幕営のお供に携帯ラジオ

私はテレビ世代なのでテレビもよく見るが、実はラジオ好きである。
学生のころはラジオなしには生きて行かれなかったし、今でも自宅で仕事する時は、J−WAVEをかけっぱなしでながら仕事をする。若者世代の携帯電話に相当する物が私にとってはラジオか・・?

いま巷で大流行、猫も杓子も持っているiPodはまだMac専用機だった頃初期型(5GB)をいち早く買って使っていたし、その後もう1台買い足したりしたが、ここ3年くらいとんと聞かなくなった。結局自分の持っているCDが尽きればいくら転送しても飽きが来る。iTunesのストアで曲をダウンロード購入したこともあるが、なぜか長続きはしない。
ラジオの方が新しい曲や古い曲も取り混ぜて放送してくれるから飽きが来ないし、トークが意外な発見を与えてくれたりする。通勤用のかばんの中に小型ラジオは常に忍ばせている。

そういうことで結局ラジオに帰ってくる。車を運転している時も基本はJ−WAVE。長野県の中野市から信濃町にかけてJ−WAVEがしっかり入る地域があることも知っている。関東ではたまにbayFMを聞いたり、インターFMを聞いたりするし、スキーで群馬や長野へ移動した時はFM群馬やFM長野だ。すでにカーラジオにはプリセットしてあったりする。また、深夜FMが面白くなくなるとNHK第一放送。移動しながら周波数をあまりいじらなくて済むのがいい。

ラジオのありがたみを一番感じるのはテント泊の時だ。先日の神津島のキャンプ地でも寝しなと早朝にNHK第一を聞いていた。夏、仕事山行で縦走中に大相撲名古屋場所を聞くのも楽しみ。気象通報を聞いて天気図を書くことは自分はしないが、夕方の地方ニュースで詳細な天気予報をやってくれるのは助かっている。

今まで登山などへ持っていった携帯ラジオにだいぶガタが来た。パナソニックのもので、FMステレオ受信ができるのでイヤホンが2つ。シンセチューニング(選局プリセット型)のラジオで重宝していたが、もうスピーカーから音は出なくなって久しく、巻き取り式のインナーイヤホンの片方は銅線がむき出しになり、ついにFMとAMを切り替えるジョグダイヤルがおかしくなってきた。神津島ではAMしか入らなかったので問題なかったが、帰りの船のデッキでJ−WAVEの「グルーブライン」を聞こうと思ってなかなかうまくバンドが切り替えられなかった。

もうそろそろ新しい携帯ラジオを買おうと思った。特段高い買い物ではない。しかし、いつもの癖で研究してしまう。受信感度(これが一番大切)への信頼という面では、ソニーやパナソニックの大手メーカーの方が信頼が置けそうだ。慣れてしまったのでアナログチューニングよりシンセチューニングの方がいい。移動先でエリアコードを変更するだけで選局の苦労がなくなる。短波は必要なし。テレビ音声は入ったほうがいいが、どうせあと1年ほどでアナログ放送はなくなるから無用になる。イヤホン内蔵型でもいいが、そこからまず壊れてくるのでこだわらない。なるべく小型で電池の持ち時間が長い物・・と考えてきた。

かなり逡巡したのち、
携帯ラジオでもカーラジオのようにオートチューニングができれば、県境の山などでもプリセットを変更せずに信号の強い局を探すことができるなあと思った。北アルプスや南アルプスではどちらの県の局も入るので、いちいちプリセットを変更するのはかえって面倒くさい。FMもAMもオートチューニングできる機種はソニーに1種類しかない。これで決まり、である。イヤホン内蔵型ではないが、好みのイヤホンで聴くことができる。曲のプリセットも手動で25局できる。

実はソニーからは「山ラジオ」という機種が出ている。平地のエリア別プリセットがあるほか、山域別のプリセットがあるタイプで、他には見られない。だが、専用プリセットされていても入らない場所では入らない物だし、値段が高い割に他の通勤用ラジオをなんら変わるところがなく、付属するケースがやたらでかい。あまりにベタなネーミングなのもちょっとね・・・ということで選択肢から外した。

←これ買いました

←「山ラジオ」。こっちの方が普通はそそる。

で、買ってきた。5,000円程度だった。素材がプラスチックで質感は全然ない。厚みも大きさも今まで持っていたラジオより一回り大きい。
はっきり言って安っぽい&ダサい。でも失敗ではなかっただろう。倍くらいの値段がするより薄型小型の通勤用携帯ラジオだって、作りは安っぽいのだ。付属のイヤホンはあまり耳に合わないようなので、カナル型のイヤホンを使う。東京で聞いている限りは感度のよさ悪さはわからないのだが、今度辺鄙なところへ持っていって試してみようと思う。

ちなみに、このくらい小さなラジオだったら本体に防滴処理がされていなくても、ジップロックに入れれば防水になる。

追記:私が買ったラジオにはオートオフ機構がついていませんでした。チューニングシステムからてっきりオートオフはついているものと思い込んでいましたが、これでは聞きながら寝入ってしまってもスイッチはオフにならない。うーむ、一長一短だなぁ・・