エストレヤのバッテリー交換

昨年はW800のオーナーになるとともに、通勤バイクとして使っているエストレヤのメンテナンスも自分でできることはやってきた。
ほとんどは軽作業で済むものなので、偉そうに書くこともないが、チェーンまわりの点検と潤滑油塗布、エアフィルターとプラグの交換、秋にテックメイト社の充電器オプティメートと繋ぐための端子装着、そして年末から調子が悪くなったバッテリーの交換を1月になってから済ませた。

ちなみにプロに依頼した作業としては、定期点検とオイル交換は年2回草加の店に行ったし、初夏にカワサキプラザ江戸川でフロントブレーキパッドの交換、秋にバイクタイヤ専門店でリヤタイヤの交換をした。

今回のバッテリー交換は、年末のある日通勤先で発進時にサイドスタンド出しっぱなしでエンストし、その後プラグが被ったような状態になりセルを回しているうちにバッテリー電力が低下してバイクで帰宅できなくなった、というところから始まった。その日は電車で帰宅してW800と常時繋いでいるオプティメートを外して職場に持参し、日中6時間ほど充電させてもらって帰宅ができた。
その後W800の駐輪場でオプティメートによる満充電したことはいうまでもないが、年末年始通勤がないことでバッテリーが上がるのが怖く、2回ほど短距離を乗って確認していた。

ところが、志賀高原スキーを終えて通勤初日にエンジンかからず。成人の日絡みの連休はもともとスキーに出かけないポリシーなので再びオプティメート充電をするはめに。第2週の通勤は3日ほど順調だったが、スタータースイッチを数秒長押ししてエンジンがかかる状態になってしまった。ついに金曜日、朝の出発時間は遅かったにも関わらずエンジンかからず。
何度もオプティメートで充電するのは面倒だし、明らかにバッテリーが弱っているのがわかっているのに弥縫策でやり過ごすのはリスクが高い。自宅を出て徒歩数分の駐車場に行き、バイクカバーとロックを外して、バイクの装備をして発進するまでに15分程度はかかってしまうので、発進直前にエンジンがかからない場合、そこから電車通勤に切り替えるとギリギリの行動になってしまう。

エストレヤはハイエースのすぐ隣に駐輪しているので、ハイエースからのジャンプスタートができるようにジャンプスターターまで購入した。基本的に車内に置いておくべきものなので、定期的充電が必要で寿命が短く車内に置くと危険なリチウムイオンバッテリーのジャンプスターターではなく、バッテリーから蓄電して一気に放電するキャパシタ(コンデンサの一種)タイプのものにした。ハイエースのバッテリーから蓄電してエストレヤのバッテリーに繋ぎ直し、セルを回そうという構想である。しかしハイエースのバッテリーは助手席をはね上げれば出てくるのだが、エストレヤのバッテリーが奥まっていて端子を出すのに一苦労する。このキャパシタタイプのジャンプスターター(Autowit Super Cap2)は10年ほど持つらしいし、車の緊急時に使うことも考えていたので損ではない。何より、リチウムイオンのように発火する危険性が低いので車内に置きっぱなしでも安心。

金曜日のバイク通勤ができなかったので、悔し紛れに通勤中の電車内からAmazonで台湾ユアサのバッテリーを注文した。数日前に2りんかんでバッテリーの価格を調査したら18,000円程度だった。Amazonは4,000円程度だ。この価格差はどこから来るものなのか全く不明だが、自分で作業すれば価格差14,000円プラス作業工賃は浮く。
通販バッテリーの電解液はあらかじめ入っているものなのか、自分で入れるものなのかも不明だったが、結果はあらかじめ入っていた。日曜日に届くはずの品物が土曜日朝イチで届いたので、ちょうどオミクロン株の蔓延で朝から職場に行かなくてよくなっていたことをいいことに午前中交換作業をした。

作業工程は、以下の通り。ゴム手袋はすべき。私は手の平の方がゴムコーティングされたグローブをした。
①シートを外し、はがき大のゴムシートをめくってバッテリー上にあるジャンクションボックスを後方にスライドして外す。車載工具が挟まっていると取り出しにくいのであらかじめ車載工具はとり出す。
②右のサイドカバーを留めているプラスネジ2本を外す。さらにサイドカバー上部がフレームに引っかかっている箇所を外す。するとバッテリーの片側(プラス端子側)が露出する。
③ジャンクションボックスを固定していた樹脂をプラスドライバーを用いてネジを緩め外す。ネジは1カ所、後方の狭い空間(車載工具入れのための空間?)の下方にある。ネジを外しても樹脂は外れにくい。後方にスライドしつつ外すイメージ。ハーネスが邪魔である。外せるとバッテリーの上方マイナス端子が顔を見せる。
④バッテリー上方からアクセスし、黒いマイナス側からプラスドライバーで端子を外す。ショートさせないためだ。マイナス側が外せたら赤いカバーがかかっているプラス側を同様にはずす。古いバッテリーは横から取り出す。
⑤新しいバッテリーの端子に四角い形の回り止めを入れてバッテリーボックスに収納し、古いバッテリーを外した時と逆手順で端子を取り付ける。プラスが先、マイナスが後。
⑥バッテリー上の樹脂、右側サイドカバーを戻す。

作業中の写真を撮影しておけばよかったと後悔しているが、一番苦労したのはバッテリーの上側を覆っている樹脂部品を外したり取り付ける作業だった。作業時間は1時間弱。スターターボタンを押すと、さすがに押した途端にかかる。交換してよかったと思う瞬間。心なしかエンジン音が力強く感じる。

で、古いバッテリーは一晩オプティメートに繋いだ後でグリーンランプが点いていた。これはバッテリーが健全でオプティメートの診断もクリアしたことを示すが、そのまま保管して再利用を考えても、再びバッテリー交換の面倒くさい上記作業を頻繁に繰り返すことはないだろうと考え、処分してもらうことにした。新しいバッテリーが入ってきた箱に古いバッテリーを入れて、そのまま2りんかんに直行。2りんかんはバイク用バッテリーなら無料で引き取ってくれる。

新しいバッテリーがどのくらい働いてくれるかわからないが、しばらくは大丈夫だろうと思われる。