日帰り奥会津・弾丸紅葉ツーリング

文化の日の天気がいいらしい。代わりに次の週末から週明けにかけて広く雨が降る予報だ。
そろそろ栃木県北部や福島県会津地方の紅葉もいい感じになってきたらしいので、出かけるかどうか逡巡していた。祝日1日を使えるのだが、前日帰宅後に別宅までバイクで高速移動するのは気が進まないし、祝日の翌日はまた早出で勤務しなければならない。

結局前日の夕暮れ後に首都高の帰宅・帰社渋滞に突っ込むのはイヤで、祝日当日に出ることにした。
だがいろいろと準備に時間はかかる上に、エストレヤでW800の駐輪場に走り始めようと思ってからW800のキーと駐輪場のキーを自宅に忘れてきたことに気づく始末で、エストレヤに乗ってキーを取りに戻ったりしていたから、W800での出発は7時を回っていた。

首都高、東北道に乗っていくが、岩槻あたりで軽い渋滞が起こる。路肩に接触事故らしきことを起こした乗用車2台があって、警察の現場での事情聴取が行われていた。その見物渋滞である。見物による渋滞ってのはとても腹が立つ。こちらは事故など起こさぬように走るのみだ。速度は80km〜100kmだが、あまりスピードを出すと長く走れないので、90km程度で走行車線を走っていく。
前方に似たようなバイクが居るなと思ったらトライアンフ。圏央道から合流してきたバイクは明らかにW650。せっかくなのでWどうしで一緒に大谷PAまで走った。あちらもちょっとは意識していたみたい。他の車から見れば仲間同士のツーリングに見えるはず。

大谷PAでトイレ休憩、孤独なのでトイレを済ませたらすぐに出発、矢板インターで降りて県道を北上し、県道272号線で寺山ダム方面に向かっていく。矢板北PAのスマートインターから降りれば272号はすぐだった。アクセス道路も整備されていた。これは失敗。

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県民の森にて

県民の森にたどり着き、キャンプ場まで屈曲路を走る。キャンプ場のカエデが赤くなっていて青い空に映えている。すぐにまたバイクにまたがり、県道56号で「山の駅たかはら」を目指す。目の前にハーレー3台、その前に車が数台。標高を上げると寒くなってくる。前方の車はほとんど「山の駅たかはら」で休憩するか、その先の「おしらじの滝」駐車場で停まるので、そこから先は一人旅になる。ヘアピンカーブをクリアすると、鹿股川の谷全体が紅葉に彩られていてハッと息を飲む。紅葉を愛でに来た人があちこちに車を止めている。

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県民の森キャンプ場にて

そのまま下って、塩原温泉街方面と塩原元湯方面の分岐で塩原元湯方面を選択、しばらく走ると大沼公園への分岐が右にあるので大沼へ立ち寄る。トイレ休憩も兼ねる。以前ぐるっと池を散策したことがあるので、今回はパス。家を出る時は那須塩原から北へは行かないと告げてきたが、ここまででそれなりの紅葉が見られたのだから、奥会津へ行けばもっと奇麗に違いない。1時間ほど走ればたどり着けるので、行ってみることにする。大沼からは走ったことのない道で日塩もみじラインの塩原側に乗って、そのまま塩原まで下る。ここもあちこちのカエデ、モミジが真っ赤に染まっているので、いつもなら通過する所に駐車列ができていた。

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大沼近くの紅葉は終わりに近づいていた

国道400号、121号で快走して会津田島でトリップメーター270km。給油を促す点滅が始まっていた。これは点滅してもまだ5Lは残っているので、あと100kmくらいは楽に走れるが、会津田島を離れると給油所も多くないので入れる。なんとレギュラーがリッター176円もした。これは車が必需品のこの地域にとって大きな影響を残す。暫定税率はもう見直した方がいい時期に来ている。でももう50年も暫定といいつつ無くならないんだよなぁ・・

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舟鼻峠からの緩い下りワインディング

会津田島からは国道400号で昭和村へ。舟鼻峠の紅葉は見頃で、もうすぐ散ってしまいそう。ここに来るまでも、落葉のシャワーを浴びてきた。昭和村の大芦集落へ緩いワインディングで下って、昭和の森キャンプ場近くの紅葉を愛で、再び400号に戻る。喰丸小学校はおそらく観光客が来ているだろうからパス。矢の原湿原へ上り返す。そこの駐車場にあるバイオトイレに立ち寄る。もう12時を回ったが、これで朝からトイレ3回目だ。寒い証拠。

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ワインディングを下り、もうすぐ大芦集落。山が紅葉で彩られている。

矢の原湿原でパラパラ雨が降ってきて、だんだん本格的になってきた。今日はカッパを持たずに走ってきて、防水性の高い革のジャケットとパンツとブーツなのでそのまま走る。天気は悪くなく、すぐに止むだろうと思い込んで国道401号、新鳥居峠の登りにさしかかったら、また雨足が強くなってきた。ヘルメットのシールドに水滴が増えていくが、森の中の狭い屈曲路なのでそこまで濡れない。どこかでヘルメットを取って休憩したいし、雨が降らなければ昭和村の中で昼食を摂りたかったのだが、これでは無理だ。

新鳥居峠の昭和村側はとても紅葉が美しかった。交通量が少なくて冬季閉鎖されるが、好きな峠の一つだ。ここも谷全体が紅葉している。

長い新鳥居峠の屈曲路をクリアしてピークを越え、下りの途中で高清水自然公園方面へ右折してみた。ここまでの間に複数人のライダーがカッパを着ていたのを見たが、こちらはそれどころじゃない。でも公園へのトラバース路は森林が途切れるので雨が直接当たる。せっかく初めて行く高清水自然公園なのに、森林内を散策することもできなかった。せめて管理棟裏の清水を飲みたかった。

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雨が降る高清水自然公園にて。紅葉と愛車W800。本当に絵になるバイク。

南郷スキー場を経て、雲行きを見ながら会津田島まで国道289号で戻る。それが一番早い。駒止トンネル近辺まで小雨はあり、田島側に下る時もパラパラ降ってはいたが、革ジャンが濡れるほどではない。濡れた革ジャンは走りながら乾かしているので、重いし寒い。

田島から下郷を経て甲子トンネルを越えるか、来た道を戻って塩原温泉を抜けるか走りながら悩むが、どちらも雨は上がっていそうだ。塩原温泉の中が渋滞していなければ、確実に塩原まわりの方が早い。まだ時間も午後2時台だから大丈夫だろう。塩原温泉の旧道を走って公共のトイレに立ち寄る。寒いので4度目。
心配した渓谷沿いの国道も流れていて、ちょっとだけショートカットして別宅には寄らず、矢板方面へ。箒川を渡って国道4号に乗り、いつものように国道294号方面(東)へ流れずに、4号で南下することにした。さすがに3時を回ったので、何か腹に入れないとと思って大田原の野崎のコンビニでお菓子を買って胃に流し込む。単独ツーリングは停まらない、お昼食べない、無駄な距離走るの3拍子が揃ってしまうし、今日のようににわか雨に出会うとさらに急ぎの走りになってしまって大人としての余裕がなくなる。
コンビニで買って食べたお菓子は胃の中でぐるぐるした。


下道をひたすら南下
4号線でずっと走るのは芸がないので、宝積寺で408号に乗り換えて真岡を目指した。408号は途中で制限速度80km区間が出てくるが、その区間の手前(北)の清原工業団地前後が片側2車線あるのに信号待ちで流れないというボトルネックになっている。うち1カ所は立体交差の工事が進んでいて、将来的には宇都宮から来る新造路面電車とともに機能的な道路になりそうだが、清原工業団地を抜けたところの交差点は2車線のうち1車線しか直進できず、右折レーンから信号直前に直進レーンに割り込んでくる車が多いため、ボトルネックになっている。またハマりそうになったので、バイクの機動力を生かして直前で左折して回り込んでみた。

あとはもう暗くなってくるので素直に408号から294号でひたすら南下する。どこかで高速に乗ろうかと思ったが、あちこちで渋滞して東北道も常磐道もすごいことになっているようだ。したがって最後まで下道を選択。294号を南下しすぎてしまい、水海道から右折して鬼怒川を渡り、いつものツーリングコースで野田方面を目指すが、いつものように走ると絶対に野田市内で時間を喰うと思い、かねてからの迂回路で野田市街を南から迂回して玉葉橋で江戸川を渡ろうとした。しかし、暗さもあって道を間違い、柏・流山を経て流山橋で江戸川を渡れた。三郷駅近くから江戸川右岸道路で江戸川区小岩まで。自宅着は8時だった。

いい紅葉を見ることができた。満足満足。W800の走行距離は約560km。日帰りツーリングとしては最長になった。燃費は相変わらず26km/L。ガソリン価格の高騰はタンク容量の小さいバイクにも及びつつある。

今回は休憩もろくに取らず走ったので、体へのダメージが大きかった。まず、帰路内股が痛くなった。
翌日、体全体が怠かった。寒い中走ったので体もこわばった。いいことが一つもない。大人のツーリングをしないといけない。体はジジイなのに心はガキだ。