急登・本仁田山

急遽前日朝に青少年の登山に帯同することになった。行き先は奥多摩駅からそのまま歩いて登れる本仁田山(ほにたやま、標高1,224m)。
川苔山の前山であり、最初の計画は奥多摩駅からバスに乗って川乗山を登って鳩ノ巣駅まで降りる計画だったが、アプローチに時間がかかりすぎることから私が本仁田山を勧めていた。

本当は別の同僚が帯同する予定だったのだが・・
朝6時過ぎの電車でお茶の水駅から快速、新宿駅で「ホリデー快速おくたま号」に乗り換える。これに乗ると奥多摩駅まで乗り換えなく座っていかれる。座席は三鷹でいっぱいになったので、新宿で乗り換えて正解。
8時25分に奥多摩駅着。大勢が駅の外のトイレを利用するので行列ができていた。トイレは新しくなったがキャパが減ったように思う。
結局寝坊少年を待つために私は駅に1時間ほど残る。先発隊はテキパキと歩き始めるかと思いきや、霧雨が降ってきてレインウェアを着込んだりしたので多少時間を要した。レインウェアの脱ぎ着にも時間のかかる少年がいて、パッキングの下手くそさもあわせて先行きが思いやられる。

まずは奥多摩工場氷川工場の脇を抜けて氷川国際マス釣り場を横目に舗装道路を奥へと進む。
右側に人家のような建物の脇から舗装された階段上の登山道が伸びている。少し登ると乳房観音との分岐。ここから本格的な登山道に変貌する。

とにかくこの登りは「奥多摩三大急登」などと言われているらしい。乳房観音下の登山口から山頂まで標高差700m、奥多摩駅からだと標高差900m。820mの尾根に乗るまでは一本調子のつづら折れ登山道で、そこで一休みしたらまた同じような急な尾根道が山頂までずっと続く。斜度が平均33度もあるらしい。2時間以上急斜面と格闘して、12時ちょうどに山頂着。電子化された直後に買い求めた奥多摩の「山と高原地図」のコースタイムは登山口から1時間40分で山頂に着くことになってはいるが、あまりに急でそんな短時間ではたどり着けない。
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820mの尾根に乗って登ってきた急斜面を振り返る
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820m尾根から登って行く先を見る。ここはまだ緩い

山頂直前、複数の犬が一斉に吠えている音を聞く。山頂直下に害獣駆除なのか、ハンター10名ほどと猟犬数頭が杉の木に括り付けられていた。鉄砲を持っている人は鉄砲を登山者に見せないようにしていたと思われるが、10名ほどの中の中では少数に見えた(服装が違う)。下山中も隣の尾根から犬の吠え声が聞こえてきた。害獣駆除だとすれば仕方ないが、山中で犬の目一杯の吠え声を聞くのは気持ちがいいものではない。最初は飼育犬をハイカーが登山に連れてきて、しつけられていない犬が吠えているのかと思って一瞬怒りが湧いた。
山頂は特に展望がいいわけではない。ここで昼食を食べて、瘤高山を経て鳩ノ巣駅まで杉丿尾根をひたすら下りていく。曇りで午後から雨の予報では、標高1,200m地点では汗も冷えて体が冷える。
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一面杉林
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特に何もない山頂


鳩ノ巣駅到着が14時40分。山頂から約2時間。下山まで雨には降られずに済んだ。わずかに降ったのが奥多摩駅から登山口までだ。下りの尾根道はそこまで急ではないので歩きやすかった。14時52分の青梅行き列車に待たずに乗れた。青梅特快でお茶の水まで。行きも帰りも列車には恵まれたが、帰りの電車は睡魔に襲われ朦朧としていた。最寄り駅ではすでに雨が降り始めていた。