奥会津・紅葉ツーリング

11月を迎えて、紅葉のピークを観に行きたくて奥会津の昭和村・金山町に向かった。
5日の土曜日午後に仕事終了後、W800に乗って北へ向かう。この日は別宅に転がり込んで泊まる予定。14時に出発したが、茨城・栃木県境あたりで日暮れとなり、途中で遊んでいくことは不可能だ。だからといって国道を走るのはイヤだ。栃木県道61号と25号で大田原市佐久山まで出るが、もう真っ暗でどこを走っているのか、次のカーブは右なのか左なのかもよくわからないまま、音声ナビに従って走行する。19時ころ別宅着。別宅近くで給油(159円/L)

翌朝、7時30分に別宅出発。かなり気温低下している。別宅近くで10℃を割るくらいか。県道305号でマウントジーンズ那須スキー場まで上がり、那須連峰の中腹をウネウネと甲子温泉方面にのびている県道290号(旧有料道路)に入って紅葉を愛でながら走るが、路面がかなり悪い道路だということを忘れていた。バイクのタイヤは容易にアスファルトの割れ目に取られてしまう。新甲子温泉に出て、国道289号で下郷町方面へ一直線に登って行く。

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県道305号から那須連峰を見上げる

長い甲子トンネルを越えたら下郷町の背後にある全山紅葉した山々が見えるのだが、気温が低い。道路脇の気温表示が4℃、3℃などと出ている。別宅から出てくる時にバックカントリースキーの登りで着るウインドブレーカーをプロテクターの上から着てきた(上半身は下着、プロテクター含め革ジャンまで5枚着用)がそれでも寒い。ネックウオーマーもbuffともう一枚フリースのバラクラバを被っていた。グローブはやはりバックカントリースキーの登りではめるBDの古い「トルク」をしてグリップヒーターを稼働させた。

下郷町から福島県道131号、346号を走って国道400号の戸赤へ。この県道沿いの山々が一番朝日に映えて美しい紅葉だった。国道400号で標高を上げ舟鼻トンネル前後になると標高が高くなりすぎて紅葉のピークは過ぎている。片側交互通行の信号が複数個所あってしかもヘアピンカーブなので下りにくい。途中で国道から離れて大芦集落方面へ。ここももう少し前なら美しく感動的な紅葉だが、既にピークは過ぎているようだ。大芦集落から矢の原湿原へ向かう。

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福島県道346号沿いの山の色づき

矢の原湿原はアマチュアカメラマンがこの時期殺到するが、この日は時間が早いせいかあまり多くはなかった。ちょうど10時である。そそくさと写真を撮って下山。昭和小学校から再び国道400号で金山町方面へ。玉梨温泉手前の渓流沿いの紅葉がとてもキレイだったがバイクを止めるチャンスを逃した。金山町の会津川口駅までは出ずに、手前で沼沢湖方面へ右折(県道237号)。すぐに急斜面のカーブ連続になり、フェアリーランドかねやまスキー場を右手に見ながら高原状の場所に出た。しばらく走って沼沢湖畔キャンプ場前へ。バイクを停めて湖畔を少しだけ散策。11時前だ。
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矢の原湿原
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沼沢湖
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会津宮下駅

再びバイクにまたがって只見線の会津宮下駅へ。国道のスノーシェッドのすき間が只見線を俯瞰する撮影ポイントになっているようで、撮り鉄が何人も列車通過を待ちかまえていた。只見線は一日に数本しか走らないから一日がかりだ。
会津宮下駅前で写真を撮って、国道252号を三島町方面へ走り、県道32号に右折。西山温泉方面へ向かう。西山温泉の更に奥からおびただしい水蒸気が上がっているが、どうやら地熱発電を行っているようだ。事前に知っていれば近くまで行ったものを。

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県道32号沿いの風景

県道32号を道なりに走っていくと、博士山の裾野を北から西へ大きく回り込んでいく。博士山は実はボリュームの大きな山だ。昭和村の小野川集落へ来ると博士山の南西にあたる。せっかくだから博士山トンネルが完成する前に峠の頂上まで登っておこう。会津美里町との町村境まで駆け上がってUターン。この峠も博士山登山口になっており、車が一台止まっていた。スキーで登った時はもう少し下の狭い尾根から登ったはずだが、バイクの走行ではどこから登ったのかよくわからなかった。

12時を回った。昭和村のどこかで新蕎麦でも食べようと思ったが、旧喰丸小学校にはイチョウの黄葉を見に多くの車が止まっていたし、再び戻った大芦集落内のファーマーズカフェにも車が複数台止まっていてすぐに食べられそうにない。
ええい、と思って国道401号新鳥居峠へ突入した。新鳥居峠は道路幅も狭く、落ち葉が積もっているのでスピードはなかなか出せない。まもなく冬季閉鎖になる峠だ。そんな峠なので対向車はほとんどない。中腹で自転車のランドナーの写真を撮っているおじ様たちに出くわす。おそらく紅葉と愛車の写真を撮りに来たんだろう。峠を越えるつもりなのかどうなのか、ちょっとわからない。以前自分が自転車でこの峠を越えた時はヘバヘバになり、その前の舟鼻峠、その後の駒止峠の3峠を越えるのは至難の業だった。

新鳥居峠の南会津町側に高清水自然公園があるのだが、管理棟が閉鎖になっているとの表示があって断念。そのまま南郷スキー場前に下山し、国道289号で道の駅「きらら289」へ。ここで昼食。ざる蕎麦とミニわらじカツを食べる。ツーリングの途中でこんなにガッツリ食べると胃がもたれるのだが、忘れていた。近くにバイクツーリングでやってきたらしい初老の男女3人組が食べていたが、長く走るというよりは写真と食事がメインのようだ。食後温泉には寄らず(なぜならこれからも冷えるから)、トイレによって出発準備をしようと思ったら3人組の中の女性に声を掛けられた。東京東部にお住まいで、W800caféに普段は乗っているそう。福島の郡山までW800caféで往復し、郡山でBMWのカフェレーサーに乗り換えてきたらしい。どういう人なのかよくわからないが、W800caféの走行距離は4万キロ近くになっているらしいし、BMWのカフェレーサーに乗るなんてなかなかのライダーだと思われる。彼女は高速によく乗るようで、エンジンの振動を抑える工夫もされているようだが、私は高速にはなるべく乗らず県道ばかり走っていること、振動は気にならないことなどを伝えたら少し驚いていた。W800でエンジン振動が気になるなら他のバイクに乗った方がいいのでは?と思ったが口には当然出さなかった。まあ人それぞれだから・・

駒止トンネルを越えてだいくらスキー場の紅葉を愛でようかなと思ったが思ったほど美しくなく(午後だからだろうか?)、観音沼森林公園に立ち寄って道の駅下郷に出て再び国道289号で白河に出て国道4号で南下。
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観音沼森林公園駐車場から会津田島方面
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観音沼

甲子トンネルからフューエルランプが点灯し、那須町で給油(164円/L)、黒磯を過ぎたら国道がノロノロになったので適当なところで左折して大回りして別宅へ。16時過ぎに到着。この日の走行距離は約320km。

月曜日、朝バイクを拭き上げてから8時30分出発。県道25号、61号を使って益子町の西で国道294へ。筑西市から再び県道を使って境町、野田市関宿へ。あとは宝珠花橋で江戸川を渡って江戸川右岸道路を使って江戸川区小岩へ。13時過ぎ無事自宅着。