仕事山行・金峰山縦走

恒例、夏の仕事山行。
もういい年齢なので補助的な役回りで参加することになったので少し気が楽だ。
今回の山行は、
初日、韮崎駅からバスに乗って奇岩で有名な瑞牆山登山口のみずがき山荘と、50分登ったところにある富士見平小屋前の幕営地で分宿(人数に対してテントが足りないため)
二日目、富士見平小屋前で合流して金峰山を目指し、登頂して大弛峠にある大弛小屋と幕営地で宿泊
三日目、大弛峠から国師ヶ岳を経由して甲武信岳まで縦走、甲武信小屋と幕営地で宿泊
四日目、甲武信小屋から西沢渓谷入口まで下山
というもの。私は二日目までの行程に同行し、三日目朝に大弛峠から予約したタクシーで塩山駅に下山した。

さまざまなデータは、YAMAPにアップロードしてあるので
そちらを見て欲しい。

さすがに16人のパーティでそのうち3分の1が登山経験の少ない少年ということになると、コースタイム通りには行かない。金峰山への登り時間が長くなり、標高2300mあたりで森林限界から出ると、山頂が見えるだけに辛くなってくる(精神的に折れる)のだろう。登山靴(成長過程なのでそこまでいい靴を履けるわけでなく、子供用のトレッキングシューズ)の靴ひもの取り回しや縛り方が貧弱すぎ、大型ザックのパッキングやストラップの処理方法も不十分なので疲れは増すはずだ。ウエストベルトが腰骨に乗らず、見るからに肩だけで大型ザックを背負っている。歩いているうち16人のうち誰かがトラブルを起こす(靴ひも緩み、ロールマットを落としたなど)ので頻繁にストップしたり、列がちぎれたりすることになる。
山頂直下で年少の者を介助することになり、少し遅れて登頂する。のんびりするヒマもなくパッキングのやり直しをさせる。軽くて嵩張るシュラフを下に入れる鉄則が破られているし、おそらく母親からあてがわれた着替えやタオル類の収納バッグが大きくて嵩張りすぎる。登山でパッキングするには、そもそもタオル類などいくつも持たず、着替えも最小限(基本的に下山した後周囲の乗客に臭いを撒き散らさないための着替えだけあればよい)にするのだが、本当におせっかいな保護者だ。モバイルバッテリーがやたら重い。山中で余計なことにスマホの電力消費をするからだ。

大弛峠への下山中も、呼吸が浅くて頭痛がするという年少者の介助が必要だった。頭痛薬など飲ませてもあまり意味はなさそうなので、息を吐ききれ、と指示する。息は吐けば自然と吸気が深くなり、酸素が行き渡るはず。
まあこういったことを繰り返すほかなかった。そのくせ、テントを持っている者は先に行ってテントを張り、夕食の準備をしている、などと言って先行したが、テントは設営してあったものの、肝心の夕食準備は全くできていない始末。後発組が大弛峠にたどりついたのは17時を回っていた。そこから生米を集め、洗米して炊き始める始末。

例えばメニューを変更して、先行組がテント設営してすぐに湯を沸かすくらいのことをやっておけば、パスタやアルファ米(持参していれば、だが)をつくり始めることも可能になる。生米を集めて炊くことになると、生米は各自が持っているので全員が到着してから生米を集め、そこから水に浸すということになってくる。大変な時間のロスがある。