志賀高原・池めぐりコースをステップソールで

翌朝、脚が重い。しかし天候のコンディションは最高レベルだ。
朝食を済ませ、8時20分山の駅発横手山スキー場前(陽坂)行き無料シャトルバスに乗る。道具立てはG3FINDR86とT2eco、シナノのバックカントリー用ストック。
T2は本当に久しぶりに履いた。NTN規格のターミネーターXに比べて0.5cm小さめなのでタイト。さっそく左足にしびれを感じたのでバスの中ではバックルをフルオープンにしておいた。

この日のレポートをはじめてYAMAPにアップロードしてみた。YAMAPのアプリ自体このツアーの直前になって使い始めたYAMAP初心者だが、
そちらを参考にしてもらう方がはやい。写真の多くはそちらにアップロードされていてコースの中のどの地点でのものかもわかるので、ここで手作業で同じことをしなくてもいいだろう。かわりに、スライドショーを作成してアップしておく(2分、500MB弱。ちょっと重いかな?)

9時、横手山スキー場第2リフト脇からスタート。レースがあるのか、アナウンスがやたらうるさい。まずはゲレンデを滑り、最近は動いていなさそうな第5シングルリフトの少し下から登山道に分け入る。池めぐりコースの出口から入っていく。夏歩くとそこまで登山道が広い感じはしないが、何となく軽トラ1台分くらいの幅のトレイルに雪が乗っかって延びており、ルートファインディングの必要性などほとんど感じずに緩く登って行く。レースのアナウンスがだんだん遠のいて静寂になっていく。
10時ちょい前、草津峠下の分岐で少しルートを外れ、登りやすそうな斜面を選んで登っていった。夜冷えたのだろう、日陰は雪が硬く、日なたはウロコがよく効く。久しぶりのステップソールスキーだが、スキーの置き方に失敗してつんのめったりすることなく、グングン登っていかれる。標高2041mの鉢山には10時26分着。今日の最高地点だ。鉢山の火口湖まで行ってみようかと少し思ったが、林間から見える底は結構深く見えて行くのを止めた。
ここから四十八池へ下っていく。等高線の間隔が比較的広いところを選んで1950mの鞍部までテレマークターンで下り(なかなかそういうコンディションには恵まれないものだ)、ほぼ夏道に沿って四十八池まで降っていく。日陰で雪が硬く、地形的にはV字沢状地形になっていて、わずかに見えるスキートレースはひたすら横滑りをしているので同じように硬い雪面で横滑りした。1箇所ノドのような場所があり、岩と倒木が塞いでいたのでそこだけスキーを外して歩いて降りた。ノドを過ぎればトイレとあずまやが見え、わずかな距離。四十八池は単なる雪原になっていた。
大沼池方面が見えればラッキーと思って志賀山神社のある裏志賀山方面に登って行くが、山頂まで行くことはできないので標高1900mあたりで遠望してみる。しかし見えないので赤石山を写真に残して折り返す。元池の南岸をかすめ、樹林帯の中を歩いて四十八池から鉢山の北麓を巻いてくる登山道と合流(11時25分)。渋池まで行ってお昼にしよう。
登山道は雪が切れている場所が3か所ほどあったが脇の雪を拾っていけばスキーを脱ぐ必要はない。渋池で11時40分、日陰で昼食休憩。昼食は自宅から持ってきたレーズン入りスポンジケーキ。魔法瓶に入れた紅茶と流し込む。
旧前山スキー場の迂回コースを滑って(夏山リフト沿いはすでに雪なし)12時に池めぐりコースの入口に出た。最後に不意なことから転倒。こんなところでコケるとは!
横手山のボトムのレストハウスまでスキーを履いたまま移動して脱ぎ、道路を渡って熊の湯スキー場の入口へ。100mほどスキーを担いだが、じきに雪が出てスキーを履き、角間川を渡る橋の手前道路に雪がないのでまたスキーを脱いだ。橋を渡ってから再びスキーを履き、熊の湯ゲレンデの下から向かって一番右の斜面に取りつく。旗門が設置されていたのでその邪魔にならないようにジグザグに登って行くと雪が剥げた部分があり、その近辺を利用して登った。一般客が少なくてよかった。
ここから旧笠岳スキー場に繋がるのだが、旧笠岳スキー場も閉鎖されてリフトはない。熊の湯スキー場との境界のロープ脇から進入し、植林が進められている旧笠岳スキー場の中斜面をテレマークで。今日はステップソールなのにきれいにターンが決まる。ボトムは水芭蕉公園になっており、木製ベンチがしつらえてあったのでそこで座って休憩。12時30分。この先は、笠越林道でバス通りまで出てスキーを担いで木戸池方面へ向かう。除雪されていない笠越林道の向かいには広い土地があって、地形図には建物が点在しているように描かれているが、現在は全くの空き地。林道終点まで滑り、角間川を橋で渡って国道をかすめ、幸の湯、石の湯方面に向かう道路沿いの雪を拾いつつスキーで歩く。スキーを担いだまま舗装道路を歩くのはつまらないので悪あがきともいえるが・・石の湯ホテルから小さな尾根を巻いて木戸池ホテルまで出られれば言うことなし。
幸の湯前で切り通しがあって雪がなくなる。またここからしばらくスキーを担ぐ。この日は営業していなかった石の湯ホテルの駐車場脇から尾根を巻いて木戸池ホテル方面に戻り、小川を渡って(踏み抜かないようにスキーを履いて)木戸池ホテル脇に出た。旧木戸池スキー場の小山は雪がなさそうなので角間川側から小山を巻く。ここにも雪がなく、スキーを100mほど担ぐ。今日は何度スキーを担いだことか。
小山の裏に出たら雪が出てスキーを履くが、孫と老夫婦がソリで遊んでいるのに出くわす。一言二言言葉を交し、スキーで池めぐりコースを歩いてきたことを話した。国道の車を横目に田の原湿原を横断して、小さな丘に取りつく。ここも雪が消えた場所があり、スキーを手に持って歩くが階段状のところが非常に歩きにくく息が上がった。13時40分、ようやく小山の山頂(13/20の標識)でスキーを履く。これでスキーを脱ぐのは最後にしたい。
夏道とはここでわかれ、道路を渡って三角池方面へは向かわずになるべく開けた林間を探して道路の左側を進む。等高線の間隔が広いところがあり、わずかに沢状地形をこなせば蓮池スキー場の廃止された第2リフト上(丸池・サンバレーにも近い)に出られそうだ。広めの場所に出たら無雪期でも歩道がない湿原に出た。半分くらいは雪解けしている。この湿原を通過してスキーヤーズライトに進路をとれば丸池スキー場のゲレンデに出る。丸池スキー場はすでにシーズンオフ。薄く残った雪は柔らかそうで、テレマークターンを決めて宿の裏手に出た。14時過ぎにコンプリート。
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池めぐりコースから田の原湿原まで
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笠越から蓮池まで

歩き・滑りの総距離は13.4km、上り473m、下り793m。充実したステップソールソロツアーだった。しかし標高の高い志賀高原でも雪がない。今後雪を求めるとしたら立山か火打周辺か鳥海山か、バスが通るようになってからの乗鞍か。もう1回くらい雪と戯れたいなあ・・

帰路、坊平から下で雪を被った北信五岳を正面に見ながら運転。天狗原山・金山は真っ白だ。