たいのでシールを剥がして再び南面を滑走し、途中から火炎石に向かって閉鎖された国道に出る。この国道がくせ者で、右手が崖になっている斜面をトラバースしなくてはならない。慎重に一人一人距離をとって移動し、850m付近で国道から離れて西側のボウルを750mまで滑降。ここの雪が良かったので、登り返して2度目を滑る。

2017-03-27-12.26
寒い!

750mで北に向かってトラバースし、国道に出たところで再び西側に広い緩斜面が広がっている。ただし、地形図を見ると最初が崖で、雪面に長大なクラックが入っているようだ。気持ちよく滑っていたらクラックのことを忘れかけ、クラックを飛び越えてしりもちをついてしまった。もっと大きなクラックだったら危なかった。

2017-03-27-14.57
かなり降った場所の国道
2017-03-27-15.33
埋もれる標識
2017-03-27-15.34
スキー場が近づいてきた

堰堤そばの道路からもう一度トラバースして国道の屈曲部分に出るとスキー場と駐車場が見える場所に出た。ただし、除雪のための事前堀りがあったようで、スキーを脱がずに国道を横切るのはテクニカルだった。あとは駐車場に出るだけだが、最後の最後に除雪のデブリ跡をクリアする必要があった。16時過ぎに駐車場着。菱ヶ岳をぐるっと一周してくるルートだったが、雪質がこの季節にあっては非常に良く、滑走を堪能できた。

しかし菱ヶ岳と同日、那須連峰の麓のスキー場では異常な積雪があって栃木県の山岳部高校生が雪崩に巻き込まれて多数が負傷し、引率教員含め8名もが命を落とした。那須一帯で一度に30cm以上の積雪があること自体が極めて稀なことだと思うのだが、登山中止は賢明な判断だったとはいえ、なぜビーコンも持たせずにラッセル訓練などしたのか、まずは高校生であっても、ビーコンの扱い講習から始めるべきだったのではないのか。傍から見ている者は事後から何とでも言えるが、あまりに高校生たちがかわいそうだ。私も少年たちとともに山に登る仕事山行が恒例だが、たまたま幸運に恵まれているに過ぎない。責任感を持って当たっているつもりではあるが、事故は絶対に起こしたくない。

舟鼻山・雪原歩きと急斜面滑降

先週の記事の最後にウィッシュリストとして挙げておいた、会津の舟鼻山へ行った。
舟鼻山は南会津町・下郷町・昭和村の町村境界にある、1200mほどの山で、国道400号の舟鼻トンネルの昭和村側出口が出発点になる。山の形状は山頂部が平坦なテーブルトップマウンテンで、山頂部が高層湿原の苗場山とは違い、ブナ林におおわれている。計画では山頂部から伸びる尾根を歩き、御前ヶ岳を往復するつもりでいたが、新雪歩きによる時間切れで次回持ち越しとした。

朝5時30分過ぎに自宅を出て、高畑スキー場へ向かうルートで南会津町まで。352号線で檜枝岐方面へは向かわず、会津田島の西側を経て400号線で北上。トンネルを越えるうちに雪深くなってきた。舟鼻トンネルを潜って昭和村に出るすぐ右側に除雪されたスペースがあるはずなのだが、まだ雪に埋もれていて入れない。そのままゆっくり進んで旧道との分岐の道路反対側にわずかなスペースを見つけたのでそこへ駐車。まだ車は一台も停まっていなかったが、すぐに会津ナンバーの車が来て、会津若松から来たという山スキーのおじさんが舟鼻山へ向かうというので、少し会話した。登行のルート取り、注意すべき箇所などを教えて頂く。結局、この日舟鼻山に入ったのは我々2人だけだった。

準備は会津のおじさんの方が早く、古いキャンバー板とジルブレッタ金具、普通のスキーブーツで先行して行った。私も準備が出来て9時20分に出発。まず道路脇の雪上に出て、スキーを履き、旧道を進む。最初の左カーブでおじさんのトレースが道路の右に逸れていっていたので、後を追わせてもらった。トンネルと旧道の間の緩い尾根を登って行くのだが、おじさんのトレースはシール登行で直線的。私はウロコ板finder86なので、斜登行が多くなる。新雪なのでスキーがずれ、ウロコの効きがあまりよくない。

舟鼻峠で休憩中のおじさんとまた出会い、ここからは林道をショートカットして舟鼻山の急な北斜面に向かう尾根を登って行く。相変わらずおじさんはシールなので直線的に先行していくが、私は斜登行&キックターン。つづら折れの林道に乗り上げる直前が急で、ウロコ板では厳しかった。

何とか舟鼻山北斜面のつづら折れ林道に乗って、そこからは林道沿いに歩いていかれる。時々右の斜面を見ていたら、植生が薄い部分が目に付き、林道の上方から一度滑ってみたくなる。ウロコ板だし、そういう遊びを交えないと面白くないよな、と思った。最初の右急カーブを曲がらず、直進して東北東方面に伸びる尾根の上でおじさんと休憩する。おじさんの言葉が早口の会津弁なので聞き取りにくいが、単独山スキーヤー同士、会津の山について少し語ることができた。尾根からは田島の町並みが遠望できる。

再び林道に戻り、より雪深くなって雪が吹きだまり、林道らしくなくなった場所を先に登って行く。おじさんはどうやら山頂までは行かないようで、シールをつけたまま下山していった。その姿を見送ってから、アウターを着て下の林道にドロップイン。後で確かめたら標高差は30〜40mに過ぎず、4ターンほどしたに過ぎないが、北面のパウダーを味わうことができた。下の林道からはアウターを脱いでザックに括り付けるだけで歩き始められる。ウロコ板の機動力はすばらしい。

2017-03-12-11.07
ほんのわずかだけど楽しんだ

その後も下の林道へ滑り降りられるポイントのあたりをつけつつ歩いていく。しかし左側の崖からの落雪にも気をつけなければいけない。若干際どい部分が1ヵ所あったが、そこを抜けて左にカーブすると急になだらかになり山頂部に到達する。今までとは違い、嬉しくなるくらいなだらかだ。

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動物の足跡を追って山頂部に出た
2017-03-12-11.44
新雪が板にくっつく

林道から外れて林の中を歩いてみたり、岬のような突端まで行ってみるが、新雪におおわれてどこもきれいで、ここにテントでも張って一泊したら楽しいだろうと思う。どこを歩いても動物の足跡しか見当たらない。フラフラしている間にもう12時を回っている。北西方向に伸びる尾根の最高点で周囲の雪山を木の枝の向こうに眺めながら調理パンの昼食を摂る。尾瀬方面の雪山、那須方面の雪山、北側の博士山の裏には飯豊連峰も見えたが、初めて見る方向からなので多くは山座同定ができない。

2017-03-12-12.21
右上に博士山、その左に飯豊が見えるのだが・・

このころから御前ヶ岳までの道のりが結構あることに気付く(いまごろ遅い!)。御前ヶ岳の山頂と歩くべき尾根は見えてはいるのだが、ここまで油を売りながら3時間もかかっている(ザラメ雪ならもっと時間短縮できただろう)。とりあえず丸い1203mピークの手前まで行ってみるが、ここで13時を回ったので御前ヶ岳を諦める。次回にして、舟鼻山のフラットな雪面をもっとしっかり歩いてみよう。

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ということで地形図上で「舟鼻山」の文字がある1226mのピークと、1230mのポイントを探しつつ歩き、最後は1204mピークから駐車した場所へ急な尾根を滑降することに決めた。後から地形図を見たら、1226mの南西側にもう少しだけ高い1230mの線が描かれていて、さらにその先に1229mの三角点がある。ここも踏んでおけばよかった。

1226mに近づくと、それまでの広葉樹林から広場のような場所に出た。晴天なので、目安になる物体がなくて不安になるような場所ではない(ガスっていると目印がなくて往生するだろう)。広大な雪原に一人トレースをつけていくのが嬉しくなってしまうような場所だが、ここはゴルフ場でも田んぼでも畑でもなく、山頂だというところがすごい。何度も振り返って自分のトレースを写真に収めた。

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うおー、視界が開けた!
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雪原を一人歩く
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すばらしい!向こうはおそらく那須連山。二岐山がその左に見えた

雪原を歩いていくと、1230mのポイントは全く特徴のない場所だった。ここから林道に戻り、1204mの表記のある尾根に入っていく。尾根の突端に立つと、北斜面の尾根は急過ぎて下が見えない。かなり急だ。恐る恐る滑り込んだが、わりと木が混んでいて、しかも風のおかげか、雪面が1mくらいの段差の連続になっているので思い切った滑りはできない。少し西方向に尾根を回り込むとクラスト気味になる。登ってきた林道の途中においしそうな雪面の場所があったのだが、降り始めてしまったからもう後の祭りだ。尾根の前半、1100mまでは雪の段差でコケないように斜滑降とキックターンを交え、シュテム操作で慎重に高度を下げるしかなかった。トラックを見るとやや北西方向に振り過ぎてしまったようだ。その後は尾根も広がって雪の状態も少しよくなり、会心のテレマークターンなどはできないが、無難にこなして滑り降りることができた。安心なのは道路がすぐそばで、ある程度下に降りれば道路を右手に見ながら滑れるということだ。道路脇の雪を最後は歩いて、14時過ぎに駐車ポイントに戻ることができた。一応、単独でのスキーハイクは無事終了した。下山のルートは一考の余地ありだが、舟鼻山はとてもいい山だった。また来たい。

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駐車ポイントから

その後は下郷町まで県道でショートカットして、弥五島温泉・郷の湯で汗を流す。シャンプーも石鹸もなく湯に浸かるだけだが330円とリーズナブル。帰路は往路と同じルートは取らず、国道289号で甲子トンネルを越えて白河インターから東北道に乗る。3月半ばになったので、冬の間渋滞知らずだった東北道も岩舟JCTから先は渋滞だ。関越道と違って下道の代替路線が4号バイパスくらいしか思いつかず、その4号バイパスと東北道は宇都宮以南で距離が離れてしまうので、我慢して東北道の渋滞につきあう。ノロノロ運転はそんなに長くはなく、家の近所で給油・洗車を済ませても20時に帰宅できた。

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歩行・滑走距離合計7km、獲得標高差570m(山頂部で意外とアップダウンがあった)
山頂部では反時計回りに歩いている

野沢温泉スキー場〜馬曲温泉

1年ぶりのインフィールドツアーに参加した。野沢温泉スキー場のゲレンデトップ、毛無山から尾根沿いに木島平村の馬曲温泉を目指す旅系のツアーである。このツアーに参加するのは記憶と記録に間違いがなければ2005年以来2度目になるが、前回とは北入谷の北側の尾根を滑った。今回は大きく南下して赤ダレ谷に沿って最後は林道と棚田を滑り最奥の家屋まで出るという、よりロングなコース(移動距離はGPSによれば約10km)となった。

野沢温泉は遠いので、前夜発で千曲川沿いの道の駅で車中泊。集合は8時30分柄沢駐車場なのでゆっくり目だ。8時すぎに準備が整ってリフト券売り場の前で待っていたら、ゲスト6名とガイドの中野さん、サブの瀬下さんが揃った。リフト、ゴンドラ、リフトを乗り継いで、少しだけコース脇を歩いて登り、毛無山の中継アンテナ塔へ。野沢温泉スキー場は外国からの客が多く、ゲレンデ内の放送も英語のものがあった。またゴンドラ待ちの列がどんどん解消していくのはゴンドラが板持ち込みの立ち乗り式だからだろう。

ゲレンデはカチカチだが、やまびこゲレンデまで上がると木金に降ったパウダーが残っていた。天気は快晴でやや暑い。

2017-03-05-10.06
毛無山山頂から裏へ

まずは少し降ってシールをつけ、尾根沿いに歩き、よさそうな北斜面を一本滑る。雪が軽くて最高の雪質。先週のクラスト雪と比較すると天国で、ここで止めてもいいくらい、と思ってしまう。シールをつけてドロップポイントを越えて1633mピークに登り、そこから南面を滑降。やや雪が重いが、まあまあだ。緩斜面になって樹間も広くなり、奥志賀林道まで滑り降りる。ここでほぼ12時。

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最高にいい雪質だった

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道路標識近くまで雪がある

シールを再びつけて林道沿いに少し歩き、林道が緩く北東側にカーブするあたりから右側の斜面に取りつき、尾根に乗って1649mピークに到達。ここから馬曲温泉に向かって滑っていく。14時少し前。下降の尾根は少しだけ南側に伸びているので、最初に右手に見える枝尾根に入り、再び北斜面に滑り込む。ここもやや重だが動作をゆっくりすればターンが決まる。あまりにも雪の状況がいいので嬉しくなってしまう。左手の枝尾根が明瞭でなくなるころ、スキーヤーズレフトにコースをとって夏道とクロスし、しばらく下降すると林道が現れる。ショートカット気味に下降していくと赤ダレ谷を渡る橋に出合い、橋を渡って沢の右岸に出て、あとは林道沿いに直滑降していけば馬曲集落最奥の家屋に出る。ところが林道の右側が急斜面で崩れる可能性があり、また林道上にストップ雪がまばらにあって安心はできない状況。ガイドの中野さんがスキートップが引っかかって久しぶりに大転倒するところを見た。最奥家屋ではスキーを外すが、そこから下は棚田があり、そこはスキーを着けて滑り込めた。スキートップが段差で引っかからないように注意して滑らなければならない。
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1649mピークあたりから見た鳥甲山方面

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最後のいい斜面を滑り降りる中野師匠。いつもながら参考になる滑り

15時30分、舗装された道路に出て終了。野沢温泉に車の回収に向かった中野さんたちを待つ間、馬曲温泉につかった。ここは山スキーをする前から立ち寄ったことがあるが、日曜夕方ということもあるのか、駐車場が満車状態になっているのを見たのは始めてだ。確か10年前もここまで多くはなかったのではないか。内風呂と露天風呂が500円で入れるが、今回は汗まみれだし、脱ぎ散らかすものも多かったので内風呂だけに入った。いい泉質だと思うのだが、惜しむらくは循環であること。

風呂から上がってマッタリしてから野沢温泉スキー場に戻り、自分の車で帰路に着く。どうせ関越道は激しく渋滞しているはずなので、前夜お世話になった道の駅で少し休み、佐久平PAで夕食を食べてまた少し後部ベッドで横になって腰を伸ばし、20時過ぎに再出発。ゆっくり走行車線を走っているうちに渋滞は次第に解消に向かい、1箇所だけ残っていた高坂SAあたりの渋滞もさほど速度を落とすことなく通過し、あとはスムーズに東京へ。給油をして23時に無事帰宅。しばらくあの滑りの感覚がリフレインしそうだが、これから悪雪の時期になってくるからそうそう美味しい思いだけ味わえるわけではない。

今月後半から少しだけ自由になる予定だ。行きたいところはたくさんある。北東北は遠いけど、福島県で滑りたい山がいくつかある。再び南会津へ行って高畑スキー場からいつも見ている標高差1300mの三岩岳や、ウロコ板でテーブルトップの舟鼻山へ行ってみたい。吾妻連峰にも行ったことがない。またウロコ板といえば関田山脈。人気の鍋倉を外して、もう少し北の稜線を歩きたい。とりあえずインフィールドの粟立山は仮予約しておいたけど・・

湯の丸・池の平湿原

ウロコ板で手軽に遊べる場所をを調べて、湯の丸高原に行った。

5時30分に自宅を出て、久しぶりに関越・上信越道を走る。日曜日でも関越道はスキーに向かう車が多く、東北道とはずいぶん違う。上信越道に入ると交通量も減ってきた。ややほっとして小諸インターから湯の丸高原スキー場に向かう。先週武甲山山頂で見た浅間山が美しい。

8時過ぎに第6駐車場に到着して仕度をし、30Lのザックを背負ってリフト券を1回分買い、標高1910mのゲレンデトップから少し下って高峰林道から9時15分に歩き始める。今回のスキー板はFINDR86 XCD。積雪量の少ないこのエリアに不釣り合いなウロコ太板だが、細板と比べて歩きに支障はないし、ウロコがよく効くのでこの程度ならばシールは不要だろう。何より今シーズン買ったこの板を存分に使いたい。

2017-02-26-10.00
FINDR86 XCD。ウロコがよく効く。その分、スピードは出ない。

2061mのポイントまでは林道上を歩く。スノーシューの足跡が多い中、わずかにスキーのトレースも見られ、ウロコの跡も発見できる。たぶん、前日の土曜日に入った人のトレースだろう。林道沿いは針葉樹が濃くてとても滑れる感じはないが、1ヵ所右手に池の平湿原の外輪山から滑れそうな場所があった。帰りにここを滑ろうと思う。

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人工物があって山に入っている感覚は薄らぐ

1時間弱歩くと峠に着く。2061mの峠近辺には冬季閉鎖されている小屋と夏季駐車場がある。その先に東屋があって、そこから右手に登って行く。池の平湿原は三方ヶ峰の噴火口で、その外輪山に沿って登るのである。こちらもスノーシューのトレースやスキー板のトレースがあって明瞭。最初のピーク(村境の丘)は外輪山の内側を巻き、「雷の丘」と「雲上の丘」のあいだあたりに来ると夏はササ原になるだろうオープンバーンがある。とりあえず「雲上の丘」まで行って(10時30分ころ)、仕込んできたフランスパンを少しかじり、周辺を眺めてから1本目を滑る。

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池の平湿原と浅間山(山上に多めに出ているのはおもに水蒸気だろうか)

登る時からわかっちゃあいたが、ひどいクラスト。まともなターンができないので、シュテムターンで減速してターンを刻むしかない。日が当たり始めているのに緩む気配はなく、ほぼそのままの雪質で湿原近くまで滑り降りる。標高差は約100m。バックカントリースキーの醍醐味はほとんど味わえない。でも、ウロコ板で来ている意味はここから。シールの脱着なしに再び東屋まで登り、2回目にチャレンジ。湿原の回りを歩く2人連れと、東屋近くで10人ほどの子供を含む集団に出会うが、スキーの人はいなかった。

2度目は手前の「雷の丘」近くで少し早いカップラーメンランチを摂り、そこからまっすぐ滑り降りようと思った。しかし1回目に輪をかけた強烈なクラスト雪で、スキーヤーズライトに逃げて1回目とほぼ同じコースになった。後から軌跡を見たら、2回ともほとんど同じコースを滑っている。

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シーフードヌードルと池の平湿原

最初は4回くらい滑れるかと思ったが、こんなクラスト雪では楽しめない。今回は偵察ということで、もっとコンディションのいい時に再訪しよう。三方ヶ峰の小諸側には斜度が緩めの尾根が伸びていて、こちらから登るのも南岸低気圧通過直後には面白そうだ。

ということで、早々に尻尾を巻いて退散することにしたが、もう一度「村境の丘」あたりまで登って、林道に向けて疎林帯を見つけて滑ることにする。最初はカラマツの枝がジャマでうるさいが、スキーヤーズレフトに回り込んだら疎林部分を見つけた。ウロコ板お得意の斜登行して、滑る。ここも激しくクラストしていてスリル満点だ。斜登行を終えてからボトムの林道まで標高差50m。数字にするとつまらない雪遊びに思えてしまうが、クラストの上に質のいい雪が乗っていれば雄叫びになるはず。今日は4時間も遊ばせてもらった。移動距離約7km、累積登行標高差530m。

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タラタラと林道を降り、ゲレンデに出たら、雪面が硬過ぎて今まで以上に恐ろしい思いをした。山から下りてきた後のゲレンデでテレマークターンなどするつもりはハナからないのだが、アルペンターン時にウロコ部分のエッジが効かず、アイスバーン上で横に流れるのである。カルフ10thマウンテンでも滑り出しの違和感はここにあった。ウロコ板で硬いゲレンデを滑る時はもっと真剣に身体を倒し込んでエッジに体重をかける意識を持たないとコケる。

ということで、リフト待ちの列ができていたが、回数券をあらためて買い求めて列の最後尾につく気力はすでになく、そのまま車に直行。14時にスキー場を後にする。浅間サンラインで軽井沢まで抜けてから高速に乗ろうと一瞬思ったが、まだ時間が早いからすぐに高速乗れば関越渋滞に巻き込まれずに済む、と思い直して小諸から高速に乗ったら、これが凶と出た。佐久平から登って八風山トンネル手前でピタ止まり。トンネル内で事故があって佐久平から碓氷軽井沢まで通行止めになってしまった。もう事故処理が終わって開通するまで待つしかない。待たされたのは1時間30分。サイドブレーキ引いてエンジン止めてラジオ聞きながらひたすら待つ。こんなふうになるなら下道走ればよかったなと後悔。ピタ止まりが1時間を過ぎると各車から人が降りてトイレを探しに行くようだ。私も少し尿意を感じるが、一人なので車を離れている間に動き始めたら迷惑だから我慢する。数台前のツアーバスから女性が2人後方に向かって歩いていった後、車列が動き始めた。ツアーバスは路側帯で止まり女性客を待つ模様。それを過ぎてノロノロトンネルに進入したら、大型バスが走行車線に止まっていた。側壁に接触する事故だったらしい。

その後激混みになる横川SAは避け、トイレは甘楽PAで寄る。どうやら関越道も複数個所で渋滞が始まっている模様なので、本荘児玉で降りて17号、125号、122号をつないで白岡菖蒲から東北道に乗って19時過ぎに帰宅。ふぇー、腰が疲れた。やっぱり冬は東北道方面がいいわ。3月には1度か2度インフィールドのツアーに参加しようかと考えているけれど、集団に合わせて北信・上越方面へ移動(夜移動して車中泊、帰路ピークをはずす)するのがとても億劫になってきた。

南会津方面で単独でも危険のない場所で少し歩いて少し登るので満足するか、悩みどころだ。

高畑7日目

西日本の日本海側を中心に降雪が激しい。毎年コンスタントに降雪量があるなら、今年はもうあまり降らなくてもいいんじゃないかと思う。

ということで12日の日曜日日帰りで高畑スキー場へ行くことにした。
朝起きたのが遅くて出発が6時頃になってしまったが、塩原温泉でのハンタマ方面へ向かう車列と別れ、国道121号線も車列ができていたが次第に交通量は減っていき、たかつえスキー場の分岐から先は快走。ただし真っ白な圧雪路が延々と続いた。

9時15分頃に到着してそそくさと着替え、K2WAYBACKでゲレンデへ。降雪量が多くてリフトの動きだしが遅れていたみたいで、ブラックリフトにリフト待ちの列が出来ていた。

まず圧雪しないスーパーブラックを滑り、何とかコケずにもう一度ブラックリフトに乗ったら最上部のオレンジリフトが運行開始したとのアナウンス。オレンジに乗って、オレンジインコースのスキーヤーズレフトの未圧雪片斜面を味わう。バスケットの小さいストックを差したらずっぽり入ってしまい、右側に転倒、しかし片斜面なので横回転で事無きを得た。オレンジインとアウトを何度か回してからブルーリフトに乗り、センターコース、インコースの急斜面未圧雪を滑った。斜度が緩んでからのリフト脇の未圧雪部分に入って快適にターンしていたら後脚が十分に踏めず前転。先日のように肩を傷めるような転倒ではないので転倒も楽し。先日の右肩はまだ少し痛い。

12時近くになったら皆さん下のセンターハウスで昼食なのか、コースはガラガラになる。調子に乗って12時30分まで滑り、ちょっと空いてきたセンターハウスで特製ラーメンの昼食。13時まで休憩して、あと1時間から1時間半と決めて再びリフトに乗り、オレンジコースを3本ほど。日曜日で帰路につく人も出てくるし、オレンジコースは強風が吹いて厳しいので滑るスペースはたくさんある。テレマーカーはいつもより多かったが、会釈くらいで会話はナシ。リフト上から見ていて、谷回りの最初から脚を前後に開いてターンしている人が目に入ったが、あれは疲れるだろうな・・

オレンジインではもう未圧雪部分には入らず圧雪部分でテレマークターンを丁寧に、アウトコースではアルペンターンを丁寧に仕上げて滑った。最後にトラックがたくさん付いたスーパーブラックの最下部の未圧雪部を滑り、猪谷ゲレンデで行われている上級者の検定を横目に滑って終了。晴れたり雪が降ったり風が強かったり変化が大きい一日だった。こんな日はゲレンデに限る。

帰りに定番の湯ノ花温泉で暖まり、帰路につく。往路と同じくたかつえ分岐を過ぎたら交通量が増え、121号はいつもよりゆっくり目。こんな日は塩原温泉でハンタマ帰りの車と合流したら絶対に渋滞するので、温泉街の中を通って、関谷北交差点での渋滞を避けて東北道に乗り、順調に東京へ。7時30分帰宅。アイスホッケー女子の快挙に間に合った。

久しぶりに富士ぱら

仕事で辛い一週間だった。日曜日に滑りに行くかどうか、疲れと天候もあって悩んだが、午前中勝負で出かけることにした。会津は遠いので、中央道方面、インターからも近い富士見パノラマスキー場で12時まで滑ることにした。シニアは50歳以上で午前券3200円。久しぶりにリフト代を払った。

8時少し前に駐車場に到着して着替え、ゴンドラが動き出す少し前にゲレンデに出た。中斜面のリフトを一本滑り、動き出したゴンドラに乗った。すでに中腹あたりから雪がちらついている。朝一番なので雪面はフラットでいいのだが、この地域のスキー場は人工雪で硬い。ピステンの跡を滑ると細かいバイブレーションを感じるほどで、あまり気分は良くない。ところどころアイスバーンも出ている状況ではダウンヒル3kmも滑ると汗が出て疲れるし、人口密度の高い中でボードや飛ばし屋と混走するのは余計な気を遣う。別のスキー場を滑っていると、やはり会津高原高畑は自分にとってはベストなスキー場だとつくづく思う。

2週間前に高畑スキー場で大ゴケした時に打った右肩がいまだに痛い。服に右袖を通す時、ザックを背負う時、運転時に痛みを感じる。自己判断だが、どこかの筋を伸ばしたみたいだ。スキーで滑っている時はそんなに意識はしないのだが、先日買った小さめのスキーザックを背負ったり下したりする時が痛い。利き腕なので困るが、時間をかけて治すしかなかろう。

先日(というか前日)に買ったザックはノローナのnarvik Pack 20L。容量が小さくて軽めのスキーハイキングに使えるスキー(ボード)専用のザックを調べていて、パタゴニアのスノードリフター20Lと迷ったが、あまり見かけないのでこちらを選んだ。スコップなどまで入れていないので第一印象でしかないが、トップにある平行した4つのジッパーが見分けにくいところがウィークポイントだろうか?ジッパータブの色を後から換えれば少しは見分けがつきそう。あとはメインの荷室内に一つか二つ、小物用ポケットがついていればなおよい。
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スキーはA型かダイアゴナルに装着。背面アクセスなし。ウエストベルトはしっかりしている。
ゴーグルポケットが小物入れ代わり。必要最小限のものだけ入れて雪原をウロコ板で歩き回るには十分だろう。
しばらく通勤にも使ってみるつもり。


もう一つ、店頭で偶然出会ってしまって衝動買いしたヘストラのOMINI GTX FULL LEATHER。これも使ってみた。ヘストラグローブいくつ持っているのかと問われるとヘストラ一途なので恥ずかしいが、セール品は大概サイズが合わないものが大半という中、ちょっときつめだけど手を入れればピッタリな8号を見つけてしまったのだから衝動買いも仕方ない。厳冬期の3フィンガーだと暑い天候の時、これは使えそうだし、掌側のアーミーレザーとゴアテックスという組み合わせがよい。富士見パノラマは標高が高くて寒いところだが、全く苦痛を感じなかった。
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手首のカフが短く、アウターの袖口の中に入れるのが容易。
入口のネオプレン部分はちょっときつめだが、手を入れてしまえば指先はぴったり。
なぜセール品かというと、ロゴが微妙に変わったかららしいが、見た目には全く気付かない。


ゴンドラ4本乗って下の緩斜面を数本滑ったら11時になった。雪の降り方も激しくなってきて、中央道が使えなくなると困るし、日曜午後は交通量が増えてくるので、早めに終了。一人で滑りに行くと、スキーの集中力は5時間も6時間も続かない。
集中できるのはまず2時間。リフト券が勿体無いからとダラダラ長くやってもケガのもとだと思っている。

富士見町でうまい蕎麦を食べ、帰路についた。甲府盆地手前まで雪、勝沼から笹子トンネルまで雪。しかし八王子以東はまだ本格的な雨にならず、帰ってからもほとんど雨は降らなかった。

ウロコ板で日光山王峠

2月初めにかけて忙しくなってしまうので、今回の週末スキーは近場で軽くハイクアップして滑ることにした。場所は昨年にも行った日光山王峠。東京を朝6時30分に出ても9時過ぎには日光アストリアホテル前の駐車場にたどり着ける。

9:30から歩き始める。最初は除雪された道路を少し歩き、道路脇でスキーを履いてFINDR86 XCDのウロコを効かせて歩き始めた。今回は昨年と違って雪がどこにもあり、峠山頂までできる限りスキーを履いて登りたいので、なるべく等高線の間隔が開いている斜面を求めて学習院大学の保養施設がある西側から斜面にとりついた。

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ここは木も細くて雪面もきれい

緩い斜面だが雪がクラストしていて、ウロコが効きにくく、横滑りしてしまうので難儀した。しばらく登ると斜度が少し増し、スノーシューのトレースがある夏道と合流したので、むりやり斜登行&キックターンを繰り返してもロスが大きいかと思い、斜度がある部分だけスキーを外してスノーシューの後を追った。

すぐに斜度が緩んできたので再びスキーを履く。樹間が広いところでは快適に斜登行&キックターンで登っていかれるが、それほど長くはない。暗い針葉樹林になり、雪面に折れた枝が散乱していて歩きにくくなったが、もう標高差はわずかになってきた。峠の頂上をまっすぐ目指して登りきり、11:20に峠到着。標高差は300mほどしかないが、ゆっくり登ったので汗こそかいたが足にマメはできず、快適に登ってこれたと思う。

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峠頂上目の前
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FINDR86 XCDのウロコは効きがいい

板を外して標識に立て掛け、写真を撮っていたらスノーシューの親子連れが峠に到着した。夏道のスノーシューの跡は彼らだったのだろう。彼らは山王帽子岳に登ると言っていた。彼らが去った後、前日スーパーで買った調理パンを食べ、山専ボトルに入れてきたお湯でカップラーメンを作って食べ、昼食とした。

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天気は晴れ、風がなくて快適だったが熱いカップラーメンは最高だ

ほぼ12:00、滑走に入った。最初は林間の薮がうるさいので林道を降り、右手にカラマツ林が見えたら右手に入る。カラマツ林の見通しはいいのだが、雪がまだクラストしていて滑りにくい。センター86mmのFINDR86 XCDはクラスト雪でもそれなりに滑れてしまう。

1650mくらいでさらに右手に進路をとって登ってきたルートの近くに出たが、1600mくらいで左手に進路をとりすぎ、右手に沢が出てきてしまった。幸い、沢の窪みは横移動すれば回避できるので、ウロコ板の強みで若干登りつつトラバースし、事無きを得た。そこからやや快適な斜面になったが、すぐに学習院大学の保養施設の敷地だ。敷地に踏み込まないよう、左手に進路をとってゆるゆる進んでいくと、平坦になってもう終了である。滑りは30分しかかかっていない。

駐車場でゆっくり片づけと着替えを済ませ、帰路についた。今回、スマホでトラックデータを取りながら登ったが、電波が終始入るので機内モードにはせず、また一人で寂しいのでネットラジオなど聴きながら登ったら当然ながらバッテリーの減りが著しかった。余計なことをせず、機内モードで登るべきだった。

sannotouge_map
赤:登り 青:滑り

ウェッジを噛ませる

先日手に入れたG3 FINDR86 XCDにはウェッジが装着されていず、部品が余っていたので装着してみた。
T2エコをビンディングのつま先に引っかけてみたら、かかと部分が3cmほど浮き上がっていた。

ビンディングの分解には、アンチアイスプレートの取り外しがちょっと苦労したが、マイナスドライバーをつま先部分から強引に突っ込んで解決した。

作業自体は単純で、つま先部分にアンチアイスプレートから見えるナットを入れて、金属部分を外してウェッジを噛ませるだけなのだが、どうしても片方のウェッジを入れるとアイスアンチプレートを押えるネジがまっすぐに入らない。ねじ込んでもビスがひねくれるだけ。アンチアイスプレートはつま先が浮いたまま。ネジ穴はまっすぐに見えているのだが、どうしてもうまくいかない。

いろいろ試行錯誤してどうしてもうまくいかず、ウェッジの装着自体を諦めかけた時、ナットのネジ山がビスとうまく噛んでいないことに気付いた。幸い、古いタルガがあったのでそこからナットを借りてきたら簡単に解決した。しかし、部品の精度が悪過ぎる。これが理由で汗流しながらポジドライバーで何度もビスを回した結果、指の皮がはがれる代償を払った。

古いタルガからクライミングサポートを外し、移植した。こちらはヒールプレートを取り払って装着するだけでコトは済んだ。

30分で作業は終わると思っていたのに、ずいぶん時間をかけてしまったよ・・・

G3 FINDR86 XCD

極太ウロコ板(ステップソール)を入手した。表題のものである。「ファインダー」ど読むのならスペルが違っているが、G3が公表している名前のままである。白と青のシンプルな色構成で、ウロコがないモデルもあり、こちらは白と赤である。XCDシリーズはウエストの幅によって94、86、そしてスティンガー78の3種類があるみたいで、86はスピットファイアXCDの後継モデル。

G3_FINDrXCD86_large
板のセンターに背骨のような突起があって、下のような昔のヒッコリー一枚板を彷彿とさせるのもよし71e53a89
http://www.heavysnowker.com/archives/51644657.htmlより引用させて頂いた

実は今年になるまでシングルキャンバーのウエストの太いウロコ板(ステップソール)が出ているとは知らなかった。どうやらVOILEやG3という、今までウロコ板とは無縁だったメーカーが作り始めたらしい。今まで私が使ってきたウロコ板はBDポーラースター、カルフ10thマウンテンで、いずれも細くて軽く、今回入手したFINDR86は固定観念を打ち破ってくれるモデルだった。
122-86-109というディメンションは、14年モデルK2WAYBACK126-88-113)にかなり近い。ウロコにも限界はあるので保険にシールは持っていくことがあるが、シールもK2と共用できるかもしれない。そう思って今回はトップとテールに穴を開けてもらった。その後シールを貼ってみたが、テール部分でわずかにエッジが隠れる程度で、ピッタリといってよい。

細板も軽快でいいのだが、登った後の最初の滑りで滑り方を早く思い出さないと何もさせてもらえないうちに下山ということになりかねない。10thマウンテンはセミダブルキャンバーとそのディメンションで、後脚の押え具合がよみがえるまでに15分くらいかかってしまう。いつもゲレンデで滑っているWAYBACKと同じようなディメンションなら、乗り換えて苦労することもなかろう。ウロコ板のくせにトップロッカーである。
そして、パウダーや悪雪滑走での安心感がある。どうやら、FINDRは登りもいいらしい。ウロコ部分が他の板よりも長く、効果が大きいそうだ。ただ、板の長さは5cm刻みで、私の身長だと172cmと177cmのどちらかになるが、ウロコ部分の長さはどちらも同じ。ということはフラットソール部分の面積がより大きい177cmの方がわずかに滑りがよいと判断した(おそらくほとんど変わらないと思うけど)。

ビンディングはG3のタルガT9にした。タルガを付けるのはずいぶん久しぶり。スティンガー78との板の重さの違いは片方でほぼ100g、ノーマルタルガとT9のビンディングの重量差は片方60g。完全な相殺はできないけど、少しでも軽いビンディングをチョイス。

カラファテで受け取って、その週末に早速会津高原高畑スキー場に持ち込んで滑走してみた。コンディションは氷点下から日差しを浴びてかなり暖かくなった日と、吹雪でパウダースノーが乗った日の2日間。

まず、リフトまでの移動、リフトを降りてからの移動で滑らないので注意が必要。緩斜面では本当にスピードが乗らない。ウロコの効きが強い板だ。中斜面・急斜面ではちゃんと滑るので不安はないし、ウェスト90mm前後の板で滑るのと同じ感覚で滑れるから、多少雪面が荒れていてもオタオタすることはない。ただし、スピードは急斜面でノーマルソールの6〜7割くらいになるので、時間的余裕ができ、ゆっくり動作してあげればかえってノーマルソールの走る板よりテレマーク姿勢を着実にとれるのだが、常にブレーキがかかっている状態で動作するので、ノーマルソールで同じ動作をするよりも筋肉に負担が来る。

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高畑スキー場ではリフト乗り場直前に勢いをつけて若干登らないといけない部分があるが、スキーを逆ハの字にしなくても、ウロコが効いてスタスタまっすぐ登れる。ゲレンデ脇の林に入って歩いてみる。本当はザラメ雪が一番効くのだが、しっとり系パウダーも、乾いたパウダーもそれなりにウロコが効き、うまくキックターンすれば後ろにズレることなく登っていかれる。登坂力はかなりあるとみた。

以上が初日は10時30分から15時ころまで、二日目はリフト始動から2時間、他の板に乗り換えずに滑ってみた感想だが、二日目のパウダー滑走でも安心して滑ることができた。この板で、春は一人で山に入って遊んで来れるような期待感がある。

年始、高畑へ

1月3日〜5日、また南会津へ向かった。初日は午後から滑れればいいかと思って出発はゆっくり。

11時30分くらいに会津高原高畑スキー場に到着したが、雪は相変わらず少なく、ブッシュが見える始末。まずはステップソール板(カルフ10thマウンテン)とT4の組み合わせでお試し滑りをしてみる。久しぶりに履いたT4の靴底はT2に比べ薄い上に、足先が寒い。
1本目のリフトを降りて緩斜面を滑り始めたら、K2 WAYBACKの感覚でターンしようとしてしまうので全くエッジが噛まず、あたふたする。ステップソールがブレーキになって滑りにくいわけではなく、センター68mmの形状とセミダブルキャンバーの特性から両スキーが暴れ、テール形状からターン後半に後脚が抜けてしまうようだ。
15分ほど滑って、だいぶ慣れてくると倒し込んで深くターンすることも可能になってきた。オフピステに歩いていって毎回最初にこのような状態になるのは困るなあ。この日は3時までステップで滑って終了。年末と同じ檜枝岐の民宿に投宿。山菜料理が豊富に出て満足。ネコと遊んで満足。栃木から一人一車で来られた5人の中高年アルペンスキーヤーと同宿だった。

4日は午前中ステップソールで滑り、圧雪緩斜面中心だが、慣れてきたら急斜面にも挑戦してみた。緩斜面だとステップカットがブレーキとなり、高い所にあるリフト乗り場まで歩かないといけない。急斜面では何とか転ばずに滑り降りることができるが満足は行かない。11時台に板と靴を替えるべく車に戻ったら、激しい雨になった。このまま雨が降り続いたら止めてしまうところだ。濡れたウェアをタオルで拭いてエアコンで乾かし、みぞれになった頃に車を出て軽く昼飯を食う。
午後はWAYBACKとT2で滑る。やはり安心感が違う。昼時に雨で午後は滑走者が激減してプライベートゲレンデ状態になっていった。風は強く、大粒の雪になってきたので積もりそうなものだが、風が強過ぎてアイスバーンはアイスバーンのままだ。視界も悪いし、ゴーグルのスポンジが濡れて不快である。2時頃中腹の無料休憩所で休み、上部のコースを一通り滑ることに決めて3時までがんばった。長いペアリフトは寒さで苦痛である。どうしてこんな寒い思いをしてまでスキーをするんだろうと自問自答する。

檜枝岐も猛吹雪で、歩いて2分の外の風呂にも行くのが億劫。内風呂を使わせてもらった。檜枝岐カップというレースが見送りになったので団体客が宿泊キャンセルし、自分の民宿も周囲の民宿も宿泊客が極端に少なそうだ。またも山菜料理・イワナ料理・蕎麦・餅まで頂き、ネコとも遊んで大満足。

5日、全日午後からの雪が積もっていれば楽しそうと思って9時から1時間少しゲレンデで滑ってみる。風で新雪の多くは跳ばされていて、吹きだまりで遊べた程度だった。上部のコースをひとわたり滑って11時近くにゲレンデを出た。この日は定番の湯ノ花温泉には行かず、ステップソールを使うべく、下郷町の観音沼森林公園へ向かう。途中、駒止トンネル前後の降雪が激しかった。本当は旧道が除雪されてさえいれば、駒止湿原をスキーで歩くと楽しいと思うのだが、旧道は除雪されないうえ、こんな日では無理だ。
12時台に観音沼森林公園の殺風景な駐車場に車を停め、ステップソールを引っ張り出して真っ白な沼の周りの遊歩道を歩く。沼を回り込んで嶽観音にお参りして、沼の北東側の小高い丘まで張り巡らされた遊歩道を登って行く。急なところは階段になっていて、雪が少ないのでスキーを外して歩くのを基本としたが、脱ぎ履きが面倒でそのままスキーで突っ込むとソールやエッジが石やコンクリートに当たり、ドキッとする。

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裏から参拝してしまった
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門には玉砂利があるので回り込んだらやっぱり玉砂利があって板を傷めた
境内ではスキーは脱ぐべし
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遊歩道はこんな感じに。柔らかくて歩きやすい

とりあえず展望台まで登ってみるが、景色はドヨンとした雪雲ばかりで面白くない。汗が冷えて寒いので下りに入るが、遊歩道は電光形に下っているので雪の下は階段だ。スキーを脱いだまま歩いて降りて、少し緩くなったところでスキーを履いてみようと試みたが雪が薄くて滑るどころではないので、結局下りは歩きになった。トイレは閉鎖されていて、秋の紅葉シーズンには人が多く訪れるのだろうが、こんなに寒いのでは勘違いして上がってきた人か、写真撮影に来た人の車しか見かけなかった。歩いたのは約1時間半くらいか?それでもいい汗をかいた。なお、観音沼周辺をスキーで歩くことについては、
「薮と雪」のブログからアイディアを頂いた。

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展望台

帰路は下郷から甲子トンネルを抜けて白河から国道4号でひたすら南下。高速は割引率が低いはずだからなるべく乗りたくない。宇都宮からは新4号バイパスでぐんぐん南下、午後7時に帰宅した。

細身セミダブキャンの10thマウンテンは軽快でいいのだが、WAYBACKから乗り換えた時のギャップをどう埋めるか、これはどんなにベテランになっても10分〜20分は切り替えにかかりそうだ。オフピステでは滑り始めのオイシイところであたふたし、ずっこけ、結局何もさせてもらえないまま林道を下山ということになりかねない(昨シーズンの山王峠がそうだった)。

以下妄想だが、WAYBACKと似たようなシングルキャンバーのステップ板を使えばかなりの部分解消するように思える。漠然とショップのウェブページを見ていたら、G3のFINDR86に目が行った。極太ステップ板。一昔前なら意味を感じなかったが(だからカルフのガイドは買わなかった)、ウロコのブレーキが利いてスピードが出ないことを除けばさほど滑りを変えなくてもいけそうだ。ピボット式の重いビンディングも不要、というか組み合わせ的にミスマッチ。NTNとかTECKビンディングって何ですか?という板だろう。昔ながらの拇指球で踏むビンディング、O3やO2はカタログ落ちしてしまったが、G3タルガならまだ現役だ。外したO3ビンディングはどこに仕舞ったんだろう?
シンプルな3ピンビンディングだと最軽量になるがライザーシムが欲しくなる。らくちんステップイン3pinという手もあるが、原型のテレブルドッグは雪詰まりに弱く、雪が凍るとブーツがセットできないという、長所を帳消しにする大欠点(10thマウンテンに着いていて、今回の観音沼でも悩まされた)がある。

FINDR86の立体的な形状がまた昔のヒッコリーの板に似ていてそそる。今シーズンは一人で危険の少ないオフピステで遊びたいと思っているので、物欲が強まってきてしまった!
(実はすでにカラファテ詣でをして相談してしまった・・)

年末スキー(妙高合宿と高畑)

12月23日〜25日 妙高合宿
吐月工房氏が音頭を取っている例年のシーズン始めの合宿に参加。池の平スキー場のアルペンブリック方面が閉鎖されていたのでアカカンで3日間通した。
23日は今まで降った雪がチャラになるほどとけかかっていて、地肌も見える状況でラインを選ばないといけなかった。23日午後から夜にかけてある程度降り、24日には見えていた地肌が雪に隠れたのでコンディションは上がった。しかし積雪量は妙高にしては少なく、25日には再び悪くなっていった。

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25日朝は快晴に

かぐらでシーズン初スキーをした時には昨年と違っていけるかも、と思ったのだが、ぬか喜びのようだ。コース状況が芳しくなくて各地のスキー場が全面開放には至っていない状況で、比較的妙高は雪が多い方で恵まれているため、滑っている客も多めな感じがする。我々ももう人生後半に入っているので無理はせず、遅くから始めて早くに上がる3日間だった。短時間のスキー練習にもかかわらず薄い下地の上にうっすら新雪が乗っている状況ということもあり、初滑りほどの筋肉痛は出ないけれども、それなりの筋肉痛が続いた。

夜は全日本フィギュアスケートを観ながらあーでもないこーでもないと、各人の失言のオンパレードとなったのも例年の通り。

帰路、小布施PAでサンふじを買って、圏央道を使って東北道から帰った。

12月30〜31日 会津高原高畑スキー場へ
内陸で雪の量は妙高や湯沢に比べ少なくなる南会津では、連休中に部分オープンした高畑スキー場が連休後に一時クローズになった。30日には再オープンとの情報を仕入れて、30日檜枝岐の民宿泊で会津に向かった。ゲレンデの状況は悪いと決まっているが、シーズン券を引き換えることが重要だ。昨シーズンは少雪で1月半ばになって始めて高畑を訪れシーズン券を引き換えたので、今年はまだマシなのかも知れない。
出発前夜、吐月工房氏がスケートで骨折したとの連絡が入り、驚くと同時にスキーシーズンの大事なパートナーが不在というショックが走った。今シーズンは残雪期になるまではガイドツアーか一人で楽しめるウロコ板スキーハイキングを主体にせざるを得ないなあ・・

今回はずっと体調がすぐれない女房も誘って行ったので、出発は朝7時過ぎ。塩原温泉手前から雪がちらついてきて、温泉街を抜けると圧雪路。こういう時は慎重に運転しないと大変なことになる。到着は11時を回って、すでに駐車場は3分の2くらい埋まっていた。高畑の場合、これでもゲレンデ内が激込みになることはない。女房はアルペン板をレンタルして体調と相談して滑り、私はシーズン券をゲットして意気揚々とリフトを乗り継ぐ。滑走可能コースは限定されていて、ブッシュも方々に出ていて、確実にそこは薄いアイスバーン。未圧雪の部分もあるにはあるが、緩斜面過ぎて面白くない。さらに強い風がコースのボトムからまともに吹き、降っている雪がほとんど飛ばされてしまう。向かい風でスピードも乗らない。13時過ぎに軽い昼食をとって午後の部に突入。

2016-12-30-13.41
マイゲレンデに雪が降る

そんな中でブッシュも少なくて練習にもなって吹き溜まった新雪滑走もできるコースを見いだし、何本かいろいろ試しながら滑った。高畑のリフトはフードのないペアリフトなのでリフトに乗っている間はとても寒い。15時には上がることに決めたら、雪が止んできて晴れ間も見えてきた。翌日のことを考えるともっと降って欲しいのだが。

14時を過ぎるとゲレンデで滑っている人も少なくなってきたが、最後に未圧雪の急斜面を滑りたくて「滑走禁止」の立て札を無視して滑る輩を何人かリフト上から見かけた。気持ちはわかるが、子供たちから後ろ指を指されているところを見るにつけ、とても嘆かわしく感じる。妙高やかぐらあたりではリフト下など滑走禁止の場所へ勝手に入り込んで滑っている輩(残念ながらボーダーに多い)をよく見るが、山深い場所にあってスキー専用を貫いている硬派な高畑をわざわざ選んで来ているのにルールを無視するのはいただけない。どうしてもそうしたいならスキー場管理外のオフピステでやってほしい。仮に彼らがシーズン券をゲットしているとすれば、奴らからシーズン券を没収してもいいと思う。

リフト上からバーローと叫んでも何の効力もないので、やはり滑走禁止の立札(立て方もちょっと甘い)があり、図面でも滑走禁止である旨が示されているセンターハウス正面の未圧雪バーンを滑ってきたテレマーカーに迂回コースとの合流点で「ここは滑走禁止でしょ」と言ったら、「知らなかった、すみません」と釈明された。私はゲレンデの管理者ではないし、それ以上言っても大人げないので何も言わなかったが、この御仁がコース制限されていることを知らずにこのスキー場へ来たとは思えない。
利用者として滑走禁止エリアを確認してからゲレンデに出るのは常識で、リフトに乗っている間に左手に見えるバーンに立て札があることは瞭然で、しかも上級スキーヤーが争うように滑っていないことからしても、いい大人が「知らなかった」では済まされないはずだ。この御仁は家族連れで来ている立派な社会人なのに、日本語能力が相当低いのだろう。

2016-12-30-13.36
誰も滑っていないことをみれば滑走が禁止されていることは推測できる

よほどスキー場パトロールに何か言い残そうと思ったが、もやもやした気持ちを持ちつつ終了した。
檜枝岐の民宿には久しぶりに宿泊した。いつのまにか燧の湯の営業時間が朝6時から夜21時までとなり、民宿からここへ歩いていかれるのは大きなメリットになっていた。山菜中心の手料理と〆の蕎麦が檜枝岐民宿の魅力である。今回泊まった宿は人懐っこいシャム猫が飼われていて私好みなので、これから定宿にしようかと思う。この夜は雪が降らず、翌日のゲレンデ状況が危ぶまれる。

31日、やはり夜の間に積雪量は増えず、状況は想像できるのでゆっくりゲレンデに向かい、13時ころまで滑って早上がりすることにした。最後に女房とゲレンデ中腹で偶然落ち合って、下まで滑走して終了。女房の一日券とレンタル代がだいぶ無駄になってしまったが、彼女の体調のことを考えればこれだけ滑れたのは上出来だと思う。

高畑帰り途中の楽しみは湯ノ花温泉共同浴場。今回は時間も早いので、湯ノ花集落の蕎麦店で早めの年越し蕎麦を食べて風呂に入り身体を温めた。蕎麦店で流れていたテレビニュースで、神田の老舗蕎麦店では6000食提供したと報じていたが、雪の湯ノ花温泉で食べる年越し蕎麦はコシも強くて格別だった。そして共同浴場。相変わらず200円で、掛け流しの適温を堪能した。風呂で偶然ご一緒した初老の男性も東京からで、一人で会津の温泉をはしごしながら只見で一人年越しをするといっていた。ここにも会津の温泉ファンがいた。

シーズンイン

今シーズンのお初滑りは12月15日のかぐら。

ベースのみつまたエリアでも十分だったが、高い一日券(食事券付き5,300円)を買ってしまったので、3本ほど滑って、かぐらエリアへ移動。下で聞こえたゲレンデアナウンスによれば、強風のためリフトが減速運転しているとのことだったが、上がってみたらアナウンス通り強烈な風だった。かぐらメインゲレンデは強風で雪が飛ばされて雪面が硬い。鼻毛が凍る感覚を久しぶりに味わう。初滑りで転倒2回。パノラマコースやジャイアントコースは尾根の反対側で若干風裏になるが、こちらはモソモソした雪のコブができていて、初滑りには滑りにくい。

結局、あまりに寒いので和田小屋で少し早く昼食をとり、2本ほどメインゲレンデを滑ってから、尻尾を巻くようにしてみつまたエリアへ滑り降りて緩斜面でひたすら練習した。スキーをふらつかせないで直滑降いながら脚の入れ替え、極力狭いプルークスタンスでの滑走、外傾を意識して外側ストックを引きずる、山回りを意識したひたすらギルランデなどなど。まあ例年同じ内容だな・・

飽きてきたので、コース上で見かけた単独テレマーカーに声を掛けて一緒に2本ほど滑って頂き、全く会話のない練習にはせずに終われた。14時過ぎに駐車場に降りて、着替えて最短ルートで帰路についた。年末で新座料金所から外環道が混んでいるようだったので、試しに圏央道で東北道まで逃げて帰ってみた。でも川口JCTで結局渋滞になり、料金的にも得にはならない。年末の平日は帰りがスムーズでないのがネックだ。
初滑りなのにがんばり過ぎて、脚回りの筋肉痛が3日間ほど取れなかった。



18日に松本へ行く用事ができた。先月亡くなった高校の恩師のお別れ会だ。高校1年だった私にとって、担任だった師は古文のイロハと山の魅力を教えてくれ、人生の師とも言える存在だった。高校のときは山に登る行為が魅力あるものにはならなかったが、成人してから山に行くようになったのは、師が種を蒔いていてくれたからだと確信している。今度は個人的に西穂慰霊登山に行ってみようかな・・

残念ながら担任して頂いたのは1年間だったので、お別れの会で久しぶりに顔を合わせることができたのはわずかなメンバーだったが、いろいろと話ができたのが嬉しかった。その晩は同級だったG君と飯を食い、駅前のホテルに泊まった。

2016-12-19-08.00
梓川SAから朝の常念岳(電線がジャマ)

明けて19日、平日だが仕事がないので、松本から妙高に向かった。早割チケットを手に入れていたので、若干遠くて逡巡したのだが、帰巣本能が勝りアカカンへ。10時前から滑り始めたら暖かくて汗だくに。雪も緩まり始めていて、所々で土の色が染み出している。インフィールドのテレマークスキー講習を受講する人が早6名ほどいた。その中にMアネゴもいて、朝ゴンドラ乗り場でバッタリ出くわしてビックリ。

私は例によって黙々と一人で練習。中間エリアで何本か慣らし、最上部のホテルAコースへ入ったら、オープン4日目なのにすでにモーグルバーン化していた。Cコースはまあまあか。一人だとすぐに飽きるので、11時台に一番下のカフェプリモスで昼食、汗でじっとりしてしまったグローブを薄手のものに替えてもうひと滑り。ただでさえ滑走者が少ない上に、お昼時でマイゲレンデ状態になった中で満喫させてもらう。

14時近くなり、午後の講習も始まったようで、こちらはそろそろ帰らないと筋肉痛で明日の仕事に差し支えそうなので、日も高いうちから早々終了。リフト代が勿体ないが、早割2,500円だからよしとしよう。

帰路、やはり年末週明け平日なので首都高渋滞が激しい。新座から渋滞しているようなので、前回と同じく圏央道を使って東北道経由で首都高へ。平日夕方&迂回ルートなので高速料金が6,700円台!リフト代早割料金と完全に相殺されている。しかも首都高川口線から中央環状線外回りがずっとノロノロ。参った参った。

23日からまた妙高で合宿、その後はメインゲレンデの会津高原高畑スキー場に通う予定。今年は年始の仕事始まりが若干早いので、年末に滑走日数稼がないと・・

マイゲレンデから・・

9月初めに、ちょっと観光気分で八方尾根の黒菱平から八方池までライトトレッキングをしてみた。女房のリハビリも兼ねて、ゆっくりと半日かけて登ってみたが、この夏の長大な単独山行のクールダウンになった。
ただし、平日にも関わらず人は多めでガスっていて視界は不良。白馬三山なんてちらりとも見えず、尾根の両脇の急峻な沢が見えただけ。冬にスキー場からハイクアップして沢に滑り込み雪崩を誘発する事故が起こっているが、雪のない沢を見ると、さもありなんと思う。

帰宅してみたら、マイゲレンデの会津高原高畑スキー場を経営するマックアースグループから封筒が届いていた。来シーズンのシーズン券購入の案内だな、と思って封を切ってみたら案の定だった。

来シーズンも、早割シーズン券が11月末までの申し込みで9,800円!
スキー場ホームページにも同様の情報あり

すばらしい。今年も購入することを即決。しかし昨年は雪不足でやっとこさ元を取る回数行ったきりだなぁと思いつつ「ご案内」の文章を読んでいたら、来シーズンも通おうと思わせるような、泣かせる文章が目に付いた。

会津高原高畑スキー場のキーワードは『スキーの上達』。昨シーズンは雪不足のため、『スキーの上達』の一環としての格安シーズン券も色あせてしまった。シーズン券を購入したにも関わらず、満足に滑走できなかったスキーヤーには来シーズン1月いっぱいまで使えるお食事券を同封すると。

別にお食事券に釣られるわけではないけど、マジメにスキーに向き合い、コンセプトを明確にして関東・福島県から根強いリピーターが集う会津高原高畑スキー場、今年も一人で黙々と通いまっせ。

メイストームと乗鞍岳

連休中はものすごい風が吹いた。これでは山での遭難も多発する。
少雪だったスキーシーズンを3年ぶりの乗鞍岳で〆ることにして、登山者・スキーヤーが比較的少ない5日、6日に決行することにした。今回は単独ではなくて吐月工房氏が相方である。13年春に乗鞍に行ったときも吐月工房氏が相方だった。乗鞍ではもう何度も位ヶ原山荘でご厄介になっているが、つねに相方は吐月工房氏で、最も信頼が置けるパートナーである。

2016-05-06-10.47

今シーズンは2人ともあまりスキー登山ができていないこともあって、まったりのんびりを主眼として5日の最終便バスで位ヶ原山荘へ上がり、夕方少しだけ遊んでメインの行動は6日とした。これが正解だった。絶妙のタイミングでスキーを楽しみ、その直後に雨となった。

私は5日8時30分に出発、中央道の上り線渋滞を横目に順調に11時に塩尻北インターを降り、我がソウルフードを食べて乗鞍高原に向かった。松本平は晴れて暑いくらいだが、ひどい南風で畑の土ぼこりで舞い上がり空気が茶色い。しかも北アルプスの上には厚い雲がかかっている。

13時少し前に待ち合わせ場所の三本滝駐車場で吐月工房氏と落ち合うが、標高約1800mの三本滝駐車場はさすがに寒い。風の強さに不安を感じながら、ゆっくり仕度してバスを待った。バス最終便に乗る人はこの天候と連休最終日という条件では少ない。他の乗客は30分程度位ヶ原山荘まわりを散策して再び下る観光客(外国人も若干名)だった。

2016-05-05-16.48
5日夕方、人気のなくなった山荘前(風が冷たい!)

位ヶ原山荘に余計な荷物を置かせてもらい、シールなどだけを持って小一時間遊びに出かけてみる。2350mの標高がある位ヶ原山荘から見える範囲にはさすがに雪があり、乗鞍岳の斜面には例年と同じくらい雪が付いているようにも見える。富士見沢と鶴ヶ沢の間のゆるい尾根上を登ってみたが、下部は例年になく薮が出ているように見えるし、何しろ雪が硬くパックされている。標高2530mくらいまで登ってハイクアップを終了とした。シールを剥がして滑降に移っても、雪の状態が悪くてまともなターンもさせてもらえない。革靴の吐月工房氏はハンディがある分、私よりも苦労していた。

2016-05-05-15.49
硬い斜面を登る

山荘まで降りて、雲がなくなった稜線を恨めしげに眺めるしかなかった。

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左から主峰剣ケ峰・蚕玉岳・朝日岳
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夕暮れの富士見岳

山荘の宿泊客はほとんどアイゼン装着の登山目的の方々だ。特に興味を引いたのが若い女性と初老(実は私らと同じくらいかな)の男性の2人。若い女性があまりにも山小屋に似つかわしくなく、天然な感じがあふれ返っている。少し会話したら、山に登ること自体がこれで2度目、春の乗鞍岳しか登ったことがないそうで、昨年の写真を嬉しそうに見せてくれたが、山荘の談話室にあったマンガの「岳」を今回初めて読んでハマってしまったらしい。通常は「岳」の映画を観て、次ぎにマンガを読んで、同性のお友達と都会の近くの低山をファッションにこだわって歩くのが山ガールだと思うのだが、すべてが逆から始まっているのが不思議だ。

標高2350mの贅沢な夕食を頂き、夜空の星を寒風吹きすさぶ中で一瞬だけ見た。

翌朝は冷え込む予報、しかも天候は晴れから雨へと転じていく。早く出たいところではあるが、アイスバーンを登る道具は確信犯的に持ってきていないし、朝食も一番遅くに頼んでおいた。しかしやることもなくなるので8時前には登行開始。予報に反して朝の気温は高めだったので、歩いているうちに雪が緩んでくれればラッキーだ。

屋根板を登り、位ヶ原から除雪前の県道沿いのトイレまで歩いていたら、摩利支天直下の急斜面をトラバースしていた二人組の後ろの人が30mくらい滑落するのを見てしまった。「とまれとまれ!」と叫びながら祈っているうちに大怪我なく止まったが、精神的にダメージが大きいようで横ばいでないとトラバースができなくなっているのを見た。ケガがなくて幸いだったが、パートナーがすぐに助けに行かないのも見てしまったので、何だか後味の悪いものを見てしまった。何であんな急斜面を歩くのだろう。スキーヤーたちが辿ってくるコースであれば絶対に滑落なんて起こらないはずなのに。

ちなみに、前夜少し話をした女性もあとで聞いたらもっと滑落したらしい。幸いケガなく、パートナーもすぐに助けに行き、本人もいっそ下まで滑り降りようとしてわざと滑り降りたところもあるらしいのだが、下に岩などがある危険な場所でなくてよかったと思う。それにしても天真爛漫なこの女性、恐るべし。

登山者はめいめい硬い雪面を歩いているようだが、我々軟弱臆病スキーヤーの限界は標高2800mあたりだった。もう肩の小屋より上は硬くて、テレマークスキーで滑っても面白くない。朝日岳と蚕玉岳の間の沢の中間点手前でシールを外し、沢に滑り込む。最初はクラストで慎重に、少し高度を下げたら快適な雪の状態に変わったので、ここからは天国に転じた。気持ちよくターンを描いてトイレ上を横切り、道路沿いに尾根を巻いて通称「すべり台」を登る。さすがにこっちはスキーヤー天国で、10名ほどがシール登行している。県境の稜線2790mまで登って、大休止の後すべり台を途中まで滑降、2650mほどで左手の道路と合流して、富士見沢へと滑り込む。2550mまで滑り降りた。

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まだ槍・穂高が見えるが雲の色が・・
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「すべり台」を登るスキーヤー
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富士見岳から剣が峰方面。かなり空模様が怪しくなってきた

最後は道路最高地点を目指してシール登行し、鶴ヶ沢を滑る。11時45分に2700mの県境道路最高地点にたどり着いたら、だいぶ黒っぽい雲が西から迫ってきた。鶴ヶ沢をほとんどノンストップで滑り降りて、林間を辿って位ヶ原山荘上の県道に降り立つ。これで今シーズンは終了。もう悔いはない。

山荘でコーヒーを頂き、13時30分のバスで下山する頃には、雨が本降りとなっていた。あらためて絶妙のタイミングで無事下山できたことを噛みしめた。

今シーズンのスキーは残念ながら少雪に泣かされた。せっかく買った会津高原高畑スキー場の9,800円シーズン券だが、スキー場全面オープンが1月中旬にずれ込み、やっとこさ元を取ったような回数しか行かれず、ゲレンデパウダーも1回のみ。2月上旬はインフルエンザでダウンし、病み上がりで参加した高谷池ヒュッテ泊のツアーは季節外れの雨で大谷ヒュッテに変更、横滑り大特訓ツアーとなった。3月は消えゆく雪に焦ってステップソールでの歩きに切り替えたが、これはもう少し探求したいところだ。4月の単独燧ヶ岳も雪が少なかった。まあそれでもこの乗鞍岳で全て取り戻してお釣りが来た。乗鞍大雪渓のウェブでは、我々が下山した翌日も荒天が続いたとレポートされている。

「安全第一」「命あっての物種」。細々と、でもケガなく長く続けて行きたいものである。
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今回のトラック。内側のループが5日、外側が6日。

少雪の燧ヶ岳巡礼

少雪だった上に雪解けも早そう。バックカントリー適地へのアクセス道路の除雪が例年になく早く、焦りを感じる。この調子だと、立山とか鳥海とか乗鞍でないと5月連休で滑れなくなるだろう。関東から近い至仏山では雪がないために滑走エリアがかなり限定されている。

まとまった時間を取って北海道・北東北方面にでも行かれればもう少しマシなのだろうけど、そのような条件はなく、結局関東近県への日帰りか1泊で出かけるしかない。私が「信越スキーヤー」(最近では信州よりも会津の方がよく出かけるが)から抜け出られないのは仕方がない。今回も福島県檜枝岐村から燧ヶ岳に単独で行くことにした。

檜枝岐村の七入から御池までの除雪も4月半ばに完了したらしい。今までの経験だと連休前半で開くか開かないかで、開通しても屈曲路部分で雪が崩れて通れないこともあったはず。冬に通った会津高原高畑スキー場までの時間はかなり正確に読めるので、そこから30分ほどプラスすれば御池まで上がれるだろう。土曜日夜にATPテニスバルセロナ大会の準決勝を観戦して、早寝して日曜4時に起きて出発すれば8時台にはたどり着けるはず。

檜枝岐村手前まで雪山も見えず、会津駒への登山口にも雪は見えない。七入からの屈曲路で路肩に雪が出てくるが、薄い。路面に雪解け水も少ないが、その分沢水は非常に豊富。御池(約1500m)には8時20分ころに到着。準備して、ほぼ9時に歩き始める。どうせ単独だし、この冬もあまりシール登行をしなかったし、のんびり登って途中でやめて降りてきてもいいくらいの軟弱さで広沢田代(1800m弱)への急登にとりつく。先行するグループのトレースを使わせて頂く。広沢田代に出ると直射日光が強く、日焼け止めを塗り直すがあまり効果はなさそう。

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今回の装備

出発するときに今回の新兵器、スマホアプリの「geographica」を立ち上げてきたが、トラックログを取っていなかった。広沢田代手前からログをとり始める。このアプリはなかなかスグレモノだ。今まで、アプリ版「山と高原地図」を使ってみたが、地図1枚につき料金がかかる。「geographica」があればハンディGPSが不要になる、とは言えないが(ハンディGPSの方が精度が高いだろう)、その補助にはなる。しかも、ログを取り始めてデフォルトにしておいたら高度を上げるごとに音で知らせてくれる(ありがたいような迷惑なような?)。もちろん、電子デバイスだから紙の地形図とコンパスは絶対必要。

もう一つの新兵器がグレゴリーのターギー45。旧ロゴの赤がネットで安かったのでつい買ってしまった。容量が大きいだけに、30Lのドイターフリーライダーよりも大ざっぱに荷物を入れられる。日帰りだったら滑走用のジャケットやヘルメットも中に入れられてスッキリ。ただし、スコップやゾンデ棒を入れるスロットが大きい分背中から離れるので厳冬期は重く感じるかも?

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熊沢田代

熊沢田代(約1950m)へは左(南)を巻いた方がいいに決まっているのだが、先行のグループを追っていたら右方向に向かってジグを切っていたので、たまには右から登って見るかと思ってついていったら熊沢田代手前のピークまで登ってしまった。湿原レベルまで少し降ることに。やはり左(南)側から巻いた方が雪もつながっているし楽だ。

森林限界近くになると沢の部分が深くえぐれているのに気付く。こんなにえぐれていたっけ?それは森林限界を抜けても同様で、過去の経験よりも沢状地形が複数本出ていて、沢はえぐれているし沢と沢のの間にグリーンベルトができていて、適当なところで横切らないといけない。2回ほどスキーを履いたまま横切るが、ちょうど夏道の8合目標識が目に付いた。昨年夏に登ったときは雪渓が残っていたなあ。

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燧ヶ岳の肩から檜枝岐方面

徐々に足首くるぶし下にマメができそうな気配になってきたので、あえて小刻みにゆっくり登る。テレマークを20年やっていても、バックカントリーのシール登行でのマメから抜け出ることができない。オリーブオイルを塗ったり、ストッキングを下にはいたり、足まめケアの絆創膏やガムテープを貼ったりしてきたが、決定打がない。革ブーツからプラブーツに替えたときはマメができなくて快適だと思ったが、長く登っているとできた。ノーマルインナーよりも今使っているサーモインナーの方ができやすいような気がする。歩き始めて1時間でできる最悪のときもある。割とグループで人のペースに合わせているときにできやすいのかなと思う。ちなみに今回は普通の布ガムテープを長めに切って貼り、ストッキング風のインナーソックスを履いてきたが、左足だけに小さめなマメができていた。2月の大谷ヒュッテに比べれば軽傷の部類か?ともかく、もう体力的には下り坂だし、ATスキービンディングにかなり近づいてしまったピボット式のテレマークビンディングではないので、登りは自分のペースでゆっくり登るのがマメ防止には一番な気がする。

じわじわ登っているうちに12時30分、燧ヶ岳(俎グラ)の肩に到着。スキーを置いて山頂に登り、周囲の風景を楽しむ。尾瀬沼は氷が解けているように見え、至仏山はムジナ沢側にほとんど雪がない。平ヶ岳だけが真っ白という感じ。

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柴安グラと遠景に至仏山
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平ヶ岳
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山頂の祠
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尾瀬沼は解けているように見えた

肩に戻って行動食を食べて休憩。今回の行動食は柏餅5個。他にも持ってはいるが、生ものの柏餅を1個づつ登りで食べてきた。残りの柏餅を全て胃袋に押し込み、13時に滑走開始。直下の沢をまっすぐに気持ちよく滑ってしまうとグリーンベルトを越えられなくなるので、熊沢田代方面を見ながらスキーヤーズレフトへのトラバースをしながら滑走する。ザラメ雪でテレマークターンはできるが、条件のいいところに限ってツボ足登山のツボが無数にある斜面で、先行滑走者が落としたスノーボールもあって気は抜けない。今まで燧ヶ岳で滑った中ではアドレナリンが一番でない滑りだった。森林限界に入って熊沢田代から南側に回り込む。湿原の上のフラットな雪面がストップ雪で脚の筋肉を浪費した。

さて、ここからは自分としては初めてトライするコースで降りる。東ノ田代、メラッパシ田代経由で県道まで滑り降りるつもりだ。単独なので絶対にトラブルは起こしたくない。いきなり東ノ田代には降りず、熊沢田代の御池側ピークから伸びる尾根に乗って滑り、メラッパシ田代の北側をかすめるように急斜面を横滑りを交えつつ降りて、沢沿いに左岸を滑った。上部で沢音が聞こえていたので、下では割れているかもと思ってコース取りをいつもより慎重に考え、頻繁に現在地確認をして降りたが、県道まで沢が割れているところはなかった。13時50分、県道に降り立って滑走終了。県道をトボトボ、ヨレヨレしながら歩いて御池駐車場まで。滑りは正味1時間かからない、というのがちょっと悲しい。かといって途中で登り返すのはイヤだけど・・

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県道に無事降り立った

檜枝岐で燧の湯に入って汗を流し、その近くで盛り蕎麦大盛を食べて帰路についた。渋滞を避けて上河内SAで仮眠して無事帰宅。

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檜枝岐の裁ち蕎麦は旨い

連休でも燧ヶ岳は滑走はできると思うが、楽しめる条件はもうあまりない。連休は仕事なので例年のごとく遠征はできず、最終日から翌日の平日にかけて乗鞍へ行ってラストスキーにするつもり。

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スマホで取ったトラックログを地形図に落とした。登山途中からログ取りしている

ステップソールで日光山王峠

2月末でようやくゲレンデ滑走日数が10日になった。2月末の日曜日に吐月工房氏ご夫妻とかたしなスキー場で滑ったが、ところどころ地面も露出しているような状態で、シーズン再末期の様相、しかも暖かい。

先日の妙高・南地獄谷も雪が少なかったし、ゲレンデも痛々しい状態では、スキー納めも例年よりかなり早くならざるを得ないだろう。長いアルバイトの末の山岳滑降は望めず、ゲレンデも再末期状態というなら、ここは雪が少なくても斜度がゆるくてもそれなりに楽しめるステップソールでゆるゆる遊ぶに限る。これなら多少地面が露出していようが、薮が若干うるさかろうが、それはそれとして受容できる。

ということで、3月最初の日曜日は雪があるのか疑心暗鬼ながら奥日光へ行くことにした。激(しい)渋(滞)のある関越道方面はイヤだ。

朝家を出たのは7時。いつもに比べてかなり遅いが、近いからいいのだ。でも東北道も車の数は多めで、中禅寺湖に出たら路線バスの後ろにつかねばならず、到着は9時半頃になってしまった。もっと来ているかと思いきや、クロスカントリーコース利用者の駐車場には他に自前のクロカンスキーを用意してこれから出発しようとする人の1台のみ。周囲の雪は少ない。道路はもちろん、戦場ケ原の草も顔を出していて、積雪量は10cmくらい、標高1400mのここ光徳で20cmくらいか。

準備をして、10時15分に歩き出す。ステップソールスキーはカルフ10thマウンテン、ブーツはスカルパT4。ビンディングはちょっと不安のあるテレブルドッグという一昔前の装備。まずはクロカンコースを歩き始める。雪も汚れているし、クロカン用トラックもないのであまり罪悪感無く歩ける。しかしすぐに飽きるので、林道の閉鎖ゲートから西側にトラバースして夏道に近いところを目指す。笹がたくさん出ているが、雪さえつながっていれば問題ないし、人が歩いていないところを歩く方が楽しい。一本沢を越えて尾根に乗って、夏道らしきトレイルを発見、登山道が棚のようになって雪がつながっているので最初は歩きやすかった。しかし、つづら折れを登って行くと雪が途切れ、スキーを外さないと歩けない。何度かスキーのつけ外しを繰り返す。こういうときステップインのテレブルドッグは手間がかからなくて楽だ。ただ、ビンディングの破損がネット上では報告されていて、こういうときに破損に至るのは困る。

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久々の板とブーツ

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登山道の斜度が少し急になってノーシールでは辛くなる頃、林道のカーブミラーが接近してきた。あとは林道をショートカットして峠頂上に至るだけだ。好き勝手にキックターンを交えて頂上に着いたのが11時30分過ぎ。ちょうど5人組のスノーシューでのおじさんハイキング組とすれ違った。彼らと同じく林道のすぐ脇の本当の峠頂上の広めの場所に陣取って昼食とする。



今回の昼食はカップラーメン。一応ガスも持ってきたのだが、「山専ボトル」の中に朝入れてきたお湯がまだ熱そうだったのでそれを使って食べた。やはり山頂で食べるラーメンは最高である。

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ぜいたく

帰りは峠直下のカラマツ林に入ってみたが雪質が生コン・クラストだったので早々に諦め、林道をタラタラと降る。峠でスノーモービルの爆音を聞いてしまったので彼らに追い抜かれないように。しかしスピードが出なくてストレスがたまる。再びクロカンコースに出て、まだ12時台だからもう少し歩いてみようと思ったが、やっぱりすぐに飽きてしまって、アストリアホテルの裏手に出て終了とした。ホテルのクロカンレンタルはこの時期になっても客が来ているようで、コース上ではほとんど見かけないが親子連れが歩き始めるところだった。

入浴料1,000円と破格に高いホテルの温泉大浴場だが、若干コースも歩かせてもらったのでお布施と思って入浴、硫黄臭のする日光湯本温泉を楽しんでゲル化し、帰路についた。往路と同じく日光宇都宮道路〜東北道ではあまりに芸がないので、慎重にいろは坂を下ってから足尾方面に向かい、足尾から県道15号線で鹿沼に抜ける粕尾峠を抜けた。一昨年日足トンネルの上を通っている旧道細尾峠と併せて自転車で登った峠だ。春先のせいか、路面は悪くて砂利が浮いていて、つづら折れ満載の峠だが、一台だけロードバイクで登っている人がいた。何だか車で峠を登ると斜度が自転車以上に急に感じられ、よくもまあこんな峠を人力で登ったものだと自分のことながらに感心した。

栃木インターから東北道に乗って18時に帰宅。東京は予報にない雨だった。
ライト級とは言え遊んできたのに、その夜はデビスカップのマレーvs錦織戦を朝3時まで観てしまった。惜しかった・・

2月のスキー

2月上旬にひっさしぶりにインフルエンザに罹ってしまった。土曜日の午後に悪寒がして、日曜日は寝込み、月曜日に診察に行ったら見事に罹っていた。土日はもちろん、祝日も雪を見ずに無為に過ごした。

祝日明けから仕事に復帰したが、その週末は暖かくて関東はおろか山沿いでも雨の予報。雪が降るという月曜日にどうしてもスキーがしたくて日帰りで会津高原高畑へ行った。しかし、雪はたいして降らず、圧雪車のつくったコーデュロイ模様のガリガリのアイスバーンだ。ターンするたびに足裏にバイブレーションを感じる。長く練習しても面白くないので午前中で上がった。

インフルエンザによる体力の低下を危惧しながら、翌週末のインフィールドツアー「厳冬期の高谷池ヒュッテツアー」に参加するべく、金曜の午後に妙高に向かった。最初は車中泊の予定だったが、年末お世話になっている「宿なごみ荘」にご厄介になった。持っていこうと思っている水やお湯の確保もこれでできる。

今回の装備は、厚手シュラフ(圧縮してもザックの3分の1くらいスペースを食う)、マット(避難小屋に布団がありマットは使用せず)、支給された1日目晩飯と2日目朝飯など、行動食2食分、非常食、防寒着(上下化繊の中綿ウェア)、防寒小物(腹巻き、ビーニーなど)、小屋内で履くネオプレン製オーバーソックス(ホムセンで数百円のもの。テントシューズを持ってきた人が多かったが、そのまま長靴は履けるし十分だった)、コッヘル、武器、ガスカートリッジ小、ガスヘッド、ヘッドランプとLEDランタン(後者はスマホ充電器にもなる。アマゾンで購入)、グローブ2双(結局厚手のものはほとんど使用せず)、スコップ・ゾンデ棒・ビーコン(私のものは相当古い)、雨に備えてザックカバー、スキーシール、カメラ(よせばいいのに大きいミラーレスを持っていってしまった)、水2.5リッター(重かったが美味しい水が飲めた)、350mlの魔法瓶、携帯トイレ、地図・コンパス、携帯電話、財布、お肌ケア用品やシールワックスなどなどを50リッターのグレゴリー・ズールーというこれまた古いザックに押し込んでいった。カメラやシールは取り出しやすいようにと8リットルのウエストバッグに入れてザックに巻き付けたりしたが、重量配分がおかしくなるので結局中に突っ込んだ。やはりザックは1つの方がよい。このズールーというザックはショルダーベルトの形状があまりよろしくない。50〜60リッターのスキーにも使えるザックが欲しい。また、ヘルメットはザックにネットで括りつけられるように工夫していったが、ずっと雪が降っていたこともあり、かさばるのでハイクアップ時も被っていた。

ツアー当日の土曜日午後から雨の予報。夜半に雪に変わるとかなり降って高谷池から帰ってこれない可能性がある、とのことで大谷ヒュッテ宿泊に変更になった。大谷ヒュッテは南地獄谷にある無人避難小屋で、内部は快適、トイレも使えるのでいいのだが、滑るコースは何度も行っているし、小屋自体に宿泊するのも2度目だから新鮮味はない。登る前は、これで携帯トイレを使わなくて済む、と安堵していたのだが・・・・

土曜日の朝、杉ノ原スキー場からゴンドラとリフトを乗り継いで標高1,850mのゲレンデトップに出て、シールを装着。ゲストは8名、ガイドとお手伝いが3名の計11名でハイクアップ。雪がちらついて南風が強い。最初の沢には雪が少なく、のっけから大変な思いをする。皆さんテレマークの方はO1などハイクアップモードが着いているビンディングで、そのモードのないO2ビンディングは私だけ。ATスキーの方はみなTECHビンディング。斜登行のキックターン時にその違いが出てしまう。インフルエンザによる体力低下、ノドの渇き、シールが効かない雪などの影響もあって、登りのスピードが追いつかない。結局、しんがりで三田原山山頂に着き、これからのことが思いやられる。

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これからハイクアップ

まず南地獄谷へと外輪山の内側にドロップイン。今まで何度か外輪山の内側へ滑り込む。ここは過去何度もパウダーでいい思いばかりしてきたが、今回はクラスト雪だ。沢状地形に入ったらスラフは流れるし、横転も数回した。ゲストの一人が中腹でコケて逆さになり、片方の板が雪に埋もれて自力ではい出せないのを見かねて傍まで寄ってスキーを掘り出してあげた。谷底に何とか降りて振り返ってみたらテレマーク組は皆同時にコケている状態だ。皆さん結構上手い人なのに、どうしたことだ・・

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同時にやっつけられた・・(南地獄谷源頭部)

その後、妙高山の裾を斜登行することなく、南地獄谷に沿って滑り降りた。だんだん滑りづらくなってきて、しかも急斜面。右手は谷で左手は崖。滑るスペースは狭い。横滑りでクラスト・アイスバーン化した斜面を降りていくが、ゲストの一人が谷川に数メートル滑落(幸い無事だったが)した後は皆に緊張感が走り、大谷ヒュッテを目の前にしての横滑りはとても厳しかった。

大谷ヒュッテに着いたのは午後もまだ浅い時間帯。雪の状態が悪過ぎて誰も荷物を置いて滑りに行こうとはせず、小屋ライフに突入、夕ご飯のずっと前から雪を溶かしてはつまみを温め、各自持ってきた酒を飲むという状態に。標高1,800mの避難小屋で人には言えない阿鼻叫喚のヨッパライの世界が午後8時過ぎまで続き、ネジがとれてしまった人も現れたので就寝。夕方からは予報通り激しい雨が屋根をたたいていた。

明けて日曜日、降っているのは雪には変わったが大した量になっていない。雪が積もるまで待ちながら、それでも11時近くになって出発。最終的に前山の滝沢尾根を滑ってAKAKANに出るため、光善寺池近くまでハイクアップ。前日よりは少し登れるようになった気がするのだが、感覚として両足カカトにマメができている気がする。天狗堂あたりまで登り、これでシールのご厄介にはならないで済むと思ったが、滑り始めがまた薮の濃い急斜面で横滑りオンパレード。少し開けたところに出たら、なんと北地獄谷に嵌まりそうなところだった。ガイド中野君の指示で再度シール装着、横滑りをした斜面をはい上がる。最後はスキーを外してツボ足で登り、やっと正しいルートから滝沢尾根に滑り込んだ。尾根へのトラバースはまだよかったが、滝沢尾根のクラスト雪にも泣きが入った。テレマークターンはおろか、アルペンターンもろくにできず、ボーゲン&斜滑降&キックターンばかりだ。全員全く何もさせてもらえない雪にため息をつきながら、尾根の末端に何とかたどり着き、ゲレンデに出た。ゲレンデの雪は硬くて硫安を蒔いていると思われ、ここでも荷が重いのでテレマークターンはほとんどせず、アルペンターンで滑り降りた。下山15時30分。皆疲労の色が隠せない。

ツアー後にもう一泊させてもらおうと思っていたのだが、山で悪戦苦闘した翌日にゲレンデで練習する気にはならず、なごみ荘でお風呂をいただいて帰路についた。あんなに天気が悪かったのに関越道の渋滞がなかなか解消せず、甘楽PAでエース号寝台で少し横になって、結局北関東道と東北道で帰宅した。

ともかく足腰がだるい。カカトのマメもいつものツアーのお約束。でもやはり病み上がりのツアーは日帰りにすべきだったか?

1月のゲレンデ練習

2016年を迎えても、雪の降り方が弱い。というか、降らない。
いくら待っても仕方がないので、各地ゲレンデの中でもマシな妙高で1月2日から4日まで練習することにした。一人なので宿は例年利用している道の駅あらいに隣接したビジネスホテル。妙高のゲレンデまで多少時間がかかるが、ホテルのまわりですべてが済むので楽である。道の駅近辺には全く雪がない。
2日はかなり混んでいる中でAKAKAN単独練習、3日は吐月工房氏ご夫妻とAKAKAN練習、4日は同じく吐月工房氏ご夫妻と池の平で練習。どちらのゲレンデもところどころブッシュが出ていてラインに気を使った。

成人の日が絡む3連休、例年は混むので相撲観戦にあててスキーには出かけないが、今年は3月まで土曜日の仕事が薄くなったので、渋滞のない東北道方面で全面滑走可能なゲレンデを求めて裏磐梯猫魔を目指した。が、磐越道でパトカーの後ろの数珠繋ぎにはまってしまい、高速を降りてからは裏磐梯方面へのアクセス路がふん詰まって渋滞。猫魔とグランデコのどちらかに向かう車列なのだが、これではいつになったらゲレンデ駐車場にたどり着くかわからず、着いたとしても芋洗い状態のゲレンデで滑らねばならないことを想像したら行く気を失った。
そのままUターンして、猪苗代湖畔をドライブし、会津若松で県立博物館と鶴ヶ城外観を見学した。博物館の見学者は私だけで、じっくりと見学できた。ヒョウタンから駒である。その後、田島方面へ向かっていつもの南会津からのルートに乗り、道の駅たじまで一袋500円のリンゴを買って西那須野塩原インターから帰宅した。渋滞はなかったが、何と長い単独ドライブだったか。シーズン券を手に入れている会津高原高畑スキー場が雪不足からろくに滑れない状態なので、1月半ばだと言うのに南会津へも行かれない。こんなに雪不足のシーズンは初めてかもしれない。

16日土曜日、満を持して会津高原高畑スキー場へ向かう。センターハウス正面の急斜面は滑れず、迂回コースを使わなければならないし、コース制限もあるのだが、そろそろシーパスを手にしたい一心だ。アクセス路に雪はない。シーパスを手にして、滑り始めたらスキーヤーの腕には同じようなシーパスがある。やはりシーパス9,800円はみんな飛びつくよね。リフトの運行時間も短縮されているので、15時前に終了し、湯ノ花温泉の共同風呂(入浴料200円)に立ち寄り、スキー場のお土産売り場で一袋500円のリンゴを買って帰った。勝手に会津高原高畑スキー場のアフター王道だと思っている。

25日月曜日、寒波到来でパウダー狙いで会津高原高畑へ。ちょっと降り過ぎているかもしれないので、大事を取って塩原温泉の先と中山峠の急坂屈曲路を避け、白河から甲子トンネルで下郷村、南会津田島、駒止トンネルを使って大回りで行くことに途中で決め。白河から甲子温泉方面に向かった。意外と積雪があり、トンネル部分以外で新雪・未除雪の道路を走るはめになってしまった。下郷に出てからも除雪車がそこかしこにいて、特に集落内の除雪が不十分なので走りにくい。スキー場到着が10時となり、迂回がかえって時間を食ってしまったかも。気を取り直してパウダーを頂く。すでにゲレンデも全面オープンしており、平日なので客は極端に少なく、パウダー滑り放題だ。地形のうねりがまだ埋まっていないところだけ気をつけて、何度となく未圧雪を楽しんだ。それも2時間あれば十分だ。お昼を挟んで2時近くまで滑り込んで、終了。適当な時間で切り上げられるのもシーパスの強み。スキー場で一袋500円のリンゴを買うが王道の湯ノ花温泉には寄らず、全豪オープンテニスを観たいがためにまっすぐ帰宅した。

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どなたが作られたのか、とてもかわいい雪だるま
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「マイゲレンデ」である。スキーヤーの聖地であろう。

1月31日、3度目の高畑スキー場。前日も翌日も仕事だったので、30日夜から移動して凍てつく道路を走り、23時過ぎにスキー場駐車場にたどり着いて仮眠し、スキー当日は午前中上がりのつもりで朝一番のリフトに並んだ。非圧雪の部分はコンディションがよくないので圧雪バーンを主にして練習。10時過ぎから晴れ間も見えてきて、ゲレンデがスクールの人々で混んできた。最初はコンディションもよかったが、だんだんスノーボールも出てきて少し滑りにくくなった。休まずリフトに乗ったので11時過ぎにはもう十分滑った感が溢れたが、頑張って12時近くまで滑り、ゲレ食を食べて終了。
帰りに湯ノ花温泉共同浴場に立ち寄ったが、いつもの弘法の湯ではなくて、橋のたもとの天神の湯に浸かった。脱衣所と風呂部分に仕切りがなく、混浴だ。とはいえ日の高い時間に入っているのは私だけ。適温の湯でゆっくり身体を温めて、道の駅たじまでリンゴを買い、帰路についた。17時過ぎには帰宅して全豪オープンテニス男子シングルス決勝をテレビ観戦。

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天神の湯
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天神の湯の風呂

年末登山と初滑り

12月20〜23日、仕事山行で琵琶湖のほとりのキャンプ場をベースに比良岳付近を歩き、湖畔を近江高島まで歩いた。

20日は各駅列車を使って移動。私だけ三島まで特急踊り子号を使わせてもらったが、あとは小刻みに静岡、浜松、豊橋、米原、山科で乗り換えてキャンプ場のある志賀駅に18時前に降り立った。もう日はとうに暮れ、青柳浜キャンプ場にたどり着いてからテント設営と夕食作りとなるが、琵琶湖畔は盆地地形だから冷気が湖畔まで下がってくるのか、寒い。所有シュラフの中で一番厚手の−15度対応にシュラフカバーをかぶせ、さらに3/4ダウンパンツと化繊インサレーションジャケットを着込んで寝た。夜半から雨が降り、朝起きたら結露が激しかった。
2015-12-20
踊り子号に乗るのは初めて

21日、雨なので軟弱に停滞するつもりでいたが、登山するというのでレインウェアを着込んで7時30分に出発。下山に琵琶湖バレイスキー場のゴンドラを使うことはできない(営業開始延期のため)ので、長い歩きになる。湖西バイパスをくぐったあたりで地図と道路のつき方が違い、少し悩む。その後は順調に荒川峠まで詰め、鳥谷山(1076m)への縦走路に入る。うっすら雪があり、足跡らしきものもあるがところどころ不明瞭な個所もあってルートファインディングに気を使う。葛川峠、比良岳の肩を経て木戸峠で少し遅い昼食タイム。目の前にスキー場の末端と止まったままのリフト、シーズン終了で閉鎖されたキャンプ場があって、とてもうら寂しい光景だ。そのままスキー場のコースを登って、ゴンドラ山頂駅のある打身山(1108m)にたどり着くが、スキー場は営業しておらず、ゴンドラの試運転が行われているのみ。ここで下山ルートがわからなくなる。「山と高原地図」のルート表示や地形図の表現がわかりにくく(相当拡大すればわかるが)、迷いに迷った揚げ句、ゴンドラの試運転をしている係の人を山頂駅内に入り込んで尋ねて下山ルートがわかった。リフト乗り場の脇に下山ルートがあったのだ。雨で視界も悪く、人工物があると余計ルートが見つからないことがあるが、その典型例だ。
下山途中に雨も止み、琵琶湖の風景を眺めながら下山した。幸いこの日は雨は降らず、テントの結露もほとんどなかった。
2015-12-21

22日、計画では蓬莱山に登る予定だったが、蓬莱山山頂自体がスキー場の末端にあり、また同じようなつまらないピークを踏むよりは、せっかく琵琶湖に来たのだから湖畔歩きをしてはどうかとアドバイスしたら、結局そういうことになった。若者たちは荷が軽いとペースが速く、味わって登るということができないから、たまには趣向を変えて風景や歴史的遺物を見ながら歩くことも重要だ。20kmくらいは歩けるだろうと、なるべく湖を右手に見られるルートで歩いた。志賀から近江舞子あたりまでは会社の保養施設や別荘、湖水浴客のための宿泊所が多く、歩いていて楽しいところだ。北小松駅あたりで一時雨が降り、駅舎内で雨宿りする。その後は山と湖岸が接近するのでどうしても国道沿いを歩かなければならないが、古い神社があったり、石仏像があったりして歴史を感じられる。13時近くにガリバーの銅像が立つ近江高島駅までたどり着いた。湖西に12月末を利用して仕事山行に来たのは二度目だ。その時の地図の発行年を見ると06年だから、もう10年前になる。確かその時は近江高島駅に降り立ち、ガリバー村という施設から山に入って広川をベースに武奈ヶ岳や堂満岳へ行ったような気がする。

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23日、帰京の日だが、帰りも各駅停車を乗り継ぐ予定なので朝5時起きで7時過ぎの列車に乗る。さすがに帰りも各駅停車では辛いので、同僚に後事を託し、岐阜までは同行したが私だけ岐阜駅に降り、岐阜の大学にいる次男坊と昼飯を食ってから新幹線で帰ることにした。新幹線「のぞみ」の自由席は混みそうなので、あえて「ひかり」の自由席を選択したが、それでも短時間で着いてしまった。人力旅行をした後の新幹線や飛行機は空しい。



26日、例年参加しているテレマーク仲間とのスキー合宿のため、妙高方面へ向かった。今年で合宿は20回目らしい。記念すべきそのシーズンインにあたって、雪がない。どこもかしこも雪が無く、北信・上越地域では志賀高原の一部、野沢温泉の上部、そして戸隠の一部、赤倉温泉スキー場のヨーデルゲレンデくらいしか開いていない。志賀・野沢はビッグゲレンデなので混むことが予想され、雪のあるピステまでの移動に相当な時間がかかることが予想される。赤倉のヨーデルも下からのアクセスリフトが動いているかあやしい。ということで、私の発案で戸隠スキー場に決定した。駐車場が目の前で、コースは2コースだけで人工雪だが、お昼にソバが食べられ、リフト券も50歳以上のシニア券が2300円というのがポイントだ。
滑り出してみると、子供のスクールからSAJのイントラ講習まで同じ人工雪の硬いねじれ斜面のコースに集中するので滑りにくい上にエッジが効かないのだが、初滑りの練習には十分だ。硬いバーンは足腰に来るので無理はせず、早くに昼を食べ、十分に休憩を取った。戸隠そばを食うつもりで来たのだが、あまりに空腹になってしまい、豚汁定食に浮気して失敗した。


26日夜にみなでフィギュアスケートを観ているうちに雪が降ってきた。期待が膨らむ。朝までに20〜30cmは降ったが、宿近くの池の平スキー場は下のリフト2本しか動かず、アカカンはゴンドラと上部1本しか動かない。5本のリフトを動かすという赤倉温泉スキー場に移動することにした。しかし、普段赤倉温泉スキー場の方へは足を伸ばさなくなってしまったので、駐車場の場所からリフトの場所、コースのつながり具合の情報に皆が暗い。ヨーデルゲレンデのメインコースはボーダーがところ構わず座っていて自由に滑れない。脇の新雪に入っても緩斜面過ぎ、たいして面白くはない。午前中はヨーデル上部の関見の短いリフトを使って各自練習した。
昼食の問題は大きかった。まだレストランが1ヵ所しか開いていず、ものすごい集中が起こっていた。あきらめて下へ行って温泉街で食べようと思っていたら、下山コース途中に一軒の店があり、ゆったり食事することができた。これは助かった。
雪の降り方もかなりのもので、15時に終わって自分の車にたどり着いたら、積雪量は15cmくらいだったが風による雪庇ができていた。できる限り雪は落としたのだが、帰りの高速道路で普通はすべて水になる雪が、東京に戻って給油がてら洗車機にかけた後もルーフに残っていた。東京もかなり冷え込んだということか。

やっとスキーシーズンが始動したが、まだまだ少雪でオープンできないゲレンデもある。今シーズンもマイゲレンデとする予定の会津高畑もその一つだ。せっかく9,800円という破格でシーズン券を買ったのに、まだ引き換えハガキと交換できないでいる。

関田山脈・黒倉山

飯山の鍋倉山の北の黒倉山に登って新潟県側に滑るインフィールドのデイツアーに参加した。

前日の土曜日夜に飯山の道の駅までたどり着いて車中泊。よく眠れた。
日曜日の朝は盆地の底に霧がわいている状況。温井集落に8時過ぎに到着し、ガイドの中野さんたちを待つ。参加者は4名、うち私も含めテレマーク3名、山スキー1名で9時に登行開始。

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霧が晴れてきた
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小屋
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下界が見えてきた

森太郎谷のの北尾根を登り、とりあえず鍋倉山頂を目指す。途中で飯山高校のクロカン部の練習が小屋の辺りで行われていた。当然ながらみな上手い。3時間近くかかってたどり着いた広い山頂には、久しぶりの晴天で多くのスキーヤー・ボーダーが休んでいた。しかし、みな鍋倉山頂の往復のようで、黒倉山に向かい始めると誰もいなくなった。

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関田山脈の山並みはステップソール向き

まず鍋倉山と黒倉山の間の谷に滑り込む。フィルムクラストで雪がしまっていて滑りやすい。シールをつけて黒倉山山頂に登り、山頂から北の急な斜面に滑り込む。日本海まで見える視界のよさだが、急斜面はところどころ雪が割れていてコース取りが難しい。急斜面を降りると斜度がほど良く雪も割れていないバーンが現れ、気持ちよくターンする。

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急斜面終了でホッとする

杉林が出てくるころ、左にトラバースして林道に降り、雪で覆われた田んぼが見えてくる。そこでまっすぐ柄山集落へ降りるのではなく、700m弱の無名ピークに登り返す。その北面がいい斜面なのだが、この日は雪が割れていて一苦労した。スキーをいったん外して木の枝につかまって雪が割れたところをクリアするなどテクニカルな要素があった。

その後は柄山集落の上のハイエースデポ地まで滑って終了。温井まで送ってもらい、路上駐車が消えて閑散とした我が車で着替え、片づけ。最後に温井集落を後にした。もう戸狩温泉もスキー場終了とともに営業はしておらず、中野市の長嶺温泉で軽く汗を流して高速に乗った。関越の渋滞は一時30kmにも及んでいたが夕飯を食べたり給油したりしているうちに解消に向かったが、遊び心で圏央道を桶川方面に向かってみる。まだ圏央道は東北道とは連結していなくて、下道をしばらく走って首都高の副都心線に再び乗って帰宅した。

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夕暮れの温井集落と鍋倉山

今シーズンもバックカントリーに向かう回数は少なくてまだこれで2回目に過ぎず、シール登行が以前のようにいかない。帰りの長時間運転も含めて翌日に疲労が相当残る。歳も取ってきたのでだんだん辛くはなるが、やはりスキーは最高だ。

その後

もう3月だ。早い、早すぎる。1月半ばからほったらかしだった。

その後は、1月下旬に次男を連れて1泊で高畑スキー場、2月初旬の平日に単独で高畑スキー場に練習に行った。コンディションはどちらも良かった。帰路には定番と化した湯ノ花温泉弘法の湯に立ち寄ってから道の駅でリンゴを買って帰った。もうずいぶん練習したなと思って、祝日にインフィールドの黒姫山に参加した。今シーズン初のバックカントリーで、白馬からMさんが来ていた。彼女と会うのも2シーズンぶりで、インフィールドの五地蔵山以来だった。申し合わせてないのに申し合わせたように参加者として出会うのは驚くけど、それだけ世間が狭いということか。

それにしても、もう昔ツアーで一緒に滑った人で会うのはMさんぐらいになってしまった・・

黒姫山は東尾根を滑ったが、やはり滑り出しは慎重になるので、しばらく滑り降りてから滑り出しの時もっとこうすれば良かったななどと反省してしまう。下に行けば雪も重くなって満足の行くターンもできなくなってくる。ま、安全に滑れればターンの質は二の次。写真はあるけど、面倒くさいので載せないかな?

黒姫山以後、終末に用事が入ってしまい、スキーには行かれないまま短い2月が終わり、すでに3月、東京では花粉が舞い、20度近くまで気温が上がる日が出てくると、雪が恋しくなる。

2月22日には神奈川県愛川町の仏果山から経ヶ岳まで歩いたが、数日前に降って踏み固められ氷となった部分が山頂下に見られた。若人の歩き方は後ろから見ていて危なっかしく、ハラハラすることも多い。若人の山歩きに対する技術や知識が年々薄くなっていることを危惧する。最近は若人と夏に北アルプスや南アルプスを長く歩くことも少なくなってきてしまったし、いま突然それを復活させるのはとても怖い。
こちらも筋肉痛が結構たいへんだったんだけどね。

高畑スキー場で練習

3連休の中日、単独・日帰りで会津高原高畑スキー場へ行った。晴れた瞬間の写真を撮りそびれたので、写真はなし。

連休はシーズンに1回か2回しか行かれない高畑スキー場への遠征チャンスである。3連休の関越道方面はすさまじい渋滞になるが、東北道は渋滞しないのである。これは大きい。渋滞に関しては、帰りの塩原温泉でハンタマ方面からのスキー帰りマイカーと合流するところだけがネックである。そして、いつも書いていることではあるが、下道の距離が80kmもある。自宅から片道240kmの3分の1が雪深い3ケタ国道で、2つの峠を越えなくてはならない。アイスバーンでのスリップは厳禁だが、想定に入れておかないととんでもないことになる。

自宅を朝5時に出発、途中で2度トイレに駆け込んでから高速を降りた。塩原温泉手前の屈曲路から圧雪状態になる。車列の大半はハンタマ方面へと向かっていった。ガラガラになった圧雪路を慎重に走る。特に塩原温泉を抜けた後の尾頭トンネルを出た後の急な下りと、南会津町の中山トンネル前後の道路は厳しい。9時近くになって駐車場着。やはり3連休で相当な数の車が止まっていた。

今回は初めてシニア券を買ってみた。スキー場によってシニア年齢はバラバラだが、ここは50歳以上、料金が4,000円から2,500円に下がるのがうれしい。次回の訪問で免許証を提示しなくても良いように、「シニア証明券」を作ってもらった。

高畑スキー場のリフトはわずか4基、ブラック、レッド、オレンジ、ブルーと支柱が色分けされている。コースはブラックに2本、オレンジに2本、ブルーに4本設定されているので、スピードの遅いペアリフトということもあって、全コースをめぐると十分2時間以上かかる。すでにリフト稼働開始から1時間以上経っていることもあって、スーパーブラックコースも食われていたし、他のコース脇もトレースがかなり付き始めていた。ブルーセンターとブルーインの非圧雪急斜面は午後にはガサガサになった。

いやいや、今日は練習に来たのだからと欲を出さずに練習する。内倒しないように、また後脚への荷重を意識して、山回りを仕上げながら滑ってみる。山回りで減速するので、いつもに比べたらかなりの低速での滑りになる。ターンの数は多くなるが、筋肉で滑るのではないようで疲れは少なく感じた。そのかわり、後脚への一層の荷重というのが意外と難しくて、失敗ターンも多くなった。無意識にターンしているとゲレンデということもあって前乗り気味になってしまう。特にターンの仕上げで前乗りになってしまうのを修正しないと。

昼、一つしかないレストランの席は大半が埋まっていたが、座れない混み方ではなく、ゆっくりと食事・休憩をして、13時から再開。午後は新雪がそぎ落とされて下地のアイスバーンがだんだん出てきてしまったので、3時前に終了。みなさんよりちょっと早めに帰路につくことにする。寒さで硬くなった体をほぐしたのは、湯ノ花温泉の共同浴場「弘法の湯」。200円で4つの共同浴場を回ることができるが、そこまで余裕はないので1ヵ所で体を温めて帰路についた。この辺は湯ノ花の他にも木賊温泉(共同浴場・広瀬の湯は休みだった)や古町温泉などがあり、源泉掛け流しの温泉に浸かれるのが魅力である。

さて、雪がかなり降ってきたので、暗くなってくると遠くが見通せない。たかつえスキー場から帰路につくスキー・ボード客の車が出てきてようやく少し安心したくらい。中山トンネルからの下りはみな慎重に走っている。峠を越せば雪が細かくなってくるだろうと思いきや、「道の駅たじま」を過ぎてからも降りは激しく、視界が悪い。塩原温泉に至っても降り方が変わらない。そのうちハンタマ方面からの車と合流して、わずかな距離だが渋滞になってしまった。

ようやくそこを抜けて、高速に乗る。少し高速を走ったらようやく雪が止んできた。ラジオや情報板からは関越や東名の渋滞の激しさが伝えられたが、東北道は全く渋滞なく、スムーズに帰宅できた。それでも帰宅は9時。やはり南会津は一泊はしたいところだ。

明けて成人の日は大相撲観戦。最近、国技館のチケットがたいへん取りにくくなってきた。今回は幸いにも2階1列目という幸運に恵まれたが、ちょっと前には不祥事まみれで五月場所が「技量審査場所」になり、タダで場所中何回も見に行ったのに、今回は12月のチケット発売と同時に初日・二日目・中日・千秋楽・14日目・7日目がマス・イスともに完売状態になり、いまはちょっと後ろ目のイス席が平日に残っているのみだ。これだと毎日満員御礼ということになるはずだが、おそらく業者が買い占めて転売しているからこうなるのだと思う。

しかも、国技館内は日本人の「相撲女子」であふれていた。いつのまにこんなに相撲ファンの女性が増えたのだろう?かわりに外国人の数は激減した。テレビ中継でもゲストが女性漫画家や女優だったり、レポーターも女性アナウンサーだったりした。

あまり人気だけが先行するのは良くない。遠藤にしたって逸丿城にしたって、まだまだの力士。相撲人気が低迷していた頃の朝青龍・白鵬戦を超える内容を伴った取り組みは最近見たことがない、というのは偽らざる心境である。

練習・練習

運動量が特段減っているとは思えないが、仕事上で体を動かすことが12月中旬から停滞するためか、体重が増えている。せっかくコンスタントに70kg前後にとどまっていたのに、この1ヶ月で最高73kgまで行ってしまった。不名誉な「自分史上最高」の値をたたき出して、余り気分がよろしくない。

もちろん、暇があれば自転車に乗ったり、歩いたり、スキーやスケートをしたりしているが、なかなか落ちないのである。自転車も寒くなったので秋までのように80km弱の周回コースを走ってくるようなことはできず、距離が2〜30km減っている。それでも汗はだいぶかくので、十分運動にはなっているはず。輪行ツーリングも冬はあまりやる気が起きない。汗冷えをすぐに解消できる手だてが旅先では限られるから。

徒歩はよくする方で、都心では電車に乗らずかなりの距離歩くのだが、元旦は自宅からスカイツリーを早足で周回してみた。自宅からスカイツリーまでの直線距離はたいしたことないが、碁盤の目状に道路が走っているのでどうしても実際に歩く距離は長くなる。スカイツリー近辺だけ人ごみになっていて、そこだけそそくさと通過した。約2時間で帰宅したら汗だくだった。スケートはまだ1回だけだが、江戸川スポーツランドの回数券が残っていたので空いている時を狙って行ってみた。2シーズンぶりで、最初の20分くらいは氷に乗る感覚がつかめず苦労した。スキーより繊細なエッジ感覚が鈍っていた。

さて、スキーだが、世間の人々の正月休みが終わる4日からまた妙高赤倉へ出かけた。初日は吐月工房氏ご夫妻と一緒に練習する。正月の降雪が終わったあたりで、入り込むべき新雪はなく、練習に打ち込む。

翌日から単独になる。一人だけではたいした練習にならないので、インフィールドの中野君から久々のレッスンを受けることにした。しばらくぶりだが、その間についてしまった癖を矯正するためだ。案の定、内倒する癖、前乗り気味で後足への荷重が不足していること、などなど細かいことを指摘される。いい練習になった。

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妙高山が見えた一瞬

矯正のために最終日は午前中に限定してひたすら練習に励むことにする。だが最終日は雨風で大荒れになった。午前券を買い求めたが、8時30分から始動して10時30分で止めることにした。滑走時間2時間だが、ゲレンデはがらがらだし、十分に前日の課題を消化することができた。難しいのは、ターン始動時の谷回りではターン外脚のインエッジを意識するが、ターン後半の山回りでは意識がターン内側の後脚に移ることである。この意識上の切り替えが運動の最中なので、簡単にはいかない。さらに意識するだけではダメで、足首を緊張させて相当後脚のアウトエッジに乗り込んでいくことが十分の滑りでは必要だ。

ゲレンデの下部では雨が降る中、比較的急な斜面で山回りを最後まで仕上げてから落としたり、ギルランデをしたり、低速で谷回りと山回りの意識切り替えをやり込んだりした。ウェアの表面で雨を弾けなくなってきた頃、潮時だと思って終了した。

さすがに初滑りの時とは違って、太ももの筋肉痛などは出なくなった。しかしこれは滑りを変えたことにも関係があるだろう。また近いうちに、ゲレンデ練習が必要だ。狙いは次の連休の初日か中日、次こそはスキーヤーの聖地・会津高畑スキー場へ乗り込みたいと思っている。

テレマーク再始動

久しぶりにスキー板を新調した。

悩んだ結果、今回もメーカーはK2、WAYBACK88(174cm)をカラファテで購入。センター幅が88ミリ(前の09年モデルK2ワールドピステはセンター幅80ミリ)とワイドになり、トップロッカーが入ったが、板は片方1.4kg(ビンディング含まず)となって軽い。世の中にはもっとセンター幅が太く、テールにもロッカーが入っている板も見かけるが、私にはこれで十分。WAYBACK82でもいいかもしれないくらいが、それだといままでのワールドピステと何ら変わらなくなってしまう。

板が太くなってくるとハイクアップ時の軽さが重要じゃないかと思っている。脚に鉄アレイをつないで引っ張るような重い板は履きたくない。ただ、板をそうしょっちゅう買い替えることはできないので、耐久性はどうなのか、ちょっと心配ではある。

まずは毎年のようにゲレンデ練習。
12月21・22で赤倉観光ホテルスキー場へ。21日は仲間と合流して滑るが、前夜の雨でバーンが硬く、苦労する。22日は単独・平日を満喫するが、降った雪はさほど多くなくて底でガリガリいうようなコンディション。お昼過ぎには集中力が低下して、2時には終了して帰路についた。

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赤倉観光ホテルと斑尾山方面

12月26日に日帰りでかたしな高原スキー場へ行く。吐月工房氏と遊んでいただく。低温かつ降雪中で、パウダースノーがコース全域にあり、練習そっちのけでノートラックの場所に突っ込む。深いところでヒザ、スネパウダーなので、快調に飛ばす。もともとマテリアルの違いに鈍感なスキーヤーなので、あんまりトップロッカーの恩恵を感じないけれど、確かに滑りやすいことは事実かも。

ちょっと頑張りすぎて持病の右ヒザに違和感。

マテリアルの違いに鈍感、というのは何に関しても自分はそうで、機材スポーツの代表格である自転車では特にそれを感じる。別に極端に軽い自転車でなくてもいいし、金額が高い機材で100g軽くするなら自分が痩せた方がいいと思う。そもそもツーリングライダーなので、歩きにくいビンディングシューズは自分のスタイルには当面不要と思っている。今時分、通気性の良すぎるビンディングシューズではたぶん寒いはず。

ウチの職場にカッコだけはプロっぽく・・という人がいるけれど、あれはどうもね・・プロっぽくといってももともとプロでもセミプロでもないんだし、所詮シロウトはシロウトだからね。自分でメンテナンスできないプロもどきよりは、ある程度のことは自分で何とかできるシロウトの方が自分の中では理想だ。

スキーにしたって、プラブーツでも革靴でも、太板でも細板でも、どっちでも楽しい。
これでなければ!というのは特に何もなく、自己満足できればそれでいい。

そんなこんなで年は暮れていく・・・

年末・年始

年末年始はナントカのひとつ覚えのように自転車とスキーばかりしていて、全く自己研鑽に相当するようなことはしていない。

寒いし、日も短いので、一番長距離を走った日で、葛西臨海公園・三郷公園・舎人公園をめぐる荒川・江戸川・新芝川沿いのコースだったと思うが、あとはほとんどその短縮版か、南に向かって若洲往復程度。
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若洲からゲートブリッジ

スキーは、12月21日〜23日にかけて妙高でテレマークの友人たちと例年の合宿。雪上での感覚を取り戻すのが目的だが、相変わらずゲレンデサイドの浅い未圧雪部分に突っ込んでは遊んでしまい、真面目な練習にはならない。夜は全日本フィギュアスケートの観戦。
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妙高山の朝焼け
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この年末年始は長い休みになった人が多かったと言われるが、そのおかげか比較的早くに高速渋滞が起こりはじめ、4日まで続いていたのでその間はスキーはなし。年末30日ころからケツの調子も悪くなり、恥ずかしいところに恥ずかしい格好で塗り薬を塗る毎日。情けなや。

高2の次男がこの冬はSAJ1級にチャレンジするので、前夜泊で5日にはAKAKANで練習。動画撮影をしてやった。さすがに5日は年末年始の休みの最終日。みんな帰路についたようで、ゲレンデはガラガラ。年末の合宿時には滑りにくかったチャンピオンAのカベも滑りやすくなっていた。そのかわり、ホテルAコースはコブコブだ。2人でかなり滑り込んだので、シーズンオフにトレーニングを積み年末に4日間志賀高原で滑り込んだ次男もヘトヘト、筋肉痛になったようだ。子供の頃は筋肉痛知らずだったのに、人間はいつから筋肉痛を覚えるようになるのだろう?

肝心の次男の滑りは、まだまだ体の倒し込みが弱く、これではバッジテスト合格への道のりはありそう。でも子供の頃から不安定なテレマークを経験してきたせいか、バランスはよい。昨年、一発で2級に合格したのだが、昨年に比べてもだいぶ進化している。SAJ1級の検定内容も変わったようで、今年からは横滑りが加わったらしい。カービング一辺倒ではなくなってきたということか?課題として私が与えた、山足の外エッジだけで横滑りする練習をこなしていた。
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一日置いて7日には女房と2人で日帰りスキー。平日なので高速代を安く、リフト券を安く、と選んだのはかたしなスキー場。沼田からのアクセスがトンネルによって良くなったし、スキー場のリフト券は2,500円で1,000円分の食事券付きだ。9時から2時まで滑って終了。夕方帰宅して、私はすぐさまお通夜に行かねばならなかった。

乗鞍岳でラストスキー

平日の連休ができたので、恒例の乗鞍でスキー板を納めることにした。
数年ぶりに位ヶ原山荘に宿泊することにした。が、二日目には元同僚の通夜に参列することにしたので、午前中までしか山には滞在できない。初日にいいところへ行って滑ることにしよう。相棒はいつもの吐月工房氏。

ということで、前日深夜に乗鞍高原入り。中央道の集中工事でだいぶ時間を食ってしまった。朝起きてみたら、桜が満開に近い状態で咲いていた。東京の開花からは1ヶ月半遅れ。ようやく乗鞍にも春が来たようだ。

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観光センター駐車場から

バスは第1便で上がった。登山客とスキー客でほぼ満席だが、1台しか出していないので位ヶ原山荘から皆が散ると大きな山体の中で人口密度は下がる。不要な宿泊グッズを山荘に置かせてもらって、軽い荷でハイクアップ。「屋根板」から位ヶ原に上がって、朝日岳や剣が峰方面に向かう人々を尻目に我々は高天ヶ原から大日岳をめざす。こちら穴場なのである。まず高天ヶ原と剣が峰の稜線に出て、剣が峰と大日岳の間の沢を詰める。若干雪が腐れているがシールで鞍部まで登れた。そこからわずか標高差40mくらいを登るのだが、シールは使えず、ツボ足だと岩と腐れ雪と氷のミックスでやや危険だ。この日もお昼過ぎだというのにエビノシッポが岩に張り付いていた。

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大日岳まであと少し

さて、大日岳は3015m。剣が峰の喧騒とは隔絶されている上に、てっぺんからスキーを履いて南東面に滑れる。雪の状態はいまひとつだったが、広々として実にいい斜面である。2700mくらいまで滑降して、高天ヶ原のすぐ南側の沢を詰め、高天ヶ原と剣が峰の鞍部に乗り、ゆるい沢を滑って位ヶ原に戻る。高天ヶ原の雪渓は今後の研究対象だ。もっと雪が残っている時期なら、うまくすれば尾根通しで東大ヒュッテ滑れるはず。スキーを脱いで稜線に乗ったら気づかずライチョウを驚かせてしまった。

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南東斜面
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まずは御嶽をバックに昼食
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高天ヶ原から位ヶ原へ。一定のゆるい斜度が続く

位ヶ原でツアーコースを降りる人々を見送り、我々は富士見岳を巻いている道路まで登り、未除雪の道路から山荘をめざして滑る。富士見岳東面は人があまり入っていない割には雪質はよく、ザラメ化して締まっている。しかも位ヶ原以南よりも雪が多い。剣が峰や大日岳、高天ヶ原は過去に来たときと比べ若干雪が少ないのだが、富士見岳東面、特に位ヶ原山荘のすぐ上の「屋根板」は驚くほど多いのである。後で同宿の方に聞いたら、朝日岳は雪が腐っていて登りにくく滑りにくかったらしい。我々の選択は正しかった。

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富士見岳を巻く道路から滑り降りた
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この日一番いい雪質だった

この日の宿泊客は我々以外に3人。静かでゆったりした夜が送れた。消灯前に外に出てみたら、満天の星が煌めいていた。

翌日、前日よりもさらに天気がいい。他の方が出発するので、我々も午前中勝負で出かけた。ツアーコースを降りるのはゲレンデ下部の雪がひどいので止めたから、今回は初めてバスで下山することにした。11時のバスに乗れて遊べるところは鶴ヶ沢だ。県道乗鞍岳線の最高標高地点まで登り1時間ほど。板をデポして大黒岳に歩いて登って槍・穂高・笠・常念山脈方面や、中央アルプス、南アルプス、八ケ岳を遠望する。ここに来て最高の眺望を目の当たりにするだけでも価値がある。しかし、岐阜県側から観光客も来ているので、大黒岳から直接滑るのは次回以降に譲り、素直に鶴ヶ沢をまず途中まで滑って再び登り返し、最後に鶴ヶ沢を下まできっちり滑った。午前中で雪も締まっていて最高のターンが描けた。

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スカ晴れである
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ラストに鶴ヶ沢を滑る
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お世話になった。たまには別に季節にも寄りたい

バスの出発まで位ヶ原山荘でコーヒーを飲めるくらい余裕があり、ゆったりと三本滝まで降りる。たまにはこういう下山もいいかも?リニューアルした「湯けむり館」で汗を流し、付設のレストランで食事をして仕上がった。あとは毛穴から硫黄臭をさせつつのんびりと中央道を東京に向かい、途中で喪服に着替え、渋滞を避けて川崎の葬祭場に向かった。硫黄臭はなかなか取れないんだよね・・

恒例・かぐら雁ヶ峰

4月14日、毎年通っているかぐら雁ヶ峰コースへ吐月工房氏ご夫妻、葛飾のU氏と4人で行った。
前の週から日曜日の天候が晴れ後雨、しかも南風強しということで危ぶまれたが、直近になって日中は晴れが続くことが判明し、goである。ただ、土曜日のスキー場の混み具合がハンパじゃなく、日曜日の混雑も想定されたため、念のため集合時間を1時間繰り上げた。危惧は幸いにして外れ、8時過ぎから登行ができ、結果的に午後早い時間に下山ができた。ただし、ヘリスキーが行われていてノートラックとはいえなかった。

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登る

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苗場山

数日前に降った新雪で雪面が非常にきれいである。が、この時期の新雪はすぐに腐り、ストップ雪になって足もとを掬われた。黒岩ノ平の緩斜面で思いっきり前転して右のビンディングが外れ、スキーのテールが刺さってブーツの一番下のバックルも外れた。ゴーグルも外れてあられもない格好となり、左肩も痛打した。幸い怪我はなかったものの、修復に時間がかかった。

シュプールがないから突っ込める雪ではなく、むしろ先行するヘリスキー軍団のシュプールを追いかけた方が一定のスピードで滑れて快適なくらいだ。

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ヘリ

滑り始めるときにはどこかで登り返して少し遊ぼうなどと考えていたが、ストップ雪で足元取られないように格闘する間に登り返す気力は失った。そのまま腐れ雪を滑り、最後の最後にヘリスキー軍団に追いついて終了。ゲレンデの緩斜面は硫安がまかれていて全く異なる条件だった。

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シュプール豊富

ゲレンデ駐車場で吐月工房氏たちと別れ、温泉にも入らずそそくさと帰路についた。関越の渋滞が発生しドンドン延びていくのに恐れをなして北関東道・東北道経由に切りかえたが、東北道で若干の渋滞に出会ったのみで18時前に帰着できた。こんなに早い時間に帰宅できたのは初めて。栃木や群馬の新緑がとてもきれいだった。

次はGWに行かれるか行かれないか?どこに行っても人が多いGWは出かける気力を振り絞るのが一苦労だ。あとは5月半ばの平日を利用して位ヶ原山荘泊乗鞍岳滑走で今シーズンのスキーは終了かな?

テクニカルツアー・戸隠五地蔵山

春分の日、インフィールドのワンデイツアーに今シーズン初めて参加。
登ったことのない山に行きたいと思い、戸隠の五地蔵山ツアーにした。
過去に何度か行った佐渡山の南南西の山で、高妻・乙妻への登山ルート上のピーク(標高1998m)だ。
地形図で見ると、どこを登るにしても急で、しかも尾根が細い。戸隠大橋から標高差900m。
かなり厳しめのワンデイツアーになりそうだ。

朝の集合が早いので、前日夜出発で道の駅「しなの」で車中泊。暖かい夜だった。
信濃町のチェーン着脱所でインフィールド車と合流し、戸隠大橋へ。参加者は6名になったようだ。
その参加者に今は白馬に住むMアネゴがいた。また1年ぶりの再会だ。

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Mアネゴの準備

さて、8時30分ころ出発して、牧場を西方面へ。小沢がすでに割れていて、スノーブリッジは1ヶ所しかなかった。暖かい上にもともと積雪量がないので雪解けが早く、見える五地蔵山上部にもクラックや全層雪崩の跡が見える。この状況を遠目で見ただけでスキーツアーの対象にすることを断念しそうな山だ。おそらく、新雪が降ったら雪崩の確率がかなり高そう。

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五地蔵山を仰ぎ見る

東に向かって爪のように伸びる3本の尾根のまん中を登行する。尾根が細くて下部では雪も消えている。キックターンで刻んでシール登行できればまだいいほうで、尾根上の雪がなく、スキーを脱いで土と落葉と雪(いまにも崩れそうな雪庇あり)のミックス帯を歩くのは難儀。午前中は風なく暑い。

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スキーを背負う。ジャケットの処理もスキーに巻くとはユニーク

1550mほどで一度緩やかなボウル上の地形のリップに乗るが、ここまでで約半分。その後さらに地形図では夏道の印のある尾根を詰め、13時近くになって山頂に着いた。お一人、シール登行がうまくいかなくて後ろに滑ってしまう方もいたが、他は難なくたどり着いた。薮を漕ぐような登りをしたり、枝をつかんで体を持ち上げたり、雪庇スレスレを歩いたりしなければならず、かなりスリリングでテクニカル、スキー登行に慣れた人でないと難しい。
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猿が目の前を悠々と
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最後の急登

ドロップは北東方面へ。相当雪が悪く、ストップ雪とザラメとクラストが入り交じっている上、強風で枝があちこちに落ちている状態だ。あんまりいい斜面とも思えず、テレマークターンもほとんどせず(できず)、安全に降ることに専念せざるを得ない。アルペンターンができるだけまだマシか?それにしても重くて疲れる雪だ。

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黒姫山(右)と佐渡山(左)を見ながら滑る

1540m付近の沢まで滑り降りて、東に向かってシール登行。こちらは難しいところもなく、左手に明瞭な1678mピークを見て1652mの台地に登る。シールを外して、ボウル上地形を滑り、標高差10mをシールなしで登る。ここでテレマークの機動力が発揮できる。ATスキーではちょっと辛く、ボードでは歩かなくては無理。最後に登った尾根の北側の沢を滑って牧場に出て終了。

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隈棚がいたるところに・・・

雪の悪さは一級品で、非常に疲れる雪質だった。しかし充実感はたっぷり。
新しいT2エコで初登りしたが、かかと内側にマメができた。つぶれるほどではなかったが、やはり汗でしめった靴下とインナーブーツの擦れが激しいようだ。メンバーの中に足の痛みを訴える人がいたが、それも登行がハードだったのが一つの要因だろうか。

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戻ってきた。五地蔵山、ありがとう

解散した16時過ぎからポツポツと雨が降ってきた。信濃町から高速に乗って、渋滞を避けて北関東道・東北道を経由する。東北道にも見られた渋滞が近づくにつれ見る見る解消し、ほとんど渋滞らしい渋滞に遭遇せず21時過ぎに帰着。

今シーズン最終ゲレンデ練習?かたしな

吐月工房氏の予定がぽっかり空いたとかで、10日ぶりにまた同じバディでスキーに行く。
かぐらに行った時と同じ時間に集合したのだが、3月を迎えて関越道は交通量が増えたようだ。渋川近辺の登坂で渋滞があった。沼田インター手前でも渋滞していたので、昭和インターで降りて老神温泉まで裏の屈曲路を使う。新雪があって慎重に運転しないとヤバい。

老神温泉から国道120号に合流する信号で渋滞。その後吹割の滝あたりまでノロノロで、時間だけが過ぎていく。このままスキー場に着いたら昼、なんてことはないだろうかと心配になった頃、なぜかすっきりと動き出し、鎌田からスキー場までも混むことなく到着。

スキーヤーオンリーのかたしなスキー場。高畑に比べると「硬派」ぶりはおとなしいが、さすがにポール練習やモーグルコースもあって、硬派なスキーヤーが訪れていた。ゲレンデから見ると、かたしなスキー場はもちろん、隣の尾瀬岩鞍スキー場の駐車場まで満車である。帰りが恐ろしい。

雪面は硬く締まった上に新雪が5〜10cmほど。ひたすら練習に励む。吐月工房氏がビデオカメラを持参してくれたので、お互いに撮影しあって昼と午後休憩にはビデオを見ながらチェックする。

早く上がってもどうせ国道が渋滞するだけなので、16時20分ころまで滑り、ゆっくりと着替えて帰路につく。不安に感じていた渋滞はなくて拍子抜け。だが沼田方面に向かえば渋滞必至で、関越の渋滞も長くなっている。当然ここは赤城山東麓のルートで大間々へ抜ける。南郷温泉でリンゴなどを買い求め、根利集落あたりの凍結路に細心の注意を払って走行し(以前ここのブラックアイスで滑ったことがある)、大間々へ出た。

ほっとしてわたらせ渓谷鉄道水沼駅付属の温泉施設に立ち寄って軽く夕飯を食べ、そのまま桐生方面から国道50号、北関東道、東北道で帰着21時。東北道は渋滞なく、関越とは大違いであった。

降雪直後の平日・かぐら中尾根

吐月工房氏を誘って平日のかぐらスキー場へ行った。
前日50〜60cmの降雪があったらしく、いたるところパウダーである。

すでに第五ロマンスリフトは動いていたが、登行するパーティはなし。しばし相談ののち、シールをつけて一番乗りすることになった。

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ところが、かなり雪が柔らかくてのっけからひざレベルのラッセルである。途中で単独のお兄さんが追いついてきて、3人で交替してラッセル登行することになった。このお兄さん、ぶっといロッカースキーにテックビンディング、ダイナフィットのブーツである。より深くなったひざ上のラッセルも、ものともせず登っていく。すぐ後ろを歩いていても、センター80mmの我がワールドピステではさらに雪に潜ってしまう。革靴ビンソン&細身のベクターグライドの吐月工房氏もかなり潜るので、交替はしたものの、沢の源頭近くからはお兄さんのラッセルに頼るところが大きくなってしまった。

後ろをふり返ると、我々のトレースを利用してかなりの数のボーダーがスノーシューで登ってくる。ずるいぞ。

スプリットボードの2名が中尾根上のピーク直下で代わってくれた。ピークでシールを外しても若干の登り返しがあるのでまだシールを外せない。中尾根の北の沢上地形を滑るらしいスプリットボードと分かれ、スキー3人組は中尾根まで到達。すでに11時20分であり、登りに1時間以上かかってしまった。ラッセルのおかげで右ひざが痛い。

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中尾根ピーク

ロッカースキーのお兄さんに先行してもらい、我々はその後から、尾根に忠実に滑る。最初は木立もなく、スキーも沈まずに顔にスプレーがかかるくらい快適だが、針葉樹が現れる尾根中腹では降りラッセルに限りなく近づく。軽いとはいえ雪は完全にひざ上、もう大汗である。吐月工房氏は革靴なのでさらに苦労しているようだ。何とか尾根の下部にたどり着き、最後は尾根から沢を越えてメインゲレンデ下部に出た。12時チョイ過ぎ。

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ここまではよかった・・

和田小屋で昼食をゆっくりとって、メインゲレンデを3本ほど、みつまたエリアのファミリーゲレンデを何度も練習して、15時過ぎに終了。脚に来てしまって、おまけに右ひざも痛いし、厳しかった・・

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ゴンドラ乗り場にレルヒさんがいました


帰路は三国峠を越えて裏道を走って渋川伊香保から高速に乗った。

会津高畑再び

連休を利用しての家族での会津高畑ゲレンデ練習。そろそろ練習もいいが、山での実践に移していきたいところである。

土曜日午後に東京を出発するが、いろいろあっていつもの塩原温泉経由でも到着は18時30分だった。今回の宿は奮発して「花木の宿」連泊。スキーパックで高畑のリフト2日券と1,000円の食事券が付いてくる。それが3人で連泊(初日はスキーパックなし)だとちょっと気が遠くなる金額になるが、宿は金額に見合う納得のものだった。館内の温泉も隣の「窓明けの湯」よりもはるかによい。

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花木の宿の離れ

小さな高畑スキー場のゲレンデ内でひたすら練習なので、いままで日帰りでしか来たことがない経験の中では飽きてしまうのではないかと不安だったが、2日間滑っても飽きることはなく、満足であった。天候は二日間とも小雪で、時折吹雪き、オープンなペアリフト上ではちょっと寒かった。

連休とあって、日曜日も祝日の月曜日も駐車場がいっぱいになるくらい盛況であった。月曜日の方が少なかったような気はするが、それでも栃木県の大田原市のスキー大会があって大人からチビッコまで午前中は多くのスキーヤーが訪れていた。それでも、赤倉のホテルCコースのような混戦模様は起こらないのでここは平和なスキーヤーズパラダイスである。

滑りはじめはしばらく3人で一緒に滑るが、次男がゲレンデに慣れたころにそれぞれ勝手に滑ることにする。全コースを一通り滑る中で、ターン前半のズレと後半のキレを混ぜた滑りをアルペンターンとテレマークターンで何度も試してみる。ちょっと光明が見えた気がする。キモは、切りかえ直後の上半身の向きだ。へそビームを出しながら滑ると仮定してみるといい。コース脇の新雪も頂いたが、雪質が軽く、いい感じだった。ブルーラインのコブコブ斜面にも何度も入ってみるが、モーグルラインに引っかかるとそのリズムで滑れないのでまだまだである。

女房はどうしてもシュテム癖があるのでその解消のための練習。次男は春の志賀高原合宿と2級取得のためにいろいろ考えて滑っているようだ。こちらはいろいろ言わず放っておく。スキーの理論について3人の共通の話題になるが、そういう会話ができることが楽しいし、高畑ではレストハウスでもグループごとに技術論が交わされているのがまた刺激になる(内容まではわかりませんが)。

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ニューパンツで

本当にこのゲレンデはスキーを愛する人たちのためにある、と思える。昔、基礎スキー流行りだった時期にグループごとにゲレンデで滑ってはお互いにチェックしあっている風景が見られたが、そこまで行かなくても、ゲレンデのあちこちやレストハウスで手を使って両スキーの動きを確認する姿がみられる。女房に言わせると、このスキー場はレストハウスでスマホをいじっている姿がほとんどみられないという。年齢層が高めということもあるが、それだけ休憩の時もスキーのことを考えているか、ボーッとしているかどちらかなんだろう。人間、ボーッとすることは大切で、常にスマホの画面を見ていないと時間がつぶせないようではダメだよ。

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トイレハウス
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立派だ

レストハウスではブーツを脱いで寛ぐのもいいが、ブーツ内のニオイはできるだけ排除しておかないと、周囲の人に納豆臭を振りまいて戦意喪失させてしまうので気をつけよう。いや、これは実際にあったことのまた聞きで、私のことではない。私はここのところ7シーズン目のT2R(RはレンタルのRである)のインナーがヘタって左くるぶしのあたりがものすごく痛くなってきたので、ついに最新のT2ecoをカラファテで買ってしまい、焼いてもらったイントゥイションインナーのタイトなフィット感(アルペンブーツほどではないでしょうが)にだいぶ慣れてきたころだったし、そもそもブーツを脱いでいない。

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T2eco、最初は違和感があったが、半日も滑るうちに元には戻れなくなってしまった。T2Rを買って以来ここのところプラブーツのより一層のガンダム化が進んでいて、バックルもインナーもアルペンブーツにかなり近づいてきた感があり、ちょっと抵抗感があったが、慣れは恐ろしい。よりダイレクトに操作できてしまう。来シーズンは板も新調してしまおうか、ブラストラックのエリキサーなんてよさげだったな、しかしシールは一般的なヤツではダメだな、などと物欲妄想が拡大してしまう。ああ、いかんいかん。

ということで、月曜日の3時に終了、窓明けの湯でゲル化して17時前に帰路につく。吹雪いているし、会津高原駅あたりまでは凍結の峠道なので慎重に走る。高畑の売店で300円で売っているリンゴが売り切れてしまったので、「道の駅たじま」で500円のリンゴをゲットし、やや道も混んできたので塩原温泉でハンタマ方面からの車との合流を避けて川治温泉・鬼怒川温泉経由で大沢インターから乗る。冬の東北道には珍しく途中事故渋滞が14kmあったが、夕飯を食べてのんびり構えていたら渋滞らしい渋滞には嵌まらず21時には帰宅できた。アプローチは遠いが東北道方面のスキーは行き帰りのストレスがなくていい。

カチカチ練習

休日出勤の代休に練習しに行った。今回は吐月工房氏も一緒。
週末にかなり緩んだのちに冷え込んだので、おそらくどのゲレンデも下が硬い状態だろう。
湯沢まで行けばパウダーにありつけるが、ここはフラットなバーンで練習したくて、メンズデーの設定がある湯の丸スキー場に向かった。

スキー修学旅行のバスの後ろについて地蔵峠まで登ると、駐車場がカチンカチンのアイスバーンになっている。ドピーカンで北アルプスまでバッチリ見えるが、おそらく気温はマイナス10度くらいだろう。イヤ〜な予感がするが、来てしまったので素直にメンズデー半額2,000円の一日券を買い求めて滑り始める。バーンは圧雪車によるコーデュロイ模様になっているが、もちろん硬い硬いアイスバーンである。アイスバーンの滑走は今シーズン初めてだ。のっけからバイブレーションがすごくて閉口する。

スキー修学旅行の中学生の団体を脅かさないように滑るが、彼らもこんな硬いバーンで初めてスキーを履くのは可哀想だ。アルペンボードに乗るボーダーだけがきれいなカービングターンを描いている。ボードは生理的に好きではないが、アルペンボードだけはカッコいいと思う。ハードブーツを不自然な角度で板に固定して滑るのは辛いとは思うが・・

午前中、第6ゲレンデでもっぱら滑り、練習に打ち込む。11時台に早く昼飯とし、12時から1時間半道路の反対側の第1ゲレンデで滑る。平日なので客は少なく回転率は上がるが、いかんせん下が硬過ぎてもう限界である。2人で「もう十分でしょう」と引き上げる。私たちだけが早上がりかと思いきや、アルペンスキーヤーたちも早上がりのようだ。そりゃそうだよね。

午後になって少しだけ駐車場の氷は緩んだようだが、車の回りを歩くだけでも滑って転びそうで恐ろしい。
帰りは佐久経由で内山峠を越え、下仁田から高速で帰路についた。往路も復路も、ゴトウビで混んでいたが、無事18時前に帰宅できた。

はるばる高畑

毎年恒例の会津高原高畑スキー場参り。
のんきな書き出しだが、高畑スキー場も多くのスキー場の例に漏れず、経営が苦しいらしい。合併により南会津町が成立した時点から存続が危ぶまれていたが、ついに閉鎖の可能性が高まってきたようだ。といっても即時ではなく、あと2シーズン後に最終判断が下されるとのことだ。

私は初めてスキーを履いてからまる40年が経つ。もちろん、スキーを履かなかったシーズンもあるが、子供の頃通った大糸線沿線のスキー場が次々に閉鎖されるのを耳にしてきた。その名も「
追憶のゲレンデ」などのブログを拝見していると、閉鎖されたスキー場が全国に広がっていることがわかる。かつてあれほど殷賑を極めたスキー場が、ローカルスキー場から順に姿を消していくのを目の当たりにしたり、噂を聞いたりするのは非常に悲しい。

高畑スキー場はスキーヤーオンリー。顧客対象の関東圏からですらアクセスが非常に悪いというマイナスポイントがあるにも関わらず、世間に迎合せず硬派を貫いているゲレンデだ。それでも関東一円のスキーヤーの一部からは熱烈な支持が集まっている。そんなスキー場を廃止に追い込んでいいのか?もちろん、私ごときがシーズン中の練習に通ったとてどうなるものでもないかもしれないが、それでも高畑を応援したい。ぜひ存続させてもらいたい。そんな思いではるばる日帰りスキーに向かった。女房も体調が良かったので同行することになった。

東北道西那須野インターから約80kmほど下道(大半は雪道&峠道)を走らないとならないので、朝5時過ぎに出発。東北道で見かけるゲレンデ通いの車のほとんどは別のスキー場に向かっていく。インター降りたところから圧雪路でやっかい。塩原温泉で前後にいた車はハンターマウンテンやたかつえスキー場に向かったようだ。しかし9時30分に高畑の駐車場に着いてみると、ほぼ満車である。実は福島県の技術戦と、千葉県の指導者研修が重なったようで、めずらしく盛況である。満車になるのはおそらくグループで来ていないからだろう。リフト待ちもないし、技術戦のためにコースを作ってあっても交錯するほど混む状態ではない。

いつもながら、ここ高畑に来るスキーヤーのレベルの高さには驚かされる。ほとんどがアルペンスキーヤーだが、講習や個人練習をしているスキーヤーの滑りは参考になるし、刺激を受ける。もちろん、ファミリーも多い。

10時ころから昼食を挟んで15時まで、川場での練習と同じ内容を意識して滑る。それにしても寒く、時折強い風で雪煙が舞っていくので、フードのないペアリフトでは辛い。圧雪斜面では一つ一つのターンで課題を意識して、非圧雪斜面にはトラックがだいぶつけられていたが楽しく滑ることができた。

このスキー場はさほど広くないので、目的を持って滑らない限り半日以内で飽きてしまうような斜面構成だが、急斜面から緩斜面までねじれの少ない幅の広いバーンは意識した練習にはうってつけである。リフトは遅いが、それでも半日滑れば元は取れて脚が売り切れるくらい滑れる。ちなみにリフト券は土休日で正規料金3,800円、割引券で3,300円。駐車場代もタダ。下道が長い分(沼田から丸沼のほぼ倍とみればよい)、高速料金は浦和から2,000円以内となり、サイフに優しい。ゲレ食だって、悪くはない&安い。

いい加減疲れ、小豆温泉窓明の湯でゲル化する。リフト券を見せれば500円で広々した湯船に浸かり、広間で休憩もできる。

帰りは気が遠くなるが、関越と違い渋滞はほぼないので頑張るしかない。大相撲千秋楽をラジオで聴きながら帰路につく。雪の峠道は女房には辛そうなので、旧南郷町・だいくらスキー場・田島町経由で15kmほど余計に走って西那須野インターに戻る(甲子トンネルを越えて白河インターに向かった方が若干短くて良かったかも)。途中、塩原温泉でハンタマ帰りの車が増えたが、特に問題なく21時過ぎに帰宅。

午前中練@川場

強い寒波が来ているようで、九州を含む西日本で雪の予報だ。
新潟へ行くとエライことになりそうな気がして、群馬のスキー場で午前中練習することにした。
帰りに車の雪を落とさなくていい立体駐車場のある川場スキー場がいいかもしれない、と思って早朝に家を出た。早朝ということも相まって、走り始めてもかなり寒い。

沼田インターから17kmくらいのアクセスだが、登っていくうちにかなり雪が降ってきた。ヘアピンカーブもあり、特に下りは手ごわい道と見た。しかも近づくにつれて猛吹雪になる。

8時にスキー場着、平日なのですんなり駐車できた。休日だとこうは行かないだろう。
かなり寒いので覚悟する。最後に見た路肩の気温計が−7度だったから、−10度以下だろう。鼻毛が凍る。風が強くて駐車場の中にいても雪が舞い込んでくるし、コンクリートのフロアがつるつるだ。こんな日は写真は撮れない。

めげそうになりながらチケットを買う。外はビュービュー吹いて視界も利かないので、午前券12時までで十分だ。それでも3,500円もする。買い求めているとき、まだリフトが下の1本しか動いていず、払い戻しはできないがいいか、と念を押される。回りにいるボーダーの中にはゲレンデを替えようという話もチラホラ出ているが、もう車に戻って他のゲレンデを探すほどのエネルギーはない。どうせどこも同じだ。

ゲレンデにほぼ一番乗りで繰り出して動いている唯一のリフトに乗るが、フードもなく吹きっ晒される。失敗したかな、と思う。このリフトしか動かなかったら数本で止めちゃうかも・・・

滑ってみると、初心者用コースで斜度がなく、緩斜面では吹き上がってくる風のためにストップしてしまう。これは難儀だ。しかし他のリフトも試運転し始めているから、とりあえずこのリフトだけでも2〜3度乗ろうと思って滑る。ネックウォーマーが吐息と付着した雪で凍り、解けると濡れて不快。

ようやく3回目に隣のリフトが動きだした。最初のリフトのさらに上のリフトも乗れる気配だ。吹きっ晒されて悲鳴を上げながらゲレンデトップまで上がる。急斜面は新雪が乗っていて、練習というよりパウダー滑りになる。何本かゲレパウを堪能した。上級者用のコースはパフパフで滑り甲斐があるが、中級者用とされている斜面はほとんど緩斜面で面白くない。このゲレンデ、斜面構成が極端なようだ。

いかん、ゲレパウばかりを頂いていては練習にならない。思い直して練習する。ターン前半の拇指球加重から後半のかかと加重への移行させるのが課題で、これはアルペンのDVD(渡辺一樹の)を見ていて試している。それから、ターン切り替え時のヒザからモモの返し。ストックの付き方2種類。何とか少しイメージが具体化してきた。アルペンもテレマークも基本は同じなので、アルペンの教則本(動画も)はかなり役立つ。もちろん、上述の加重変化は前脚。うまくできるとスキーの抜けがよくなり、加速していく。さらにターン前半でズラし、後半でキレるターンを試みる。試す斜面が適切でないのでやや難しい。グルーミングバーンでやりたいところ。

寒くてたまらん!10時過ぎにトイレ休憩。屋内は暖かい。その後再びパウダーを頂き(高手スカイラインというコースがbestだった)、最後にちょっと練習して12時ちょうどに終了。
からだの芯から冷えたので、ゲレンデに一番近い「ふじやまの湯」で入湯(500円)。12時台なので風呂を独占できた。ゲル化して昼もろくに食べずに15時過ぎ帰宅。

パウダーを滑れたのは望外の喜びだが、ちょっと天候が悪過ぎて消化不良。近々、会津高畑スキー場で真面目に練習したい。

正月スキー

高校1年生の次男が年末・年始と学校のスキー教室&スキー同好会合宿で出かけている。同じスキーヤーとして羨ましい限りだ。

そこで、合宿の期間中、残った夫婦でスキーに行くことにした。初日はちょうど女房が小諸で用事があり、次男は菅平で合宿第2日目だ。何かあった時にすぐに駆けつけられる、という口実で、またまた一つ覚えの妙高に行くことにする。

女房を小諸で下ろし、まずは一人で移動する。もうお昼なので、スキーではなく上田か長野のエムウェーブでスケートをするか、妙高に行って同僚が引率する青少年雪遊びをフォローしに行くか、コンビニ弁当を食べつつ考える。マイスケート靴は持ってきていないので貸靴になってしまう。雪遊びの森に入るにはうってつけのステップ板(カルフXCD10thマウンテン)は積んできた。となればおのずとそうなる。

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雪の森もいいですね

妙高の森にスノーシューで入る青少年の引率お手伝いだが、スノーシューが外れるトラブルが多数発生。森に入れば前日からの大雪でラッセル、汗をかく。橇あそびのトラックを作ってやろうとスキーで最初に滑ってやるが、橇のコントロールがなかなかうまく行かないのか、カーブもキッカーもあるのに最後まで滑りきる少年はいなかった。

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南国生まれ同僚もチャレンジ

夕方、妙高高原駅で女房を迎える。待ち時間に駅構内で昭和30年ころの妙高高原駅(当時は田口駅)前のスキー客の賑わいを影した写真を見つめた。貴重な資料だ。当時は馬そりにスキーを積んでいったんだね。その頃はおそらく私の母親が長野からスキー教室に妙高へ来たころと一致するはずだ。池の平で滑って、駅までスキーで滑り込んだと言っていた。それもスキー100年史の一コマであるはず。

その夜は新井で豚汁を食す。大量のタマネギと豚肉だけだが、それが旨し。

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翌日、快晴。気温は氷点下5度くらいで冷え込む。アカカンで滑る。雪がキュキュキュと鳴って、寒さを実感する。その分いい雪質だ。チャンピオンが比較的空いていたので一人でチャンA、チャンBの壁、女子国体コースを一渡り滑る。午後になるとだいぶ気温が上がってくる。5日土曜日の午後、ということでだんだんと滑走者が減少してくる。皆さん日曜日を自宅で迎えたいのね・・

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妙高山から火打山までクッキリ
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絵になりますねぇ

6日、さらに減少して快適になったゲレンデで滑る。早朝は曇っていたが、9時過ぎからずっと細かい雪が降りっ放し。昼食後、女房と別れて一人で滑っていたら、午前中にも見かけたテレマーク3人組から声をかけられた。何かずっと話しかけたかったよう。突然滑りのアドバイスを求められたけれど、じっくり滑りをみていたわけでもないし、ワンポイントだけにする。

自分で意識しているのは、ターン初期のモモからヒザの返し、ターン前半からきちんとエッジに乗っていく中回りの丁寧な滑りだが、なかなか意識通りには行かないものである。リフト上などから見ていても、きちんとエッジに乗った中回りをきれいにこなしている人は驚くほど少ない。アルペンスキーヤーの多くも、スピードだけ出したなんちゃって大回りカービングターンか、板の反発を利用した小回りをするだけという人が多いのである。テレマークだと、アルペンよりもテールのズレが発生しやすいので、意識的にズラしているか、スキーが勝手にズレてしまうのか、その違いはおおきい。

年末から感じてはいたが、今シーズンの赤倉は外国人が増えた。確かめたわけではないが、おそらくオーストラリアあたりから来られている方が多いのではないか?ニセコあたりは前から人気らしいが、その影響が本格的にあらわれたのかもしれない。ゲレンデで英語で教えている外国人イントラも見かける。昼時にレストランに入ると、本当に大柄でウチの女房など子供に見えてしまうくらいの大男・大女が闊歩している。ラーメンをすする姿や、甘い炭酸ドリンクやアイスクリームをガンガン飲み食べる外国人少年を遠目からウォッチしていると、非常に面白い。

最後は観光ホテルの喫茶室でマッタリして、例によって「ふれあい会館」でゲル化して帰路についた。渋滞なく、関越道ですんなり帰宅。遅くに次男も帰宅、無事SAJのバッヂテストに合格したようだ。

シーズン初滑り

たぶん20シーズン目くらいのテレマークシーズンイン。そしてその倍くらいのスキーシーズンインとなるはず・・・

例年の中年男女の妙高スキー合宿で、22日池の平、23日アカカン、24日池の平で滑ってきた。22日は小雨、ゲレンデ上部でみぞれ、23日は大雪の予報だったが妙高にしてはぜんぜん降らずにガスに巻かれ、ようやく24日朝には50cmくらいの積雪があって新雪を楽しめた。しかーし、中年の脚は3日目までは十分に残っていないのである。

筋肉痛に苦しみながらも滑るが、まあこの歳にしては自転車など漕いでいたせいか、軽度で済んでいるようだ。

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小雨だが斑尾が見える
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寒々しい
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アカカンにて
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午後は休憩が必要

恒例・かぐら霧ノ塔から雁ヶ峰

吐月工房氏たちと恒例のかぐらスキー場周辺の稜線歩きをしてきた。
前日の雨(標高の高いところは雪)のため、今回はステップソールではなく通常の板で。

P4150118雲海が・・

P4150120登る

ドピーカンの中、第5ロマンスリフトで1830mまで機械力を使って上がる。9時20分ころ出発し、いくつかの小ピークを越えて霧ノ塔に到着したのが11時過ぎ。紫外線が強過ぎて、庇のついた帽子も忘れてしまったので、おおきめの手ぬぐいを頭に巻き、その上からヘルメットを被って日差しを遮る。キャディさんのように。日焼け止めはたっぷり塗ったが、暑い。

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雪が多い!苗場山
P4150128稜線を辿る

P4150135後方に平標

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霧ノ塔から滑るコースを俯瞰
P4150140イケイケ

P4150144夫婦2ショット

P4150155第2ステージのバーン

P4150165吐月工房氏

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これ以後は生コン雪に苦しめられ、お見せできるような写真ではありません・・

さて、この時期にしてはよさげな新雪なので、黒岩の平への斜面を一気に滑り、わずかに登り返して再び沢へ滑り降りるところまではテレマークターンをさせてくれる雪質だった。

その後シールを装着してゆっくり目に雁ヶ峰まで登る。そこから先は高度を下げるごとにネトネトの生コン雪に変質。最後の急斜面をスキーでカットしたら、前日の雨をたっぷり吸い込んだ表面の雪がドッと流れていった。結構な量が雪崩れていく上、スピードも速いので、上から雪面をカットされると危ない。居合わせた別のパーティのスキーヤーとも話しあって一人づつ滑る。おおかたの雪は落としたので、事無きを得たが、後からきたボーダーもデブリの多さに驚いていた。

P4150172ケガなく下山

ケガなく無事ゲレンデに降り立ち、吐月工房氏と私で掉尾を飾る「下山コース」へ突入。
実は私、「下山コース」マニアである。特にかぐらの下山コースはつづら折れがつづき、好きなのだが、さすがに4月とあって雪面が割れていて、ショートカットができなかった。かなり脚には来ていたがここも一気に滑って終了。ロープウェイよりも早く到着した。

トップからゲレンデまで標高差が1000m、下山コースも入れれば1400mの大滑走であった。
このコースはゲレンデに近いが、バックカントリーらしさを堪能でき、ステップソールのテレマークスキーにはうってつけのコースである。

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駐車場を出る時は関越渋滞が軽かったが、関越トンネルを越えて南下するうちに渋滞が激しくなってきた。迷わず北関東道・東北道をめざすが、こちらもかなりの渋滞だそうだ。北関東道を途中で降りて国道122号線を利用して岩槻まで南下し、そこから高速で8時前に無事帰宅。

ステップツアー改め佐渡山へ

春のうららかな日差しの中、関田山脈の稜線をステップソールスキーで歩く予定が、寒波の影響で行き先が戸隠の佐渡山に変わった。

まったく今年はいつまでたっても春がこない。関東はようやく春が来たが、雪の降る信越県境山岳地帯はまだ2月末か3月初めのような降雪がある。雪が降って視界が悪ければステップソールの機動力を十全に生かせないし、ロングツアーを敢行しても真っ白な中をひたすら歩くだけになってしまう。しかも標高の低い関田山脈では雨の可能性大。ということで、転戦である。

朝8時30分、戸隠大橋を歩き始める。私の定宿・道の駅「しなの」では早朝雨、次第にみぞれから雪。標高1150mほどの戸隠大橋は当然雪がガンガン降っている。気温は真冬より高いので、ウェアに付着した雪は水玉になっていく。平日なのに先行トレースあり。林道を進み、佐渡山山頂に突き上げる長い尾根に乗ってひたすら登行。今回はインフィールドの中野君と、ものすごく久しぶりにパーティを組むことになった「黒アネゴ」こといまは白馬の在住のMさん。

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ブナ林の尾根を登って行くと、枝から落ちた雪が首に落ちて冷たい思いをすること数回。山頂までの標高差は700mなのだが、平坦な林道が長い上、尾根も緩やかで長いので山頂まで3時間30分かかった。山頂着ちょうど12時。

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4月とは思えない・・

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もうすぐ山頂

若干視界が開けたので、山頂から東側のやや急な小尾根に向かってドロップイン。最初は雪庇もあっていやらしいが、雪が新しいのでターンは比較的容易。気持ちよく1550mのボトムまで滑り降りる。Mさん、毎日ちょっとずつ滑っているとのことだが、その分板のメンテナンスが不十分で、粘っこい雪がスキーのソールにへばりつく。やはりワクシングは大切である。

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雪庇がいやらしい

その後、シールをつけて佐渡山から東南東に伸びる尾根に登り返し、1738mピークへ。

ここからは黒姫山との鞍部、大ダルミへ滑り降りてもいいのだが、南側の尾根を試しに滑ってみることに。しかし樹間の広い場所を選んでいたら、南の尾根ではなく東南方向へ滑ってしまった。1450mで沢から一時的にシールをつけて対岸に登り、あとは登山道沿いに林道へ。標高が低くてトレースに乗ってもスキーが滑らない雪を滑りきって、15時終了。

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数年ぶりに一緒に滑ったMさん、かなり上達してました

ステップツアーできなくて残念だが、今年の状況ならまだ大丈夫だろう。リベンジしたいなぁ・・

鍋倉山・夫婦バックカントリー

平日の晴天を狙って、女房と2人で鍋倉山へ出かけた。最近、体力作りに励んでジョギングをしている女房が以前から山へスキーに行きたい、と言っていたので、数少ないチャンスを逃したくなかった。

早朝出発で朝9時過ぎに温井集落に到着。平日にしてはたくさん車が並んでいるのに驚く。ほとんどが地元ナンバー。9時45分に準備完了して最終除雪地点からシール登行を始める。天気予報通り、とても暖かい晴天だ。今朝刻まれたトレースがあるので、拝借して順調に歩く。ザラメ化しつつある雪質で、滑りは重そうだ。30分ほどで田茂木池のある台地の小屋に到達し、そのまま尾根に乗る。
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出発

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目印になる小屋

鍋倉山の東に伸びる尾根は南北に2本あり、そのどちらからも登れるが、先行トレースが北側尾根を選択していたのでそこを使わせてもらった。過去には南側の尾根からと、北側尾根のさらに北の平地から1000mあたりで尾根に乗っかるルートで登ったことがあるが、最初から北側尾根を登るのは初めてかも知れない。標高800mあたりの尾根末端は急で、歩ける場所も狭いが、まもなく広くなり、1000m近くではやや平坦になる。ここまで1時間。
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尾根取り付きは急で狭い

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しだいに尾根は広くなり、斜度も緩くなる

休憩を取って、ブナの巨木に絡みながら深いボウル状の谷を左手に見つつ、1150mまでさらに1時間。ボウル状の沢が終了し、南側の尾根が近くに見えてくる。ブナの巨木はどれも立派で、どれが「森姫」なのかも判別がつかない。

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ブナ巨木のひとつ

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巨木の谷の上に出ると、関田山脈の緩斜面と越後山脈が見える

最終休憩の後は、樹氷を見つつ頂上まで直登。12時20分ころ1288mの山頂着。女房連れで3時間切ったのは速かった。山頂はやや風が強いが、景色は最高で、360度の山岳パノラマである。特に山頂で初めて見える妙高・火打が美しい。日本海もうっすら。

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まもなくピーク

先行していた夫婦とお互いに記念写真を撮って、先行夫婦は黒倉山との間の沢に向かった。風が冷たいので長居はできず、我々も12時45分に滑降開始。登って来た尾根を途中まで滑り、薮が薄い部分を狙って北斜面を滑るつもりである。

が、雪が重い。上部はクラスト気味で、降っても、昨日の新雪の下に重いネバネバ雪があってスキーの方向づけが思うようには行かない。尾根も狭い部分があるので、慎重にアルペンターンで降りる。女房がコケたり止まったり息遣いが荒かったり(名誉のためにフォローしておくと、久しぶりの山滑りにしてはいい感じで滑っている)なので、待ちながらである。

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尾根上部

さて、尾根北側の大斜面。ここも急な上に粘っこい雪でテレマークターンを華麗に、というわけには行かない。それどころか滑ったところから雪の塊が大きくなりつつ落ちてくるので、途中で止まると雪塊が上から直撃する可能性があり、ストップできない。急な斜面が3分の2ほど残っているが、一気に滑る。下に行くにつれ状態が良くなってきて、少しだけテレマークターンを交えることができた。

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何とか大斜面をクリア

女房を待つ。こわごわだが、着実に滑ってくる。よしよし。無事800mあたりの「どうまん平」に降りた。後はトラバースしつつ田茂木の小屋を経由して降りるだけだ。調子よく先行して待っていたら、だいぶ遅れて滑ってきた女房が途中で転倒したという。やはり後続者を肉眼で確認できるところで待たないとトラブルの元だ。私の方はというと、今日は無転倒。

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温井集落

下は暑くて汗だくだ。滑降はゆっくりペースだった割には約1時間、13時30分ころには車に戻ってしまった。スキーウェアは暑いので急いで撤収、着替える。その後、戸狩温泉望の湯の浴槽を独占して、帰路につく。暑いし、そのまま高速で帰るのも芸が無く思えて、しばらく下道を走る。いつのまにか菅平を越えて東部湯の丸から高速を使う。年度末で首都圏高速大渋滞であり、渋滞回避のため新しいルートを使うが、結局大宮で軽く夕飯をとって帰宅は21時近くになってしまった。

女房の転倒によるヒザ痛、しばらく癒えそうにない。春の粘っこい雪は怪我のもとである。私は4月5日にまた関田山脈の稜線ステップソールツアーをする予定だが、怪我だけは気をつけたい。

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青:登行 赤:滑走

3年ぶりだよ!全員集合

久しぶりに2人の子供を連れてゲレンデスキーに出かけた。
行き先は子供たちが小さな時から通っていた赤倉観光ホテルスキー場。
シャケが生まれた川を遡る原理と同じ。私も毎年シーズン初めにはここへ帰ってくるし、シーズン中も2度3度は訪れる。

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私のお古ウェアをそれぞれ着た子供たち

すっかり子供たちも大きく(20歳と15歳)なってしまい、親として面倒を見ることはなくなり、まったくほったらかしでいいのは楽だが、寂しい思いもする。彼らが小さかったころの思い出に必然的に浸ってしまう。リフト上などから観察していると、3年ぶりに滑る長男のパラレルターンが非常にきれいなのに驚く。かかとが固定されていないスキーを久しぶりに履いて、きれいに弧を描けるのには感心した。

AKAKANも全リフトを動かすのはこの3月最終週末まで。なのに日曜日には雪が降り積もった。とても3月末の湿った重い雪ではない。客がほとんど引けた日曜午後、ラストランはゲレンデ脇の薄いパウダーを子供と滑った。リフトの「いらっしゃいませおじさん」に今シーズンの感謝の言葉をかけたら、とても嬉しそうにしてくれた。寒い中リフト運行を管理してくれた彼らのおかげで、今シーズンもゲレンデでの練習を楽しむことができた。ありがとう、妙高。

次はいつ全員で滑れるだろうか?

2年ぶりの夫婦スキー

女房とスキーをするのは2年ぶりである。1月に購入したウェアの特典として、妙高一帯のスキー場リフト券がペアで入手できていたので、土曜日夜は手前の長野で宿泊し、日曜日に一日ゲレンデで滑ることにした。次男はしばらくヒマなのだが、友人と遊ぶことを優先したので置いていく。

土曜日の夕方、さっそく首都高渋滞。練馬まで1時間近くかかってしまった。その後は順調に21時、松代のホテルに到着。初めて泊まったホテルだが、比較的安かった割にさまざまな点で立派なホテルだった。

日曜日に妙高に向かう。9時到着ですでにAKAKAN駐車場がほぼいっぱい近くになるくらい盛況だ。親子連れが多く、のどかだったけれど幼児連れには大変だった昔のゲレンデを思い出す。ここに通い始めてから20年近く、ずいぶんスキー場の景観も変わった。変わらないのは周辺の山の風景と昭和12年に建てられた赤倉観光ホテルだけだ。

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前山を従えた妙高山

この日はスカッと晴れていつも変わらない妙高山の雄姿がバッチリ。前日に新雪がうっすら降ったのか、雪質も上々。3月で雪質は全く期待していなかったのに、嬉しい誤算であった。前山に登るスキーヤー・ボーダーがリフト上から小さく見える。かなりの数が登っているように見えた。次回はしっかり準備して、比較的楽な山に女房を連れていきたいものだ。今シーズン中に一度行かれればいいが・・・

ゲレンデではチャンピオンBコースで学生のレースが行われていて(運営がスムーズでなくて選手の滑走をほとんど見られなかったので応援のしようもなかった)、一般スキーヤーが滑れるコースが限定され、おまけに日曜なので午前中は場所によってかなり混んでいたが、ホテル前のオークラスロープや、急斜面のチャンピオンAはガラガラ。特にチャンAのコブは未発達で、ちょっと雪が重めだったけれどいい感じで滑れた。コースを変えながら、女房に時々アドバイスして、自分は片足滑走やノーストック滑走などいろいろ試してみた。

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チャンピオンAコースはこのようにガラガラ
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お昼は「めいぷる」でスキー汁定食。やはりスキー汁はなくてはならないメニューである。

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食べかけスキー汁

午後になるとめっきり滑走者が減り、人を気にせず滑れるようになってきたが、脚も疲れてきた。3時に終了し、「ふれあい健康館」で地元の人々と風呂を浴び、素直に高速に乗って帰路につく。関越道がまたも激しく渋滞していたが、北関東道・東北道経由で渋滞なく20時40分に帰着。

2年前のエントリ記事を読み返したら、全く同じような天気、状況で女房と2人で滑っていたことがわかり、進歩のなさにちょっと驚く。

なすぱで久しぶりの家族スキー

次男の高校受験が終わったので、急に思い立って家族3人でゲレンデスキーに出かけた。
女房が望むような、長男を含めての家族スキーはまだ先の話か?

子供たちが小さかったころは盛んに全員で出かけていたものだが、ここ数年はそんなこともなくなってしまった。ゲレンデスキーですら本当に久しぶりなので、まず持ち物の多さにクラクラする。スキー板やブーツは私のものを貸すしかない。

ゲレンデは第一候補をナスパとした。スキー専用ゲレンデの方がしばらくぶりにスキーをする女房と次男にとっては気持ちが楽だし、混み方もほどほどだろう。ありがたいことに一日中雪の予報だから、標高が低いナスパでも雪質はまあまあ良かろう。

ということで、日曜日の朝出かける。前橋インター近辺で若干の渋滞があったが、9時ころ現着。14時過ぎまで小さなスキー場でコマネズミのようにクルクル同じリフトを使っては滑る(いい加減に飽きる)。アイスバーンの上に新雪が乗っている状況で、決して楽しいスキーではないし、フードのないリフト上は風雪で激しく寒い。

まだ雪が激しく降る中で、温泉のリクエストが強まってきたので終了し、国道17号をかぐら方面に走って街道の湯に立ち寄る。すでに関越は渋滞始まっている。そのまま三国峠を越えて、群馬県の県道36号線、35号線、76号線を使って上武国道に出、国道354で館林まで逃げて、東北道に乗る。ラジオでは関越の渋滞が断続的に30km越えだとか50km近くだとか言っている。先週も凄かったけれど、この日も凄かった。下道は多少時間がかかるが快走できた。到着はほぼ20時30分。

初めての東谷山

今回は初めての場所、かぐらスキー場と苗場スキー場の間にあって国道17号からアクセスという東谷山(1,554m)へ行ってきた。職場同僚の義兄が主宰のスキーヤーズプレイスのツアーに参加である。お初の場所、お初のメンバーに飛び入り。メンバーはガイド2名のほか、私も含めテレマーク4名(みな私より太板)、スプリットボード1名という計7人。

集合時刻が日曜朝早めなので、土曜日夜に湯沢町へ向かう。いくつか車中泊候補地はあったのだが、どこも現地偵察の結果適さず、最終的にかぐら・みつまたスキー場の田代ステーション前の駐車場にした。土曜日の営業が終わってからの降雪がやや多かったようだ。夜11時ころのの気温はマイナス10度。寒くて寝つきが悪い。しかも、夜明け前から重機の走り回る音に起きてしまい、やや睡眠不足。6時前に起床して、着替え・朝食(コンビニおにぎり)・トイレを済ませ、駐車場が混む前に集合場所にちょっと移動。

皆さんが到着して、いろいろトラブルもあって8時30分ころ登行開始。二居集落からトンネルの上の峠に至り、尾根沿いを登るのかと思いきや、林道と作業道を使って登った。林道なので斜度は緩く、作業道も若干斜度はあるがスムーズに登れる。ただし、先頭のラッセル者は大変だ。南面なので日が昇るにつれ雪が締まってくる上、ひざ下まで潜る。晴天になり、平標、神楽ヶ峰など周囲の山々がきれいに見える。

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休憩を2回入れて、最後に作業道から急な尾根をジグザグに登る。尾根の最後で先頭でラッセルし、緩やかな尾根に出た。ここからは山頂まで200mほど。汗をかいたが気温は低いようで体がすぐに冷えてくる。山頂到着は12時20分。別ルートで登ってきた2パーティくらいが山頂にいた。

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その後も続々とパーティが登ってくる。静かではなくなってくるので、13時近くから滑り始める。最初は急な北西斜面を滑降、雪が軽くていい感じだが、標高は高くない山なのですぐに雪が重く感じられるようになる。斜面が緩くなるときれいなターンもしにくい。後ろ脚が踏めなくて派手な転倒、さらに薮トラップ(穴など)があちこちにあり、久しぶりに片手でおさまらないほどコケた。沢状の地形をボトムまで滑り降り、あとはトレースがしっかりついた林間(トレースに乗るとスピード出すぎ。注意)を滑ると、いきなり国道のヘアピンカーブと廃屋が見える場所に出た。ここから降りることもできそうだが、国道沿いにある橋を渡り、国道の橋を下からくぐって狭い穴をくぐり、さらに国道沿いの雪溜まりを滑って貝掛温泉前に出た。到着14時05分。最後尾を待っている間に、苗場行きの路線バスが通り過ぎていった。

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ひと区間だけ乗る予定のバスはだいたい1時間待ちだが、上り車線に面したバス停が埋もれているので正確な時刻もわからない。リーダーのRyuさんがヒッチハイクして車を回収に行き、バスより少し早く出発地に着いた。ここで解散。

東谷山はアクセスが良くて、今回は晴天ということもあったがルートを間違える危険性も低いと感じた。湯沢近辺では、メジャーな山(神楽ヶ峰近辺・平標・巻機あたり)以外は尾根が狭くて急なところが多いと思っていたが、探せばリフトの機動力に頼らずに登って滑れるところもあるということを認識した。

私は「宿場の湯」で体を暖めて、苗場方向から三国峠を降りた。「スキーこどもの日」だからなのか、降雪後の晴天だったからなのか、それとも苗場でモーグル大会があったからなのか知らないが、国道17号を走っているとストレスを感じるし、関越も激しく渋滞しているということは17号も混むだろうということで、名胡桃から県道36号で渋川に出た。その後、前橋まで南下し、国道50号に乗るが、北関東道を使うと若干遠回り(佐野と栃木の間にジャンクションがある)になるのがイヤで避け、館林まで向かう。館林インターに乗る前に確か洗車場があったよな(塩カルで真っ白なのである)と思いつつ探しあぐね、インターから高速に乗ろうとしたら、「東北道事故渋滞で通過に80分」と出ている。思わず車線を変更してさらに下道を走り続けた。

結局、渋滞箇所より南下したら高速に乗ろうと思ったのだが、渡瀬川を渡り、利根川を越え、埼玉県に入ってしまった。幸手で夕食を食べ、自宅まで30Kmくらいのところで燃料を入れて洗車したら、下道走っても大して変わりはないと思うようになり、結局足立区の千住まで国道4号線で快適に走ってしまった。もうそのまま荒川沿いに南下して、木根川橋を渡れば到着だ。22時、無事到着。

さらっさらパウダー・黒姫山

平日、たまたまスケジュールが合ったのでインフィールドのツアーに参加。

集合時刻が早めなので、前の晩にいつもの道の駅「しなの」で車中泊。12時02分に到着し、高速代は2,850円だった。到着時は降雪がなかったので安眠できるかと思いきや、寝ている間に15cmほど降ったようで、夜明けとともに重機が動いていて目が覚めてしまった。ウトウトしながら6時台に起床、準備をして、8時過ぎに黒姫高原のスキー場へ。中野君に聞くと、妙高はもっと降ったらしい。黒姫も降り続いているが、さほどでもないようだ。降り続く雪の向こうに太陽が見える。

今日は岐阜からのTさん、長野からのIさんと私の3名が参加。ともにテレマークで参加されており、人数が少ないのでメンバーが憶えられ、大人数の週末ツアーよりも雰囲気がいい。

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手前Tさん、後方Iさん

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まっさらな閉鎖コース

上部のリフトの運行を待って、9時30分ころ登行開始。最初の閉鎖されたコースを脇の樹林を絡めながら登る。少し前に気温が上がっているので、新雪の下にクラスト面がある。崩れなければいいが・・
閉鎖されたコースを登りきるのに1時間ちょっとかかった。かつてコースだったところに生えた木が雪の下になっておらず、閉鎖期間に生長したことがわかる。

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立派なブナの下で休憩

標高1,600mを越えて一本調子のやや急な斜面を登って行くと、少し晴れ間が見えてきた。雪も軽いし、メチャクチャ深いわけでもないし、好条件になってきた。

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明るくなってきた!

2,000mちょいの稜線に登りきったのは12時台後半。山頂も見えるほど視界が良くなった。
ここから長大な黒姫山の東尾根を滑る。

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稜線にて(向こうに見えるのが山頂)

最初は針葉樹の感覚が若干狭い急斜面。下のクラストが引っかかるのできれいなターンはできない。しかし、地形図で登山道の表示があるダケカンバやブナの間隔が広い部分になると、底付きもせず、気持ちよくテレマークターンが決まる。お手付き1回、止まった時のシリモチ1回程度(大転倒なし)で尾根を下りきる。滑走時間は1時間に満たないくらいだ。

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ガイド中野さん
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Tさん
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Iさん

900mくらいから斜度が緩くなって、林間をスキー場方面にトラバース。中野君のガイドは今日もドンピシャで、林間にある小沢のブリッジをピンポイントで発見、通過。全くといっていいほど苦労せずにゲレンデに出た。終了は14時。TさんもIさんも気持ちよくターンされていてうまい方々だったので、1時間で滑り降りてしまった。駐車場に置いたクルマには全く積雪なし。到着したら少し降ってきた。

Iさんとアスティ黒姫のお風呂に立ち寄って冷えた体を暖めて終了。早く山から降りられたので時間に余裕があり、宿を取らず帰宅することにした。長野では晴れていたが、東京に近づくにつれ雨から雪へ。何と黒姫よりも東京の方が降りが激しい。職場に忘れ物をしていたので一瞬職場にエース号で立ち寄って、20時過ぎに帰宅。

今シーズン、今まで雪に恵まれすぎである。

パウダー・南地獄谷&妙高杉ノ原

先週に引き続き、インフィールドのツアーに参加。先週は降りすぎでゲレンデ外へ出られなかったが、今回はかなりよさそうだ。とはいえ、土曜日まで降り続いた雪はニュースで伝えられるように処理しきれないほどの量になっている。こんな時に遊ばせていただくのは申し訳ない。

土曜日から日曜日に日付が変わった直後、「道の駅しなの」に到着し、久しぶりの車中泊。後部座席のヒーターをしばらく入れ、窓ガラスを塞ぎ、一番厚手の羽毛シュラフに包まったらエース号の荷室ベッドでバタンキューである。

朝は時間に余裕があったのでのんびりと身支度して、杉ノ原スキー場で待つ。参加者は10名ほどだが、山スキーヤーが多めで、ボーダーも若干名。安曇野市から参加されたDさんご夫妻は、奥様の方と何年かぶりにお会いした。夫婦でツアー参加、うらやましい。

杉ノ原の第三高速リフトが動いたので、標高1,855mまで機械力で上がる。その後は「越後のすべり台」こと三田原山に登るコースだが、降ったばかりの雪が落ち着いていない上、大所帯のツアーなので最短ルートを迂回して1,600mまで下降し、しかるのちに沢を渡って三田原から東南方向に伸びる尾根に登り返した。これで稜線まで標高差700mのハイクアップである。先頭をメンバーで交替しながら登っていくが、先頭でふくらはぎレベルのラッセルすると5分もやると大汗である。
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高妻・乙妻を眺める

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登りで大汗

12時過ぎ、2,300mの外輪山稜線に立つ。シールを剥がして、北側の急斜面にドロップ。かつて雪が降る中を無理押しして滑り込んで、雪崩を誘発したことがある恐ろしい斜面だが、今回は比較的落ち着いていた。ボトムまでの約500mくらいを一人づつ滑るが、雄叫びが自然と出てしまうような爽快感だった。それにしても、山スキーヤーのぶっといロッカースキーやスノーボードのスピードの速いこと。浮力があるとああも違うのか・・

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久しぶりにこの場所から妙高山を見た

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絶叫斜面

しばらく南地獄谷の源頭部を滑り、シールを装着して光善寺池へトラバース気味に登る。雪で埋まった光善寺池でだいたい14時過ぎ。あとは尾根を滑り、天狗堂の小ピークを北側から回り込んだ。ボウル状の斜面はいままでと違ってガスっていて視界が利かない。まとまって滑りながら(10人以上がそれぞれのラインを取るのでコース取りが難しい)、しだいに前山の滝沢尾根にトラバース。ここまでのコース、あとでGPSのトラックデータを見るとドンピシャであった。さすがインフィールドの中野君である。

あとは滝沢尾根を標高1,000mまで滑り、左手の小沢を越えてアカカンのコースへ。何とかスキー場営業時間中にゲレンデ最下部に到着した。いい天気でいい雪質で最高のツアーだった。

この日は杉ノ原の知り合いの民宿に投宿。疲労した筋肉をもみほぐしながらサッカーのオリンピック予選を観戦。日本代表らしさがなく、アウェイ地獄にハマって何とか引き分けるかと思ったのだが・・

翌日、天気は快晴だが、午後からは雲が厚くなり、火曜日にかけて広範囲で雨らしい。午前中勝負ということで杉ノ原スキー場で一人練習。しばらくぶりに杉ノ原スキー場で滑ったが、こんなにリフトが少なかっただろうか?杉ノ原ゾーンは実質ゴンドラのみで最下部のリフトも1本しか動いていない。ゲレンデ上部にはゴンドラに平行するリフトが1本もない。三田原ゾーンも、高速第2と1,855mまで上がる第3リフトしか動いていない。高速第2リフトの下部は杉ノ原ゾーンとの連絡ペアリフトのみ。昔はだだっ広いゲレンデの反対側にはTバーだったかJバーだったかもあったと記憶しているが、既にパークに成り果てている。さすがプリンスというか、無駄でレトロなリフトはすべて撤去している。ただし、平日にも関わらずグルーミングは完璧である。

学生たちが休みなのか、それなりに人は出ているが、さすがに平日はガラガラである。ゴンドラに連続して2回乗ってから三田原ゾーンへ移動し、高速第3、第2を何度か高速で滑ったら疲れてきた。シャルマン火打で教わった基本を思い出しながらひたすら練習した。12時ちょっと前に昼食休憩、その後ゴンドラに1回乗って終了。苗名の湯に立ち寄って13時30分、帰路についた。

走りながら雲が厚くなってくるのがわかり、長野からパラパラ降られる。関越に乗ってからは帰りの洗車が不要なほどの雨が降った。17時帰着。次の連休は家庭の事情があり、出かけないつもり。

豪雪・シャルマン

久しぶりに妙高にあるインフィールドのイベントに参加した。
シャルマン火打でパウダー講習&放山ツアーという企画だ。

折しも日本海側で激しい降雪が続いている。金曜日は上信越道が通行止めになるくらいの降りだ。シャルマンで沢山降るのはいいが、生活する人々にとっては災害そのもので、すでに迷惑な話だ。バックカントリーに行くにも、激しく降り続いている状態では困難である。

今回、シャルマンへのアプローチは中央道経由にした。豊科インターから糸魚川まで雪道国道147号・148号だが、そこは故郷の良く知った道なので、慎重に運転すれば大丈夫。そのかわり、運転時間が休憩含め6時間近くになってしまう。行きはよいが同じ道の帰りがつらかった。

豊科インター手前でチェーン規制のため車線を絞ってあり、3kmほどの軽い渋滞。その後は大町まで順調だったが、大町南部から、いかにも滑りそうなアイスバーンになる。佐野坂のスリップに気をつけて、白馬を通過、意外に降雪量は多くない感じ。だが小谷では激しく降られ、トンネルとシェードの連続を抜けたら糸魚川も激しく降っていた。上信越道の通行止めで大型トラックがみな148号に回ってきたらしく、結構交通量が多かった。

糸魚川のビジネスで前泊する。こんな豪雪の日は車中泊よりずっと快適で、シャルマンの一日券割引があったので予約しておいたのだ。糸魚川市内からならシャルマンまでは1時間かからない。

翌日、シャルマンの駐車場に9時に着いたら、センターハウスがなかった。というか、雪の壁でセンターハウスが隠されていた。過去にも来たことはあるが、こんなハイシーズンに来たことはなかったような気がする。すごい積雪量で、5m超えているらしい。

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駐車場。クルマの前にある雪壁の向こうにセンターハウスがあります。

イベントに参加したのはテレマーカー9名。今までお会いしたことのない人たちだが、すぐに打ち解けた。この日はテレマークターンの総チェック。滑り方を少し変えたら、何だかスキーが走る。午後はうねりもできてきたので、走るスキーを抑え込むのが難しい。今回の収穫はターン前半(というか、ターンをフォールラインを向いた瞬間で分けるとすれば後半)。

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非圧雪バーンが圧倒的なシャルマン火打。非常に個性的なスキー場である。

この日は一日中激しく降り続き、受講者も多いため、待ち時間が寒かった。一人で滑る時と違い汗は全くかかないので、もっと暖かい格好をすべきだった。

翌日、ちょっとノドの調子がおかしい感じ。この日は放山へのツアーだが、ゲレンデトップから直下の窪地へ滑り込んだところで登行を中止した。雪が落ち着かない上、昨日よりも重い雪で、風も強く視界も悪い。

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ツアーは約300mで終了。シールを貼ってゲレンデに戻る。

ゲレンデに戻って再び講習。一日滑りまくって、若干いい手応えをつかんで終了した。
帰路、高速を使わず往路と同じ道を選択したのは、関越合流後の渋滞が予想されたのと、松本で幼いころから食べているソウルフード、「たけしやのやきそば」を食べたかったからだが、運転しながらノドの調子がだんだん悪くなるのに戦々恐々としていた。インフルエンザでなければいいが・・

木崎湖近くでいつものような渋滞があったが、後は順調に松本に8時ころ到着。能生から3時間30分もかかってしまった。「たけしや南店」の焼きそばはなんだか麺が変わったようで、いまひとつだった。市街地の本店も去年食べたら味が変わっていたので、ちょっとガッカリだ。

塩尻北インターから高速に乗り、全く渋滞無く11時に帰宅。運転のしすぎで耳鳴りがした。
翌日、恐る恐る医者に行ったらインフルエンザは陰性だった。ホッとしたが、昨年6月に受診した時とほとんど同じ症状の風邪だ。1年で2度も同じような風邪にかかるとは、迂闊である。

なすぱで3時間

単独で日帰りスキー。ここんとこ寒波が弱まって日本海側の降雪がなく、山に行くには最悪の雪質なのでゲレンデ練習とした。行くなら湯沢方面か東北道方面だが、関越の渋滞予想が軽めなので湯沢のナスパスキーガーデンにする。

やや遅めに7時前出発、外環まで雨だったが北上するにつれて止んだ。

ナスパ到着が9時過ぎ、13時まで有効な午前券を買って9時30分から滑走開始。
ピステンがかかっていて快適だが、雪質は前日の雨のため重い。

単独練習は集中力の面でも寂しさの面でも3時間が限度と思っているので、ガンガン滑る。小規模なスキー場(スキーオンリー)だが、クワッドリフトが2本あるので滑る回数はかなり多くなる。

11時過ぎて小腹が減ったので、早めのお昼とする。けんちん汁の食堂に入って、おにぎりとけんちん汁の大盛セット(800円)を食し、食休みもろくに取らずに後半の滑走開始。

こんな小さなファミリーゲレンデなのにテレマーカーが2組。1組は男性3人組のようで、もう1組は男女のペア。後者のペアはそれぞれ力量に応じて滑っているようで、男性の方とリフトで乗り合わせて少し会話したら、一緒に滑ってくれることになった。単独で来ている私としては大変あり難い申し出。何本かご一緒して、12時を回ったころ、別れた。

もう雪もグサグサで春スキーのようになり、ギャップもでき始めたので13時ギリギリまで滑ることはせず、終わりとする。

そのまままっすぐ帰って15時ころ帰宅。いつものように軽油を補給して洗車して帰ってきたら、大相撲千秋楽の幕下優勝決定戦を見逃した。佐久間山が優勝したらしい。8人のトーナメントだから、3連勝したということだ。凄い。

十両は千代大龍の優勝、だが相撲内容はより向上させる必要あり。幕内では、豊真将ラッキーな勝ちだが負け越し、栃乃若勝ち越したが安美錦のうまさに勝てず、把瑠都は白鵬に負け全勝優勝ならず。白鵬としては負けるわけには行かない一番。

来場所(三月大阪場所)では、関脇に鶴竜・安美錦、小結に栃乃若・妙義竜か?だとすると両小結に激しく期待したい。

おニューウェアは快適

日帰りなので渋滞とチェーン規制のない中央道方面に向かった。

人工雪のスキー場は長い時間滑れないので、3時間ちょっとの滑走。一日券が割高でちょっともったいない。10時から13時過ぎまでほとんど休まず練習した。硬いバーンと削られた雪溜まりが交互に出てきて次第に滑りにくくなっていった。

先頃買ったウェアは暖かくて良かった。今までのウェアだったら腰からすきま風が入って耐えられなかっただろう。ゲレンデトップは1500mを越えていて、強い北西風もあったのだが、全く気にならなかった。首回りのつくりも最近のウェアは優れている。上下のカラーコーディネートも、日の光の下で見てなかなか気に入った。


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晴天率が高い場所だが、八ケ岳には雪雲

テレマーカーは1組ほど。ひと組はここをベースとするスクールレッスンだった。その主宰の方からリフトで声をかけられ、1回だけ一緒にリフトに乗った。その他にも3人組のテレマーカーがいた。

13時30分に撤収して、八ケ岳山麓の蕎麦屋「おっこと亭」に行って昼食、道の駅まで降りて信州リンゴを買って高速に乗った。もうそろそろ東京で売っているリンゴはぼけ始めていて許し難い。


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相撲中継を聞きながら夕方帰着。

久しぶりにウェアを買う

半月ほど逡巡してきたが、気分転換のためにスキーウェア上下を買ってしまった。私としては久々に大きな買い物だ。確か今まで使っていたスキーウェアのジャケットは10シーズン目のはずだ。年末の妙高、正月の会津高畑で雪に降りこめられてジャケットはびしょぬれ、特に高畑では一人だっただけに、悲しくも寒いゲレンデスキーだった。

まだ撥水剤を使えば大丈夫と思ったのだが、そんな弥縫策では厳しそう。おそらく5〜6シーズン目のパンツも最近体重が増えたせいかお尻が・・それだけでなく、股上が浅めで腰が寒い。最初はジャケットだけと考えたのだが、結論は上下セットで新規購入となった。

最近、山へ滑りに行くことも減ってきているので、最初は一般的なゲレンデスキーヤーが着る、中綿入りの上下セットウェアにしてしまおうかと考えた。でも、どうせならちゃんと山でも使えて、ゲレンデでも暖かい(レイヤリングの効果がある、という意味で)のがいいなと考えた。

そうだ、最近円高ドル安ユーロ安だった!と正月に考え直して日本に代理店のない海外メーカーのウェブサイトから直接購入、という手だても思い浮かんだ。どうせなら周りでだれも着てないやつ・・ってんで、つい2日ほど前まで真剣に考えていたのが、ノルウェーの
Norrønaというメーカー。パンツがビブタイプで、ジャケットもよさげ。何より色合いのセンスが抜群にいい。同じ北欧のホグロフスやピークパフォーマンスやSOSよりカッコいいんじゃないかと思った。上下セットで、ユーロ圏でかかる関税が抜かれた表示で800ユーロちょい(ユーロ圏だと1000ユーロ超)。ゴアテックスのプロシェル仕様にしては安い!

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このビブのこの色が気に入った。チョイ細身のデザインの女性Lサイズも行けそうな感じ。

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上のビブと組み合わせるなら同じシリーズのプロシェル3レイヤーか・・

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別のシリーズだけど色味がよくサイズもあるこちらのソフト・ハードのハイブリッドシェルか

そこでちょっと立ち止まった。残念ながら生地の質感がわからない。ポケットがどんな形状で、ジャケットの内側に山行中有効なポケットがどれだけあるかもわからない。とりわけ、ジャケットの内側にシールを収納できるメッシュポケットがあるかないかは私にとって重要な問題。ウェブカタログではまったくわからない。海外の通販ショップでのユーザーインプレッションなども読んだが、かゆいところに手が届かない(ちなみに、ノルウェー語は読めません)。

さらに、関税である。昨年、自転車ウェアの額面が安いからとイギリス経由で数着買って、値段の割に関税がかなり高かったのを思い出した。何パーセントだったかまで思い出せないが、本体価格×0.6×0.1程度(衣料品はだいたいこんな式ではじき出されるそうだ)では済まなかったような感覚がある。このままクリックしては危険。

もちろん、年末年始に神田辺りでウェアの偵察はしてあった。値段の高い安いを無視すると、やはり一番私の要求に沿っているのはパタゴニアだ(いままでのくたびれたウェアもパタゴニア)。他のメーカーはさんざん見たけど、残念ながら私のストライクゾーンに入ってこない。最近ゴアテックスに転向したパタゴニア社のポリシーが奈辺にあるのか理解できないうえ、カラーリングなどはあんまり好きになれないが、パウダーボウルジャケット&パンツがいいみたい。どこのメーカーよりも完成されていると思う。ポケットの位置、キーループ、ジャケット内側のシール収納が可能なポケット、スリムフィットもあるパンツ、上下のジョイント機構などなど。アフターメンテナンスの点でも個人輸入よりもはるかに安心である。

ちょっとここんとこ仕事絡みで不愉快なことがあったので、買い物でごまかすことにして、お買い物袋持参で神田パタゴニアへ。試着の後めでたく購入。買ったからといってスキーがうまくなるわけでもないし、気分がずっと高揚し続けるわけでもないし、どのくらい快適になるのかは雪のあるところへ行ってみないとわからないが、心が浮つくことはなくなった。
キャンペーンで妙高のスキー場のチケット引換券を2枚も貰っちまった。近々行かねば。

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こんな色合いの組み合わせにしました。今までにない色にチャレンジ
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スキーにはなるべく金をかけないで行きたかったんだが・・弱い私。

大荒れの会津高畑スキー場

日本海側の天候が大荒れの日、朝から東北道を北上した。
西那須野インターを降りたらチラホラと雪が舞い始め、塩原温泉からは本格的な降りだ。路面は真っ白な圧雪路になり、山越えがかなり手ごわくなった。こんなに手前から路面に雪があるのは高畑通いの中で初めてだ。福島県に入るとさらに激しい降りで、視界も悪い。慎重に運転してさらに山を越え、高畑スキー場に着いたのは11時過ぎ。ゲレンデは猛吹雪でスキーセンター前の斜面もよく見えない。

猛吹雪だろうが何だろうが、4時間近くかけてたどり着いたのだから滑らねば!
とりあえずスキーセンターで昼食を摂り、2,000円の午後券を買って12時きっかりからリフトに乗った。4本のリフトのうち、上部のリフトは乗っているだけで凍えそう。高畑のリフトは全てペアリフトでフードもない。上部リフトは強風で早く停止した。

それでも、東北道方面の比較的首都圏に近いゲレンデでは一番のお気に入りだ。スキーヤーオンリーを貫く姿勢、そこに集まる東北南部、関東一円のスキーヤーのレベルの高さなど、毎シーズン必ず訪れたくなる。

三が日も明け、さらに大荒れの天候だけに、ゲレンデの人口密度は著しく低い。ほとんどプライベートゲレンデの状況。全コース未圧雪だったので、ゲレンデパウダー滑り放題である(ボーダーがいないのでゲレパウを滑れる時間も長い)。パウダーを滑りに来たのではなく、練習するためにこのゲレンデに来たのに、全く練習などする気が湧かない。リフト終了の16時まで滑りまくった。テレマークで滑っていたのは他にスピードコントロールができず暴走している一人がいただけなので目立ったせいか、帰りしなにリフトの係員に挨拶されてしまった。それにしても、10年近くも着続けているスキーウェアが雪で真っ白。撥水性も落ちているのでビショビショ。新しいスキーウェア欲しい。ノルウェーのメーカーでいい色のウェアがあるのだが、個人輸入で買わないと手に入れられない。しかも最近スキー滑走日数が減っているし、SUPボードも近々来るし・・思案のしどころ。

さて、一人寂しく本日の宿、「温泉民宿ももたろう」にたどり着く。大きな風呂に入り、たらふく夕食を食べ、炬燵に入って暖まっていると疲れ果てて沈没。夜に福島県中通り地方で余震が頻繁に起こったが、なぜか南会津町では揺れを全く感じなかった。会津地方は大地震以降、観光客がめっきり減って風評被害に遭っているようだ。

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質素だが美味しかった民宿の膳

翌朝、予報に反して降雪があったが、9時から高畑スキー場で滑り始めたらだんだん雪が止んできた。スキーヤー密度はやはり低いので、午前券で十分だ。12時まで滑りまくる。この日はピステンが入っていたので、未圧雪と圧雪コースをほぼ交互に滑る。圧雪コースではもちろん練習だ。日頃のスケートの成果か、片足滑走がだいぶ滑らかになってきた。上級アルペンスキーヤーの滑りをリフト上から見ていても刺激があり、練習のアイディアが湧いてくる。

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ブルーコース中腹から(ほとんどスキーヤーが見えない)

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つかの間の晴れ間(雲が流れるのが速く、昼過ぎからはまた雪)

4時間みっちり滑って、スキーセンターで昼食を摂り、帰路につく。木賊温泉の共同浴場で体を暖めようとしたが、14時30分から入浴可、の張り紙があり断念、峠を越えて湯ノ花温泉の共同浴場に向かうが、湯ノ花の浴場はチケット制に変わっており、近所の民宿で尋ねるがチケット買えず、集落の別の共同湯に行き、ようやく200円の入浴チケットを購入して一人暖まる。入ることができた「弘法の湯」はぬるめで快適。

雪が解けかかった南会津町、塩原町の国道を快調に走り、そのまま東北道に乗って18時帰着。
やはり会津高畑はいいスキー場だ。80kmの雪の3ケタ山坂国道で2つの山越えをしなければならない面倒さを差し引いても行く価値はある。晴れ間にうっすら見えた会津駒、三つ岩岳、窓明山や燧ケ岳に久しぶりに行って見たくなった。

初滑り合宿

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クリスマス寒波で大雪のはずなのに、24日午前中はなぜかスカッと晴れた。朝、上信越道から久しぶりに妙高山が真正面に見えた時は普段より山が大きく見え、ちょっと感動的だった。

世間的には3連休でドカ雪も降って日本海側のスキー場がオープンしたので、待ちかまえていた人々が繰り出したはずだが、私が出かけた連休中日の午後からはだんだん空いてくるような感じがした。日曜日はゲレンデを変えたが、午前中からスカスカで、つい飛ばして滑り過ぎてしまった。

滑りの方は、もうテレマーク始めて15シーズンほどなので、急速に進歩したり新たな発見があるわけではないが、確認作業としてさまざまなことを試しながら、コブコブ急斜面からまったりフラット、コース脇パウダーまでさまざまな斜面を滑る。2日間で太ももの筋肉が悲鳴を上げる。

今年は自転車とかスケートとか下半身もそれなりには使ってきたはずだが、やはり使う筋肉が違う。強いていえば登山の降りで使う筋肉あたりが酷使される。ともにエッジを使うスケートはエッジに乗り込んでバランスをとる、ということにおいては共通点があり、一本脚でスキーを操作することが昨年よりもさらに楽になった。それでもスケートと使う筋肉はだいぶ違う。午後になると縦方向のコブができるため、コブを横切る際のバランスをとるのに太ももの筋肉が消費される。これは下山時転ばないようにバランスをとる(体をストップさせる)筋肉と同じである。

アフタースキーは温泉と美味しい食事とフィギュアスケート観戦。

帰りに小布施PAで美味しいリンゴを買って、渋滞無く順調に帰宅。

昨シーズンはそろそろ山へ滑りに行こうかと思っていた矢先に震災が起こってしまった(滑走日数わずか5日!)。今年も2月くらいまではボチボチゲレンデを中心に練習するつもりだが、できれば会津高畑スキー場には必ず出かけたいと思っている。

近況

4月に入っても外遊びがめっきり減っている。日曜日など、選挙も続いて出かけない週末が圧倒的。でも知人のフラメンコ発表会など見に行って充実した休日は過ごしている。震災被害者に比べれば天国のような、申し訳なくもありがたい日々である。

例年だったら春山スキーに出かけるところだが、なんだか今シーズンは大地震以後気持ちの上でスキーは終了してしまって、雪山が恋しくない。毎年出かけていた連休明けの代休で乗鞍や燧ケ岳などに行かれれば最高だが、今年は連休に仕事が入らず、カレンダー通りの休日になってしまったために代休もない。例年に比べて人出は少なかろうが、やはりそこは大型連休でどこに行っても人だらけだろう。ってなことを考えていたら、先日火打山は高谷池ヒュッテの便所掘りボランティアの方がスキーで下山中に日の当たらない西面のアイスバーンで滑落して一人死亡、一人大けがという情報を知った。ご冥福と早い回復を祈りたい。まだまだ斜面によっては雪面は硬く、例年よりも高山帯では春の訪れが遅いようだ。気合が入らないまま山に行っても手痛いしっぺ返しを喰らいそうな気がする。

しっぺ返しといえば、先日スケートに行って恥ずかしいコケ方をして右足首を捻挫してしまった。屋内の氷だって油断していれば痛いプレゼントをくれる。軽い捻挫なので歩行に支障はないが、階段の上り下りの時に痛い。さらにライト級のぎっくり腰もスケートの前日にやってしまった。こちらは大事には至らず今はほぼ解消している。極端に体組成計の数値が悪くなっているわけではないが、運動不足の負のスパイラルの入り口だ。

海も、千葉外房は地震・津波が起こった時のことを考えるとまだ敬遠したい。ウェイブスキーは棚上げ状態。カヤックで内房か三浦ならまだしもだが、東大地震研が言うようにまだ関東地方でマグニチュード7クラスの余震の可能性があるというのでは腰が引ける。いま行くなら西伊豆だが、ちと遠い上に連休中は渋滞地獄必至。西日本へ遠征するには休みが少なすぎ。

八方ふさがりな感じがするが、タダでは転ばない(転んでないけど・・あっ、スケートで転んだか・・)。自転車があるではないか。

10年間ずっとノーマル仕様だった2001年モデルのフォールディングバイクBD-1に、今さらながら少し手を入れ始めた。ハンドルグリップ(エルゴン)、ペダル(ミカシマ)、サドル交換(スペシャライズド)、前後サスペンション(サイクルハウスしぶや)の交換をして、ライト類を補強し、ちょっとしたポタリングなら快適になってきた。都内の走行なら連休中でも交通量が減って最高だ。そろそろタイヤ、チューブ、リムテープも交換したいが、まだ使えそうなのでもうしばらく使うつもり。BD-1を電車にのっけて、ものすごく久しぶりに輪行ってのもいいかもしれない。

自転車に手を入れ始めると止めどない物欲魔王が憑依することもわかった。BD-1はまだできればハブ・リムなどの足回り交換や変速9速化くらいはしたくなっている。原形をとどめないような、あるいは完成車がもう1台買えるほど湯水のように金をつぎ込む改造はするつもりがない。所詮小径車は小径車で、いくらスピードを追求してもロードレーサーにかなうはずもない。長距離もつかれるし。輪行するにしても、電車から降りてちょこちょこ観光するような走りを前提にすれば、結局小径車には「分相応」な改造しかできない、と思っている。

ということで、700cのタイヤを履いた自転車が無性に欲しくなってきた。かつてはFELTのクロスバイクも乗っていたのだが、息子の往復40kmの通学用に譲ったら盗まれてしまった。今度はもっと旅指向の自転車が欲しい。

ということでつらつら考えて出た結論は、スポルティーフ車である。ランドナーというタイプのツーリング自転車があるが、そこまでヘビーなものは追求しない。キャンプ道具を一式持ってロングツーリングをするのを目的とはせず、もう大人なので宿泊施設を利用してせいぜい1泊か2泊の自転車ツーリングがいい。スポルティーフはランドナー的な旅指向の自転車だが、ロードレーサー並の大きくて細いタイヤを履き、スピードが出せる快走車である。帆布製フロントバッグとサドルバッグ程度を装着し、身軽に速く移動できる。

フレームは今風ロードレーサーのようなアルミorカーボンのスローピングフレーム・ハデハデ塗装ではなく、単色塗装とメッキのシンプルなクロモリフレーム。トップチューブがホリゾンタルで、細身のシルエットがレトロで美しく、帆布製バッグが似合う。雑誌で見て惚れ込んでしまった。

素人なのでまずは完成車を探しだし、
近所のスポーツ自転車専門店で相談してみる。スポルティーフ、と言ったら店主の反応がグッと変わったのが見て取れた。調べた完成車の値段を告げたら、セミオーダーでもそのくらいの値段でできる、という。え?セミオーダー?地獄へのお誘いとも言える甘い言葉である。私だけの自転車・・・そんなことをしてしまっていいのだろうか?

結局、考えた末にセミオーダーに踏み込む。フレームは体のサイズを測った上で埼玉の
ロイヤルノートンのスタンダードフレームに決定。フレームカラー(キャンディオレンジ)を指定する。ビンテージパーツには全く詳しくないこちらからの注文は、

○こんな時期なので、極力日本のパーツメーカーのもので組み上げる。ベースはシマノ105クラス。日東、タンゲ、ミカシマ、スギノ、本所などのパーツで。
○現在製造・流通しているパーツで組む。スポルティーフなので走行性能優先だが、変速レバーはWレバー(レバーだけはシマノの、なな何と最高級コンポ・デュラエースになる予定)で手元変速にはしない。
○輪行ができるよう分解可能な構成に。前後フェンダーは分割式。

というものにした。まもなく店主からメールが届き、添付ファイルで部品構成と見積もりが明らかになった。完全にレトロな風貌ではないが、素人の私には十分すぎるくらいのパーツだ。見積額も予算を少々超え、かなりいい値段になってきた。それでもフロントバッグをはじめ、サイクリングに必要なグッズは計上されていない。うーん、危険水域だなと思いつつも、安物パーツで後悔はしたくないし、これが多少でも日本のモノづくりに貢献できればというこじつけで自分を納得させる。

納期は約1ヶ月後。フレームの在庫はあるそうなので塗装さえ済めば組み上げは早くなるかもしれない。それでも完成は連休明けになることが確実だが、すぐ近くの荒川サイクリングロードから走り始めようと思っている。帆布製のフロントバッグ、値が張るがこれもオーダー、という手がある。最初はオーストリッチ(これも足立区)の安めのものにしておくか、浅草や吉祥寺のオーダーバッグを発注するか?少しじっくり考えたい。あー、想像するのって楽しいなぁ・・

ということで、近況は自転車のことばかり考える毎日である。
おっと、大相撲五月技量審査場所も見捨てずに観戦に行かなくては!

平日・会津高畑スキー

朝がたの豪雨をついて東北道方面に向かう。

栃木県の上河内サービスエリアでもまだ強い雨。吐月工房氏と合流して会津高畑スキー場に向かう。塩原温泉を抜けたら雨が止み、福島県に入ると雪がちらほら。

9時過ぎに会津高畑スキー場に到着して、一日券で滑る。雪面は圧雪がかけられていたが、冷え込みで表面がクラストしていてちょっと滑りにくい。山頂に向かうリフト上では強風に煽られて寒い。

平日なので滑っているスキーヤーも少なく、ひたすら練習する。
午前中に一渡りコースを滑り、特に無料ポールコースで制限滑走の練習。寒いのでトイレが近くなる。

スキーヤーは数えるほど

午後は降雪と風が強まる中、風の強いゲレンデ上部を避けて下部のやや緩んだ雪で滑るが、しだいに雪面が掘れてきていて足を取られそうになる。

高畑スキー場正面の斜面

3時まで滑り、いいかげん脚にきたところで終了。

木賊温泉の共同浴場(300円)で体を暖め、塩原温泉へは抜けず日光に南下して、杉並木の街道を走って鹿沼から東北道に乗った。

ぞろ目達成

そろそろゲレンデ外へも行きたい季節になってきた。悪雪克服がパウダー滑走よりも課題である。

また平日スキー

先週に引き続き、平日スキーに行ってきた。
今回は片品村のかたしな高原スキー場。スキーオンリーのどこかレトロなゲレンデだ。
午前中若干雪が舞い、風も強めだったがだんだんいいコンディションになってきた。

当然先週のようなパウダーはなく、グルーミングされたやや固めのバーンで朝9時前から午後2時まできっちり滑ってきた。ここのところ2日間カンヅメ仕事だったので開放感あり。

スキーの技術は子供のころから身に染みついてしまっているので、いまさら何が進歩するとか何ができたとかいうことは特段ないのだが、ハイスピードテレマークターンで足の外反・内反を意識して滑る。上半身の先行動作があるとキレのあるターンになる。しかしテレマークターンでは本当にキレキレのターンはできないし、できたところで山の中で有効な技術とはいえない。そこそこにする。

あとは、スケートのワンフットの応用でスキーでも一本足滑りを何度か試してみる。
ちょっと前まではなかなかアウトエッジに乗りきれていなかったが、最近はスケート効果で楽にアウトエッジが入っていく。これもあまりやり過ぎは禁物。

スキーがうまくなるにはスケートが有効、ということが証明された。同行の吐月工房氏もスケート効果をかなり強く実感されていた。

「ささの湯」で風呂に入り、体を暖めてから大間々経由で館林インターから東北道で7時帰着。
今回はカメラを忘れた・・・

午前中パウダー

平日夕方から外せない用事があったので、午前中勝負で湯沢のNASPAへ滑りに行った。今シーズンやっと3日目の滑走。
朝5時に自宅を出発し、7時過ぎに赤城高原で朝食、吐月工房氏と合流して8時過ぎにNASPA到着。まだリフト運行開始までわずかに時間があるのでガラガラである。

12時過ぎには止めて帰路につかないと間に合わないので、ランチ券付き午前券(3,500円)を購入、滑り始める。雪が降っていてゲレンデトップでは風も強く、寒さがきつい。

最初に動き始めたリフトからのコースは圧雪バーンの隣にスネほどの深さのパウダーが残っていたので一本目からそこへ突っ込む。軽くて滑りやすい!湯沢の中でも駅に近くて標高が低いこのスキー場でも軽いのだから、ハイシーズン真っ只中、ということか。以後もパウダー独占状態となった。

リフトはわずか5本のこぢんまりしたこのスキー場には初めて来たが、インターから近く、スキーオンリーだし平日はなかなかいい練習になるだろうと思ったのだが、のっけからパウダー独占状態では練習そっちのけになってしまう。平日で客も少ないのでリフトは全て一斉には動かさず少しずつ開放されていったが、何本か同じリフトに乗って満足する程度にパウダーを滑ってから次のリフトへ移動するパターンなので飽きが来なくてよかった。ところによってはくるぶし程度の深さ、平均的にはスネ、そして38度の壁を一回だけ滑ったがそこはひざ上で、縦に落ちていかないとスキーが止まってしまうくらいだった。

11時過ぎに最後に残されたパウダーコースが開放されていて何本か滑り終えたら、疲労感と空腹感が強まり体も冷えたので早い昼食がてら休憩。それまで8時30分から3時間近く休みなしで滑ってきたのでホッとする。昼食後、2本だけ滑って終了。平日の3時間ちょっとの滑走は十分すぎるほどだ。

吐月工房氏とは現地で解散してまっすぐ高速で帰路につく。何とか16時までに帰宅できた。
カメラは持っていったが雪と風で写せるような状況ではなかった。

初滑り

どうも今年はスキーに対するモチベーションが上がらない。日本のスキー史100年の節目の年なのに・・・いろいろ要因はある。雪がなかなか降らない、海に比べて遠距離移動をしなくてはならない、お金がかかる、スキーはスキーでもウェイブスキーに興味関心が強くなってしまった・・etc.

それでも年内に初滑りをしにいった。スキー100年の一方、私自身もスキーを始めて40年なのだ。もちろん毎年スキーをしていたわけではなく、最初の年の骨折後2年間、部活にいそしんでいた中学の3年間、大学の時も1,2年はブランクがあるはずで、社会人になってからもテレマークを始めるまでの数年間はスキーを履かない年があった。トータルで10年くらいはスキーをシーズン中全く履かなかった年があるはず。でもスキーという「履物」(どこからの受け売りですが、ちなみにスノーボード「乗り物」です)を初めて体験してから40年なのだ。節目の年はやはり滑らないと・・

ということで初滑りは例年の「かぐら・みつまた」ではなく、妙高アカカンになった。例によって吐月工房氏たちと一緒、今年は総勢11名である。

上部は粉雪、下部は曇り

降りたての雪が味方してくれたのか、25日の午前中はいきなり最上部のホテルCからAコースで。もうちょっとウォーミングアップした方がいいに決まっているが、新雪滑降の魅力には勝てず、コブ斜面の脇のガサガサした新雪に突っ込んだ。

午後からは地道に練習。スケートで一本脚滑走ができるようになってきたので、スキーでも、と思い緩斜面で片脚づつウネウネを繰り返す。外エッジに乗る感覚は例年よりも研ぎ澄まされているが、あまりやり過ぎると変なクセがつくのでそこそこにしておく。他にも左ターンの目線に甘さがある。途中で左右ターンの違いに気づいて修正。

夜は昨年と同じくフィギュアスケートの女子ショートプログラムを観戦して盛り上がる。シニア大会で活躍する選手の他に初めて見るジュニア選手の層の厚いこと。私の好きな武田奈也さんは出場せず、がっかり。

二日目、太もも前部、側部に筋肉痛を抱えながら滑走。初滑りではだいたい筋肉痛ロボになるのだが、例年は「かぐら」のアイスバーンでつくられる筋肉痛で、今年は少雪の中でのコースのうねりに耐える中での筋肉痛だ。どっちも結局スキーを滑らす時に使う筋肉の疲労ではなく、見えにくいギャップで耐える筋肉の疲労であり、結局のところ同じなのだがそれにしても辛い。

時々休みながらも集中力は途切れがちで、14時30分には完全に切れた。温泉に入って少しもみほぐし、帰路につく。まだまだシーズンが本格的に始まってはいないと世間の皆さんが考えているためか、渋滞はほとんどなく、下道を使うこともないままに帰宅。フィギュアスケート日本選手権女子フリーのクライマックスをテレビ観戦することができた。

それにしてももう少し降ってもらわないとあれではフラットなバーンにはほど遠い。ピステンもかけられないくらいの雪の薄さだし・・・

乗鞍岳で会心のターン

今シーズンようやく4回目のバックカントリー。今シーズンはすべて日帰りで、しかもちょっと少なかった・・
で、シーズンラストに選んだのは乗鞍岳。今回は土曜日に年休をとり、乗鞍行きでは初めてインフィールドのツアーに一日だけ申し込んだ。一人で広大な乗鞍を滑るには寂しすぎるから・・

金曜夜に自宅を出て鈴蘭の観光センター駐車場で車中泊。到着直前にキツネが車の前を横切り、もう少しではねるところだった。身支度して7時台に三本滝駐車場へ上がったら、すでに駐車場の舗装部分はほぼいっぱい。なんとか駐車場所を確保してインフィールドの中野君たちを待つ。

朝一番のバスは結局4台になった。快晴なのでスキーヤー・ボーダーが大挙して来ている。位が原山荘で管理人の六辻さんに挨拶して出発。バスから吐き出されたスキーヤー・ボーダーがほぼ全員、肩の小屋方面を目指すので、砂糖の山に群がるアリの行列が延々と続いているように見える。皆さんの狙いはまず剣が峰と蚕玉岳鞍部からの最長雪渓か、朝日岳の雪渓であろう。我々の狙いはそのメインルートを外してあまり人の来ないルートを滑ることにある。

すごい人数

剣が峰

今回の板はシャクサン。もう何年も使い込んでいるが、バスへの板の積み込みや最後のツアーコースの汚れ腐れ雪を考えると新しいワールドピステはもったいない。

乗鞍岳に来るといつも悩まされるのが、標高2600m以上での息切れ。歩く距離は短いのだが、バスで一気に登って歩き始める上、標高が高くて酸素が薄いせいか、今までは息が上がっていた。しかし、なぜかこの日は息が切れない。非常に調子がいい。歩きながら思いついたのは、前夜着ということと毎週のスケート。スケートで確実に脚力はアップしているはずであり、心肺機能も少しは上がっているのかもしれない。

蚕玉岳のエビノシッポ

別のアングルから剣が峰

前日雪が降ったので、新雪とザラメが入り交じっている。新雪部分は標高が高くなると固く凍った状態。朝日岳直下で滑落するテレマーカーもおり(これはシール登行があまり上手くない人かもしれぬ)、なるべく柔らかい部分を選んで登った。雪面に小さなエビノシッポが無数に生えており、
まるでマイタケを踏みながら歩いているようだ。

マイタケ雪面

マイタケはこういう感じ

さて、その後のルートはシークレットである。あまり今後多くの人に来てもらいたくはないルートであるが、一本目は風裏のうっすら新雪、初めカリカリ、中から下はチョー快適できれいにテレマークターンが決まる。その後凍った雪面をキックステップで極めたピークからの滑降へ。これは誰も滑っていない、
パリパリ焼きギョーザ羽根のようなフィルムクラストのシャリシャリバーンで、その気になれば標高差400m近く最高のターンを繰り返すことができる。悔いなきよう、しっかり400m滑っておいた。その後シュートを詰め、ラストは2800mから位が原への大滑降。これまた数本のシュプールはあったが全然荒らされていない最高の急斜面。

その1

その2

昼下がりに雲が・・

シュートを登る

山頂にも雲が・・

北アルプス北部を遠望

穂高連峰と槍ケ岳(雲の向う)

最後の斜面

シュプールでギタギタになった位が原に到着したのが午後3時近く。午前中山頂近くに大挙していたスキーヤー・ボーダーたちは下山してしまったようだ。それが証拠に最長雪渓は夕方のゲレンデ状態となっている。ここで山荘に宿泊してもう一日シークレットコースを攻める中野君たちと別れ、一人ツアーコースへ。最後の大斜面を滑っていた頃、ツアーコースの最初の急斜面あたりに救助ヘリがきていた。誰かケガをしてヘリを呼んだに違いない。一人でケガなどしたら目も当てられないので、コブ斜面になった細いツアーコースをアルペンターンで滑っていく。何組ものパーティを抜き去ったが、その中にT.M.Nスキースクールの望月さん御一行がいた。思わず声をかけてしまった。

ツアーコースとゲレンデを繋ぐ最後の急斜面まで何とか滑れはするが、かもしかゲレンデの分岐で雪は途切れた。潔くスキーを脱いで、ゲレンデ下部まで歩いて降りる。最後に少しだけ残った雪をスキーで拾って3時45分終了。三本滝の車は半分以上が消えていた。みんな日帰りなんだな・・

最後に非常にいい雪を滑らせてもらった。バックカントリーの回数は少なかったけれど、今回の乗鞍でかなり挽回できたような気がする。何より、ケガなく無事過ごせたので十分だ。

その後実家に寄って年老いた両親の愚痴話を聞き、日曜午前中に東京に戻った。

ステップソールでかぐら雁ヶ峰・霧ノ塔へ

今シーズンはどうにもバックカントリーへ出るチャンスが少なかった。これでやっと3回目、すべて日帰りである。出られなかった理由はいろいろあるのだが、今回に関しては天気が下り坂、というのが山中一泊のツアーを断念した理由。結局日帰りでかぐらスキー場から雁ヶ峰・霧ノ塔を周遊する例年のコースをステップソールで歩くことにした。ステップの機動力を使って登っては降り、登っては降るコース取りである。

GW最終日とあって、ゲレンデが混む可能性があり、朝7時に現地集合。今月2日の三浦カヤックと同じメンバー、吐月工房氏(フィッシャー・GTSクラウン&ビンソン)と葛飾のU氏(フィッシャー・アウタバウンズクラウン&T4)と私(カルフ・10thマウンテン&T4)の3人。

かぐらメインゲレンデトップで最上部のリフトが動きだす9時を待つ。30分ほど待って、かぐら第5ロマンスリフトが動きだす。いつもはボーダーやスキーヤーがどっと連絡コースに殺到し、バカボーダーに板やストックを踏んづけられ口論になることがある(昨年あった)のだが、今日はこのロマンスリフトが動く最終日だというのに少なめ。しかも皆スキーヤーで、ゲレンデ全体にボーダーが少ない。

ステップで出発

9時20分、ゲレンデトップの1830mからおもむろに歩き始める。シール装着の時間が省け、非常に快適なスタートであるが、最初はステップで登れる限界斜度が体にしみ込んでいないので時々前のめりになる。神楽ヶ峰へつづく緩い尾根の右側から鞍部へトラバース、1984mピークへ斜登行で巻きながら登る頃にはもう強烈な日差しと暑さで汗だくである。先行者は中尾根を滑るという男性と、この日コースの所々で出会うことになるリピーターの山スキーヤーのおじさん。

巨大キッカーが・・

よく喋るおじさんで、聞きもしないのに昨日の状況や連休前半に何も知らないで上がってきたヒトを連れて歩いたことを話してくれた。このあたり、春になると何の装備も持たず、どこを滑ればいいかも知らずに板を担いで登ってくる輩が結構いるので、危うさを感じることが多い。そういう輩には冷たく接したほうがいいと私などは思っているが、このリピーターおじさんはまるでボランティアでガイドをしているかのようなのだ。この日も午後になってコース上で再会した時、明らかに同行者ではないゲレンデスキーの男性を引き連れ、解説をしていた。



ステップソールの我々は小休憩後そのまま稜線を滑り始める。デコボコの多い稜線を降り、小ピークを一つ登りながら巻くと、急な稜線にぶち当たる。しばらく休憩していたらリピーターおじさんが板を担いでツボ足で来たので、先行してもらい、こちらもこの急な稜線をステップで刻むのはやめ、板をザックにくくりつけておじさんが切ったツボ足ステップを拝借して登る。
このピークには『雁ヶ峰』と標識があるのだが、地形図にはそのような記載はなく、雁ヶ峰は黒岩ノ平を挟んだ北東方向の1667mピークに書かれている。初めてここへ来た時からどちらが本物の雁ヶ峰なのか悩んでいたのだが、リピーターおじさんは標識があるところが雁ヶ峰で地形図が間違いだという。これを書きながら考えてみると、『雁ヶ峰』の黄色い標識が付いている木の方向に地形図に書かれた雁ヶ峰がある、ということではないのか、とふと思った。いずれにしても、夏道も稜線に付いている場所なので、湯沢町の名前を冠した標識についてははっきりさせて欲しいものだ。

スキーを担いだ唯一の稜線
実際肉眼で見るともっとキツイです



霧ノ塔までチョッカル。ところどころブレーキがかかる雪なので前転する可能性もあったが、難を切り抜けて霧ノ塔のピークを踏む。リフト降り場からここまで約2時間弱である。リピーターおじさんはここで休憩としているが、我々はやや北東に外れたピークでザックを下ろし、軽く行動食をとる。まだ11時。ここにザックを置いて、黒岩ノ平方向の沢に向かって2回ほど空荷で滑る。登りもシールを貼り返さなくていい上、シール装着時の鈍重さがなくて快適。やはりザラメの季節はステップが最高である。

空荷&軽装で滑る
縦溝があって油断ならない

大汗をかいたところでザックまで戻り大休止とする。周辺を見渡しても、休日でいい天気にも関わらずスキーヤーがほとんどいない。スキー場からの音楽もここまでは聞こえないので、雪山を独占している感が強い。

12時20分くらいに下降に入る。いつもは黒岩ノ平と千倉ノ引上げの間にある明瞭な尾根に乗って途中から沢へ滑り込むのだが、今回はステップの機動力を使って千倉ノ引上げ最上部の1886mピークへ移動し、沢を2本横切る感じで滑って登ることにした。樹間の距離が空いていて気持ちよく滑ることができた。黒岩ノ平の北の沢への滑降で初転倒。雪が重くなり、雪上に落ちている枝が気になり、積雪量が減ってきているので薮も出かかっている。慎重に滑らないと、足元不安定なステップ板では登りよりも滑りの方に気を遣う。リピーターおじさんが若いゲレンデスキーの男性を連れて黒岩ノ平の方から降りてきて、先行する。

地形図上の雁ヶ峰までわずかな登りとなるが、そのままステップ板で登ってきたら、リピーターおじさんの連れの男性が「そのスキーはなぜ登れるんですか?」と問うてきたのでソールのうろこを見せてあげた。普通のゲレンデスキーヤーにとってはスキーのソールに雪面と干渉するものが存在するという発想はまずありえない話だし、山スキーヤーもビンディングの特性(つま先が支点)から決して使えないのがステップソール板である。テレマークスキーヤーの特権なのである。

セッケイカワゲラ発見
なぜかアメンボがいた

ただし、ここから先のやや急斜面・腐れ雪ではかかと固定のフラットソールスキーにかなうはずもない。先行した二人に追いつくはずもなく、ヨタヨタとステップ3人組で降りていく。最後の急斜面は薮が濃くなってきていて、もう次の週には滑れないだろう。ゴンドラ線に平行する連絡コースに降り立ったのが14時過ぎ。最後の最後に板をつけたままで半薮漕ぎとなった。アクセスしやすいコースで、決して達成感のある新規のコースではないが、ステップソールでシールを一切使わずアップダウンを繰り返したために、非常に充実した周回となった。

薮をかき分けフィニッシュ

硫安を蒔いたゲレンデは意外なほど滑り、ヒザが痛くなった。帰りは田代エリアの立ち寄り湯で休憩し、三国峠を越えた。関越渋滞が予測以上に長く、北関東道と国道122号、館林からの東北道で19時30分自宅着。あと一回、乗鞍あたりへ滑りに行きたい気持ちもあるが、もうあがくことはせずカヤックをしたほうがいいのか、ものすごく悩んでいる。

たぶん今年最後のゲレンデスキー

26日夕方に列車で女房が妙高に来たので合流。赤倉温泉で宿泊して27日はAKAKANで一日滑った。今回は子供たちは留守番である。女房はこれが初スキー。

リフト代は春スキー料金2500円に下がっているが、昨日の降雪でハイシーズンの様相である。しかしゲレンデパウダーを頂くには時間が遅い。素直に練習する。快晴なので前山に登る人もいるようだが、ゲレンデスキーとウエアで少し歩いて登ってはリフト降り場まで滑ってくるだけのようだ。前山のトップまで登ろうとする人は見た限り少ない。

素晴らしい天気

快晴で気温も上昇中で、雪がだんだん重くなってくる。休み休み滑って、15時に休憩を取り、下山にかかる頃濃いガスが立ちこめ、右も左もわからない状況になった。勝手知ったるゲレンデでのホワイトアウトだからまだ安心だが、山中だったら大変なことになりかねないくらいだった。そして雪が降り始めた。この雪も予報だとこの時期にしては相当積もる雪のようだ。

ちょっと多かった・・

降りしきる雪の中そそくさと妙高を後にし、高速に乗って信濃町まで来たら空は明るくなった。飯綱町あたりではもう雪が完全に解けている。

関越の渋滞が激しくなってきたので、いつものように北関東道から下道経由で渋滞の無い東北道で帰宅。やっぱりこのルートは週末だと関越・外環経由より安く、ひょっとすると速い。

高デッキ・真冬の様相

信濃町の道の駅で起床、連日のスケート疲れが脚に残っている。
インフィールド事務所に8時着。積雪15cmほど。中野君と相談の上、この降り方では矢代山地の粟立山は断念しようということになる。次善の策は黒姫山だが、降雪の中ラッセルで標高差900mを登ることになるし、稜線は2000mだ。これもきつそう。佐渡山は林道歩きが長い上、林道降りでスキーの機動力が生かせない。結局さらに南下して飯綱山に向かうことにした。ツアー同行者は大阪からツアーバスで来られたKさん。

戸隠スキー場のゲレンデトップがもう10時過ぎ。同じく飯綱を目指す山スキー3人組がいた。ゲレンデから鞍部へ滑り降り、飯綱への狭い稜線を前に一本開けた沢を滑る。鞍部へ戻ると先行3人組は飯綱への尾根に乗っているが、スキー登行慣れしていないのか、手間取っていて結局スキーを脱いでツボ足で登り始めた。視界は降雪の割にいいが、新雪が非常に軽くて滑りやすいので、ここでルートを変えて高デッキ方面へ向かうことにした。

ゲレンデのコースのよう

シールをはがし、もう一度同じ沢を滑走、再びシールを付けて高デッキへ。山頂到着は12時を回る頃。ときどき晴れ間が見えてくる。昼食をとってから高デッキ北西斜面を標高1400mくらいまで滑走、樹間の広い斜面を見つけるのがやや難しい。

3月末とは思えない



再びシールを付けて沢を登り、高デッキの西側の1590mピークに登り返す。そこから北西に滑り、林道に出てゲレンデボトムへと戻った。戻ったのはまだ15時前。神社近くのそば屋でソフトクリームを食べてツアー終了。

最新鋭ピステン

そばソフト(食べかけ)

お手軽だがいい雪質の時にいい斜面を見つけられるとこの上なく楽しいエリアだった。

鍋倉山・悪雪祭り

今シーズン初めてのバックカントリーは3月半ばになってしまった。こんなことは久しぶり。

14日日曜日の朝、飯山郊外の道の駅、「花の駅千曲川」で吐月工房氏と合流。温井集落へ。すでに5〜6台の車が停まっている。準備をして、9時に出発。今回の道具立てはシャクサンとT4。ヘアピンカーブのところの小屋を通過して、急斜面を登らずに沢沿いに尾根を2つやり過ごす。標高は850mあたりを維持。

登行開始

トラバース


再び道路と出会うところから大きく巻くようにジグザグ登行で急斜面を歩き尾根上を目指す。北斜面だし、オープンバーンにはシュプールがいっぱいついていて歩きにくいのでなるべく林間を歩くことにしたが、ここがクラストしていて所々本気で足場を作らないとやばいところがあり、ずいぶん難儀した。1100mで尾根上に乗り、休憩。軽く行動食をとる。

クラスト気味

晴れてきた


その後は尾根を直登して12時ちょうどに山頂着。登っている最中からスノーモービルの爆音が辺り一帯に響き渡っていたが、山頂に着いて唖然。スノーモービル4台が山頂まで来ている。それどころか、次々に台数が増えていく。山頂でのんびりしているスキーヤー、登山者はみな迷惑顔。
温井集落の除雪終了地には「スノーモービルはご遠慮ください」と看板があるのだが、彼らは日本語が読めない愚か者のようだ。昨年も関田山脈を縦走した時、関田峠から牧峠までずっとスノーモービルの出来立てほやほやの走行跡があった。おそらくこの一帯も、津南から神楽峰一帯も、スノーモービルの連中にとってはゲレンデになっているのだろう。帰りの高速でもスノーモービルを積んだ車を見かけたので、わざわざ関東方面からもやって来るようだ。しかも、山頂に来た連中は全然悪びれたり遠慮するようなそぶりも見せない。スノーボードを担いで登ってきた単独のお兄さんに「何時間かかるのか」と問いただしている。素直な兄ちゃんは正直に答えていたが、私だったら「知りたかったら自分の足で登ってきてみろ」と言いたいところだ。山頂まで自分の足で登ってきた人たちの中には、スノーシューで大人に混じって嗚咽しながら登ってきた小学生もいる。急斜面の多い鍋倉山に自力で登ってきたのはすごい。それに比べまったく迷惑かつ無神経な話だ。

山頂から妙高・火打


山頂でやつらと不愉快なことになるのも嫌なので、せっかくまわりの山々が一望できる絶好の天気ではあるが、下山開始。最初は比較的いい雪質だったが、まもなくクラスト気味の悪雪になり、900mくらいまでは苦労させられた。その後は重い腐れ雪になってきたが、何とかプラブーツだとアルペンターンでこなせる状態になり、小屋からは踏まれた道路を一気に滑る。13時過ぎに終了。

悪雪との戦い


あまりに天気がいいので、温井集落の近くをステップソールで少し散策してみる。私はカルフ10thマウンテン、吐月工房氏は友人の形見分けのGTSクラウンに履き替える。この鍋倉山登山は友人の供養登山でもあったのだ(無理やりの理由だけど)。彼から頂いたモンベルウェアを山頂まで連れて行ったし、こうしてステップソールの板も活用して供養とした。そろそろステップの季節になってきたことを実感する。そして、テレマークスキーの本来の領分は集落裏の丘や小山を散策することなのだなと思い出す。リフトでゲレンデから山頂に登り詰めてパウダーを滑る、というのは楽しくないわけはないが、楽しみのほんの一部に過ぎない。

ステップは軽快!


ところで、マメができにくいプラブーツのT4で歩いていたにも関わらず、左右両くるぶし下にできた。いつもよりは小振りではあるが、今日はスキーソックスの下にファイントラックのスキンメッシュソックスを履いたにも関わらずできてしまった。このアンダーソックスを履いていたからマメができたのか、それともマメが小振りで済んだのか、また検証してみたい。ともかく、若干滑るが履き心地は良かった。

14時過ぎに温井集落を後にして帰路につく。戸狩スキー場の日帰り温泉は激混みだったので、中野の長嶺温泉に立ち寄り、地元色の濃い風呂で汗を流す。そのまま高速に乗って帰ってもよかったのだが、今日は18時までエムウェーブの無料開放日だ。温泉を出た時点であと残り2時間弱。相撲中継を聞きたいとも思うが、無料エムウェーブは捨てがたいし、もうあと1週間でシーズンを終えるエムウェーブでもう一度滑りたい。須坂長野東インターで高速に乗らず、エムウェーブに到着した時はちょうど17時だった。
もう滑るっきゃないでしょ!このつづきはインドアのエントリへ。

今回のGPSによる軌跡

流れ流れて日帰り妙高

日曜日の海の状況が悪い。西風が強い予報で、土曜日から冷たくて強い風が吹いていたので早々にあきらめた。吐月工房氏もカヤックはあきらめたそうだ。

スキー場はドカ雪ではないか。降ったばかりだし、オフピステへの予定は組んでいなかったので何とかの一つ覚えのようにゲレンデ練習である。ゲレンデパウダーを頂戴できそうなゲレンデを調べる。なるべくマイナーなスキー場にしたいのだが、日帰りには遠かったり、グルーミングをしっかりやっていることが売りだったりで、なかなか決定しない。とりあえず「かぐら」にしましょうということにして、日曜朝5時30分にに出発。1000円デーなので、練馬の料金所を何時にくぐり抜けるか気にしなくていい。

と、結構交通量が多い。みな考えることは同じようだ。そのうち玉突き事故渋滞まで発生し始めた。なんと前橋から沼田近くまで渋滞が伸びているらしい。こりゃ関越を使うスキー場は到着が遅くなりそうだ。あわてて吐月工房氏に連絡を取り、いつもの赤城高原ではなく上里SAで合流。しばし考え、渋滞していない上信越道方面のスキー場に変更する。で、結局妙高へ。9時過ぎにインターを降りて池の平スキー場に向かうが、奥まった駐車場にアクセスする道路でバスが立ち往生していて入れない。大きな駐車場に車を入れると最初のリフト待ちが長いので池の平却下、AKAKANに急きょ変更。しかしAKAKANの駐車場も相当上までいっぱいになりつつある。みなパウダーを求めてやってきたようだ。

早速滑るが、コース脇はすでにボーダーたちに食われており、結局コース内でのクルージングとなる。バカボーダー・スキーヤー(ほとんどがボーダーだが)たちはリフト下や林間に入ってそこいら中を荒らしているが、あれだけはやりたくない。
良心が許さない。そんなに未圧雪の雪を滑りたければハイクアップして滑ればいいのだ。コース外滑走禁止とされているゲレンデ内で掟を破って楽しもうとは思わないし、大人のすることではない。



午後になると、あらかた食い尽くされてしまい、バカボーダーたちはかなり危険な区域にも入り込んでいる。
いったん事故が起こったらどうするのだろう。原則は救助対象外にはなるだろうが、スキー場としては救助しないわけには行かないだろう。AKAKANの姿勢自体にも疑問を感じる。数年前は林間滑降やリフト下滑降を厳しく見ていたはずなのに、最近は放置。パトロールの姿を見るのも稀だ。おかげで無法地帯のようになり、バカボーダーがドンドン集まる醜悪なゲレンデになりつつある。見て見ぬふりをする無責任なスキー場にも大いに問題ありだ。あんまりこういうことが続くようなら、こちらからAKAKANボイコットに打って出るぞ

さて、帰りのロングドライブが気になるので、3時に終了して帰路につく。吐月工房氏は下道で佐久・清里方面へ。私は妙高から高速に乗り、関越渋滞を回避して北関東道で太田桐生まで。ぴったり1000円の表示が出るのは何だか気持ちいい。その後館林まで国道122号を走り、東北道に乗り換えて8時20分着。

平日スキー

10年1月29日:記
しばらくスキーができなかったので、吐月工房氏と平日スキーに行った。パウダーも期待できない上、重要な仕事が来週控えていて今ケガやアクシデントは絶対に避けなければならない身なので、オフピステは無理。道々、かぐらスキー場という手も考えたが、上越県境で降っている気配もないので、順当に予定通りかたしな高原へ。

着いてみると平日なので当たり前だが驚くほど車が少ない。いそいそとゲレンデで楽しみつつ練習する。ピステンをかけた上にうっすらと新雪があるが、バーン自体は非常に硬め。いきなり細板で滑るのではなく、まずは練習用の板シャクサンで。靴は後々細板に切り替えることも考えて一日T4。T4はファットスキー以外なら私が持つ全て(ワールドピステでは試してないが)のスキーに対応できるので楽でいい。

ガラガラのスキー場にはポール練習のレーサーたちと私たちだけ、という状況から午前中が始まる。ゲレンデ全域でシュプールがないので貸し切り状態である。おかげでみっちり練習ができた。

昼ごろ、ゲレンデ最下部に保育園(か幼稚園)の園児軍団が登場。おそらく年長組の子供たちはスキーを履き、年中組以下の子供たちはソリ遊びに勤しむ。中には保護者も一緒に来ているようだ。果敢に子供たちにスキーをさせる園はエライ。かたしな高原はこういう子供たちには最高の遊び場だろう。

午後は細板、TUAのメガで滑る。板が細くなると神経を使って滑らないと硬いバーンでは太刀打ちできない上、雪面から伝わってくるバイブレーションがすごくてリフト一本で2倍は疲れる。いい加減疲れてきたところで午前中の板に交換。

3時まで滑り尽くして終了。帰りはまたまた赤城山の東を抜ける県道で大間々へ向かったが、雪どけ水が道路に流れているところでハンドルを右に取られスリップ。対向車がなかったからよかったが、雪どけ水が凍っていたのだろう。かなり心臓がバクバクした。

その後は順調に走って羽生から東北道で19時帰宅。
2月になったらオフに出るつもりである。

小物

10年1月19日:記
仕事が早く終わったので神保町へ行ってしもうた。
最近、ゴーグルの老朽化(たぶん7年使っているハズ)が進んでいて、ヘルメットと同じメーカーのゴーグルがフィットしていいんじゃないかと思っていた。また、グローブも6~7年目じゃないかと思うが、湿雪が降り続くと表がビショビショになり、インナーまで濡れてくる。オイルを塗ってメンテナンスしていてもダメなのだ。

ということで、そろそろ新しいの買っても天罰はないんじゃないかと思ったのだ。

狙いは定めていた。ゴーグルはヘルメットと同じGIROのSTATIONで決まり。ただしレンズの選択はフレームの色によって透過率が違うので難しいところ。グローブは、今使っているヘストラのグローブかBDのガイド。とにかくインナーが取り出せて洗えるものがいい。

良く買い物をする量販店Iへ。GIROのSTATION発見。フレームの色は赤かオレンジがいいのだが、いずれも展示品しかなく、レンズは晴天向きのレンズが入っている。ゴーグルは曇天や雪の日でも雪面がよく見えないと意味がないと考えているので、迷ったあげくに白いフレームとする。これに付いているレンズは晴天から曇天・雪の日までカバーするイエロー系のレンズだ。可視光線透過率が75%とちょっと高すぎる感じがするが、どうだろうか。ダメならレンズだけ交換するしかないが、そうすると出費はかさむ。賭けでもある。

これ。フレームの色とレンズは異なる。


グローブは気に入ったものがなく、別の店へ。BDのガイドを見つけ、手を入れてみる。インナーが厚いのか、かなりゴツイ。ストックを握る時の感覚が鈍りそう。そこまでごっついグローブを欲している訳ではないし、色味も地味。そして私としては白いグローブが好みなの・・

で、やっぱりヘストラにすることにした。3フィンガーにも関心はあったのだが、5本指グローブでなかなかいいものを発見。狙っていたのは今使っているグローブと同じく、裾をドローコードで絞れるHERISKIというモデルだったが、店頭になかったのでPATROLというモデルを購入。裾を絞る時にファスナーを引かないといけないのが面倒だが、ハンドカフも付いていたので、グローブを落とすことはなさそうだ。

HERI SKI


PATROL


ハンドカフ


まあまあいい買い物ができたんじゃないかな・・

連休・スキー&カヤックのはずが・・

10年1月10日:記
成人の日がらみの連休は正月よりもスキー場へ向かう道路が混む。例年それがイヤでスキー行きを避けたり、昨年は渋滞があまりない東北道を使ってステップ板で奥日光を歩いてきた。

今年は初漕ぎに行こうかと思っていたのだが、まだ年末から6日しか滑っていないし、先日のレッスンの課題をこなせるようになりたいので10日はゲレンデに滑りに行くことにした。集うのはいつものメンバーである吐月工房氏に加え葛飾のU氏、近所のOさん、さらにN夫妻と久しぶりにお会いするOhさん。

大渋滞が予想されたものの、みなさんは当日朝首都圏を出発するようだ。私は土曜の夜に空いた高速を走って老神温泉の安宿で前泊することにした。朝食付きで4,800円。夜10時に宿について、一人寂しく温泉に浸かり、一人寂しくテレビを友に寝る。安宿なのでそれ相応の部屋である。わびしい。

翌日、7時に朝食を食べて7時30分にスキー場へ向かうが、すでに国道120号は流れがゆっくり目になっている。だがストップはなく8時過ぎにゲレンデ到着。3,500円でリフト一日券を買って先に一人で滑り始める。まず集中力のあるうちに課題(内足荷重)をこなす。まだまだだが、自分では納得の行く形に近づいてきたような気がする。

10時、桐生まで下道を走って来た2名が到着。見つかりやすい正面のフラットなバーンで3人で滑るが、なかなか残りの人々が来ない。だんだん同じ斜面を滑るのに飽きてきた頃全員が揃う。事故渋滞に引っかかってしまったそうで、前橋から下道だという。すでに11時近くである。そのまま13時までみんなで滑って昼食。食堂もスキー客でごった返していて、なかなかメシにありつけない。スキー専用のゲレンデなので、親子連れが多く、どっこいファミリー層のスキー場重要はあるんだなと思う。だがファミリーはそう簡単に何度も出かけてくる訳には行かないのだ。こんなに混むのもワンシーズンに一度あるかないかだろう。

午後の部。風が吹き雪がちらついているが、ここは群馬、湿雪ではないのでグローブがビショビショになることもない。16時までめいめい滑り、みんなで集合して一部の人はゲレンデを後にする。最後の一本を滑って、16時30分終了。最初から最後まで目一杯滑ってしまった。よく脚が持ったと思うが、かえって内足荷重ができるようになるとスタミナが持つのかも?

午後、小雪のちらつく中


さて、これから東京をスルーして千葉へ向かう。国道120号は数ヶ所のゲレンデからの車が合流してくるので、渋滞が激しい。ノロノロペースで老神温泉まで1時間近くかかり、ラジオの大相撲中継も終わってしまった。

そこから赤城山の東側を抜ける県道に入る。いつもはガラガラだが、今日は数台の車が前後にいる。しかも道路は凍結している。慎重に運転して、大間々まで来ると雪はなくなった。近くのわたらせ鉄道水沼駅に併設されている日帰り温泉施設に立ち寄り、風呂に入って食事を取る。メシを食いながら見ていたニュースで聞いた天気予報では、11日の東京は曇りで寒く、にわか雨もあるという予報だ。携帯の天気予報でも同じ。内房では北風も吹くようだ。晴れなければ船体が短時間では乾かないし、どんより雲って北風も強いシチュエーションで初漕ぎはしたくない。午後は国技館に行かなくてはならんのだ。
あっさりカヤックは中止に決定。

大間々から国道122号線に乗って国道50号で佐野までビューンと移動、東北道で一気に帰ってきた。東北道に渋滞無し。10時少し前に自宅着。

年始再び妙高へ

10年1月6日:記
3日早朝に東京発。妙高AKAKANにて吐月工房氏を待つ。新しい靴T4を履き、板は昔使って現在はずっとトランクルームに入れっぱなしのTUAのMega
(88-64-78、192cm)である。
細板だとどんな感じになるか試してみたかったのである。

だが、ゲレンデは降雪中でコース脇に未圧雪部分があり、そこに入って楽しむにはこの板では不十分なことがわかっていたので、早い段階でK2のシャクサン
(04年モデル。114ー78ー105)に履き替えた。T4とのマッチングは如何に?結論としてはいけてしまうのである。おそらく、私が持っているスキーの中で一番太いK2ワールドピステ(最終09年モデル。122-80-107)でもある程度いけると思われる。となると、本当にスネを圧迫するだけの上位モデルブーツは不要ということになる。T4とシャクサンの組み合わせでコース脇に入っても、3日の軽い雪なら問題はない。時々後ろに体が倒れそうになる時のリカバリーがT2ではあり得ない動きになるが、それもこの靴の楽しみだろうか。これからはT4を履いて滑ることが多くなるだろうと思われる。

4日、晴天の池の平温泉スキー場で滑る。リフト券が安いというメリットもあるが、フラットで長く空いているバーンがあるのが池の平の良さか。ガッシュタイナーコースは特に空いていて捩れのない斜面なのでいろんなドリル的ターンバリエーションを試す。練習、練習。

妙高山本峰も顔を出した


5日、一人になってしまったのでストイックな練習は続かないだろうし、また雪が降るとの予報なのでインフィールドのレッスンを受ける。また今年もマンツーマン練習である。課題は、ターン内足。ワンステップターンをターン内足への荷重だけでやってみると、非常に難しい。指導員でもできないひとが多いそうだ。内足の足首の曲げと緊張を維持しつつ上から踏みつけ、かつ外足には体重を乗せず角付けして舵取りしていく、という練習で外足に頼ってしまうクセを直して行くためのものだが、まだまだ自分は外足の拇指球あたりに加重しつつターンをしてしまうクセがあるようだ。半日券だった上、降雪が激しくなったので単独練習を切り上げて帰路につく。年始の休日特別割引最終日だったが、渋滞なし。妙高から練馬までは1,850円だった。

妙高合宿

09年12月28日:記
12月26日、27日は妙高へスキー合宿に行った。毎年吐月工房ご夫妻の呼びかけで行われているのだが、ここ数年は仕事山行に行っていたので不参加だった。参加したのは久しぶりに再会の不良パパHさん、葛飾のU氏、私の近所に住む紅一点のアネゴOさんである。

朝5時に出発、休日特別割引があれば関越道も混み始める時間帯だが、さほどの不快さはなく走行。割引が効かないので富岡でUターンの小技を使って集合地の黒姫野尻湖PAに8時45分着。

AKAKANで初日は滑る。このゲレンデで育った私たちはここにやってくると生まれた川を遡上するサケの気分である。しかし、昨シーズンからホテル付属のスキーヤーズ食堂はなくなり、隔世の感がある。午前中、勘を取り戻すようにクルージングしながら練習。午後も休み休み練習。ゲレンデがいつになくガラガラなのも、高速道路料金が障害になっているのか?

久しぶりの前山と赤倉山


合宿所は池の平の宿。満腹になった後、フィギュアスケートの試合をテレビ観戦しながらああでもない、こうでもないと盛り上がる。フィギュアスケートに詳しい人がこんなに身近に何人もいるとは思わなかった。その後真面目にテレマークDVDなどを見ながらそれぞれの練習のツボを予習。

27日は池の平の広くて長い中斜面で練習しようということになり、未明の降雪に期待が集まったが、降雪量はスズメの涙で、かえって冷え込んで硬くなったバーンに苦しむ。しかしそれぞれ課題を持ってひたすら練習。集中して滑れるのはそんなに長い時間ではなく、この日も休み休み、たびたびレストランで大休止を取りながらの滑走に終始した。

マスコットいけべい。なぜ頭に桶が?


午後3時に終了、それぞれ帰路につく。例によって須坂長野東インターまで下道を走り、松井田妙義で降りて国道18号沿いで夕食を食べながら関越道の渋滞状況を確認したら全く渋滞なし。喜んで藤岡から高速に乗る。休日特別割引がないだけでこんなに道路が空くとは!やっぱり週末だけの1000円割引なんて、平日との格差がありすぎて週末だけに交通量が集中し、かえって良くないので早く止めた方が良い。フィギュアスケートウォッチャーのOさんはずっと車中でワンセグ携帯を電池が切れるまで見つめていた。順調に9時20分に自宅着だったが、着いた時に雨が降り出してきた。

各自の滑りの動画あり。
こちらをクリック。

スカルパT4衝動買い

09年12月29日:記
本当はアイスホッケー用スケート靴を買いに水道橋の別の店に行ったのだけれど、あまりにマニアックな店で気後れしてしまい、店員に話を聞くこともなく店を出てブラブラ神保町界隈を歩くことになってしまった。

で、結局別の靴を買い求めてしまった。スカルパT4。
持っている革靴(スカルパ・エキスプレッソ)はもう何年も履いているのだが、ゲレンデではまだしも、スキー登行では歩き始めて30分で立派な靴擦れが左右ともにできてしまう。
関田山脈の稜線をステップ板で歩いたりすると肝心の滑降の時にはもう次の日は使い物にならないくらいの足になってしまうのである。



そこでここ2年くらいソフトなプラブーツが欲しくなってはいた。T3を買おうと思った時もあるが、重量はT2とさほど変わらないので見送り、ついにT4を買ったという訳。
履いてみると、実にソフトで使いやすそうだ。2バックル、パワーベルトなし、タングが柔らかい。潔くていいではないか。だが革靴よりは頼りがいがありそう。革靴より暖かそうだし、アイスバーンでもしっかりエッジがかかるだろうし、細板から今所有している程度の太板までならカバーしそうである。T2いらずになるかも知れない、と思えるくらいだ。ガルモントのエクスカーションも置いてあったが、インナーブーツが紐締めではないのと、中途半端なパワーベルトがあるのが気に入らない。値段も少し高いし。

思い切って買ってよかった。今までストックしてきた細板を引っ張り出してこの靴で滑り比べよう。

でもスケートもマイシューズでやりたいんだよね・・・

Naebaで初滑り

09年12月24日:記
初滑りである。年々シーズン初めのテンションが下がる傾向にあるのだが、寒波でこの時期に天然雪で滑れるとあっては行かないわけにはいかない。
で、今シーズンの初滑りにチョイスしたのは苗場スキー場。あの天下のNaebaである。
同僚の女性が仕事で22日から苗場に来ており、別れ際にワンポイントレッスンなどしてもいいよと軽く言ってしまったので引っ込みがつかなくなった。

苗場は学生時代に知りあいのボロボロのカローラに5人ギュウギュウ詰めになって夜通し下道を走り、プリンスホテル前で仮眠してほとんど寝ないまま翌日ちょびっと滑った、という記憶しかない。実に四半世紀ぶりに苗場のゲレンデに立つことになるが、一体どんな風なスキー場だったっけ?という興味関心もあった。

相棒は前日もカヤックでご一緒した吐月工房氏である。朝8時に赤城高原SAで合流、ということだったので朝5時20分に自宅発。6時4分前に新座料金所を通過し、夜間早朝割引の権利をゲット。駒寄PAのゲートをいったん出て、再び乗り返して赤城高原に7時過ぎ着。焼き立てパンの朝食を摂ってからウンコして吐月工房氏を待つ。

月夜野インターから三国峠を越えて苗場スキー場の日帰り駐車場に着いたのが9時ちょい過ぎ。
エントランスの建物が新しく、トイレが実にキレイだった。「かぐら・みつまた」と同じ方式の1000円食事券+ドリンク券のついた一日券(4500円)を買って、ゲレンデに出る。

Naeba


手始めに目の前のリフトに乗って一本滑ってみるが、なかなか昨年までの感覚が戻ってこない。アルペンターンはいいのだが、テレマークになると後ろ脚の押さえが不足ぎみだったり、カービングができなかったりとイマイチ。

まもなくレンタルスキーを履いた同僚3名が合流。ワンポイントレッスンなどすることになるが、自分の滑りのチェックがまだ済んでいないのでそれどころじゃない。滑りをあんまり見ずに適当なことを言っていたら、女性の同僚に「ちゃんと見てくれ」と言われてしまった。

ゴンドラに乗って、11時に同僚と別れる。同僚たちは午後帰路につくので、レンタル品の返却をしなければいけないらしい。こちらは午前中の1時間30分の滑りで空腹状態になってしまったので、早めに昼食をとることにした。ゲレンデに不案内なのでガスっている中で目星を付けた食事どころを見つけるのも難儀だ。赤倉なら目隠しされてもお決まりのレストランへ行くのだが。

軽食っぽいものしか置かれていなかったが、それでも従業員の接客態度は見上げたものである。リフトの係員も控えめで頼もしく見える。さすがプリンス直系・唯一無二ののスキー場である。その他のプリンス系スキー場とは格式が違う。

さて、食事を済ませたらガスっている中上部で滑るのも面倒くさいし、何より不案内なゲレンデでケガでもしたら困るので、下部の横に広がった緩斜面・中斜面で練習に徹することにする。下部ゲレンデの視界はいいのだが、ところどころ地肌が見えているところもあり、バーンも硬いので滑りにくい。練習といっても効果的な練習方法をなかなか思い出せず、脳ミソにわずかに残っている練習方法をやみくもに繰り出すだけではある。

細板革靴の吐月工房氏


しかし、「石の上にも・・ン年」のテレマーク歴は重ねているワシらである。伊達に場数だけ踏んできたわけではない。午後2時くらいにはそれなりの滑りができるようになった。それと引き換えに筋肉は半ば逝ってしまった。さすがに昨日のカヤックのだるさがまたスキーでぶり返したようだ。
「あと2本」のノルマをこなし、3時前に終了。ま、初滑りだし、今週末には一泊でスキー合宿に妙高へ行くし、無理をしても仕方ない。あっさり終了。中年は己の体力を知るべきである。

帰りは三国峠を降り、沼田あたりでは裏道県道36号を使って渋川へ抜け、前橋の手前で東に折れて17号バイパスを快適に走り、利根川を渡って125号で加須へ出た。J-WAVEの「グルーブライン」を面白おかしく聞きながら交通情報を聞くのだが、首都高の上り線がことごとく渋滞である。特に東北道と首都高と外環道のつなぎ目である川口ジャンクションでの渋滞が激しい。
そこで、加須から浦和まで東北道を走って下道に降り、首都高新井宿から再び乗るという手を使ったのだが、首都高に乗ってからがずっとノロノロ。20時近くになって自宅着。全く休みを取らないドライブだったが、実に5時間近くかかってしまった。